中高一貫の防衛女子校設立 その12at ARMY
中高一貫の防衛女子校設立 その12 - 暇つぶし2ch782:名無し三等兵
09/05/18 22:22:16
>666 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/04/05 10:57

>とある人の体験談。

>北海道のとある峠を、夜弟さんと車で走っていた時のこと。
>夜で、山の中なので当然街灯もない道を走っていると、
>20人位の制服を着た高校生らしき集団が歩いていた。
>近くには民家も無いような山奥。
>星明かりが照らす真っ暗な山の中、無言で1列に並んで歩く高校生…
>その人はいわゆる「見える人」なんだそうだが、
>見えない弟さんもはっきり見たという。

>下手な幽霊よりもよっぽど怖かったらしい。

・・・・防女の学生は、もう少し娑婆の人間に気をつかうべきだと思います
(某新聞読者欄投稿)

783:名無し三等兵
09/05/19 03:02:31
>>751
555さんの卒業試験で、水の確保の問題があったけど
雪を溶かして造った水をそのまま飲める環境ではない
んで、欧州だったかイスラエルだったかで細菌だけでなく
化学物質も濾せる手持ち浄水器があったのを思い出した
兵隊用個人装備で。
相当に汚染された水からでも、そのまま飲料水を造れるとあったんで
防女関連企業で調達してないかな・・・・
飯盒とか鍋とかに雪を詰めて造った水を浄水して、頑丈な保水袋に詰めて・・・・・
で、うんリッターコサエテから、浄水で鍋を洗って乾燥食材を水で戻して煮炊きとか
伝統的な手法も教え込まれてるだろうけど、使えるものは使うと思うので

784:名無し三等兵
09/05/19 13:18:19
>>783
サバイバルじゃなかったのかな?
必要最低限の装備で
そうなると、パイロットのサバイバルキット+α程度の
装備なんだけど

785:名無し三等兵
09/05/19 16:49:41 u4K88gw5
“生き残る術”
 毒草薬草の見分け方から簡単の治療の方法、罠の張り方や臨時の棲家の確保方法、
果ては傷の縫い方や動物の正しい捌き方まで、ありとあらゆる生存技術を叩き込まれた毎日

防女卒業生のスタンダード

786:名無し三等兵
09/05/19 20:18:57
>>782
今、まさに春の大演習で行軍訓練中
ひょっとしたら山道で制服を着た彼女たちに会うかもしれない

787:名無し三等兵
09/05/19 21:20:15 fO6pus6A
屋外作業服だと思うけどな<行軍訓練
同室の班で悪さしてるんじゃ無いと良いけど

788:名無し三等兵
09/05/20 02:20:59
555さんが続きを書いてくれるか判らないけどティピーの造り方Blogをみつけたので
URLリンク(www.matasan.com)
囲炉裏の上で美味しい燻製を作れるともあったので熊肉の燻製を作るかなと思って。
熊肉だけでも推定40キロぐらいあるみたいだから、20キロでも燻製にしたら
移動中で火をおこせない時でも食事は取れるかなと。
続きの投下を祈願してレスしました。

789:名無し三等兵
09/05/20 15:56:05 Q3JKqiXL
卒業後、海外に就職して消息不明になったOGのなれの果てっぽい
URLリンク(sylphys.ddo.jp)

790:名無し三等兵
09/05/20 18:49:53
>>787
そうでしたね

そういえばテレビドラマでメイド刑事という作品が始まるらしいが
諜報科の先輩がメイドとしてある箇所に潜入し、任務を終えると
人知れず消えていくという過去の話を思い出した

791:名無し三等兵
09/05/20 18:55:58
762氏がリンク貼った創作発表板のスレ
うちからも結構見に行っている人がいるみたい
しかも昨日は762氏と思われる人がSSを投下していたし
555氏らしき人がSSの件で書き込んでいたりと
交流を考えてもよいと思う

792:名無し三等兵
09/05/20 19:38:01
>>791
向こうは拒否してるぞ

476 名前:創る名無しに見る名無し 投稿日:2009/05/18(月) 11:25:21 ID:46rUMtRg
キャラ萌なんかいらねーよ


793:名無し三等兵
09/05/21 07:06:23
>>791
こんなのもあった

504 名前:創る名無しに見る名無し 投稿日:2009/05/20(水) 23:38:20 ID:RvDQX265
防女にカエレ

他板で仕切ろうとするからこうなるんだ
1ヶ月でいいからROMってろよ

794:名無し三等兵
09/05/21 07:48:00 sQ+J+mv3
これで「原隊(スレ)に帰参せよ」
「オマエたちの親兄弟は国賊となるので泣いてイルゾ」
・・・だったら、防女スレ住人の書込みなんだがな(笑)
2.26ネタは、ちょっと不謹慎だったかな

795:名無し三等兵
09/05/21 19:26:35
>>794
これだといいのだが
特に555氏と212氏が戻ってきてくれれば


796:名無し三等兵
09/05/22 04:04:52
防女の大学進学組だけど、国内の大学でなくて卒業後の一括返済組で
国外の大学を狙うのとか無しかな?
ハーバードとかMITとか
あれだけレベルの高い教育してるんだから、「アタシは世界を目指すぜ」と
言う野望を持つのが出てきてもおかしくないと思うんだが
どうだろうか?

797:名無し三等兵
09/05/22 10:43:39
>>794
戻ってこない



798:名無し三等兵
09/05/22 17:18:40 q5X9Pm+8
最近、見合いの話が無いな・・・
1年生はともかく、2年生に今頃話が来ても良いと思うんだが
双子の見合い話とか無いのかな

799:名無し三等兵
09/05/22 19:44:16
>>765
低脳君がいるときそういう話が出たことがある
212氏や555氏がいない今
新たな層の開拓のためにはそういうことも考えてよいと思う


800:名無し三等兵
09/05/22 20:12:04
漏れは、軍板にあるからこそ防女スレだと思うけどな
昔、削除申請荒しに粘着されたときも、そういう意見を掲げて
防女スレを消滅させようとした奴がいた。
まったり継続してくのも有りだと思うよ

801:名無し三等兵
09/05/22 20:58:09
吾妻ひでおの失踪時代のマンガを読んでたら
卒業試験で使えそうなネタが・・・
サラダ油を飲むとかあったけど、冬山踏破で必須のチョコレートとか氷砂糖とか
バターとかアルコール以外に、サラダ油って駄目ですかいな
すんごくカラダに悪そうだけど、てっとりばやいカロリーの補給にはなる
冬山登山経験者の方が知り合いにいたら聞いて欲しい

802:名無し三等兵
09/05/22 21:12:23
>>800
了解しました
762氏のおかげで創作板を覗くようになり
SSを書いてみようと悪戦苦闘中です


803:名無し三等兵
09/05/23 03:00:04 s2kbf37W
事情持ちの某学生

防女入学後、中等部在学中はタマの休みも家に帰らず
家からも手紙の一通、電話の一本も無かったのだが
高等部に進学して直ぐに父親に呼び出され大喧嘩して帰校してきた
なんでも「防女を退学して、親が薦める女子校に転校しろ」と言われたそうで
深く聞くことも出来ない家庭環境で育ったらしい彼女だが
父親に対し、慇懃無礼に成人後、籍を抜いて他人に成ることを宣言して
かえって来たそうだ。
熱くなったり暴力をふるう人間では無いけど、帰って来たときの彼女からは
声をかけずらい雰囲気が凄かった。
・・・うちの学校では、それなりにある事だけど未成年であることをたてにした無理強いとか
防ぐ為の法的・学閥的な対抗策に頭がいってない様子だから、準備だけは整えるのが友情よね

804:名無し三等兵
09/05/23 07:40:39
>>803
親権を楯に、退学を迫る場合もあるんじゃないだろうか?
後ろに左巻きの連中を連れて

そのような親を「説得」して左巻きを排除する、地味だが
面倒な業務に従事するひめゆり会の嘱託なんかも居そうだ


805:名無し三等兵
09/05/23 15:52:51 tDHjIULT
最後の手段として、学院OGの独身高齢者の養女になるとか出来るかな
卒業後に籍を抜く気なら心理的な抵抗はないだろうが
ただ、16歳で法律上の保護者の同意なく養子縁組が可能かが判らん
民法に詳しいひと詳細よろしく

806:名無し三等兵
09/05/23 16:22:27 3tH+x0gV
>>805
そういうノウハウはひめゆり会で持っているはず


807:名無し三等兵
09/05/23 16:45:59
>>806
議員・選挙板の衆議院選挙総合スレや
創作発表板の魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ
を見ているのか
ずいぶん幅が広いな

808:名無し三等兵
09/05/23 18:35:29
>>806
思いつきでなくて、民法の根拠法と判例を挙げてレスしてください

809:名無し三等兵
09/05/24 11:16:34 8GXJq/Eq
防女で出会った親友が腹違いの姉妹だったネタお願いします
昔あったけど、どこか判らん

810:名無し三等兵
09/05/24 17:14:08
近畿地方でのインフルエンザ蔓延で外出禁止になっているのかな
さすがに休校はないだろう


811:名無し三等兵
09/05/24 20:33:54 aimH+Y+j
医療施設が充実してるし、医療や衛生絵についても共有カリキュラムに
入っているし、人間の出入りが限定されている生化学的に普段から
隔離されてるような場所だしなぁ・・・・
大丈夫じゃないの?
立地場所がドのつく田舎だし、屯田兵の蓄積したノウハウで
非常時に食料自給が出来れば、結構持ちこたえると思う。

元警察官の作家が書いたライトノベルで「リセットワールド」と言うのを
読んだけど、疫病が世界的に蔓延して大人あ死に絶えて子供と思春期の
餓鬼どもが、「蝿の王」してる日本が舞台なんだけど、あの世界に防女が
あったら、文明復興は早いと思いました

812:名無し三等兵
09/05/25 20:15:08
北の核実験およびミサイル発射、警戒体制はどうなっているのだろう

813:名無し三等兵
09/05/25 20:42:52 QTAWK271
? 政府に聞けよ

814:名無し三等兵
09/05/25 21:34:33
555さんは>>789見てどう思うだろう

815:名無し三等兵
09/05/26 00:29:14 sofU/l2Q
防女をネタにした映画の撮影申し込みとか
ど、言っても役者がどうとかでなくて校舎や施設の一部を
撮影に使用したいと言う申し出

・・・・当然拒否されたが、地方の廃校舎を使って似たような映像を撮るために
アドヴァイザーの協力を要請されたら、どう反応するかな?
思考実験だけど、皆の衆の意見を聞かせて欲しい

816:名無し三等兵
09/05/26 19:29:08
555氏らしき人が
ミリタリー創作系スレに降臨していました

817:名無し三等兵
09/05/26 21:45:23
>>815
主演予定女優が、防女を「演技の参考のために」と(よせばいいのに)
訪問。諜報科最上級生の美貌と、その体術にドン引き。
自信喪失してあえなく企画はお蔵入り

818:名無し三等兵
09/05/26 21:58:22 mmolZPpG
同世代とはスペックがアレだけど、美貌はそれなりに女優の方が勝ってるのではないかい?
色気とか華とか艶とか言う部分では、娑婆の女優の方が勝っていそうだ
防女学生の美しさは、高性能な武器とゆーか、一流の運動選手とか
トップを目指して、研鑽と節制に励んでいるモデルとかと重なるからな

それでいながら勉強できて、修得スキルが高機能と言うところに防女学生の
驚きがあるけど、娑婆の同世代が当然身につけているアレコレが根本から
欠落してたりもするんだな。
防女の育成カリキュラムは万能では無く、金と社会的資源とエネルギーが
大量に注ぎ込まれているが、あくまでも選択と集中の結果でしかない

