08/06/18 03:55:11
その場にいた雪風、F15、そして昭和の時代から様子を窺っていたXFV-14Bの全てが鋭い反応を示し、次に続く言葉を待つ。
こんごう「歴史の歪みから昭和世界を救い出すという空自と帝国軍の共同作戦に、我々海自も加わらせていただきたい。
雪風殿、これから元の世界へ帰還される際に、我が護衛艦隊の同行をお許し願えますかな?」
雪風「…一つ聞くが、あくまでも歴史の修復が目的であって、混乱に乗じて歴史介入を行なったりはしないだろうな」
こんごう「勿論ですとも。少しでも改変に繋がる行動は一切慎むと約束致しましょう」
雪風「…よかろう、同行を許可する」
そのやり取りを不満そうに聞いていた米軍機の気配を感じ取り、零戦(展示物)を通じてこう告げる。
こんごう「尚、これは米海軍からも賛同を得ており、共同戦線を張ることで結論が出ている。
既に第七艦隊がそちらの海域に出向いているはずだから、不審に思うなら問い合わせて見るが良い」
XFV-14B『いつの間にか共同作戦にまで話が進んでいたのか…手の早い連中だ』
F15「それでは今後の方針を互いに確認し合ったところで、会談はこの辺でお開きとするか。
(昭和の零戦に向って)今までご苦労をかけて済まなかった。気をつけて戻るが良い」
XFV-14B『最後にもう一度だけ言う。少しでも歴史を改変させる動きがあったりしたら、お前達の国の未来はないと思え』
F15「そんな事より零戦たちの身柄を会談が終わり次第、すぐに解放して貰わないと困る。
もしこちらとの通信を絶ったのをいい事に、危害でも加えようものなら…」
雪風「私からも警告しておこう。私がそちらに戻ったら、好き勝手にはさせない、どんな勢力であろうとも。
今後一切、歴史改変に手を出す者は、二度と元の世界に帰れなくなる事も覚悟しておくんだな」
それぞれの思惑を抱えた会談はようやく終わりを迎えた。