こんな紫電改は嫌すぎるat ARMY
こんな紫電改は嫌すぎる - 暇つぶし2ch600:名無し三等兵
08/05/29 23:57:18
>>599
震電「雪風さん気をつけてー。僕も頑張るから」
こちらは対照的に笑顔で雪風を見送る震電。

601:名無し三等兵
08/05/30 02:10:18
(まあ俺も代行任務を雪風様から命じられている訳だが)
物陰からこっそり見守っている防空駆逐艦秋月。

602:名無し三等兵
08/05/30 02:30:32
明野から厚木まで急いで飛んできたハリケーン。

ハリケーン「赤松貞明分隊士ですね、雷電にあなたを明野まで連れてくるよう頼まれて参りました」
赤松分隊士「明野だと?この非常時に、なんで雷電は陸軍の基地にいるんだ」
整備兵「それが…(かくかくしかじか)というような事情でして…」
赤松分隊士「あの馬鹿が非常時に…このような事態の中で陸軍の手助けをしたら…」
ハリケーン「このような…?」
赤松分隊士「陸軍の基地に居ながら何も知らんのか?(斯斯云々)という事になっているんだぞ」
ハリケーン「そんな…!我々外国機には何も知らされていません!」
整備兵「あの大規模作戦というのが……分隊士、雷電はこのことを知りません!」
ハリケーン「雷電は義に厚い奴です。それに一機の戦闘機を巡って陸海軍が争うなど馬鹿げています」
整備兵「今は陸軍と海軍が仲間割れをしている時ではないはずです、どうか力を貸して下さい」
赤松分隊士「…分かった。整備兵、貴様は源田司令に事情を説明してくれ」
ハリケーン「今からなら敵の第二波攻撃に間に合うでしょう。基地への説明には私の無線機を使って下さい」


混乱する厚木を後に、ハリケーンで飛び立つ赤松分隊士…

603:名無し三等兵
08/05/30 15:22:14
>>591
FSX90「ついにおいでなすったか…
(子供たちに)いいか、俺の言った通りに動き回るんだぞ」
電光&極光「お母さん…」
FSX90「なあ、見ての通り俺は次世代型の戦闘機だ。
まともにやりあえばそちらに勝ち目はない、
怪我したくなかったら大人しく従うんだ」
月光「果たしてどうかな…(冷笑)?助っ人を頼むとは海軍も堕ちたものよ、
つべこべ言わずにかかって来るがいい!」
FSX90「やはり戦わざるを得ないのか…行くぜ!」

604:名無し三等兵
08/05/30 18:27:09
平成へ来たT4と雪風。

T4「あそこに居られる4枚の尾翼を持つ機がイーグル様です。」
雪風「あれがこの世界の指導者…」
T4「行きましょう。
あ…貴方は船だから無理でしたね。失礼。」
イーグルを呼びに行くT4。

605:名無し三等兵
08/05/30 19:27:08
>>603
空中での攻防を繰り広げる二機。
FSX90(何て機動力だ!旧式の機体とは思えない。
これは本気を出さないとヤバいか…)

見守るF2たちの元に現れるP-3C
P-3C「間もなくこちらにF4が参ります。
合流次第、大量の陸軍機にかけられた集団催眠の原因を
突き止め、事態の収集を計るようにとの事です」
F2「しかし、家族が大変な状態にあるというのに、この場を離れるのは…」
P-3C「お気持ちは分かりますが
貴方にはまだ重要な任務が課せられています。
忍びないとは思いますが、ここはFXS90達に任せましょう」

606:名無し三等兵
08/05/30 19:29:57
最近のスレの流れに乗れず、格納庫でお茶を挽いてる
九六艦戦と九七戦。

607:名無し三等兵
08/05/30 20:20:40
スレリンク(army板)
ほとぼりが冷めるまでこっちにおいでよ~と二機に誘いかける零戦。

608:名無し三等兵
08/05/30 21:17:56
>>607
そっちのスレの方が居心地が良さそうなので行ってみようかな~
なんて考えてる紫電改

609:名無し三等兵
08/05/30 22:32:50
そんな様子の紫電改に気付いた二式水戦ちゃん。
「あらあら…スレ主がそんな様子でいいのかしら?」

「スレ主たる者どんな事があろうとも、スレと運命を共にするのが筋じゃないの?」
「逃げ出そうとするなんて、男の子のする事じゃないわ~」
強風姉さんと紫電姉さんも気付いたようだ。

610:名無し三等兵
08/05/30 23:53:35
F2をやっと捕まえたF4。

F4「随分探したぜ。」
F2「P3Cから話は聞いている。催眠の原因を突き止めるのだな。」
F4「ならば話は早い。その前に、夜戦の催眠を解く手段を考えてみたんだが」
P3C「何か良い方法が?」
F4「お前が2機に埋め込んだ催眠抗体を元にして(略)」
P3C「ふむ。何故そのことを?」
F4「イーグル様はご存知だ。
それは良いとして、どちらか一機を俺に差し出してくれないか?」
P3C「それって…まさか?!」
F4「そうだ。だが、一機の犠牲で救われる。戦いは終るのだ。」

P3C&F2「…」


611:名無し三等兵
08/05/31 00:35:06
>>605
FSX90「止むを得ん。ここでミサイルを…ん?あの煙は…まさか赤外線フレア?
馬鹿な!この時代に高度な誘導妨害装置が存在する筈が…」
月光「先程の威勢はどこにいったやら…ならばこちらから行くぞ!」
極光「電光、準備は出来た?そろそろ飛ぶよ!」
電光「うん!分かった!」


一方陸軍航空基地内部では、
天山「こんなところにいたのか、探したぞ」
屠龍「貴様か…来ると思っていた」
もう一つの戦いが始まろうとしていた。

612:名無し三等兵
08/05/31 01:05:49
姉どもの目を盗んで>>607のスレに行ってみる紫電改

613:名無し三等兵
08/05/31 01:50:20
「要するに今の状況を分かりやすくたとえると、
ばいきんまんによって悪の心を植え付けられたロールパンナを改心すべく、
奮闘するカレーパンマンやメロンパンナたちみたいなものか?」
いきなり突拍子のない事を言い出す雷電。

614:名無し三等兵
08/05/31 02:16:37
「じゃアンパンマンは俺様だな。そんな事よりさっき南部牛追い歌聴いたら
頭から離れなくなったんだがどうにかしてくれないか」
と紫電改。

615:名無し三等兵
08/05/31 02:56:18
「俺様という一人称を使うのは、ばいきんまんだろうが…
歌は、一度工場に戻ってみたらどうだ?輸送には牛を使うから、そのうち牛にも飽きるだろう」
適当な事を言ってみる零戦先輩。

616:名無し三等兵
08/05/31 10:14:33
>>610
F4「すまない、だが代わりの方法は他にないのだろうか…」
P3C「お言葉ですが貴方の意見には私も賛同出来かねます」
F4「オライオン、お前まで何を言い出すんだ」
P3C「たとえそのやり方で洗脳を解くことに成功したとしても、
残された家族は深い傷を負うでしょう。
特にあの母親は正気に戻ると同時に我が子を
見殺しにしたという罪を一生背負わなければならないのです。
これほどまでに強い絆を持つ家族にとってそれがどんなに酷な事か…」
F4「この時代、戦争によって家族を引き裂かれた者たちなど数限りなく存在する。
このまま戦況が悪化すれば、もっと多くの犠牲者が出ることになるんだぞ!」

