08/06/26 01:28:54
>>699
激しい攻防が繰り広げられ生々しい爪痕が残る藤が谷基地は、屠龍の力によって完全に封鎖され、
一切の出入りが出来なくなっていた。
閉め出しを食らった陸軍機たちが、周辺を囲むようにして説得を続けているものの、状況に進展は見られなかった。
九七式戦「もう我々も、海軍から連れて来た夜間戦闘機もとうに元の記憶を取り戻している。
お主がそうやって頑なな態度を取り続ければそれだけ、どんどん不利な立場に追い込まれていくのだぞ。
つまらん意地は捨ててまずはそこから出てこい。話したい事があるならいくらでも聞くから」
五式戦 「強行突破しようにも、海軍航空司令がまだ中に閉じ込められているのか…下手に動けばまた一大事になるな」
鍾馗 「ひたすら黙々と任務をこなす真面目な奴だったのに…これほどまで大それた行動に出たのは何が原因だったのか。
ただここ最近、出撃の時以外は格納庫に閉じこもりっきりで、俺たちと接触しようとしなかったが」
疾風 「とにかく、一刻も早く事態を収拾させるためにも、ここは我々の言う事を聞いてくれ。
たかが一機の機体のために、将来を全て棒に振るつもりなのか?」
『たかが一機だと……?お前達は何も分かっていない』
どこからともなく声が聞こえたかの様な気配がした、その時だった。
火龍 「何だあれは、でかいロケット花火…?まだあんなもん隠し持っていやがったのか!!」
基地敷地内の地表から突如として姿を現したその飛行物は、僚機たちを嘲笑うかのように高度を上げ、
やがて吸い込まれるように上空へと消えていった。
一方、零戦と紫電改を解放し、館山基地を後にした現代米軍機たち──
A-4E 「しかし、あいつら解放された後仲間を引き連れて、報復にやって来たりしないだろうか…?」
XFV-14B「必要以上互いに干渉しなければ問題ない、生かしておけば現地の情報も手に入りやすいからな。
それにしてもとっくに会談は終わったのに兄貴は何やってんだ、まさか未来機に相当手間取っているのか…」
そこへ一行の前に、海軍機のホーネットが血相を変えて飛んでくる。
F/A-18E「そこにいたのか、すぐに母艦に帰投してくれ。緊急事態が発生した。 イオージマ基地に…ミサイルが落とされた」
一同 「「「なっ………?!」」」