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陸海空第二砲兵のそれぞれの兵科でみると、1980年代初めまでは第二
砲兵への資金投入が中心だったが、それ以降は海空軍の近代化が優先
され、大所帯の陸軍はソ連崩壊により北方からの脅威が消滅した事もあ
って装備面では後回しにされる事になった。
この状況を、より大きな視点で見ると、1970年代末に核兵器のトライデン
ト体制が一応の確立を見た事、米中和解などの国際環境の変化に伴い
国防体制を確立する事に成功し、無理して大規模な通常戦力を維持す
る必要性が少なくなったことがある。(これは平松茂雄氏が指摘している。)
次に毛沢東の後継者となった鄧小平の国際認識として、近い将来の世界
大戦が勃発する可能性は乏しく、毛沢東時代とは異なり軍事建設は経済
建設に従属しなければならないという原則を作った。これは現在まで受け
継がれている理念となっている。
改革開放の成功と経済成長によって、結果的にこの方法は、パイが大きく
なれば、軍の取り分も自然に増加することになり、1990年代後半以降の軍
近代化に資することになった。