紫電改「あのー、お取り込み中すんません。
ちょっとこんなのが見つかったんですが…」
つ謎の機器

617:名無し三等兵
08/06/01 00:01:06
>>616
F-4「お、何だこれ?」

手(翼)を出そうとするF-4を制止するP3-C。
P3-C「むやみに触らない方が…」

F-2「見るからに怪しい。」
分解を始めるF2。

P3-C「あぁ言ってる側から。」


618:名無し三等兵
08/06/01 00:10:44
迎撃準備が進む厚木基地。

源田司令「赤松分隊士はどこだ?迎撃準備は整っているんだろうな?」
明野の整備兵「失礼します、赤松分隊士はB29迎撃の為に明野基地に向かいました」
源田司令「何だと?なぜ敵基地に向かっているのだ」
明野の整備兵「それが、(かくかくしかじか)という事になっておりまして…」
坂井分隊士「司令、赤松分隊士から無電が入っています」
源田司令「赤松!お前、今何をやっているのか解っているのか?」
赤松分隊士『解っています、雷電の奴があんな無茶をやっていると聞いたら放ってはおけません』
源田司令「これは利敵行為だぞ、軍法会議ものだ」
赤松分隊士『…私は雷電を連れ戻しに行くだけです、それに自分の身は自分で守れます』
坂井分隊士「(…赤松の奴、自衛を口実にして…)」
源田司令「そうか……解っているだろうな、自衛戦闘だけだぞ。すぐに雷電を連れて帰って来るんだぞ」
赤松分隊士『はい、すぐに雷電と戻って来ます』

源田司令「…まったく、この非常時に困ったものだ」
坂井分隊士「あの、司令…陸軍機にB29襲来の事実を知らせてみたらいかがでしょうか?」
源田司令「なるほど、自軍基地の防空を優先して…か。やってみよう。ところで整備兵、
        一応貴様の身柄は拘束させてもらうぞ。貴様がスパイだとも限らないからな」
明野の整備兵「はい、好きなだけ調べて下さって結構です(連れて行かれる)」
坂井分隊士「誰か、拡声器の用意を!」


全面的な内戦の回避に望みを繋げるための作戦が動き始めた…

619:名無し三等兵
08/06/01 00:13:35
爆撃の続く明野基地では…

Bf109E「燃料がもう無い、一旦離脱する」
Fw190A-5「息が切れる…日本機はこんな高度まで上がって戦ってたのか…」
LaGG-3「どうやら第1波は切り抜けたか?」
雷電「追撃はするな、すぐに第2波が来るぞ。下に降りて補給だ」
Bf109E「滑走路に大穴が開いてやがる…着陸機動に脚が持つか分からん」
LaGG-3「ハリケーンはまだ来ないのか?もう2時間近く経つぞ」
F6F「あれは…来たぞ!帰ってきた!」
ハリケーン「皆大丈夫か?雷電、赤松分隊士を連れてきたぞ!」

Bf109E「うぐうっ…脚が…」
LaGG-3「整備兵!Bf109Eの応急修理を!」
赤松分隊士「相当やられたようだな…雷電、お前は次も上がれるな?」
雷電「当然だ、援軍は来れそうか?」
ハリケーン「皆、それが…陸軍機が海軍基地に攻撃を仕掛けているらしいんだ」
F6F「なんだって?どういう事だ」
赤松分隊士「以前から月光を巡って駆け引きがあったんだが、それがこういう形になったらしい」
ハリケーン「そんな訳で…雷電と赤松分隊士は今、微妙な立場にあるんだ」
Fw190A-5「味方機は多いほうが良いが…しかし…」
Bf109E「俺はまだ飛べる。雷電がこのまま戦えば利敵行為で裁かれる事になるぞ。
      赤松分隊士は雷電を連れ戻しに来た事にして、一緒に海軍基地に帰ってくれ」
F6F「もう第2波の音が聞こえてきたぞ、どうするんだ」
雷電「そんな水臭いことが出来るかよ、おれにとっちゃ陸軍も海軍も関係ねぇ。相棒、上がるぞ!」
赤松分隊士「そう来なくっちゃ、そんな訳で皆、無理はするなよ」


奮戦を誓う一同。

620:名無し三等兵
08/06/01 00:58:47
>>617
紫電改「ん?あっちの上空でドンパチやってる陸軍機の攻撃が止まった…?」
F4「(バラバラになった部品を見て)ではこれが、
集団催眠の原因となった装置…?」
P3C「果たして本当に催眠が解けたのか、確認のため偵察に参ります」
F4「しかし一体どこでこれを見つけたんだ?」
紫電改「いや~あっちに新しい見張り台があって、
そういやちょっと前にはなかったなと思って覗いてみたら
てっぺんにそれがついてた訳よ」
F2「それは我々も気がつかない盲点だった…ありがとう」
紫電改「てへ(ちょっとは俺もスレ主らしく役に立ったかな)」

621:名無し三等兵
08/06/01 02:44:16
志摩沖を航行中の伊36にも連絡が入った。

先任「艦長、偵察に向かいましょう」
艦長「うむ、偵察任務で搭載機もあるからな」

先任「…という訳だ。敵機に見つからないようにな」
零小水偵「はい。超低空で行って、あまり接近しません」


雷電、男を挙げるチャンス到来?

622:名無し三等兵
08/06/01 08:18:15
ところ変わってこちらは平成の海自佐世保基地─

みょうこう「報告します、空自より至急応援要請が届いております」
こんごう「ふむ…日本近海にここ最近特に目立った動きは見当たらないが?」
みょうこう「恐らくこちらの哨戒機も出動している極秘任務に
重大な支障を来しているのではないかと…」
こんごう「あのオライオンか。確か数日前、陸自の主要兵器が
軒並み交信が途絶えた事件もあったからそれも気になるな…」
みょうこう「ただ今入りました情報によりますと、空自の代表者である
イーグルが浜松から厚木経由で横須賀に向かったとの事です。
何でも向こうの海軍の使者を迎えに行くとかで…」
こんごう「海軍だと?ならば私も自ら出迎えねばなるまい。
直ちに横須賀に向かうとあちらの護衛艦たちにも
伝えておくように、留守中は頼んだ」
みょうこう「お気をつけて、くれぐれも民間船には十分配慮されますよう」

623:名無し三等兵
08/06/01 09:50:33
ゆきかぜ「僕のご先祖様がくるなら一緒に行く!」

624:名無し三等兵
08/06/01 13:19:19
>>611
一方、天山と屠龍は…

天山「よくも俺の同志を…絶対許さねぇ!」

屠龍「こっちの台詞だ。俺の旧友に手出しやがって。」
天山「んなこと今は関係ねーよ!」

空き庫の中、罵声を浴びせつつ殴り合いをしていた。

紫電「あらあら…」

625:名無し三等兵
08/06/01 15:40:36
戦闘機はどうやって殴るの?