だから、卒業後、大学進学組とか強制服務後の民間企業勤務とかで
社会に対して、ある種の適応障害を起こす者も、多くは無いが存在してるのだな

819:名無し三等兵
09/05/27 02:28:39
地味だけど、校内設備の保全管理の必要性から
消防設備士とか二種電気工事士とかボイラー技士に
早くから挑戦する学生とか。
中堅幹部養成校で、技術校的性格も専攻によっては強いんだから
電気主任技術者とか無線技術者試験と並行して施設管理系資格・運用系資格を
取りまくる、工業高校・高専みたいな専攻があっても不自然では無いんだな
自衛隊入隊時に取得してるだけで、曹待遇になる技術系資格もあるんだし

820:名無し三等兵
09/05/27 07:02:03
>>819
中高では、難しい資格も多そう


821:名無し三等兵
09/05/27 11:54:13
>>819
講習を受けて取得できるものもある
両用や強襲の連中も体力ばかりではなく
こういうのを受けているはず

>>817
出演者が訓練についていけないのでは
格闘や水中工作、自由降下などは吹き替えだろうが
それ以外は本人がやるだろうし


822:名無し三等兵
09/05/27 14:15:09 2WwosbpX
>>819
整備やロジクティクス系とかが中心だろ
電験は、工業高校でも電気科では受けさせるし
アレ持ってると、曹待遇になるよな
過去スレに、無線技士資格の取得もあったし

823:名無し三等兵
09/05/27 16:39:46
入学以降、背が伸びないだけでなく容姿と言い雰囲気と言い
どうみても「しょ○がく○い」にしか見えない高等部学生
・・・同じく身長のライバルである憲兵隊長ほど高機能でもなく
防女学生としては、平凡な「その他大勢組」の一員なのだが
背の高さも体つきも顔の造作も、日本全国どこででも”子供料金”が
適応される状態で、尚かつ海外研修時に1人で歩いていたら
うん割りの確率で警官に保護されると言う経験の持ち主

・・・・・もう一つ、年齢的に交際も”結婚!!!”も「完全合法」である事から
同じく海外(太平洋の向こうのA国と言っておこう)で、複数の会社を経営している
お金持ちとかから熱烈な求婚をされて日本に逃げ帰ってきた経験もある。

(見た目だけは)華奢なカラダ・貧乳・童顔・あっちもこっちもちっこいと言う
ある種の人間にとっては、神の使いなのに、そーゆー辛い(笑)経験から
「ロ○コン氏ね!」が口癖

将来は東大経由で霞ヶ関で高級官僚をと努力しているが、あそこらの
潜在ロ○コン/オタク潜在率を知ってる教官から
「助教目指しとけ」とか偶に言われている

824:名無し三等兵
09/05/28 18:56:38
555氏のブログ復活

825:名無し三等兵
09/05/28 23:12:26 uJUw+xVg
防女の技術系専攻学生SSとか投下されないかな
統合とか両用とか強襲とかが世間で考えてる防女っぽいけど
予備技術学校の性格もあるんだし
手芸部の話とかも
大学進学コースは「ド○ゴン桜」みたいになってたりして(笑)

826:名無し三等兵
09/05/29 14:55:24 2kKuoVhr
過去スレの、防女が隠れた国立進学校として認知された全国総合模試を進めた
元進学校普通科教師の話があったから、そこらへんから話を脹らませそうな気がしますな

827:名無し三等兵
09/05/29 15:41:07 imeCwB05
問題は制服だな迷彩でもいろいろある。米軍のデジタル迷彩のセーラ服とか

828:名無し三等兵
09/05/29 18:04:11 TUsH1/en
初スレ1から、「滅茶苦茶可愛い」とあったけど、
プリーツスカートは、「その3」あたりで決定してるな
あと、礼服・校内作業着・屋外作業着・一般制服(これが世間で言う防女制服)と
数種類あった筈だけど。
一般制服では、「上着」とあったからブレザーっぽいのかもしれんね

829:名無し三等兵
09/05/29 18:56:09
>>827
>>828
色はそれぞれ違うみたいだ
過去のSSによると
憲兵隊長が所属する統合運用はグレーの制服らしい
(最低渚やサムライガールや白峰姉も同じ)


830:名無し三等兵
09/05/29 22:33:57 nXjZBxjV
世間が認知する防女の一般制服のデザインとカラーリングは同じだと思うけどな
ただ、中等部と高等部ではデザインの一部が異なるのと、高等部では学年毎に
一部のカラーリングが変えられていると思う。
専攻毎に制服の見た目が違うのは、校内作業服だった筈だけど

831:名無し三等兵
09/05/29 23:14:24
下地島に分校作ってください
天体危機管理機構所属メテオスイーパー育成科

832:名無し三等兵
09/05/29 23:50:58
アニメネタは禁止
ネタるなら完全オリジナルで・・・が、基本であります
かの昔、スレの削除申請を繰り返す粘着さんが波状攻撃をかけてきたとき
最初から最後まで設定SSネタ全てがスレ独自のオリジナルであるという点で
攻撃を粉砕したので。
ただ、初期設定から読んでますが、防女敷地内で農作業の真似事をする「ガーデン」の
存在を、様々な設定や防女学生の出自やカリキュラムと違和感無く創り上げたのは
凄いと思います。
あと、双子シリーズから世界が拡がった手芸部・車両部とか
このスレの参加者って、下手なラノベ作家や編集並の創作能力を持つ
市井の人材が揃ってるような気がします

833:名無し三等兵
09/05/30 00:22:01
×揃ってる
○揃ってた

834:名無し三等兵
09/05/30 01:30:59
哀しいこと言うなよ

835:名無し三等兵
09/05/30 16:59:02
学園祭のときに制服や作業服を見て学年や専攻がわかるような人はいるかもしれない


836:名無し三等兵
09/05/30 22:07:41 Z9nNvcd4
裏方でのソレを見て判断できる人は居るだろうけど
お祭りでは、装飾の部分が目立つから、表には
あまり出てこないのでは?

837:名無し三等兵
09/05/31 01:06:36 l53MsdgS
入試ネタがあったけど、合格発表とか入学までのアレコレとか知りたい
で、それが読み切りSSになったら嬉しい
挑戦者求む!

838:名無し三等兵
09/05/31 09:50:58
書いたら書いたで
「設定と違う」

これじゃ誰も書きませんて

839:名無し三等兵
09/05/31 10:17:00
>>838
設定をいじらない様にして書くと
「スレ違い」
技量は別として、書き込むと
「へたくそ」

だもんな

1レス分を考えるのにどのくらい時間がかかるかを考えてない
読むだけの人間もいるとは思うけど、文句つける人間や、
仕切る人間の2~3人で進行してるから、書き手が他板に活動
の場所を移しても仕方がないよな




840:名無し三等兵
09/05/31 13:52:05
>>837
いい加減クレクレ君ばっかでうんざりしてきた

人に頼る前にまずは自分で書いてみたらどうだ

841:名無し三等兵
09/05/31 14:02:55
とりあえず書いてみなよ
もしかしたら新しい職人の誕生になるかも試練

842:名無し三等兵
09/05/31 19:22:20
俺もSSを書いたら大量投下某扱いされた
これでは書きたくても書けない


843:名無し三等兵
09/05/31 19:23:42
>>839
687氏がいなくなったのは残念だ
留学生の話は初期にあったのに否定されれば
本人は怒るだろう

844:名無し三等兵
09/05/31 20:08:41
>>842
自分の気に入らなかったSSは全部大量投下某扱いだもんな
量だけなら555氏なんかも多いぞ?

半分防女の外側のSSだったから、スレ違いと言ってもよかった
んじゃないのか?

>>763 で書く気がないと言って、最近創作板に移ってるし

クレクレ君と、仕切屋で、書き手を失ってしまったのは痛い


845:名無し三等兵
09/05/31 21:34:30 Np1eaR0B
初期三人娘のヒトも居なくなったしな・・・

846:名無し三等兵
09/05/31 22:21:30
>>845
結局、SSの書き手さんも「馬鹿に使い潰された」ということ

で、それに気が付いて居なくなった

無駄なSSを排除し、設定を煮詰める

というスレの趣旨からすると、点クレクレ君と仕切屋氏の
功績は大だけど
その代わり誰もいなくなった

847:名無し三等兵
09/05/31 23:03:57
この状態がスレ住民の願いだったなら、まぁそれもいいかもな
SS書きは創発板に移動するかね

848:名無し三等兵
09/06/01 00:34:13
別に願ってはいないだろ
まぁ、定期的に変なのが沸いてスレが荒れるのが伝統みたいなものだけど
そういう変なのは、相手にされないと別スレを荒しに去っていく
防女スレ住民としては、相手にしないで継続するのが吉かと

849:名無し三等兵
09/06/01 19:45:57
>>844
555氏も大量投下某扱いされたり
長すぎると文句をいわれていたし
BS3の秋葉原の乱闘で生徒を戦闘に出したと批判されていた
それ以降彼の投下ペースが鈍ってきた
自分に気に食わないSSを大量投下某扱いする人間が
いなくならない限りここのスレにSSを投入しようとする
人間は現れないだろう

850:名無し三等兵
09/06/02 01:08:33
555氏を大量投下某呼ばわりした奴は
あっという間に消えたし
まったりが良いよ
まったりが

851:名無し三等兵
09/06/02 09:50:14
うん。でもSS職人さん達も還ってこないんだよね

852:名無し三等兵
09/06/02 19:23:52
>>851
例の双子、亜麻野敦子、情報分室の面々、源田さつきほか強襲科の面々、
ドラグノフガール以下狙撃分隊の面々、王仁沢リン、最低渚、サムライガール、
用務員のおじさん212氏と555氏によって生み出された生徒が
SSに登場しなくなるのは寂しい


853:名無し三等兵
09/06/02 20:09:50 bBwNQdfp
あんまりネガティブなレスを繰り返すと
君が荒しみたいだよ

854:名無し三等兵
09/06/02 20:18:22
>>853
ネガティブなレスは俺ばかりでなく
数人書いているみたい
俺にSSを書く能力があれば解決するのだが
愚痴を書くのをやめて前向きに進めていこう


855:名無し三等兵
09/06/02 20:23:34
>>852
555氏はblogに新作書いてるだろ?
ここに投下してないだけで

856:名無し三等兵
09/06/03 18:54:05
こういう状態を打破するためには面白いSSが一番

857:名無し三等兵
09/06/03 21:22:37 lZYyi/X2
全国から出自と出身階層の幅が多分日本一広い女子校として
入学者が集中するけど、実家が歩いて30分 車で10分以内という
学生がいるかもしれないよな
中等部に入学して一年は校外外出不可だし、休日とか
ほとんど校外に出ない生活だから、進路が別の友達とかとは
疎遠になると思う
近隣の住人ほど、実情を見てるから進学希望は少なくなるだろうな

858:名無し三等兵
09/06/03 21:53:45
つぶれかけたレンタルビデオ屋から流出した、防衛女子校卒業生実録AVを売ります
と、ネットオークションで出た事とか昔あったみたいだけど、そんなに人気なのか?
企画もので、有名女子校とかの制服シリーズがあるみたいだけど。
偶に、有名大学在学生が売りのAVあるけど、出た人いるのかな

859:名無し三等兵
09/06/04 19:21:30
>>858
そういうものは絶対に表に出ない
出てもひめゆり会が手を回している
業者に融資が滞り倒産したり、
パソコンがウイルスに侵されたり
スタッフが引き抜かれたり
出荷前の製品が倉庫で燃えたり
と不審な事件が起こる


860:名無し三等兵
09/06/04 21:44:14 Xlx8T9M0
実家が、市営バス「防女正門前」の開校時からやってる雑貨屋(現在、独立系コンビニ)で
進学理由が「一番近いし進路も充実してるし、親も防女なら安心だと太鼓判を押したので」
・・・面接を行う元学生の教官とかも、近くて他に店が無かった当時、利用しまくってたとか
彼女が産まれた時から知ってるとかで、学科・体育成績が十分合格点であるなら落しにくい

これも、コネとなるのだろうか?

