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第三部
航空機により戦艦が撃沈されたことで、海軍は急ピッチで航空戦力の拡充を行い、水上機部隊からも単発雷爆撃機の数少ないベテランとして、多くのパイロットが引き抜かれてしまう。
また、配備される予定だった二隻の水上機母艦も空母へと改装された。
そして、マリアナ沖にて世界初の空母対空母の決戦が始まるが、米軍の戦力は日本軍の二倍以上に達しており、日本海軍は苦肉の策として薄暮~夜間にかけての攻撃を決意する。
だが、完成の域に達していた米軍の夜間防空戦術の前に多くの機体を損失、さらに米艦隊を壊滅したと戦果を誤認し、激減した戦力で追撃を開始した結果、逆に保有空母の過半を撃沈されてしまう。
第四部
マリアナ決戦から生還したベテランを部隊に戻したものの、水上機部隊の戦力は開戦時よりもはるかに低下していた。
そんな中、米軍がフィリピンに侵攻を開始、連合艦隊は捷一号作戦を発動しこれを阻止しようとする。
水上機部隊に命ぜられた任務は金剛、比叡を中核とする西村艦隊の夜間突入の支援だった。
圧倒的な数の米艦隊を前に、艦橋への体当たり攻撃まで行った水上機部隊は金剛の突入成功と引き換えに、艦載機の過半を失い、母艦も潜水艦などの攻撃により一隻しか残らなかった。
しかし、突入した金剛が焼く事に成功した物資は3割に過ぎず、肝心の本隊が突入を断念したために、米軍のフィリピン攻略を遅らせるだけにとどまった。
第五部
1945年七月一日、アメリカ軍は沖縄に侵攻を開始した。
日本は菊水作戦を発動、日本海軍最後の機動部隊として活動を行っていた水上機部隊にも命令―
水上戦闘機により第二艦隊の上空直援を行った後、残存機及び搭載した回天による特攻を行う
―が下った。
偶然にも接近していた台風のために空襲の規模が低下、直援の活躍もあり、大した損害を受けずに大和は米戦艦群と戦闘を開始。
圧倒的に不利な補助艦の戦力差を埋めるために、水上機部隊も最後の対艦攻撃を開始した。