09/03/05 19:18:57
あ、そうそう日米の戦いでイフを考える人は、必ずと言ってよいほど「日中戦争」をしていなければ様相が随分変わっていた、
日本軍は有利に戦争ができたと言う意見がありますよね。
ある程度は事実だと思います。
ただし、戦場では初戦で日本軍の戦闘力が実戦経験の有無からいくらか下がり、全体の部隊数と熟練兵も減り、戦争準備が遅れて緒戦の有利を作ることが難しくなるでしょう。
はたして、どちらが有利だったのでしょうか? 当時の日本の国力など、様々な点から考えた場合、数多くの疑問を感じてしまいます。
確かに、初期の陸軍部隊の数が大幅に少なくなる代わりに、支那戦線での負担が計数的に軽減します。
しかし、アメリカとの総力戦をしてしまえば、基礎体力が半年程度長く持続できるだろうと言う程度で、戦争の流れそのものに大きな変化ないでしょう。
ある程度正確な数字すらはじき出していませんが、それが日米の基礎体力の違いです。
アメリカの生産がフル回転し、破滅的な通商破壊戦を仕掛けられた時点で、多少頑張ったところで結果は同じです。
いかに大和が頑張ろうとも、某アニメのようにすべてをひっくり返す事は不可能だったでしょう。
もちろん、日中戦争をせずに、その間日本が総力戦体制の整備のために、工業生産力の底上げと工業統一規格の整備、効率的な二十四時間操業体制の整備、大規模公共事業による土建業の機械化、
それらに伴う社会資本の整備、そして法律、社会制度そのものの改革などをソ連真っ青のレベルで行ったとして、
さらに陸海軍の兵站面での統一化を図るなどすれば話しも多少は違ってくるでしょう。
(この想定自体が、本末転倒でおかしいのですが)
ですが、それらがすべて達成出来たとしても、そこに出現するものは総合的な視点で十分の一の能力を持ったアメリカ、もしくは数分の一の規模のソ連に過ぎません。
そして、一九四四年に欧州での戦いの決着が見えてきて、アメリカの戦時生産がフル回転した時点ですべては史実と似た結末になると結論付けられます。