861:名無し三等兵
09/06/04 22:52:33
>>860
悪いが舞鶴には市営バスはない
京都交通(舞鶴)だけだ

それと…市営バスが走るほど舞鶴は都会ではない

862:名無し三等兵
09/06/04 22:58:29
訂正
市営バス→公共バス

863:名無し三等兵
09/06/05 16:48:30
>>860
駄菓子屋の子供は家のすぐ横に公立の幼稚園があるのに
わざわざ離れた公立の幼稚園に通わさせていた

通わせる方もその程度の思慮はある
ネタとしては面白そうなのだが

864:名無し三等兵
09/06/05 21:51:00 WRUoOPzV
大物政治家の娘だけど、在学中に父親が疑獄事件で失職・逮捕
学校にマスコミが押しかけるが、学校は拒否
防女を誹謗する記事が多数書かれる とか

865:名無し三等兵
09/06/05 22:48:45
>>857
地元の志願者が減っているので
その対策は練っていると思う
学園祭で地元の小学生を招待といったことは
やっていると思う

866:名無し三等兵
09/06/05 22:49:58
全国有数の名門校の地元進学率データとか公開されてるかな?

867:名無し三等兵
09/06/06 17:02:13
555氏のブログが更新されていた

868:名無し三等兵
09/06/06 21:26:58 JKv4oQGn
校外でこっそり付き合ってる(本人はそう認識)カレシの家に外泊許可とって
下心満載で押しかけたのに”妹”と鉢合わせして
微妙な空気をお互い発散している手芸部所属の某学生と
遠縁の”兄”の面倒を見にきた一学年下の某学生

いくら世間の同世代から浮いてるとは言え、同じ平成生まれの娘たちである。
しかも”妹”の方も最近の”兄”の部屋にされてる「マーキング」から
ナニヤラ思うことがあったらしく、同じく「外泊許可」を取って来たとのこと。
方や一歩も引く気が無い一線を越える気MAXで押しかけたのに対して
子供時代から”兄”の面倒を一手に見てきて、最近は大学入学後の”兄”が
健康に生存してるのも自分の管理のタマモノと潜在意識下で「所有権」を当然のモノと
考えてきた「こいつ何?ヒトのモノに」と言語領域下で明瞭な思考になっていないマグマが
噴火寸前だったりする。

こーゆー時、どうなるか想像もつかない
女性スレ参加者が居たらアドヴァイスお願いします

869:名無し三等兵
09/06/07 15:59:29
>>868
マーキングは兄の家に下着や香水や化粧品などを洗面台に隠していることかな
あと二人が出会った経緯は何だったのであろうか
よくあるパターンで兄が困っているところに防女生が手助けして
付き合うようになったのかな



870:名無し三等兵
09/06/07 20:24:50 UXkSXIEp
過去スレにあったと思う
手芸部のハードハック系の趣味とK都大学工学部学生の
趣味の付き合いで、防女生は始めて出来たカレシ
兄でK都大生にとっては、仲の良い同好の士だったはず
この系列の過去レスをダイレクトに引っ張れませんからな
以前の、過去レスコピペさんはどっかに行ったみたいだし

871:名無し三等兵
09/06/08 20:11:30 aIVoAvOI
書きたいけれど兄と手芸部系生徒の性格がうまく表現できずに断念しました。一応妹は強襲科の生徒を考えていました。

872:名無し三等兵
09/06/08 21:41:13 E9VnyY9G
強襲はともかく、戦闘系を育成する専攻と技術系を養成する専攻では
遠すぎて接触が無いだろうな
・・・これで、ライバルな専攻の学生相手だったら(両用とか)
外から見たら笑えるけど本人と周囲は洒落にならんと思う

873:名無し三等兵
09/06/08 22:56:47
と、思ったけど学年が同じなら寮で付き合いがあったりするんだな<他専攻の学生
学校生活と寮生活では、ずいぶん違うのが防女だと思う
学校では、非の打ち所が無いのに私生活である寮では
だらしなかったり
「今は、勤務時間外みたいなもんでしょ」

・・・・学業で給料もらってると言うのは否定できんしなぁ

874:名無し三等兵
09/06/09 20:04:01
>>871
>>872
そして兄と付き合っている学生に妹がいて
同じ専攻だったら悲劇が増大するな

875:名無し三等兵
09/06/09 23:16:54 OdISGz+6
同級生と、弟が「真剣な交際」をしてるのを知った姉も
色々と複雑な気持ちになると思う。
で、ある日呼び出されて、思い詰めた顔つきで
「○○君にプロポーズされたの!ずっと二人で暮そうと言われたの!
 今度の誕生日に、わたしお金なくて何もあげられないからバージンあげるの!
 だからお願い!交際認めて!」と詰め寄られたら、とりあえず一発ドツクのは
兄だろうけど姉の反応が想像できない
フォローよろしく

876:名無し三等兵
09/06/10 07:34:11
>>875
プロポーズって…
まだ高校生だろうが…
それに、同級生の弟となると厨房。最悪小学生だぞ?
年齢構成にかなり無理がある

兄ならオッケーかもしれんが

弟なら、同級生がショタってことか?


設定厨じゃないんだが、気になったのでレスさせてもらった

877:名無し三等兵
09/06/10 20:14:24
>>875
>>876
>>630みたいなOGがいるから実現不可能ではないが
そういう学生は数年に一回のレベルだろう



878:名無し三等兵
09/06/10 20:19:32 8923qOV0
弟が一つ下で高校1年生とか中学だけど無知な情熱が突っ走っている状態だとかが
考えられる
・・・しかし、未成年のデキ婚(で、短期間でシングルマザーになる可能性が高い)一直線のフラグだな
防女の学生は、ある意味「箱入り」で、男やカレシや恋愛に免疫がないから危険なんだな
で、歳が離れた独身男性なら可ですかな?
学生17歳
相手40歳独身既婚歴無し・・・とか
周囲に反対されても「あの男(ヒト)じゃないとダメ!」と、これまた突っ走る情熱がアレだよな・・・

879:名無し三等兵
09/06/11 19:10:48
555氏がブログにこれまでの作品の時系列を書いているが
完成したら壮大な話になりそうだ


880:名無し三等兵
09/06/11 23:29:33
不況で忙しいみたいだし気力も弱まってるようだからあてにしないで待ってる

881:名無し三等兵
09/06/12 07:29:18
もう、ここには書かないんじゃないのか?

882:名無し三等兵
09/06/12 20:12:32
>>872
過去のSSを見ると
寮は専攻別みたい
ただ演習で一緒と言うことがあるので
そういう関係はあるかも
ただ強襲と両用といった現場系と
兵站みたいな裏方はあまり接点はないかもしれない

883:名無し三等兵
09/06/12 21:14:56 WuNZMW4w
いや、設定では入学直後からの一年は6人部屋で
この6人単位での集団行動と共同責任体制を実地で学ばさせられる。
ちなみに寮の建物は、学年全員一緒で一つだけ
中等部二年と三年では4人部屋で、寮自体は学内に複数に分かれて
何かと規制や制約が多い学校生活とは別の生活空間を、それぞれの寮風に
そった雰囲気で暮すことになる

高等部に進学して以降は、寮が複数に分たれるのは今まで通りだが
二人部屋に変更となり、また、あえて専攻が別の者どうしが同室になるよう
組み合わせを考慮される
これは専攻の拘束時間の長さに加え生活空間でも同じ専攻の学生と過ごすことの
セクショナリズムの弊害防止と、同期の別専攻学生との友誼の推奨
そして、人脈の広がりを目的としている。
それぞれ歴史を持つ学寮は、あえて距離をとって建てられており
互いに異なる寮風と伴って24時間完全拘束体制での教育を行う防衛女子においての
多様性の維持にも一役買っている

また、二人部屋での生活だが専攻によって長期学外訓練、活動の時期が異なる為
ほとんど一人部屋として使っている学生も珍しくないようである。

884:名無し三等兵
09/06/12 21:19:46
>高等部に進学して以降は、寮が複数に分たれるのは今まで通りだが
>二人部屋に変更となり、また、あえて専攻が別の者どうしが同室になるよう
>組み合わせを考慮される

双子は例外扱いされそうだ

885:名無し三等兵
09/06/12 21:24:00
最初に割り振られた同室に学生と、お互い利害が一致したから
部屋を交換したのかもしれんな。
それくらいの融通は利くと思う。
公平を期するため、明確な理由と教官の審査と許可が必要だろうけど

886:名無し三等兵
09/06/13 06:53:13 yiCQFaaa
双子だけど、片割れが入学して
もう一方は市井に留まった例もあるだろうしな
自分と同じだった姉妹が、偶に帰って来る度に
シャープに研ぎ澄まされた刃物の様に
中味も人格も変えられていってる・・・・
学校で何やらされてるの?

そういう不安を外部の身近な家族の目から見た話とかあると思う

887:名無し三等兵
09/06/13 07:49:18
394 :本当にあった怖い名無し:2009/05/16(土) 20:46:36 ID:JiMR8DeoO
新聞に掲載されてたある登山家(名前忘れた)のエッセイ。
外国の山にテントはって一泊した時、夜中テントの周りに「何か」の気配と足音が近付いた。
「何か」から伝わってくるのは殺意などの禍々しいものではなく、
「ここにこんなのあったっけ?」…という戸惑い。
おそるおそる覗こもうとして止めようとする動きも感じたらしく、登山家は申し訳なく思ったそうです。
人慣れしてない内気なモノノケもいるんだな…


888:名無し三等兵
09/06/13 10:52:25
まんこ

889:名無し三等兵
09/06/13 11:14:58
↑変なのがわいてきた…

890:名無し三等兵
09/06/13 15:40:17
相手にするなよ

891:名無し三等兵
09/06/14 17:11:11
>>883
そういえば寮生活のSSはほとんどないな
212氏のSSにあったくらいかな

892:名無し三等兵
09/06/14 20:43:32
>>891
アレも「設定と違う」だろ?

893:名無し三等兵
09/06/14 21:13:46

設定厨がやかましいから書き込みができない
212氏とか555氏のSSも、設定厨の言うところの
「設定」
と異なるから、書き込むなって事なんじゃないの?

