09/01/04 21:14:46
防女の年の瀬(番外編)
-東京 市ヶ谷-
「年越しそばは、インスタントかぁ…ちっくしょぉ~ボクが世界征服したら、全世界に正月の有り難さを遍く(あまねく)知らしめすんだけどなぁ~。もちろん大晦日に働いている不届きなヤツは強制連行でアルコール漬けにしてやるっ!」
発泡スチロール製の容器に残った最後の麺(メーカーによると『直麺』らしい)を未練たらしく箸でつまみ上げて、防衛省情報本部特別分室の主、内海二佐は自らの置かれた立場に怨嗟の声をあげた。
「文句なら、こっち(日本)の年末年始の忙しさを考えないで、お仕事している国の皆さんに言ってください」
夜食は摂らない主義らしい。ここ数日、中東で活発化している『同業者』の動きに関する報告を分析しながら、内海二佐の唯一人の部下、山本二尉は声をあげた。言葉に刺があるのは、内海と同じく、やはり年末の休暇を取り消されたためだろう。
「あ~あ…正月仮面が来ないかなぁ~。面倒だったら○ルサ○ム辺りで○爆発でもいいや…一発でカタが付くし、そうなったらあそこは汚染地域だから、紛争もなくなって、永遠に聖地のまんまだ…」
「室長…冗談じゃ済まない発言ですわよ?それと…正月仮面て何です?」
「う~ん…ぢぇねれ~しょんぎゃっぷってヤツかなぁ~ど~もキミとボクとの間には見えない世代の壁があるんだよね…」
「一緒くたにされなくて、ホント良かったとおもってますわ…」
…頑張れ内海…紛争がある限り、日本国政府は君を必要としている…
山本二尉…今年も頑張って下さい…