626:名無し三等兵
08/06/01 16:58:37
ここに出てくるキャラは船魂みたいな感じで擬人化されてる

627:名無し三等兵
08/06/01 17:47:05
というか、ただのネタ。
脳内変換は人それぞれだから擬人化ではないかもしれん。

628:名無し三等兵
08/06/01 18:24:47
>>626
「僕たちは技師の人たちに魂を与えられた飛行機の妖精みたいなものなんだ。
機関車トー○スやア○パンマンを想像して貰えばわかりやすいと思うよ」
と適当な答えをする飛燕

629:名無し三等兵
08/06/01 23:53:14
各務原基地では…

隼「(報告が入る)何?明野基地が空襲を受けているだと?」
五式戦「先輩、我々が迎撃に上がりましょう!」
隼「待て、ふむ…基地に居残っていた外国機たちが迎撃を行っているそうだ」
五式戦「彼らだけでは数が少なすぎます。ここからなら増援に行けます」
隼「だがここの防空体制も……」
五式戦「ここの防空は厚木に向かった部隊を引き返させれば良いでしょう」
隼「分かった、作戦参加機たちに連絡を入れよう」


一方こちらは厚木基地。

鍾馗「ここは……我々は…今まで何を…?」
疾風「作戦説明会があると言うので集まった所までは記憶があるんだが…」
四式襲撃機「……まさか奴が…いや、しかしそんな事までして…」

零戦先輩「陸軍機に告ぐ、明野基地上空にB29の大編隊が侵入している。重要拠点を失くしたくなければ
       迎撃に向かう事をお奨めする。燃料が足りなければこちらで補給を行う用意もある」

疾風「何だって…それは本当か?」
鍾馗「基地に確認すれば分かる事だ。とにかく問い合わせを行う事にしよう」
飛燕「…各務原から連絡が入った、明野はB29とP51を中心とした敵部隊の攻撃を受けつつあるそうだ」
九九式双軽「…現在は外国機たちが迎撃に上がっているらしい。隼と五式戦はこれから向かうと言っている」

陸軍機一同「「よし、引き返すぞ!」」

630:名無し三等兵
08/06/02 01:41:40
偵察から戻ってきたP-3C
「どうやらここから直近の厚木では陸軍機の攻撃が
一斉に止み、それに呼応して海軍機も応戦を中止、
特に目立った混乱もなくほぼ停戦状態となっております」
紫電改「じゃあ少なくともこの藤ヶ谷から飛んでいった
連中は、目が覚めたと見て間違いないな。
それにしても俺たちもこの上空を飛行してるのに
何ともないから、陸軍にだけ効果がある装置だったのか…」
F4「特殊な波長を出していて、特定の機種にしか効かないとか…」
F2「それでは他の地域も同様の装置を発見次第
破壊すれば、内戦の拡大を防ぐことが可能という訳か…
(紫電改に)見覚えのない怪しげな建造物がないかどうか
現地の目として一緒に見て回って貰えないか?」
紫電改「えー、でもここから離れるなって雪風さんから命じられてるしなあ…
相変わらず月光先輩の洗脳は解けてないみたいだし」
秋月「そういう事なら仕方ない。一緒に回ってこい」

631:名無し三等兵
08/06/02 10:31:12
>>604
三笠「これはこれは懐かしい、久しいの雪風よ…」
雪風「爺さん、達者に暮らしているか」
三笠「儂はこの通り、変わらずに過ごしておる。
じゃが若い連中が不祥事続きで相当参っている様でな…どうじゃ、
お互いつもる話もあるだろうからこっちで茶でも飲んでいかんか」
雪風「折角だが余り時間がない。(飛来するF-15達を見て)
どうやら迎えが来たようだ、一旦これで失礼する」


横須賀港から少し離れた猿島の一画にて─
F-15「この度はわざわざ出向いていただきご足労をかけた。
その前に浜松から連れてきた零戦を紹介するが、
現存する機体の一つで既に自力で動くことは不可能だが
この者を通じて過去の情報をある程度把握している、
逆に必要な分だけこちらから向こうに伝える事も可能だ」
雪風「それはこちらが戻って一から説明し直す手間が省けるな。
では、早速本題に入ろう。互いの関係改善に向けて、
私からそちらに話しておきたい事、反対にそちらに
聞きたいことがそれぞれあるのだが、まず何から話そうか…」

632:名無し三等兵
08/06/02 17:14:32
>>630
紫電改(ヤバイなぁ暇そうな奴、他にいないし秋月はあー言っても、雪風の命令は絶対だしなぁ…)

珍しく悩んでいた。

633:名無し三等兵
08/06/02 17:28:03
>>630
紫電改「何だよいきなり出てきて!いるんなら最初から言えよ!」
秋月「俺も雪風様の留守を任されたんだが、
最初に出てきたらすぐ頼るからあんたの為にならんだろうが。
そういう訳でここの防衛は残った俺と震電で何とかするから、
次世代機たちに道案内をしてこい」

紫電改「よし、そうと決まれば話は早い。みんな俺について来い」
P3C「ではお願いします」

F4「分かっているんだろうな…安全確認のために
各主要基地を回るとなると、すぐには戻ってこれなくなるぞ」
F2「分かっている…それでも私はFSX90と子供たちに希望を託したい」
F4「最悪お前の大切なものを全て失う事になってもか?」
F2「その時は…己が選んだ運命として受け入れる」
紫電改「なあ、一体何の相談なんだ?後でこっそり教えてくれよ」

634:名無し三等兵
08/06/02 18:20:31
その頃の明野基地
Fw190A-5「そろそろきつくなってきたな……」
Bf109E「弾が無くなった。誰か弾を!」
F6F「チキショウ!」
進退極まる明野外国機勢。もはやコレまでと思ったその時。
???「お前さんがタ。俺の事を何時までお忘れなんダイ?」
???「そうそう。アタイも忘れてもらっちゃ困るねぇ」
雷電「誰だ!?」

???「誰だと問われリャ、こたえにゃなるマイ」
P-51B「中国戦線で鹵獲された男!マスタング!!」
B-17「フィリピンで鹵獲された女。スーパーフォートレス……」
2機「「ただいま参上!!」」

余りの事に、凍りつく両軍……。

635:名無し三等兵
08/06/02 21:02:08
>>633
それから数十分後…

紫電改「ま…待ってくれ~~ハアハア」
P3C「仕方ありませんね…(苦笑)私の背にお乗りなさい」

60数年の性能差をまざまざと見せつけられる紫電改。

636:名無し三等兵
08/06/02 22:27:51
P3-Cに乗せてもらう紫電改。
紫電改「俺、足手まといになってる?」

P3-C「仕方ないですよ。こうなるのも計算の内。」

紫電改「済まないなぁ(号泣)ところで、彼奴ら何の相談してたか知ってる?」
P3-C「さぁ…気になるなら直接聞いてみては?」

F-4「もうすぐ着くぞ。最初の目的地に。」

637:名無し三等兵
08/06/03 00:11:29
>>611
ついに意を決して電光と極光は翼をはためかせた。
月光とFXS90が繰り広げる銃撃戦の間をかいくぐり、
二機の周りを取り囲むようにして旋回する。