で、それが嫌で2人とも書き込まなくなった


894:名無し三等兵
09/06/14 21:52:39 U8nJXvzz
212氏も555氏も大量投下某扱いされたこともある。設定は柔軟性を持たせるべき。

895:名無し三等兵
09/06/15 10:29:38
外から教えに来ている非常勤の物理教師
訓練がきついのか、午後の授業では船をこぐ生徒が目に付く。

そういうときはちょっと脱線して、核の話しをすると
一斉に目を覚ますという。

896:名無し三等兵
09/06/15 19:28:37
>>895
誰しもこういうことは経験があるはず
でもこの講師はK大の大学院博士課程在籍だったりして



897:名無し三等兵
09/06/15 19:47:54
555氏のブログが更新されている
過去のSSが復活しつつある

898:名無し三等兵
09/06/15 20:18:36 Hw7qcp9d
>>896
仁科とか朝永とか湯川とか

899:名無し三等兵
09/06/16 19:16:54
>>898
そういう有名な人の親戚ではない普通な人です
感じから言うと”専門はすごいが、人付き合いが苦手なタイプの
大学院生を想像していました


900:名無し三等兵
09/06/16 20:52:38 MVElKS/3
旧家の人も来てないな

901:名無し三等兵
09/06/17 12:17:24 DWULFscV
864で思い出したが将来の次官候補の娘が在籍して父の思惑と違い高等部に進学後母と同じ謀報科に進んだという設定があった

902:名無し三等兵
09/06/17 20:08:42
>>867
妹と技術系の生徒が兄のスケジュールミスで同じ日に下宿先に
くることになっていたらどうなるのだろう
修羅場になりそうだ

903:名無し三等兵
09/06/18 20:20:24
>>901
例の双子との絡みもあったら面白い

904:名無し三等兵
09/06/18 22:02:56 7vTUbc32
>>902
別に二股かけてたわけでないだろ?
少し前のレスに、モロそーゆー状況になったのに
「兄」本人は、台風の目と言うネタがあったな

905:名無し三等兵
09/06/19 21:05:01
>>904
二人がかち合っても平然としていられるのか
それは別の意味ですごいな

906:名無し三等兵
09/06/19 21:28:53 6MplCnSB
本人にとっては、ただの「妹」と「友人」だからなぁ・・・・

907:名無し三等兵
09/06/19 22:37:03
555さん 最低20からだそうですよ 私信ごめん

908:名無し三等兵
09/06/19 23:31:09
555氏のブログに過去に投下したSS+αが掲載されるみたいだ


909:名無し三等兵
09/06/20 12:47:53
29 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2009/04/30(木) 18:57:34 ID:u3KG1eMV0
友人の話。

仲間何人かでキャンプに出かけた時のことだ。
夜も更けて他の者は寝入ってしまい、火の側に居るのは彼一人だった。
欠伸を噛み殺しながら
“そろそろ火の始末をして俺も寝ようかな”などと考えていると、
覚えのない声が話しかけてきた。

「何しているんだい?」

顔を上げると、火を挟んだ向こう側に、誰かが座っていた。
ぼんやりとしか見えない、大きな黒い影。
視界に霞でも掛かったかのよう。
何故かその時は不思議とも怖いとも思わず、普通に返事をした。

「んー、火の番をしてる」

相手の正体は何者なのか、何でこんな時間にこんな場所に居るのか。
そういった類いの疑問がまったく頭に浮かばなかった。
先程まではシャンと起きていた筈なのに、寝惚けた時のように、思考が上手く
働かなかったという。
ぼんやりと“俺寝惚けているのかな”と考えているうち、また話しかけられた。

「その火が消えたらお前さんどうする?」
「んー、消えないよ」
「こんな山ン中じゃ、一寸先も見えない真っ暗闇だろうな」
「んー、この火が消えちゃったら、そうなるだろうね」
「闇は深いぞ。中に何が潜んでいるかわかったもんじゃないね」
「んー、暗いのは怖いよ。だから火の番をしなくちゃね」



910:名無し三等兵
09/06/20 12:48:30
30 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2009/04/30(木) 18:59:00 ID:u3KG1eMV0
(続き)
声の主は、頻りと火を消すように勧めてきた。

「火の番なんか止めちゃえよ。もう眠いんだろ。寝ちゃえよぐっすりと」
「んー、そうしたいけど、そういう訳にも行かないんだよね」
「俺が消してやろうか?」
「んー、遠慮しとくよ」
「消すぞ」
「んー、でも直ぐまた点けるよ、暗いの嫌だから」
「一度消えた火は直ぐ点かないぞ。無駄だからもう寝ちゃえよ」
「んー、ライターもあるし、火種があれば直ぐ点くよ」
「ライターか。それがあれば直ぐに火が点くのか」
「んー、点くと思うよ。簡単に山火事になるぐらい」

すると声はライターを無心し始めた。

「火が消えないならライターなんてもう要らないだろ。俺にくれよ」
「んー、これは大切な物だから駄目だよ」
「俺が代わりに火を見ててやるよ。だからライターくれよ」
「んー、僕のじゃないから、やっぱり駄目だよ」

こんな押し問答を何度くり返しただろうか。

やがて影がゆらりと立ち上がる気配がした。

「火が消えないんじゃしょうがないな。帰るとするか。また遊ぼう」

その言葉を最後に、何かが山の闇の中へ去って行った。


911:名無し三等兵
09/06/20 12:49:18
31 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2009/04/30(木) 19:00:43 ID:u3KG1eMV0
(続き)
「ばいばい」
小さくなる気配にそう挨拶していると、いきなり強く揺さ振られた。
ハッとして身構えると、揺すっていたのは先に寝ていた筈の仲間だ。
目が合うや否や、凄い勢いで問い質される。

「お前!今一体何と話してた!?」
「何とって・・・あれ?」

そこでようやっと思考がはっきりし、明瞭にものが考えられるようになる。

「えっ今、僕、何かと会話してたの!? 夢見てたんじゃなくて!?」

気が付くと残りの皆もテントから顔を出し、こちらを恐ろし気に見つめている。
彼を揺すり起こした者が、次のように教えてくれた。

曰く、テントの外で話し声がしたので目が覚めた。
夜中に迷惑なヤツだと思い、テント中の寝顔を確認してから青くなった。
人数から判断する限り、今外には一人しか出ていない筈だ。

恐る恐る外を覗くと、焚き火を挟んで座る影が二つ。
片方は間違いなく友人だったが、もう一方が何かわからない。
人の形をした、黒い塊に見えたらしい。

友人と影は何度もしつこいくらいに言葉を交わしていた。
どうやら火を消す、消さないで揉めている様子。

“絶対に消すんじゃないぞ!”

声に出せない願いを胸中で叫んでいると、じきに影は立ち上がり山奥へ消えた。


912:名無し三等兵
09/06/20 12:53:00
32 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2009/04/30(木) 19:01:33 ID:u3KG1eMV0
(続き)
いつの間にか他の皆も起き出しており、背後で息を殺していた。
影がいなくなった時、テントの中では安堵の溜め息が重なったそうだ。

その直後慌てて外に飛び出し、憑かれたように火を見つめる友人を引っ掴んで、
ひどく揺すって目を覚まさせたのだと、そう言われた。

思わず、影が消え去った方角の闇をじっと見つめてしまった。
何も動く気配はない。足元で薪の爆ぜる音が聞こえるだけだった。

その後彼らは、その山を下りるまで絶対に火を絶やさないよう心掛けた。
不寝番を二人立てて、火の番を交代でしたのだという。
その甲斐あってかその後、あの黒い影はもう現れなかったそうだ。

「僕はあの時、何と会話していたのかな?」

思い出すと今でも鳥肌が立つのだそうだ。

913:名無し三等兵
09/06/20 13:31:33
682:雷鳥一号◆zE.wmw4nYQ 08/20(日) 21:01 CbyYU0Gd0 [sage]
知り合いの話。

地元の山を満月の夜出歩くと、場違いな物に出会すことがあるという。
暗い山道が開けた場に、時折それは現れる。
白い月光が冴え冴えと降り注ぐ中、グツグツと音を立てている黒い影。

野菜や赤肉がみっしりと並べられた、ごつい鉄鍋だ。
淡い月明かりにもかかわらず、なぜか具の一品一品までよく見える。
地の上に直接置かれているのに、まるで熱い火に掛けられているかのように
良い感じで煮立っている。

猟師仲間に伝わるそれは「山鍋」と呼ばれているらしい。

「大昔に儂も一回見たことがあるが、いや実に美味そうじゃった。
 香りといい音といい見目といい、何とも食欲をそそったな。
 うんにゃ、口にしてはおらんよ。食べたって者の話も聞いたことはないな。
 儂みたいにビビッて手を着けなかったか、それとも、口にしたら帰ってこれん
 ようになるのかもしれんの」

猟師をしていたという彼の祖父は、そう言って杯を空にした。


914:名無し三等兵
09/06/20 22:17:51 rX1YwXZx
上のコピペのネタは熊鍋なのかな、555氏や212氏の話しにも雪山で熊と遭遇したとか、熊と間違えて石を投げたとか、熊を目掛けて狙撃したとかあるから、彼女たちも熊対策はしているのだろう。

915:名無し三等兵
09/06/20 22:17:53 EBGmeYdJ
訓練とは言え、山中行軍では小隊一つに、複数の助教が付くと思う。
色々と語り継がれている”伝承”もあることだろう

916:名無し三等兵
09/06/21 10:47:20 7lIlLE4+
校外実習(潜入)の”お手伝い”要員として「田舎の農業高校から来ました」と
”ガーデン”所属の学生とか。
潜入先で早速、園芸部に入部したけど、実地で土と格闘した生きた経験で
少数だけど同好の士や顧問教師の評価と信頼を得たせいか
あっさり「監視対象」から外され、緊急時の逃げ込み場所とかルートとか準備とかを
作業服にバケツ抱えて、敷地内を闊歩しながらこさえている

917:名無し三等兵
09/06/21 16:42:29
生徒会長がお見えだ。
URLリンク(www.yuko2ch.net)

918:名無し三等兵
09/06/21 17:21:35
憲兵隊長(風紀委員長) と生徒会長
どっちが偉いのかな?

共産国では、首相より書記長が偉かったり
某、中東では、将軍よりも大佐が偉かったりするけど

919:名無し三等兵
09/06/21 17:42:19 K6OdInTf
自治権の及ぶ範囲では生徒会長だろう
憲兵隊長と言っても、あくまで俗称で正式名称は風紀委員長?だしな
でも、課業時間以外の寮での時間では、各自所属の寮長と寮自治会に
権限と責任が移動していると思う

920:名無し三等兵
09/06/21 17:52:50
身分的には
生徒会長(学生隊長)>風紀委員長(憲兵隊長)だが
生徒会長を逮捕できるのは憲兵隊長だけなんていう記述が
過去のSSにあるので、憲兵隊幹部はそれなりに権限はあるはず

921:名無し三等兵
09/06/21 17:57:25
それぞれの委員会要職についている学生の権限と責任と裁量の範囲とかを知りたいな
過去のフランス書院系お嬢様も近隣の高校との交流を始めとして、いくつか兼任してた筈だし

922:名無し三等兵
09/06/21 18:38:25
>>918
どんな組織でもトップを影から操る人物はいる
闇将軍なんていわれた人もいるくらい
その人を批判している左翼政党も似たようなことをしていた


923:名無し三等兵
09/06/21 19:09:23 K6OdInTf
3年で入れ替わる高等部学生で、そんな暇人が居るとも思えんが
基本的に規律と厳格でありながら柔軟な個人カリキュラムの重層的複合体である
防衛女子の育成課程において、「自治」や「自由」は校外の同世代より
遙かに限定的なものなんだよな

924:918
09/06/21 19:54:11
ある種の、不文律の 棲み分け ができているとという事ですね?

