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東京新聞:ジブチに沿岸警備隊 海上犯罪対策 海保に支援要請:政治(TOKYO Web)
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ジブチに沿岸警備隊 海上犯罪対策 海保に支援要請 2009年9月14日 夕刊
ソマリア海賊に悩む東アフリカのジブチが日本の支援で海上警察力を高めるため、コーストガード(沿岸警備隊)を創設、
海上保安庁に支援を要請していることが分かった。海保も具体的な協力策の検討を始めた。
海保は対海賊で、東南アジア各国のコーストガード設立と捜査力向上などを後押しし、犯罪包囲網を広げてきたが、
アフリカで海保が交流する初のコーストガードとなる。
ジブチはソマリアの隣国で、紅海・アデン湾を挟みイエメンの対岸に位置する。
ジブチ政府によると、
今年二月の大統領令に基づき、軍の海上警備隊を解消する形で、司法警察権を持つコーストガードを今春、創設。
密航や密輸、密漁、海洋汚染の取り締まり、救難など海保同様の業務とした。発足時は隊員数十人に船舶一隻だったが、
新たに百二十人を採用し、船舶検査法などを訓練中。警備隊基地も一カ所から四カ所に増やす。
ジブチコーストガードは組織上、国軍憲兵隊の所属だが、国土交通省外局の海保にならい、指揮権を軍から運輸省に移管。
非軍事機関へとかじを切る。
海保によると、ジブチ政府は「海保の指揮系統を参考に、軍指揮ではなく、運輸省指揮の司法警察機関とした」と説明したという。
海保はマラッカ海賊対策に乗り出した二〇〇〇年以降、
極東ロシアからパキスタンに至るシーレーン(海上交通路)沿岸約二十カ国と連帯。海上犯罪に共同対処している。
海保は昨年から、
イエメンとオマーンの両コーストガードとも交流を開始。両国はアジア各国の隊員らと日本で合宿し、鑑識技術などを学ぶ研修に参加した。
<ジブチ共和国> 1977年にフランスから独立、国民85万人の大半がイスラム教徒。
ソマリア系とエチオピア系の二大民族が91年に内戦、94年に和平合意した。阪神・淡路大震災時、当時の大統領が私金1万ドルの義援金を兵庫県などに寄付した。
国際海事機関(IMO)は周辺国の海上保安要員を育てる訓練センターを設置する方針で、将来は周辺国のコーストガード隊員養成拠点国となる。