「お母さん、これ以上戦うのは止めてー!!」
「お願い、目を覚ましてよお母さーん!!」
闇に封じ込められた母親の心を取り戻そうと、
幼い姉弟機の悲痛な叫び声が硝煙立ちこめる空に響きわたった。

「敵の増援か、小賢しい!(しかし、このすっきりしない感情は
何だろう…母親、だと…?私は、私は一体…)」
闘いの気迫においてはFSX90のそれをはるかに凌駕していた
月光であったが、突如わき起こった迷いが一瞬、攻撃の手を緩めた。

638:名無し三等兵
08/06/03 10:10:53
>>624
「はあ…はあ…」
ひとしきり殴り合った後、睨み合う二機。

屠龍「覚えているか?大分前に俺が貴様を追及していた時の事を」
天山「何…?」
屠龍「あの時は素知らぬ顔で俺を全く無視していたのに、
今こうしてわざわざ出向きに来るとは…分からないものだな」
天山「てめえ、己のした事分かってるのか?
最早個々の機体で片付く問題じゃねえんだぞ!」
屠龍「…だろうな。遅かれ早かれどの道この国は滅びる」

639:名無し三等兵
08/06/03 13:58:27
>>631
雪風「ではまず、こちらから伝えるべき事を話そう。
我々の世界と貴殿らの世界を繋ぐ『門』についてだが、
少し前にその仕組みが変わったのはご存知だろうか?」
F15「確か旧来のシステムには問題があったため、大幅に変更したとか…」
雪風「左様。旧来の仕組みが廃止されるまで、我々の世界も
幾つかの兵器たちが時空を管理する役割に携わっていた。
その中にこの私と、陸軍戦闘機も含まれていた」
F15「という事は…」
雪風「当然ながら、既にその役目は解かれている。
しかし今なお当時の特殊な能力を持ち合わせていたとすれば…」

640:名無し三等兵
08/06/03 18:31:33
>>637
一瞬の隙をついて、月光を落とすFSX90。
電&極光「あっ!」
FSX「お前、本当に忘れちまったのか?コイツらや天山とか言う奴のこと。」
月光「放せ!そのような者は知らぬ。」
FSX「こうなれば一度、機能を完全に止めるか。いや…んなことしたらF2の奴に俺が機能止められるだろなorz」
月光「F2…何だ、この懐かしい響きは…」

641:名無し三等兵
08/06/03 21:29:14
その時、
「FSXさん、危ない!!」
極光が叫んだとほぼ同時に振り返ったFSX90の背後に小型の
ロケットの様な物体が接近しており、間一髪でこれをかわす。
「AAM…こんなものまで用意してあったのかよ」
月光がその隙を見逃すはずがなく、FSXの拘束から
逃れるや否や、草原の陰に消えていった。

「怪我はありませんでしたか!FSXさん!」
「お母さんはどうなっちゃったの、ねえ」
月光の追跡を一旦断念し、攻撃の源であるミサイル発射機の
破壊を優先した彼の元に、子供たちが心配そうに駆け寄る。
「心配するな。そう遠くには行ってないはず、ちょっくら様子を見てくるわ」


(天山、F2、そしてお母さんと呼んでいた幼子たち…
何かとても大事な者の名前だった気がする…
くっ、後少しで思い出せそうなのに…!)
一方、草原の中に隠れた月光の脳裏にはそれらの単語が繰り返されていた。

642:名無し三等兵
08/06/03 21:43:55
>>638
天山「ふざけんな、そう簡単に滅んでたまるか。
妙な術にかかった陸軍機の連中が海軍基地を攻撃してた
みたいだが、奴らは徐々に正気を取り戻りつつある。
月光の記憶が戻るのも時間の問題だ、何せてめえが葬り去ろうとした
子供たちが今ごろ命がけの説得にあたっているだろうからな」
屠龍「甘いな…奴の洗脳はそう簡単には解けんよ。
僚機たちにかけたのとは訳が違う」

643:名無し三等兵
08/06/04 02:38:23
ところで屠龍の大規模な暴走の第一発見者だった火龍>>515号機は、
しばらく海軍基地に潜伏しており、橘花と驚きの対面を果たしてたりもしたが、
混乱が収まったのを機にひとまず藤が谷基地へと戻る。

火龍「あそこにいる坊やは確か震電とか言ったな。
どうした?そんな難しい顔をして」
震電「あの時のお兄ちゃん…。あのね、今あそこで戦ってる
機体(ヒト)たちを見張ってるように言われてるんだけどね、
よくよく見たら基地の周りに変なものが並んでいて…」
火龍「とうとうドンパチが始まったのか…
そりゃ見てる方も辛いよな。あの地上物は対空砲か?
箱型の武器は見たこともないなあ」
震電「それでね、邪魔になるからあれを全部
壊そうかと考えてたところだったんだ」
火龍「どう見ても陸軍(うち)の所有じゃないから
壊してもお咎めはなさそうだし、別にいいんじゃね?
こう見えても爆撃は俺の得意分野だから、良かったら手伝ってやるよ」
震電「本当?」

秋月「待て待て。あの箱型兵器から発射されるタケノコみたいなのは、
どうやら目標物を自動追尾する機能がある様だ。
そのまま突撃したらただの的になるぞ。こんな事もあろうかと、おまじない兵器を
雪風様から預かっているから持っていくがいい」

つ新型電波欺瞞紙

644:名無し三等兵
08/06/04 05:41:31
>>634
妙な空気が漂う明野上空では…

B17E「あら…失敗?」
P51B「あの…そんな目で見ないでくれよ…せっかく焼けた発電機交換してきたんだから…」
F6F「見事に滑ったな…まあそんな事は良い、とにかく戦うぞ」
Bf109E「滑走路が穴だらけだ、これじゃ着陸できん…」
ハリケーン「弾切れの奴は各務原に行け。あそこなら着陸できるはずだ」
Fw190A-5「ここを凌ぎ切ればしばらく攻撃は無い、最後のひと踏ん張りだぞ」

しかし戦況は思わしくなく…

F6F「滑油タンクをやられた、後退する」
P51B「くっ…発電機が…規格が合わなかったか…」
赤松分隊士「生きて帰る事が大事だ。皆、後退するぞ」
雷電「そうは言っても…相手はまだやる気満々みたいだぞ」
LaGG-3「まったくどうやって切り上げれば……あれは…何だ?」
ハリケーン「…援軍だ!隼と五式戦が来てくれたぞ!」

五式戦「皆、遅くなってすまない」
隼「ここは俺たちが食い止める、後退してくれ」

騎兵隊の到着でどうにか後退できた外国機たち。

645:名無し三等兵
08/06/04 06:41:43
そのころ明野に接近する水上機が一機(ひとり)…

零式小型水偵「先任さんにはあまり接近しないって言ったけど、遠距離からだと状況がよく
           分かんないんだよね…上空に雲はあるみたいだし、3000m位まで上がろっと」

そして…

五式戦「どうやらひと段落したか…?」
雷電「まだ少し燃料が残ってるな、滑走路の穴が埋まるまで警戒に当たるわ」
隼「そのようだが…内陸に入った敵機が残ってるかもしれん」

零小水偵「あ~あ滑走路が穴だらけ…写真写真っと……あ、敵機!雲に隠れなきゃ!」

赤松分隊士「…おや、あれは…零式小型水偵?…敵機が接近中だ!」
雷電「助けるぞ相棒!……今だ、20mmを食らえ!」
零小水偵「あ…ありがとう…」
雷電「何、いいってことよ。それより、足の遅い機がこんな高度をうろついてたら拙いんじゃn」
赤松分隊士「お取り込み中に悪いんだが、今の戦闘で燃料を使いすぎたぞ。燃料計が0を指してる、
         これじゃ滑走路まで辿り着けるか分からん」

どうなる雷電?