925:名無し三等兵
09/06/21 20:23:12
カリキュラムの性格上、常時学校に居るとは限らんからな
人員の交流や、業務の臨時拡張みたいに、それなりの融通を利かせていると思う。
まぁ、いわゆる不良や落ちこぼれというドロップアウト層が居ない防女だから
本来の業務と将来の進路の方向性が重なってるのかもしれないけど

926:555
09/06/21 20:43:23
ご無沙汰しております

私信で申し訳ない。
森寄付ありがとうございました

9,10,11スレのサルベージ完了しました。
卒業試験については、練り直して、新編追加してます(未完)

大風呂敷を広げてますので、収集がつかない状況です
「時系列情報」を何とかして完結させたいと考えてます




927:名無し三等兵
09/06/21 21:43:14 lpr1394J
555さん、期待しています。

928:前スレ9
09/06/21 22:29:42

555さん 乙です。
卒業試験の続きを楽しみにしております。

ところで、最近読んで、このスレのSS書きの皆様へ大いにお奨めしたい小説と
考えましたので、ご興味のあるかた、どうかご一読を。

伊藤 計劃
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

555さんが読んだらハマリそうな気がします

929:名無し三等兵
09/06/22 19:46:27
>>926
お久しぶりです
ブログを見ると壮大なスケールの話になりそうですね
完成を期待しています


930:名無し三等兵
09/06/22 22:18:11
555さん 全部の回収は終わったの?

931:名無し三等兵
09/06/22 23:49:30 kIvAqs9i
ブログが更新され富樫のみかんの話しと卒業試験の話しが追加されていた。

932:名無し三等兵
09/06/23 20:40:36
卒業試験の追加された部分を読んだら
試験監督はズゴックだった
それにしても意外な箇所によく出てくるキャラ
秋葉原の件にも顔出したし、学園祭の展示降下の話でも
降下長だった


933:名無し三等兵
09/06/23 20:52:52
>>932
鬼日下は「両用科主任」だったっけ?
言葉遣いから主任は男性だろ?


934:名無し三等兵
09/06/23 21:08:42 6J1+OEay
女です。
外向けの態度や容姿・立ち振る舞いはタイヘン女らしい
はっきり言って美人なのです

935:名無し三等兵
09/06/23 21:13:48
>>934
鬼日下は「両用科主任」ではない。(上司が居る)
よって、ヘリの「両用科主任」は鬼日下でないという意味

936:名無し三等兵
09/06/23 23:29:52 H7Hg7LJh
あれって、防女卒業後に曹で任官して現場たたき上げで
基幹人材になったあと(何と言っても中堅幹部養成校だ)
後進育成の為に防女に転属辞令を受けたんだっけ?
防大に行ったとか旧帝に行った同期が、そろそろ佐官になったり
省庁や企業の課長になったりするころだよな
結婚して、子供2人目とかが勝ち組かもしれんけど

937:名無し三等兵
09/06/23 23:41:37 Hg2/DOm7
ズゴックはとある部隊で問題を起こし、クビになりそうになったのを校長が引き取ったらしい。一説にはお忍び視察にきた幹部を幹部とは知らずに殴ったという話があるらしい。

938:名無し三等兵
09/06/24 20:41:32
兄と技術系生徒の話
過去にも実例がありそうだ

939:555
09/06/24 21:44:43
ズゴックは「ヒラの教官」のイメージで書いています

940:名無し三等兵
09/06/24 22:03:14 2alRBn0M
まだ三十代前半の、管理職としては末端も良いところだしな

941:名無し三等兵
09/06/25 05:48:18 JfQIIhUP
ただ、教官や助教については防女生え抜きだけでなく、防女とは
何の関わりも無かった人材が、それなりの割合を占めると思う
同様な人材の再生産による「先細り」を防いで「多様化」を目指す為にも。
一般科目教師で、美術や音楽担当が防女について、どんな考えをもってるか興味があるな

942:名無し三等兵
09/06/25 06:58:21
>>941
8スレにサークル活動の顧問の話が出ていた
学外の、有名な方々が顧問に就任している

一般科目も、非常勤講師が多いんじゃないだろうか

943:名無し三等兵
09/06/25 09:17:18 8jxhx9vI
上のほうに物理の非常勤講師のことがでている。理系はK大などの理系の大学院生が講師をしてそうだ。

944:名無し三等兵
09/06/25 13:39:30
>>943
K教育大だったら嫌だな

945:名無し三等兵
09/06/25 17:02:40
>>944
旧帝国大と一期校に、早慶上智理科大にマーチに関関同立のレベルまででしょう
教員および講師採用は



946:名無し三等兵
09/06/25 18:26:00
防衛女子校は別だろうが

ド田舎非旧帝出の教員が、旧帝の非常勤講師やるというのは
よくある。学位さえ持っていれば、それで断られることはなかった。
というか、非常勤が足りないらしくて、恩師から命令が来るんだ。
「XXの非常勤やってくれ」って

そんでもって、さすがにXX大学はおおきいなあ、って校内をうろつく
うさんくさい非常勤講師が俺だ。

947:名無し三等兵
09/06/25 22:45:26
もっとネタをお願いします

948:名無し三等兵
09/06/26 11:38:34
貴様ら、ロシアを見習え。
強く美しい、愛国心に燃える小さな兵士たちを見よ。
勝てる気がしねえwww
URLリンク(www.militaryphotos.net)

949:名無し三等兵
09/06/26 21:03:06
>>948
本家をまねた分家ですね

950:名無し三等兵
09/06/27 01:43:16 a6slHEk4
防女寮の浴場って、何時ごろまで入浴可なのかな?
深夜の、少しぬるい浴槽につかる学生とか。
あと、防女学生はカリキュラムの消化に必死だから
必然的に、生活空間維持の為のマンパワーは
専門家や業者任せになると思うのだが。
自分たちで出来ることは自分たちで!とは、正反対の
学生個人のリソースと時間の全てを課業とカリキュラム消化と技能修得に
費やす生活こそが、あれだけの高技能人材を生み出す理由の一つだと思う

951:名無し三等兵
09/06/27 13:25:15 5DXeJmn5
日々の食事にしたところも、高等部学生にとっては訓練で
どんなものでも食べれるとか、マナーの実技の練習だったりするんだな
もちろん、大事な(生徒の多数意見「どこが?」)な学生の為に
栄養設計、他はしっかり考えられてつくられているけど
清掃と身の回りの整理整頓は、それだけで訓練だけど
学校生活の維持に対するマンパワーの提供(実技訓練や教育手段としては別だが)は
求められていないと思う

952:名無し三等兵
09/06/27 13:32:59 eUs4LXJS
このスレの住人も
児童ポルノ禁止法改正案が通ったらほとんど逮捕なんだろうな

953:名無し三等兵
09/06/27 13:47:22
>>952
ありゃ、ザル法だ


954:名無し三等兵
09/06/27 13:53:36
相手にすんなよ

955:名無し三等兵
09/06/28 10:19:25 uh6T+246
防女卒のもうすぐアラフォーなお方が、婚活パーティでのテレビ取材で
「女子校出身で、その後仕事ばかりで出会いが無かったんです。・・・ええ防衛女子卒です」と
答えてるのを、寮のテレビで見て”ああはなりたくない!”と、校外とか近隣とか娑婆のトモダチの伝手とかで
カレシを捜す学生の話とかどうかな?
ちなみに、上の番組を官舎で助教とか教官とかも目にして、人ごとでも無いんで
翌日の授業では、教える側も教わる側も微妙な空気だったとか

956:232
09/06/28 19:13:48
SS投下します。

957:光と影1
09/06/28 19:17:40
智子はいらだっていた。
今日の夕食は恒例の金曜カレー。防衛省の一組織である防女だけに、炊事班がもっとも気
合を入れるのはやはりカレーである。とはいってもクミンやターメリックといったスパイ
ス類から作った本格カレーを何百人分と調製するのはさすがに難しく、自衛隊でも実は業
務用のカレーフレークを利用するのが普通だ。ちなみに本日使用したのは〝S&Bディナー
カレーフレーク〟「フランス料理の基本になっているフォン・ド・ボーをベースに、スパ
イス・調味料・カレー粉等を加えてコクのある味に仕上げた最高級の業務用カレーフレー
ク」である。市販品とはいえ高級素材、訓練疲れで腹をすかせた食べ盛りの小娘どもなど
イチコロに決まっている。
が、しかし。野菜と肉を炒め、水を入れ、煮立ったところで出来合いのルーを入れてでき
あがり~♪といった安易な作り方をする炊事班は存在しない。最後に入れるのが「最高級
の業務用カレーフレーク」であろうとも、独自に調合したスパイス類を使う、より辛さを
引き出すため野菜と一緒に鷹のツメを炒める、隠し味にコーヒーや各種ジュース、フルー
ツを投入する、いや同じ投入するでも、みじん切りにして混ぜる、ミキサーにかけて形を
なくして混ぜる、ミキサーにかけたものをガーゼで包んで一緒に煮込み、ガーゼに残った
ものだけあとで引き上げる、大きめに切って投入し風味が出たころにすべて引き上げる、
などなど炊事班独自の工夫がなされる。
さらには、ねぇねぇそんなもんだけじゃなくこれも入れて見ようよぉ……という悪魔の囁
き。時として人体実験スレスレの趣向が凝らされるのが防女カレーというものなのである。
ところで、智子はカレーが大好物である。幼いころから大人用の辛口カレーを好んだ智子
は、どこに行っても―祖父母の招きで行った高級レストランでも―カレーが食べたい
と駄々をこね、母親を困らせたものだ。
なにもこんなところまで来てカレーを食べなくても……というのは大人の論理であり、こ
んな立派なお店ならどんなにおいしいカレーが食べられるだろうと考えるのがカレー好き
の子供というものなのである。誰もが振り向く美少女に成長した今でも、智子のカレー好
きは変わらない。

958:光と影2
09/06/28 19:19:32
そして今日の夕食は「最高級の業務用カレーフレーク」を使用したうえに炊事班が手間ひ
まかけた逸品である。銀色に輝く炊きたてのご飯に、コクを湛えたダークブラウンのカレー。
たとえ盛り付けられているのが使い倒されてツヤを失ったプラスティックの皿であっても、
口に運ぶのが鈍く曇った鉄色の安っぽいスプーンであっても、どこにいらだつ理由がある
というのか。
ゆで卵が、うまくむけないのだ。
智子にとってカレーの付け合せは、福神漬けにゆで卵と決まっている。幸いなことに、防
女の食堂にはゆで卵と生卵が籠に山盛りになっており、どちらでも好きなだけ取ることが
できる。ご飯に生卵とお醤油をかけた「卵かけごはん」が大好きというこれまた美少女ら
しからぬ好みを持つ智子は、普段は生卵、金曜はゆで卵を取るのである。将来「美人自衛
官」としてメディアに紹介されることがあるとすれば、カレーライスと卵かけごはんが好
きという庶民的なプロフィールは国民に好感をもって受け入れられるかもしれない。
ともあれ、今日のゆで卵はうまくむけない。むこうとすると白身が殻にくっついてきて、でこぼこになってしまうのだ。いや、くっついてくる分が多すぎて、殻をむいているのか白身をむいているのかわからないほどである。


959:光と影3
09/06/28 19:20:53
(あーもう!ちゃんと冷やさないからっ!)
たしかに冷やし方によってもむきやすさには大きな違いが出る。しかし、新鮮な卵もむき
にくいのである。新鮮な卵は水分と約55mgの二酸化炭素を含む。これをゆでると二酸化
炭素の圧力が急激に高まって卵の薄皮を卵の殻に押しつけてしまい、卵の卵白と薄皮が殻
に密着してしまうため、鮮度の高いゆで卵は極めてむきにくくなる。そのためレストラン
などではわざと室温で保存し鮮度を若干落とした卵をゆで卵に用いるほどである。この日
の卵は、智子たちが研修で世話になっている自衛隊舞鶴病院から程近い養鶏場で生産され
た、非常に新鮮なものであった。そういえば智子が卵かけごはんを食べようと生卵を器に
割り入れる時、ぷるぷるした濃い白身の上に黄身が見事に盛り上がったものに当たること
がある。そんなときの智子は(お、新鮮!)と思わずにこにこしてしまうのだが、人間と
は勝手なものである。


