中高一貫の防衛女子校設立 その12at ARMY
中高一貫の防衛女子校設立 その12 - 暇つぶし2ch338:555
09/02/12 22:02:35
防衛大学校

 中東某国の士官学校・幼年学校からの視察生を迎えるため、整列した我々の前を視察と呼ぶには多すぎる人数の『団体さん』が通り過ぎようとしていた。『一糸乱れぬ』までとはいかないが、なかなかのレベルで鍛えられているようだ。
 と、いきなり、視察団の中から1名が飛び出し、私の前に小走りに歩み出た。浅黒い顔が歓喜にほころんでいる。
「姫!お会いしたかった!」
 …1年程前、張り手を喰らわせた少年だった。『男子三日会わざれば』の諺にもあるが、結構鍛えられた様だ。少年の顔が漢の顔に変化しつつある。1年前の出来事がフラッシュバックした。
 感慨に浸ってしまい、返事ができないでいると、彼は大声でこう告げた。
「姫の言うとおり、幼年学校に入学しました。士官学校を出て立派な軍人になって母国の発展に尽くそうと考えています。ですから、ですから…」
『ですから』だと?何だ?彼の意図がよく判らなかった。
「私と結婚してください」
 彼の声が大きく響いた。アラビア語だったのが幸いした。日本語だったらすっ転ぶ防大の連中が続出しただろう。少なくとも、ここ(防大)には公務(防大は防女と同じく給料が出る)中にプロポーズする空気の読めない人間はいない(と思う。自信は…ない)
 唖然とする私を尻目に、視察生の中から声が次々に上がった。
「ちょっと待ったぁ!抜け駆けは駄目だ!」
「てめぇ~ずるいぞ!」
「俺を差し置いて何しやがる!」
 列が崩れ、見知った顔…軍事教練を施した自称『親衛隊』の連中と、首都で見合いの押し売りを仕掛けてきた野郎共が私の前に殺到してきた。まったく…おまいら…そのまま軍隊入りかよ…
 スマートを旨とする、軍隊にあるまじき体である。少なくとも幼年学校、士官学校の生徒の態度ではない。短期間ではあるが、私自らが教練を施した成果が全くない!猛然と腹が立ってきた。



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