646:名無し三等兵
08/06/04 07:39:40
>>641訂正
×AAM(空対空ミサイル)
○SAM(地対空ミサイル)
の誤りですたorz

647:名無し三等兵
08/06/04 14:46:14
>>639
F15「では今回の一連の騒動は、旧来の時空管理の
一員だったその陸軍戦闘機の仕業であると…」
雪風「いかなる手段を用いたのかまでは定かではない。
ただこの時代より持ち出されたのが陸上部隊の兵器にほぼ限定されて
いるのは、かの者が陸軍出身である事を考えれば納得できる」
F15「向こうの陸軍機たちが一斉に催眠状態になったのは…」
雪風「いかに能力者といえども、一度に沢山の集団を操るのは
容易ではないから、恐らくは装置などの物理的な力も利用しているだろう。
尚これは私が独自に調べた結果だが、流出した兵器の大半は
国内からであるものの、ごく一部海外からのも含まれている」
F15「日本以外からも流出しているだと?…何という事だ」

648:名無し三等兵
08/06/04 17:41:02
>>641
月光を見付けたFSX。

FSX「正気に戻ったか~?」
月光「教えてほしい。お前達は私の何なのだ?」

FSX(少しずつ戻ってきてんのか?)「彼奴らはなぁ、お前の味方で仲間で…」
月光「お前は?」
FSX「あ、俺?その…何ていうかF2のサンプルってか影のF2とも言えるし…」
月光(この苦しさは一体何だ)

649:名無し三等兵
08/06/04 18:22:51
突然近くで爆発音が聞こえると、頭を抱えて苦しみ出す月光。
FSX90「おい、大丈夫か…」
月光「触るな!!(突き飛ばして再び草原の中に隠れてしまう)」

(…あの地上物は確か、私が窮地に立たされた時のために、
屠龍が予め配備してくれた援軍と言っていた…
そうだ、思い出した…今ここにいる者たちは皆、
私と屠龍の行く手を阻もうとしている………敵だ!!)

FSX90「そこにいるんだろ?
子供たちも心配してるから詳しい話はあっちで…」
月光「…これより持てる力を全て解放し、一切の障害を排除する」
FSX90「え…?」

その時草原の一画から一筋の光が見えたかと思うと、
たちまちにして周囲から煙が上がった。

650:名無し三等兵
08/06/04 20:18:31
極光「さっきの光は?まさかFSXさんに何か…電光、ここにいて。」

煙の中で極光は倒れているFSXを見付ける。
しかし、月光は既にいない。
極光「FSXさん!」
FSX「あぁ…極光か。
済まないな、月光を助けようとしたらこの様だ。」
極光「しっかりして下さい。」
FSX「俺はもう…最後の力をお前にやる。」
泣き出す極光。
FSX「泣くな。俺は元々存在しなかったんだ。強く生きろ。」
極光に力を与えると小さな硝子玉になったFSX。

極光「FSXさん…(涙)」

651:名無し三等兵
08/06/04 21:56:42
月光「やってくれましたね、みなさん…
よくわたしの最強戦闘機への夢を見事に打ち砕いてくれました…
地上兵器の反応がありませんね…あなたたちが破壊したんですか?
どうやったのかは知りませんが、これはちょっと意外でしたよ…
それにしても、あと一息のところで海軍制圧の野望が打ち砕かれてしまうとは…
屠龍さんには残念でしたが、わたしはもっとでしょうか…

はじめてですよ…
このわたしをここまでコケにしたおバカさん達は……
まさかこんな結果になろうとは思いませんでした…

ゆ…
ゆるさん…

ぜったいゆるさんぞ虫ケラども!!!!!
じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!!!!
ひとりたりとも逃がさんぞ覚悟しろ!!!」

こうですか?分かりません><

652:名無し三等兵
08/06/05 01:15:25
>>650
無言で電光の元に戻った極光。

電光「お姉ちゃん、お母さんたちはどうなったの?」
極光「…言いこと?これからは私たち二機だけで
お母さんと戦わなくてはならなくなったの…分かる?」
電光「そんなあ、お母さんを倒すなんて僕には出来ないよう…」
極光「そうじゃないわ、いなくなったFSXさんの分まで
私たちが力を合わせて悪の心に捕らわれたお母さんを助け出すの。
もう一つの、お父さんの世界の技術も受け継いでいるんですもの。
さあ、この広い大空に自由に羽ばたく姿をイメージして、自分の力を信じて…」

硝子玉は輝きを増していき、温かい光で二機を包み込んでいった……

653:名無し三等兵
08/06/05 05:42:21
各務原まで後退した外国機たち。

Bf109E「マズイ、脚が出ないぞ…」
F6F「遠心力で引っ張り出せよ」
Bf109E「今やってる……よし、出たぞ!」
Fw190A-5「着陸は慎重にな」

ハリケーン「それにしても皆穴だらけになったな…」
Bf109E「ハリケーンはいいよな~、布張りだから張り替えるだけで済むし」
Fw190A-5「でも日本機で布張りの奴っていたっけ?」
LaGG-3「赤とんぼ…くらいかな。それより木製の俺はどうすればいいんだ」
F6F「金属製機はパッチを当てるし…接着剤でベニヤ板でも貼っとけば?」
LaGG-3「出来の悪い日曜大工かよorzそれじゃ重くなっちまう」
F6F「だったら障子紙でも貼ったらどうだ」
LaGG-3「板の節穴ですかorz」

Bf109E「俺たち交換部品が少ないからな…俺の脚、部品あったかな…」
P51B「輸入されたBf109とFw190A-5はまだ良い方だろ、鹵獲機は部品が無かったりするんだぞ」
F6F「そんな事言ったら身一つでここに来た俺はどうなるんだよ」
LaGG-3「お前はグラマン鉄工所製だから大丈夫だろw」
F6F「さっきのお返しですかorz 第一それを言ったら亡命してきたお前は(ry」


どこへ行っても騒がしい外国機たちであった。

654:名無し三等兵
08/06/05 18:39:00
その頃の伊勢湾沖合い……。

XVF-14A「これより我々海兵隊は、この時代への介入を行う。」
AV-8B+「おーっ!」
A-4E「目標はこの世界に介入している現代日本空軍航空機。及びその協力機だ。」
XVF-14B「邪魔する奴は全て打ち倒せ。いざとなったら俺と兄貴が援護する。」
XVF-14A「チョット待て。つまり戦闘機の面倒は俺たちで見ろと?」
F/A-18E「俺らの事を忘れんじゃねぇよ。ジャップの合いの子」
XVF-14A「悪かった。それでは出撃は1325。ただし、この時代の戦闘機とは、極力戦闘は避けろ。」
XVF-14B「兄弟達!俺たち海兵隊の根性見せてやれ!!」