960:光と影4
09/06/28 19:21:40
智子がいらだっている理由はそれだけではなかった。椎間板ヘルニアに苦しみ、普通科の
訓練に参加できない智子に、教官はこう言ったのだ。
「肉体的には多少楽な方面でがんばりながら、まずは腰を治してみちゃどうだ」
「守るために戦う」ことに憧れ、普通科志望が人一倍強かった智子が「衛生科に行く」と
宣言したのは、自衛隊舞鶴病院で自分の面倒を見てくれた整形外科担当の看護官・新田久
美子1曹への憧れ、訓練より座学を得意とすること、そして何より「肉体的には多少楽
方面」だと思っていたところに、同室の山本沙樹とのひと悶着があったからだ。
(看護学生のような生活をしていれば、腰もだんだんよくなるだろう……)
しかし、その場の勢いとは言えろくに調べもせずに転科宣言したことを、智子は激しく後
悔することになる。


961:光と影5
09/06/28 19:22:57
「岸本ぉ!この人殺し!」
赤茶けた土に顔を突っ込んだ智子に、容赦ない罵声が浴びせられる。
「お前が運んでるのは名誉の負傷者だ!それを落っことすとはどういうことだ!この人殺しめ!」
怒鳴っているのは男性の教官ではない。同じ衛生科の3号生徒だ。
智子が転んだためにバランスを崩して一緒に転倒した残りの搬送要員3人に、担架から
投げ出された負傷兵役もよろめきながら立ち上がり、不動の姿勢をとる。
「申し訳ありません!」
「申し訳ないで済むか!やり直し!」
全員で空の担架を担ぎ、全力で元の位置に戻る。照りつける真夏の日差しに、汗が背筋を
流れ落ちる。
「智子を搬送する?」「いまさらそうはいかないっしょ~(>_<)」
息を弾ませながら小声の相談。ここでも針のムシロである。
―ぐずぐずするなーッ、搬送はじめーッ!
「ほら!鬼軍曹殿がぶちきれるよ!」
「ちょっとぉ、今度は落とさないでよねっ」
「岸本、頼むよ~」
せーのっ!掛け声とともに担架が上がる。


962:光と影6
09/06/28 19:24:21
戦闘服に身を包んだ演習にせよ、白衣の上に研修生をあらわすエプロンをまとった病院内
研修にせよ、衛生科にとって欠かせないのが負傷者・病者の搬送である。
担架で、おぶって。
みんなで、ひとりで。
演習場で、病室内で。
静かに、急いで。
救急車(アンビ)に、ベッドに。
ひたすら運ぶ、運ぶ、運ぶ……。
痛み止めによる保存的治療と、スクワットなどによる筋力増強によって状況はかなり改善
されたとはいえ、依然として腰痛に悩まされている智子にとってこうした搬送作業が死ぬ
ほど辛かったのは言うまでもない。
重い自動小銃を抱え、身をかがめて演習場を駆け抜けるのも辛かったが、負傷者役を抱え
たり担架を上げたりするのは、他の生徒と呼吸を合わせなければならない分だけ難しいこ
とでもあった。うまく持ち上げることができても、腰がふらついてバランスを崩してしま
うことも多く、そのたびに〝バディ〟たちに迷惑をかけることになるのだ。
それ以外にも医療テントの設営やそれに伴う排水溝掘りなど、タコツボ掘りほどではない
にしても土方的な作業も決して少なくはない。中腰でスコップを振るったり、杭を打ち込
んだりしながら、痛みで腰が固まってしまうあの状態に襲われることもある。
加えて上級生のしごき。腰痛を抱えた小さい身体で必死になって負傷兵役を背負い、ほと
んど崖と言ってもいいような斜面をよじ登る智子の耳元で、先輩たちがおどろおどろしい
声でささやくのだ。
「衛生兵さぁん……早く助けて下さぁい」
「痛いよぉ、苦しいよぉ……」
歯を食いしばり息を弾ませながら
「はい……がんばって下さい……もう少しです……」と答える智子に、今度は
「のろま!早くしないとホントに死ぬぞ!」と罵声が浴びせられる。
(これって……衛生じゃなくて……ほとんど……救難よね……)
心の声も息絶え絶えである。智子だけがしごかれているわけではないのだが、同期で一番
ちびでやせっぽち、実技での失敗が多い分どうしても叱責が集中する。ハートマン軍曹に
しごき倒されるレナードのようなものだ。


963:光と影7
09/06/28 19:25:31
一方、座学の成績は相変わらずのトップクラス。病院内研修も搬送を除けば上々の出来で、
筋肉バカの少ない衛生科とは言え野戦での実技を得意とする生徒から見ればなんとも鼻持
ちならない存在に違いない。実際「搬送もろくにできないくせに」「戦場では役立たず」と
いった陰口も聞こえてくるのである。


964:光と影8
09/06/28 19:28:35
「智子さぁ」
「ん」
合成皮革の張られた安手のソファに並んで腰を下ろし、ふたをはがし、透明プラスチック
の平べったいスプーン、というよりサジでプッチンプリンをすくいながら、まゆみが言う。
ここは学生ラウンジ。鬼の憲兵隊長もここで風呂上りのコーヒー牛乳を楽しむという、狼
とウサギとが一緒に傷を癒す秘湯にも例えられる防女生の憩いの場である。普通科から衛
生科に移って以来1年が経ち、お互い見かけることはあってもなかなか話をする機会のな
かった古川まゆみと風呂場で一緒になり、真夏の訓練場で汗まみれになった身体を洗いな
がら、湯船に浸かりながら、乾いたタオルでさっぱりと拭いながらおしゃべりしても話は
尽きず、消灯までの短い時間をラウンジで過ごすことにしたのだった。ラウンジが閉鎖さ
れる2100時まであまり時間がないのだが、数少ない憩いの場だけに多少の逸脱は許されて
いる。クリスマスなど、夜の舞鶴に繰り出すことに希望を持てず、さりとて自室に引きこ
もる侘しさに耐えられない乙女たちは、このラウンジでさびしく夜を明かすことさえある
のだ。
「んで、どうよ、衛生は」
「うん……楽しいよ」
「ウソつけ!」目の前に、びしっとサジが突きつけられる。

965:光と影9
09/06/28 19:29:27
「あたしにウソは許さないよ」
「ウソじゃないよ」
「いいや、あたしの目は節穴じゃない」
智子の右ひざに自分の左ひざをくっつけるようにして、丸っこい顔が真剣な目で見つめる。
まゆみってかわいい、と思う。
「オーラが暗いんだよ」
オーラ?智子が笑うと、ふざけないの!と叱られた。
「普通科のときもいろいろ辛かったと思うけどさ、それでも」
なんて言うかなあ。サジをプリンに突っ込むと普通科らしい短髪の頭を掻きながら
「ほら、あんた、育ちがいいじゃん」
「そんなことないよ、普通のサラリーマンの家だよ」
「それでも比べようによっちゃあ、充分育ちがいいんだよ。おしゃべりじゃないし、
『わたし』って言うし」
「怒ったときは『あたし』って言うよ、あと卵かけごはんとか」
「あんたがご飯に卵かけて食べるのは知ってるけど、貴族じゃないんだからそれぐらい
食べるでしょ。んで、その育ちのよさが明るさになって表にあらわれてたというか
なんというか」
んで、どうよ。さらに追及されて、智子はぽつりぽつりと話し始めた。

「うーん……それはほとんど『円周防御』だねえ」
ため息混じりにまゆみが言う。「回り中、敵だらけじゃん」
「私が担架落としたりするのがいけないんだけどね……」プッチンプリンをひとさじ。
「でもあんた、勉強は異常にできるから教官の受けはいいんじゃないの?」
「学科の教官はね。でも、それが気に入らないひともいるみたい」
「そんなこと言っても、身体は小さいんだし頭はいいんだから仕方ないじゃんねえ」
「ただの看護婦、とか言われるんだよね」
「いまは看護師じゃないの?」
「そこをあえて『婦』っていうところがね」
でも、それはもういいんだ、大丈夫。笑顔を見せる智子だが、たしかにどこか翳りがある。
「あんた、弱そうで強いから却って心配なんだよね」
またまゆみのため息。「やるときゃやるからねー」


966:名無し三等兵
09/06/28 20:51:42
連投制限ですか?


967:光と影10
09/06/28 20:53:16
多少愚痴めいてしまったが、やはり打ち明けられるのは親友だけである。
いつになくリラックスして、智子はラウンジを見回す。
あっちに3人こっちに5人と数個のグループに分かれた生徒たちが思い思いの飲み物や
スナックを手に雑談を楽しんでいる。
近くのソファでかしましくおしゃべりしているのは、ふたりの6号生徒だ。おそらく今日
の演習で、初めての状況設定があったのだろう。興奮さめやらずといった風情である。
(私もそうだった……初めて自動小銃を触ったときなんか、やっぱりあんなふうに……)
はしゃぎながら演習のおさらいをする様子を微笑ましく感じながらも、自分はもう普通科
ではないという一抹の寂しさ。
「……んで突撃するときにさ、模擬手榴弾をこう、びゅーんと」
投げる身振りをした途端、手に持ったブリックパックの「いちごオーレ」がすっぽ抜けて
飛んで行き、ちょうどラウンジに入ってきた小柄な生徒の胸のあたりに当たった。ストロ
ーが抜け、わずかながら中身が飛び出して制服を汚す。
「あちゃ~すみませ~ん、あ……」
立っていたのは、身長は140センチちょっと、黒髪を後ろで三つ編みに束ね、大きな眼鏡
の後ろにはややつり上がった目、「白でも黒でもない中立」を意味するグレーの制服に身を
包んだ風紀委員長、通称「泣く子も黙る憲兵隊長」であった。なにか気になることでもあ
ったのか、今夜は消灯前の巡察を隊長自ら行なっているらしい。たちまち震え上がる6号
生徒に向かい、あごをしゃくるようにしながら低い声で
「貴様らは上級生に対する礼儀というものを心得ておるか」
血の気を失い、膝を震わせながらも不動の姿勢をとるふたりの6号生徒。
「しかも、すでにラウンジの閉鎖時間を過ぎているではないか」
隊長の後ろに控えているのはひとめでハーフとわかる憲兵だ。180を優に超える長身に赤い
髪。自分とは対照的な、あまり怖そうには見えないたれ眼の少女を見上げ、
「こうした緩みが風紀の乱れを呼ぶ。巡回中の委員を3人ほど呼んで……」

