08/12/14 19:15:15
さて、このような名銃を生み出す傍らでジョンとウィンチェスター社の関係は少しずつ冷え込んでいた。
ジョンがウィンチェスター社とは正式な雇用関係を結んでいなかったことやパテント料の分配、
軍用銃のセールスに際してのコルト社との接近など理由には様々なものが挙げられるが、
決定的となったのはとある銃の売り込みをウィンチェスター社が蹴ってしまったことである。
その銃とはセミオート式のショットガン、A-5(ブローニング自動五連ショットガン)、
しーぽんにおいて英軍工兵に接近戦での高火力を与えているあの銃である。
ウィンチェスター社がセミオートのショットガンなど売れないという判断で逃したこの銃は、
ジョンが渡欧して販売権を与えたベルギーのFN (ファボリックナショナル)社に多大な利益をもたらした。
このモデルは専らハンティングモデルとして売り出され、ヨーロッパで大ヒットを記録した。
英陸軍特殊部隊SASにおいては、少数ではあるがこの銃を運用する部隊があった。
突発的な遭遇戦においては一発必殺ともいえるショットガンに勝る武器は無いとし、
近接戦闘ではショットガンの数が勝敗を決めるという報告まで出されている。
ともあれこのA-5はハンティングモデルゆえに装弾数が少ないという
欠点こそあったものの、前衛を務める兵士を始めとして好評を博していた。
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