全機「おぉ!!」

655:名無し三等兵
08/06/05 19:09:31
一方、紫電改たちは

紫電改「あれ、お前泣いてんの?何かあった?」
P3-C「…一つの戦いが残念な形に終りました。君はここにいて下さい。バイパー、ちょっとこちらに。」


P3-C「FSXは私に伝えてきました。こう言う訳で…」
F-2「何てことだ。」
P3-C「今、私が心配なのは貴方です。貴方の゙陰゙がいなくなったということは貴方も…」
F-2「分かっている。私も、もうじき消えてしまうのだろう。」
P3-C「…。」
F-2「私は出来ることをするまでだ。」

656:名無し三等兵
08/06/05 20:30:35
>>647
雪風と会談中のF15のもとにも知らせが入った。

F15「陸海軍の内戦状態はほぼ収まったものの、FSX90が夜戦の奪回に失敗しただと…
そんな馬鹿な!!たかだか60数年前の旧式戦闘機に敗れるはずが…」
雪風「認めたくはないだろうが、これは60数年前の日本で現実に起こった出来事なのだ」
T2「いかが致しましょう。雪風殿を送り届けるまで
ドルフィンはこちらに残しておいた方がよろしいかと」
F15「うむ。済まないがアーガス、一足先に現地に向かってくれ」
T2「了解」

657:名無し三等兵
08/06/05 20:49:05
壁|ω゚`)。o(ご先祖様って凄いなぁ~)
ゆきかぜが影から見てます

658:名無し三等兵
08/06/05 21:04:28
>>657のゆきかぜが宇宙戦艦ヤマトのやつなら艦船はいちころであろうが、
戦闘機主体のこのスレではフルボッコに遭うだけだろうなぁと思う雷電(つーかゆきかぜの設定を理解していない自分)

659:名無し三等兵
08/06/05 21:13:34
>>656
F15「…先ほどは失礼した。
それにしてもかの旧陸軍戦闘機は、何故禁断の能力を用いてまで
この時代の国内外の兵器を持ち出したりしたのだろうか。
圧倒的な軍事力で当時の日本を制圧する事が奴の狙いなのか…」
雪風「多分それは違う。余り面識がある訳ではないが、
大それた野望を抱くような者ではなかった。
第一そんなことでは時空管理の仕事は務まらん。
恐らくはもっと単純かつ純粋な…彼にとっての掛け替えのない戦友を
思う気持ちが余りに強く、ただそれだけの為に無謀な行動に出たのだろう」
F15「純粋な願いは時として狂気にも転じる…か」

雪風「さて。こちらから伝えるべき事は大体話したから、
今度はこちらが問う番だ。
何故我々の時代に介入しようとしたのか。
以前から次世代機の交流があったのは知っていたが、
そもそも我々だけの問題ならば今回の戦闘機を巡る騒動も
もっと小規模な小競り合いだけで済んでいたはず。
そちらの介入の意図を聞かせて貰おうか。返答次第によっては、
これ以上時代の綻びが広がらない様、時空の門を
完全に封鎖せねばならんからな…」

660:名無し三等兵
08/06/05 21:55:51
>>642
一方、藤が谷基地では屠龍と天山の口論が尚も続く─

天山「簡単に解けない催眠だと?おかしな真似しやがって…糞が」
屠龍「それより天山よ、今の日本軍がいかに絶望的な
状況にあるか貴様にも分かるだろう?
只でさえ勝ち目の薄い強大な国相手の戦争だと言うのに、
陸海は互いに足を引っ張り合いながら航空機生産競争に明け暮れている。
そんな中、海軍機は無能な奴らばかりだと思っていたが、
彼女だけは共同任務を通じて無二の親友となった…
尤も会ったばかりの頃は『彼』だったがな」
天山「………!」
屠龍「敢えて問うが、『彼』から『彼女』へ属性が変化したのは貴様が原因だな?」

661:名無し三等兵
08/06/05 22:18:49
>>660
天山「あの時は…ああするより他になかったんだ。
俺はいくら責められても一向に構わん、だがあいつには何の罪もねえ」
屠龍「俺だって変貌した親友の、ありのまま姿を受け入れるつもりだった。
新たに作られた子供たち二機も進んで面倒見てやった。
だがな、又しても馬鹿な海軍機連中が、生真面目でお人好しで
自分の事も省みず世話好きなあいつの性格につけ込んで、
寄ってたかっていい様にこき使おうとしていたじゃないか。
このままじゃ無駄に消耗して機体の寿命が早まってしまう。
そう思った俺はあいつを陸軍に転属させようと決意した。
少なくとも海軍よりは遥かにましだからな。だが今度は…」
天山「今度は子供たちが猛反対したから邪魔になり、
あいつの記憶を消去した上で、引き離して処分しようとしたのか…?」

662:名無し三等兵
08/06/05 22:38:10
>>661
屠龍「ちょうど都合の良い時に、未来の戦闘機たちが
この時代に介入してきたからな。どういう訳だか海軍側についたが、
その分こちらも未来技術を利用させて貰った。
これはな、馬鹿げた家族ごっこが引き起こした結果なのだ。
多少の衝撃や説得程度では洗脳は解けるどころか
逆に強化される。ますます犠牲は増える一方だろうな…」
天山「それは違う!!!あの家族はそんな中途半端な絆なんかじゃねえ!!
この俺だって、今までどんなにあの家族に救われた事か…」

663:名無し三等兵
08/06/05 22:38:21
>>655
戻ってきた二機。
紫電改「何だよ、お前ら~俺放ったらかしで。
ん…F2、何か透けてるんだけど?」

F2「思ったより早いな。時間がない。急ごう、P3-C。」
P3-C「はい…。」
F2「紫電改、私がいなくなったら子供達は雪風に預けてほしい。」
紫電改「え、どうゆうこと?いなくなる…
それより置いてかないでくれ~。」

664:名無し三等兵
08/06/05 22:58:42
>>662
「この馬鹿野郎ーーーーっっ!!!!」
再び屠龍に殴りかかる天山。
「俺は…あいつに取り返しのつかない事をしてしまった。
だから一生涯かけてあいつを守り続けようと誓ったんだ。
それを、てめえは…『親友の為を思って』だと?
そんなのはただの自己満足じゃねえかーー!!!」
殴り、叫びながらもいつの間にか彼は泣いていた。
それはかつての過ちに対する贖罪の表れだったのだろうか…。

天山「本当なら今すぐにでもバラバラにしてやりたいところだが、
こんな屑野郎でもあいつが悲しむだろうからな。
とにかく今はあの家族を助けないと…」

そして、人気のない空き格納庫に取り残された屠龍は、
「確かに許される事じゃないよな…だが、仮にあいつが
元に戻ったとしても、俺にはまだ切り札が残っている」
不敵とも自嘲とも取れる笑みを浮かべていた。