968:光と影11
09/06/28 20:54:10
突然、智子が立ち上がった。
「ちょっと待ってください!」
まゆみは仰天した。鬼の憲兵隊長に意見するなど、4号生徒の分際で許されるわけがない。
智子も、いや下手をすればまゆみだって巻き添えで連行されかねない。
「ちょっ、智子やめて!」
しかし智子は委細構わず、怪訝そうに振り向く隊長に向かって
「わざとしたわけではありません、それにまだ6号です」
「……」
「失礼は私からもお詫び致します。しかし、演習のことで少し興奮していただけです。
むしろこうした時間にも演習の振り返りを行うのは、前向きで評価できる姿勢であると
思量致します」
ゆっくりと智子に向きなおる隊長。
「利用時間のことを仰るなら、我々全員同罪です。彼女たちと同じ処罰をお願いします」
自販機のぶうん、という低い音だけが響く静まり返ったラウンジに、無言のどよめきが満
ちる。全員同罪だって?冗談じゃない!
ハーフの憲兵が長身を二つ折りにするようにして何事かささやく。軽くうなずく隊長。
「貴様が岸本4号生徒か、うわさどおりの美人だな」
「……」
「そのわりには、大立ち回りの挙句に普通科を飛び出したとも聞いた」
やや青ざめた、しかし凛とした表情でにらみあげる智子。
「ひとを見下ろして喋るのは私も久しぶりだ、その美貌と……」
にやりと笑うと
「……身長に免じて、今回は見逃してやろう」
次の瞬間、まるで打ち合わせていたかのようにハーフの隊員が叫ぶ。
「2159時までラウンジの利用を許可する!」
くるりと踵を返し、靴音高く去っていく憲兵隊長。ハーフの隊員がいたずらっぽい、
しかし意外と優しそうな視線を智子に投げながらあとに続く。
(見下ろして、ってほとんど変わらないじゃないの!)無言で悪態をつく智子。
胸を押さえてソファにへたり込む6号生徒。呆然と見送りながらまゆみが呟く。
「……やめよう、こういうのはもうやめようよ、心臓に悪いよ……」

969:光と影12
09/06/28 20:55:03
湾口を吹き抜けていくのは真夏の熱風ではあるが、どこかさわやかな涼気を含んでいる。
久しぶりに外出許可を申請した智子は舞鶴湾の入り口を臨む公園の柵にもたれて海を眺め
ている。柵の前にはさらに海釣護岸が設けられており、腰高の柵の先が海である。休日の
太公望たちが釣り糸を垂れている。
ここは舞鶴市千歳地区に関西電力の協力で整備された「舞鶴親海公園」である。海水を引
きこんだ「親水池」や豪華客船をイメージした関西電力の舞鶴発電所PR館「エル・マール
まいづる」があり、日本初の海上プラネタリウムのほかエネルギー体験館や客船歴史館な
どの施設が整っているので、家族連れには絶好の行楽スポットだ。また全長120mの釣り
護岸には多くの太公望が竿を並べている。のんびりした空気の中でカメラを構えるのは、
舞鶴港を出入りする船舶、ことに第3護衛隊群や舞鶴地方隊の艦艇と舞鶴海上保安部の巡
視船を狙うマニアたちである。
もともと「陸」志望の智子だがそこは防女生、湾を出入りする艦艇の名前まではわからな
くても型ぐらいはわかる。目の前をゆっくりと航行していくのは艦番号154のあさぎり型
護衛艦。智子の美的感覚にマッチするのは白にブルーのロゴが入った海保の巡視船なのだ
が、戦闘艦としての凄みはつやのない灰色に身を包んだ護衛艦のほうが上である。


970:光と影13
09/06/28 20:56:11
(「海」もいいかもしれないなぁ……)
白い帽子の広いつばの陰で、智子は眩しさに目を細める。もたれかかった柵は太陽に灼け、
白いブラウスの袖越しに両ひじが熱い。真夏の風が紺のフレアスカートをなびかせる。
いまさら海上要員になろうとは思わないが、普通なら中学3年生。演習場の高台から日本
海を航行する護衛艦を見下ろして「やっぱりスマートなのは海!」と思い、空を横切るC-130
を見上げて「輸送機パイロットなんかもいいな」などと、自分の将来を思い描くのも自然
である。普通の少女が歌手やタレント、あるいは医師や弁護士にあこがれるように、自分
が砲雷長として戦闘を指揮する姿や、機長として危険な戦闘空域に突入する姿を思い浮か
べるのだ。
それだけではない。陸上要員としての自分に限界を感じていることもある。体格は小さい
し、腰は痛い。負傷兵を背負ったり医療テントを設営したりするよりも、ブリッジで戦闘
を指揮したりコクピットに座って飛行機を操縦したりするほうが自分には向いているので
はないかと思うこともある。もちろん砲雷科やパイロットが肉体的に楽なわけではないの
だが、所詮は15歳。まだまだ甘いところがある。
防女での生活がつらくなったとき、智子はここにやってくる。地元のカップルや家族連れ、
釣り人ぐらいしかいないこの公園を訪れる防女生はほとんどいない。ひとりでぼんやり海
を眺めたり空を見上げたりしていると、いやなことをたくさん思い出す。
(あー、もう!)ひとりで小さく頭を振ったりして鬱々としているのだが、そのうちに輝
く波、流れる雲、芝生で遊ぶ子供たち、大物を釣り上げたおじさんなどが、いやなことも
含めたひとつのかたまりになって頭の中を占拠し始める。いやなことを忘れられる訳では
ないのだが、厄介な仕事を机の上から引き出しの中にとりあえずしまいこんだような気分
になれるのだ。

971:光と影14
09/06/28 20:58:16
「ごめん、ちょっとどいて!」
カメラを構えた少年が、突然智子を肩で押しのけるようにした。足許のコンクリートに
置いた自分のトートバッグにつまづいて、少しよろける。
(ちょっと、なによ……)
物思いにふけっていたところを邪魔され、半身になって非難の眼差しを投げるが、相手は
ファインダーに目を押し付けたままだ。かしゃかしゃかしゃ、と軽い連続音。ストリート
風のルーズで真っ赤なTシャツは、重ね着に見えるレイヤード風デザイン。とくればボト
ムは6分丈のずり下げパンツかと思いきや、細身のジーンズでタイトにキメている。流行
りから微妙に外したファッションに長めの髪、どことなく都会の雰囲気が漂う。ようやく
ファインダーから目を離した少年は、振り返ってニッと笑った。歯が白かった。

972:光と影15
09/06/28 20:59:28
「地元のコではなさそうだと思ったけどね」
四阿(あずまや)のベンチから、智子は少年と並んで輝く海を眺めていた。親水池で遊ぶ
幼児の歓声が聞こえる。海からの風がふたりの髪をなびかせる。
中学最初の夏休みを利用して親戚の家に遊びに来ている、あと2週間ほど滞在するつもり、
艦船が好きで今日は「あまぎり」を狙っていた、という話を聞いて智子は納得したように
言った。
「って、あんたもこのへんの人じゃないだろ?」
中1のくせに、妙に大人びた口の利き方をするヤツだ。
ある東大生から聞いた話だが、「東大です」と言った途端にそれまで普通に話していた相手
の態度が急によそよそしくなることがあるそうだ。防女生もこのあたりでは一目置かれる
存在である。制服可愛くて、進学レベルが高くて……軍事訓練を受けている!ときては、
東大生以上に色眼鏡で見られるのだ。
自分からは防女生と名乗らないことにしている智子はちょっと困ったが、
「学校の関係で、こっちに来てるの」と簡単に答えた。
「へ~国内留学?スポーツでもしてるの?それともなんか特別な勉強?」
思わず「衛生……」と答えかけ、あわてて口をつぐむ智子。すると少年は
「あー、あの、『N』だっけ?」
と西舞鶴の中心部からややはずれた場所に位置する私立高校の名を挙げた。あそこの看護
科を出て看護師になってる従姉がいるんだ、従姉って言っても随分年上なんだけどさ。
看護学生と勘違いして「特別な勉強のために都会から来ている」と勝手に納得したらしい。
一般学生、しかも高校生と間違われたのは好都合であるが、だましたようで少々後ろめたい。

973:光と影16
09/06/28 21:02:15
「それにしても、ほんとに高校生?ちっちゃいよなー」
「……中1に言われたくないわね」
少年も小柄には違いないが、中1男子の平均身長は152センチ前後。
どう見ても智子のほうが小さい。
「しかもダサい格好してんなあ。イマドキの高校生にしちゃ……」
「看護学生のおねえさんは、いろいろと厳しいの!」
白いブラウスに紺のスカート、茶色の靴。さすがにブラウスの衿にはレースの飾りがある
が、いまさらのように日焼けを警戒して長袖にしたのが敗因か。下着が透けないように
ベージュのキャミソールを着けているのも、どこか重たい感じ―つまりはダサい雰囲気
―を醸し出しているのかも知れない。フレアスカートは膝下丈、足許はそのまま学校に
行ってもおかしくないコインローファーに白のソックス。ハンドバッグでも持っていれば
少しは違うのかもしれないが、ひじにかけているのは生成りっぽい白のトートバッグだ。
多少なりともおしゃれに見えるとすれば、緑のような青のような……いわば信号機の「青」
のような微妙な色合いのリボンを巻いた白いつば広の帽子だが、むしろ垢抜けない服装を
強調する結果となっている。
もともと清純派の智子だが、「学生らしい清楚な服装」が強調される校風の上、持ち込める
私服の数にも限りがあると来ては、
(これでもアイテム限界なのよね……)
ただ、相手は所詮中1のガキである。なにも媚びる必要はない。ここはおねえさんらしさ
を強調しておくに如くはなし。と思ったところに
「ま、あんなのよりはましだから、気にするこたないよ」
茶髪のちゃらちゃらした男といちゃつきながら歩く、金髪焦げ顔の田舎ギャルをあごで指す。
「……一緒にしないで」完全になめられている。

974:光と影17
09/06/28 21:03:51
(大丈夫、もう間に合う……)小走りから早歩きに切り替えて、智子はほうっと息をつく。
日射しは多少弱まったものの却って肌に粘りつくような暑さが地表を覆うなか、足早に門
限の時刻を目指す生徒が他にもちらほらいるようだ。
立哨に身分証を見せ、正門をくぐったところで
「……ので、私は先に戻る。引き続き正門付近の巡視を頼む」
憲兵隊長だ。ラウンジのときも一緒だった赤毛の隊員に軽く手を挙げ、本部に戻ろうとし
ているらしい。さすがに気まずいが引き返すわけにも行かず、立ち止まって私物の帽子を
取り10度の敬礼。
「お、貴様は……」
「岸本4号生徒であります。ただいま帰りました」
「門限ぎりぎりにご帰還とは、逢引でもしていたのか?美人は違うな」
隊長の皮肉っぽい軽口。(逢引って、いつの時代よ……)智子は直立不動の姿勢に精一杯の
抵抗を込める。大丈夫、今の私は学生らしい清楚な服装、のはずだ。膝下丈のフレアー
スカートが微かに揺れる。
「では、あとは頼む」
二人並んで隊長を見送ると、ハーフの隊員がいきなり長身をふたつに折って智子の顔を
覗き込む。顔が触れ合うほどに近づき、思わず一歩退く智子。
「こないだはビックリしたね~」智子の目の前で、たれ目がウインクする。
「は?」
キリンが首を上げるようにたれ目が遠ざかる。
「リンは……隊長はネ、そんなにガチガチじゃないヨ?」ボサボサの赤い髪をかきあげて、
「こないだも、あれはラウンジのみんなを少しオドカシタだけ……最近ちょっとたるんで
るからネ、連行なんかしないヨ」
あの6号ちゃんたちはダシにされてかわいそうだったけど。そう言って朗らかに笑う。
「防女生はきちんとしてなきゃいけないけど、ガチガチじゃ暮らしていけない」
ここは、私たちの家だからネ。たれ目が、ちょっと遠くを見るようだ。
「あなたもネ、テキリーズィ!」
大きな手が、ぱーん、と景気よく智子の背中を叩いて正門のほうへと大股に歩き出す。
門限までに多少の余裕はあるのだが、門内に憲兵の制服を認め大慌てで走りだす生徒たち
に向かって「早くしないと門閉めちゃうヨ~!」と叫んでいる。
その陽気な後ろ姿に一礼して、智子は歩き出す。
(Take it easy……か)

