08/06/03 21:29:14
その時、
「FSXさん、危ない!!」
極光が叫んだとほぼ同時に振り返ったFSX90の背後に小型の
ロケットの様な物体が接近しており、間一髪でこれをかわす。
「AAM…こんなものまで用意してあったのかよ」
月光がその隙を見逃すはずがなく、FSXの拘束から
逃れるや否や、草原の陰に消えていった。
「怪我はありませんでしたか!FSXさん!」
「お母さんはどうなっちゃったの、ねえ」
月光の追跡を一旦断念し、攻撃の源であるミサイル発射機の
破壊を優先した彼の元に、子供たちが心配そうに駆け寄る。
「心配するな。そう遠くには行ってないはず、ちょっくら様子を見てくるわ」
(天山、F2、そしてお母さんと呼んでいた幼子たち…
何かとても大事な者の名前だった気がする…
くっ、後少しで思い出せそうなのに…!)
一方、草原の中に隠れた月光の脳裏にはそれらの単語が繰り返されていた。