665:名無し三等兵
08/06/06 18:01:07
>>663
その様子を苦々しい表情で見ているF4。

F4「だからあの時、俺の言うことを聞いていれば
最悪の事態は免れたものを…。
そもそもあの夜戦に強力な後ろ盾がついていたのが誤算だった」
紫電改「なあなあ、ずっと気になっていたんだけど、
一体何のことを指してるんだ?
あいつが薄くなってく様な気がするのと何か関係あんのか?
まあ元々先輩の旦那にしては影が薄かったけどな」
F4「(説明したとしても、こいつに理解できるんだろうか…)
とにかく、各主要基地の混乱はほぼ収まったから一刻も早く関東方面に戻ろう。
本部より何かしらの指示が出ているだろうから」

666:名無し三等兵
08/06/06 20:04:39
その頃の各務原

F6F「おおむね修理は終わったな」
LaGG-3「さて、どうしようかね?」
Fw190A-5「おいちょっと待て。アレはなんだ?」
フォッケウルフが指差す先には、ゴマ粒のような飛行機の影が……。
Bf190E「なんだ?伊勢湾の方から飛んできたから、海軍の援軍か?」
ハリケーン「……援軍にしちゃ爆音がでか過ぎないか?」
F6F「っつーか速すぎね?どんどんこっちに近づいて来るぞ」

頭上をフライパスしていく所属不明機。その翼には――
Fw190A-5「……アメリカマーク。敵機だ!」

XVF-14A「作戦開始。この滑走路を使用不能にする。」
XVF-14B「イェア!行くぜベイベー。レッツロックンロール!」

667:名無し三等兵
08/06/06 21:02:41
紫電改「だから、どういうことだよ。なあ~」
F4「分かった。後で説明してやるから。今は戻るのが先だ。」

F2「子供に会うまで、何とか持ってくれ。我が機体よ。」
P「お気を確かに…」

668:名無し三等兵
08/06/07 00:48:48
>>643
一方、敷地内の地上兵器を破壊していた火龍と震電は…

震電「あともう一息だね」
火龍「ああ、坊やがばらまいてる金属片のお陰でロケット花火もどきも………
危ない!!伏せろ…ぐわっっ!!」
震電「大丈夫?一体何があったの?!」

月光「この基地内で破壊活動を続けるお前たちを直ちに始末する」
震電「嘘…でしょ?どうして、どうしてそんな事を…」
月光「問答無用!」
火龍「いいからすぐ逃げるぞ!話し合いが通用する相手じゃない」

震電は火龍をぶら下げた状態で、月光の追撃を振り切って
何とか物陰に潜んでいた秋月の元までたどり着く。

震電「一体どうしちゃったのかな…記憶がないって
いうのは聞いてたけど、あんなに優しかった機(ひと)なのに…」
火龍「ありゃ陸軍機の集団催眠ってレベルじゃねーぞ、
正に殺人機の目つきだ。さっき背後からいきなり
光ったと思ったら、気がついたら片方の翼を焼かれてたんだ」
秋月「恐らくそれは、光を一カ所に集めて線上に飛ばす全く新しいタイプの武器だろう。
砲弾とは比べものにならない速さと破壊力を持つという」

669:名無し三等兵
08/06/07 01:04:21
>>668
火龍「そう言えば、坊やの他にまだ誰か周りにいなかったっけか」
震電「うん、紫電改さん達は出かけてるし、あの子たちはまだ戦闘中。
一緒にFSXもいたはずなんだけど見当たらないね」
火龍「まさかあの光線にやられたのか?
なかなかの男前だったのに惜しい機体を…」
震電「え?(意味が分かってない)」

秋月「(上空を見上げて)どうやらここを探し当てた様だな。
だが心配はいらん、こんな事もあろうかと思ってこの艦には
特殊な防壁を張り巡らしてあるから、多少の光線兵器には耐えられる」
火龍「また謎な物を持ち出してきて…あんた何者なんだ一体」
秋月「別に…雪風様の補佐を務める単なる防空駆逐艦だが」

670:名無し三等兵
08/06/07 05:05:30
最近の流れについて行けず、これはきっと一式陸攻姉さんあたりが書いた
新作同人誌のストーリーなんだと思う事にした新司偵さん。

671:名無し三等兵
08/06/07 07:59:48
まさかここまで長くなるとは思わなかった、でも今更中断できる
状態じゃないしこのスレの中で何とか終わらせたいと思ってる。
それまで見たくない機体たちには申し訳ないけど、
関係ない一発ネタを振るのは構わないし或いはあぼん設定するなり
零戦スレに避難するなり各自対処してもうしばらく辛抱して欲しい。
後は複数の機体たちでリレーしてるみたいなのでどうやって完結させるかとか、
いずれにしてもどこかで話し合いの場を設けるべきなのかな、と一式陸攻。

672:名無し三等兵
08/06/07 13:23:27
>>667
F-2「君達は先に行ってくれないか?私は寄るところがある。」
F-4「子供のとこか…残り時間も少ないみたいだな。」
P3-C「過去に干渉したばかりにこんなことに(涙)」
紫電改「俺、完全に蚊帳の外~(まだ分かっていない)」

そして、先程より薄くなったF-2は子供の元へ…

極光「誰か来る。」
電光「えっ、お父さんだ!?」

673:名無し三等兵
08/06/07 14:34:43
そもそも何で月光ってこんなに人気あるの?
震電とかは実力未知数で色々妄想をかき立てるからまだ分かるけど、
はっきり言って海軍機の中でも大して活躍してないじゃん。
ましてや陸軍に移ったらお荷物になるのは明らかなのに、
スカウトしてる屠龍って馬鹿なの、ゆとりなの?

男塾の三面拳の方は最強っぽいけど戦闘機としては雑魚クラスだよね
と無駄に煽ってみる烈風。

674:名無し三等兵
08/06/07 16:37:14
そんな烈風に銃口を向ける月光

「綺麗な形だからじゃないっすか~」
さりげなくフォローする飛燕(逃腰)

675:名無し三等兵
08/06/07 17:21:45
>>671
問題は、書きたいと思ったパートが被った時に考えてたネタが没になって
練り直したりすると余計話が長くなるって事だろうか。
このスレ内で完結させるためにどこかで摺り合わせを
した方がいいと思うけど、ここでやるのは無理だし
何かいい方法はないだろうかと強風。

676:名無し三等兵
08/06/07 17:32:09
>>675
「それなら、私らにいい考えが」
と、手を上げるB-29”エノラ・ゲイ”と”ボックスカー”。

677:名無し三等兵
08/06/07 18:26:48
と言うか、半ば冗談交じりに言ったFSX-90が、まさかココまで持て囃されるとは思わなかった。

と、事後述懐するF-1支援戦闘機。

678:名無し三等兵
08/06/07 21:43:35
>>673
「俺は馬鹿でも余裕でもねえ!
ただ、苦労ばかりしてたコイツを守りたいだけだ。」
月光を抱き寄せ、宣言する屠龍。

679:名無し三等兵
08/06/07 22:23:24
>>678
ならばお前が海軍に行けば良かっただろうに。
陸軍に連れてきても厄介者扱いされて辛い思いをするのはあいつの方だぞ。
ところで艦上攻撃機の天山が何故地上型の月光に
ちょっかい出す様になったんだ、ググっても
関連性のある資料が見つからないので誰か説明出来ないか?
と冷静に突っ込みを入れる五式戦。