975:光と影18
09/06/28 21:08:21
気楽に行こうぜ!
言うは易し行なうは難し、とはこのことである。
Take it easyを心がけた一週間ではあったが、相変わらず腰は痛み、担架は落ち、上級生
からどやしつけられ、学科の教官にほめられ、陰口を叩かれる。
(もういや、本当にいやだ……)
山本沙樹に「卑怯者」呼ばわりされて以来、辞めたいという言葉だけはたとえ心の中でも
言わないように封印してきた智子だが、自分のように体格が小さく、腰に爆弾まで抱えた
者が3号、2号と進んでやっていけるのかと、不安に駆られるのである。
得意の学科を猛勉強することで失いそうな自信を支えてはいるが、小学校の担任から勧め
られたように
(私立の進学校に進んだほうが良かったかも……)
と、もう遅いとはわかっていても考えてしまうのだ。
延灯と呼ばれる就寝時間の延長を月曜から土曜まで重ねて予習復習と課題の消化に励み、
やっと日曜の外出時間を捻出した智子は、射すような日差しのなか親海公園を訪れた。
海沿いに運動広場を通り過ぎ「エル・マールまいづる」と「漁村活性化センター」との間
を抜けて護岸に向かう。

976:光と影19
09/06/28 21:09:06
(いた……!)
この前の少年が、今日は海釣護岸の柵まで進出してカメラを構えている。今日のお目当て
は舞鶴海上保安部の巡視船らしい。船首にPL-103「わかさ」の文字が見える。同じ舞鶴所
属のPLH-10「だいせん」はいかにも「砲塔」という形の40㎜機関砲と20㎜多銃身機銃
を装備しており戦闘艦らしい威圧感を漂わせているが、それに比べて「わかさ」は武装が
目立たず、低い舷側とも相俟って大型の漁船か商船のようにも見える。
(意外と渋い……)と智子が思うのもうなずけるシルエットなのである。
智子は少し離れたベンチに腰掛け、巡視船を追う少年を見守っている。なにしろこちらは
年上である。もの欲しそうに声をかけるような真似をするわけにはいかない。灼けたコン
クリートにいまや腹這いになって巡視船を狙っている少年を、おねえさんらしくあたたか
く見守っていれば良いのである。
智子はこの前と同じ、白いブラウスに紺のスカート、緑がかった青リボンを巻いた白いつ
ば広の帽子といういでたちである。ダサいと一刀両断にされたこともあって少しはおしゃ
れにしようかと考えてはみたものの、「厳しい学園生活を送る看護学生のおねえさん」とし
ての意地もあり、そもそもおしゃれに見えるような夏服を持ち合わせていないという限界
もあり、それらを「服を変えると気づいてもらえないかも知れない」というもの欲しげな
魂胆の言い訳としていることもあり……。


977:光と影20
09/06/28 21:10:32
「おれ、カメラマンになるんだ、絶対」
先週と同じ四阿(あずまや)のベンチで、少年は海に視線を向けたまま胸の前で愛機を
構えて見せた。
「ロバート・キャパとか、不肖宮島とか、知ってる?軍隊と一緒に戦争に行って、
シブい写真を撮ってくる。その写真が、新聞やテレビに出るんだ」
唐突に戦争の話が出て、智子は少し動揺する。少年はフン、と鼻で笑い
「女にはわからないだろうけどな」
悪いけど、戦争についてはあなたが足許にも及ばないぐらい知っている。実戦経験こそ
ないけれど、戦争になっても生きて、戦っていける、私たちはそういう訓練をしてるんだから。
そう思いながら、なぜか急に哀しい気持ちになるのは何故だろう。智子は急に立ち上がり、
空を指さした。
「あ、ヘリコプターだよ。撮らなくていいの?」
海上自衛隊舞鶴航空基地から離陸したSH-60Jだ。おっ、という様子でカメラを構える少年。
哨戒に出るのか、機体を傾けていままさに海峡の上空に差し掛かったところだ。白く輝く
機体に真っ赤な日の丸。水平尾翼の端部も赤く塗装されている。
「後ろのほうに小さな翼があるだろ。スタビレーターっていって、速度や姿勢によって
一番いい角度になるんだ」
スタビレーターとはstabilizer(水平安定板)とelevator(昇降舵)を組み合わせた言葉で、
水平尾翼全体が動く全遊式のものを指す。そのぐらいは智子も知っている。しかし、ここ
は普通の女の子を演じなければならない。飛び去っていく機体を指差して、
「あの赤くなってるところ?」
「え?」
「あの端っこが赤くなってるところでしょ?なんかかわいいね」
「ああ、うん」
少年はもう一度ファインダーを覗きSH-60Jの後姿を追う様子を見せたが、シャッターは
切らない。
せっかく話を合わせたのに唐突に途切れてしまい、智子は少しがっかりする。

978:光と影21
09/06/28 21:12:24
少年は再び獲物を追って海釣護岸に進出する。智子は四阿でノートを開く。少年に会えな
ければ勉強しようと思って持ってきたものだ。
今日はさすがに軍事関係のノートを持ってくるわけにはいかないので、看護英語の勉強だ。
外来の患者に対応するための例文が並んでいる。
……Do you have a reference from other doctor?
……Please fill in the medical questionnaire.
……Do you have any allergies?
難しい文ではないが、reference(紹介状)、the medical questionnaire(問診表)などは
馴染みの少ないところである。重要な部分は赤のマーカーで塗りつぶされ、緑のシート
ごしに覗くと見えなくなる。「暗記ペン」「スタディペン」などと呼ばれているが、ノート
がそのまま暗記帳になるので智子も重宝している。
「英語の勉強?」
いつの間にか戻ってきた少年がマーカーだらけのノートを覗き込む。
「読めないな」
「中1にはまだ難しいでしょ?」
からかうように言う智子に、少年は首を振って
「おれ、色盲なんだ」

979:光と影22
09/06/28 21:14:52
色盲。「盲」という字が嫌われるせいか、最近は色覚異常と呼ばれることも多い。
「色が全然わからない訳じゃないんだぜ」
黙り込んだ智子に、むきになったような口調で少年が続ける。
「色盲って言っても、いろんな種類があるんだ。俺は信号の色だって見分けられるし、
そんなに困ることはないんだ。車の免許だって取れるし、ただ」
智子からそむけるようにして、顔を海に向けながら
「あんたの帽子とスカートは、たぶん同じような色なんだろ?」
「え、うん、どっちも青というか、帽子はちょっと緑だけど」
「それが俺には全く別の色に見える」
「……」
「スタビレーターが赤いと言われても、俺には黒と同じに見えるしな」
だから赤いマーカーで塗られたノートは読めないのだ。
「そんなんで写真なんか撮れるのかって、そう思うだろ」
真夏の潮風が吹きぬけるなか、でも俺は俺の見え方で勝負すると少年は呟いた。
「それでだめでも、世界には光と影がある」
胸の前でカメラを構えなおし。まっすぐに智子を見た。
「白黒で撮ればいいんだ」

980:光と影23
09/06/28 21:15:35
「わざわざありがとう」
東舞鶴駅のホーム。緑とオレンジの車両が長く伸びている。灼けた屋根からの熱気がこも
るように蒸し暑い。
あれからまた一週間が過ぎた。少々いぶかしげな表情の教官に3週連続の外出申請を提出
した智子は、少年を見送りに来たのだ。
微笑んだ智子に、少年は窓越しに白い封筒を差し出した。
「おれの住所と名前が書いてある」
「あ……」
「一度もおれの名前聞かなかったじゃん」
そうだった。お互い名前も聞いていなかった。思わず目を伏せる。
「よかったら読んでくれよ」
「ん」
「最後までぶっきらぼうなんだな」年下のくせに、ちょっと大人びて笑う。
―行き発車しまァす、ドア閉まりまァす、お下がりくださィ
アナウンスとともにドアが閉まる。がくんとひと揺れして、ゆっくりと列車が動き出す。
「あの―」
「いい看護師になりなよ!」
緑とオレンジの車両がもう一度揺れ、速力を増そうとする。つんのめるように智子は前に出る。
「あの―!」
「また来年な!」
言うが早いか、カメラを窓から突き出した。護衛艦を撮影したときと同じ、あの軽い連続
音を立てて私をフィルムに記録しているのだろう。なにか言おうとする私。電車に向かっ
て手を伸ばす私。あきらめたように手を下ろす私。ただ立ち尽くす私。
列車は遠ざかっていく。私はもう点になっているだろうか。ポケットに右手を突っ込み、
ハンカチを引っ張り出す。一瞬の躊躇のあと、マウンド上のピッチャーのように智子は
伸び上がり、ハンカチを振る。振り向く人に構わず、叫ぶ。
「また来年なぁ!」

981:光と影24
09/06/28 21:16:59
あれから3週間が経つ。
しばらくぶりに親海公園を訪れた智子は、やや激しさを失った陽光を浴びながら海釣護岸
の柵にもたれて海を眺めている。波の音とともに湾奥の活気が伝わってくるようだ。公園
には釣り人と家族連れ、CDプレーヤーの音楽に合わせてダンスの練習をする若者たち。
少年はどうしているだろう。いつもと同じ中学校生活に戻っているだろうか。
衛生科の学生である智子も、色覚異常について詳しく知っているわけではない。自分と
違う色覚の世界がどのようなものか、わかるわけもない。
健常者である私にとって、色盲の世界は薄闇につつまれているように思える。しかし、
もしそうだとしても彼のは夜明け前の薄闇だ。太陽の光が力を増し、世界が光と影に満た
される前の薄闇。彼の夢がかなうかどうかは知らない。しかし光と影をフィルムに切り取
りながら、彼はきっと光の中を歩んでいくだろう。そうあって欲しいと智子は思った。
そして私は……自分で自分の世界を薄闇に塗りつぶしていた。訓練はつらいけど、腰は相
変わらず痛いけど、それさえのぞけば何ひとつ不自由ない生活ではないか。
木材を満載した貨物船が外海に向かってゆっくりと進んでいく。海鳥たちが白い線を引く
ように飛び交っている。晩夏の光と風、波の音、白い雲。ダンス練習の音楽が変わった。
ピアノのイントロから始まる、古いロックだ。

982:光と影25
09/06/28 21:18:25
Just a small town girl
Living in a lonely world
She took the midnight train going anywhere……
Just a city boy
Born and raised in South Detroit
He took the midnight train going anywhere......
少年の列車は、また舞鶴に来るだろうか。別の街に行くだろうか。それともあてもなく、
どこへとも知らず走っていくのだろうか。
私の乗るべき列車はいつ来るんだろう。どこに行くんだろう。
でも、なにか信じていいような気がする。何を?そんなことわからない。
でも、でも、でも……。
Some will win, some will lose
Some were born to sing the blues……
智子は立ち上がった。ポケットから白い封筒を取り出した。
私も負けない。ブルーズを歌い続けるような負け犬にはならない。あなたがカメラマンを
目指すように、私も立派な衛生隊員になってみせる。
でも、いまの私に封を切る資格はない。来年、会えるなら会えるだろう。会えないなら
二度と会うことはあるまい。
絹ごしされたような晩夏の光線のなか、細かく細かく引き裂かれた手紙は海峡を抜ける風
に吹き散らされていく。
舞い上がる紙吹雪の中を、鈍く輝く灰色の護衛艦が出航していった。

~完~


983:名無し三等兵
09/06/28 21:21:36 2s6X2t45
投下お疲れ様でした。衛生科の生徒とは珍しいですね。これからもまた来て下さい。


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