680:名無し三等兵
08/06/08 00:08:36
紫電改「そこは謎なんだよな~。
それより、このスレ内で月光先輩は元に戻るのかな?あと400きったぞ。」

681:名無し三等兵
08/06/08 01:56:52
>>680
一式陸攻「一応、きちんとした形で終わらせるためのプロットは漠然と考えてる。
もちろん他の航空機さんが書いたのに合わせて修正はしていくけど。
書きたいパートがそれぞれ分かれていれば問題ないんだけどね。
流石の私も独断で突っ走ったりしたらもうここにはいられなくなるし。
それにしてもB29>>676号機さん達はどうしたのかしら、
いい案があるなら是非聞かせて欲しいのだけど。
スレが残り少なくなっていよいよになったら、
ほとんど使われてないところを作戦会議場として、
一時的に借りることはできないかしら…例えばこことか」

スレリンク(army板)

682:名無し三等兵
08/06/08 02:33:08
>>681
「紫電改のスレだけど俺が許すから、10レスくらい使って完結させたらどうだ?」
無責任なことを言ってみる零戦


683:名無し三等兵
08/06/08 03:46:49
このスレには物書きさんが何人いるんだろうか?

自分は明野外国機+雷電パートを書いてたんだけど、>>634>>666は違う人が書いてますね。
個人的には>>653で外国機パートは終わりのつもりだったんだけど…
とFw190A-5。

684:681
08/06/08 08:22:29
>>683を除くほとんどのパートに手を出して
泥沼長期戦のきっかけを作ったのはこの私だ。
今あるネタを通しで放出したら多分零戦>>682先輩の言う長さでは終わらないorz
特に月光ファミリーパートは複数で書いているっぽいので、
軌道修正はほぼ必要になるだろうし。
てかネタバレ&スレ消費を防ぐために本当に>>681のスレで打ち合わせする?

685:名無し三等兵
08/06/08 13:10:39
>>684
一気に書き流してもらって、このスレで終らせるか

あまり機能してない例のスレで打ち合わせするか…
皆はどうすれば良いと思う?

と、真面目に提案する
雷電@空腹モード

686:名無し三等兵
08/06/08 19:50:21
ここは>>681に頑張ってもらうか…?

687:名無し三等兵
08/06/08 20:02:09
取りあえず、こちらからも提案したい事があるので
何か意見があれば向こうでお願いします、
とあっちのスレに飛んでいく一式陸攻>>681号機。

688:名無し三等兵
08/06/08 20:29:14
向こうにも住人はいるんだし、大勢で押しかけてきて関係ない話をされるのは嫌だろう。
相談はこっちのスレでした方が後腐れがなくて良いと思うんだが…とFw190A-5

スレリンク(army板)l50

689:名無し三等兵
08/06/08 22:38:48
何度もすみません、それではフォッケウルフ>>688号機さんの言うスレを使わせて貰います

再び方向転換する一式陸攻

690:名無し三等兵
08/06/09 01:41:10
URLリンク(jp.youtube.com)
URLリンク(jp.youtube.com)
URLリンク(jp.youtube.com)

色々迷惑かけて済まなかった、お詫びにこれを見てゆっくりしていってくれ…
と零戦

691:名無し三等兵
08/06/09 23:00:36
>>645
墜落の危機に瀕した雷電。

赤松分隊士「不時着も覚悟しておけよ、無茶した対価だ」
雷電「分かってる、それじゃ零小水偵、気をつけて帰れよ」
零式小型水偵「ありがとう、このお礼は何時かさせてもらうから」
赤松分隊士「雷電よ…お前やけに落ち着いてるな、気味が悪い」
雷電「ふふふ、こんな事もあろうかと用意していたのだよ。操縦席の後ろを見てみな」
赤松分隊士「あ~!俺の秘蔵の天狗舞!第一これでどうやって飛ぶんd(ry」
雷電「待て冗談だって。燃料計の浮子が引っ掛かってるだけだから」
赤松分隊士「…それを早く言え!とにかく戻るぞ!」

…どうにか穴埋め成った明野の滑走路に滑り込むことができた雷電。

692:名無し三等兵
08/06/10 01:16:07
>>664
基地を出て月光たちを探す天山に、何者かが話しかける。

F2(声)「確かそなたは海軍の…間に合って良かった。是非伝えたい事があるのだ」
天山「あんたは月光のダンナか?そんな物陰から話さないで、こっちに出てこいや」
F2(声)「それが残念ながら出来ないのだ、既に私の身体は消滅してしまっている。
     その事でたった今、子供たちにも別れを告げたところだった」
天山「消滅…な、何だって!!あんた一体どうなったんだ、まさか、死・・・」
F2(声)「何と説明すれば良いのだろうな(苦笑)、影の存在であるFSX90が倒れた事により
     私の存在も消えてしまうのだ」
天山「FXSまでもが…何てこった」
F2(声)「尤も平成の時代に戻り、新たな身体を得れば復活は可能だ。
     ただこの時代にやって来る事は、最早難しいだろうな…」
天山「こっちには二度と来れないってか?じゃあ残る家族は…」
F2(声)「子供たちは今、母親の心を取り戻すために立ち上がろうとしている。
     紫電改には雪風殿に託すようにと申し伝えたが、
     是非そなたにも家族の事をお願いしたい。
     子供たちもずい分と懐いているし、そなたなら、
     どんな事があっても妻を裏切ったりはしないだろうから…」
天山「……おい!」

その言葉を最後にF2の気配は完全に消え去ったのであった。

693:名無し三等兵
08/06/10 01:17:28
>>672
「お父さん…」
FSX同様子供たちに最後の力を与えると、F2は消滅し、小さな硝子玉だけが残された。
子供たちはしばらく泣いていたが、やがて極光が静かに立ち上がる。

極光「さあ、電光。いつまでも悲しんでいないで、そろそろお母さんのところへ向わなきゃ」
電光「(泣きながら)でも、お母さん本当に元に戻るのかなあ、
   それに戻ってもお父さんはもういないんだよ…」
極光「今はお母さんの心を取り戻すのが先。さっきも言ったとおり、
   FXSさんとお父さんが残してくれた力を自分の中で思い描いてみて…」
電光「分かった、やってみる…」

すると二つの硝子玉はみるみる輝き出して、子供たちと一体になった。
「すごい!体内からとてつもない力がみなぎっていく様な気がする…!!」

694:名無し三等兵
08/06/10 01:20:07
>>669
一方、執拗に攻撃をしかける月光に対空砲で応戦する秋月は…

秋月「そろそろきつくなってきたかな、俺がここで抑えている間にお前達は厚木まで逃れるんだ。
   橘花の兄弟機と言えば、その陸軍戦闘爆撃機も修理して貰えるだろう」
震電「でも、そうしたら秋月さんはどうなるの?」
火龍「片方の翼さえやられてなきゃ、あの㌧デモ兵器に気をつければ俺でも戦えそうなんだがな…」
秋月「いいから早く逃げろ、俺もいつまで持つか分からん。下手な反撃は命取りになるだけだ」
火龍「そう言われると、ますます逃げづらくなるじゃないか~」

その時…
???「これ以上、関係のない兵器たちを傷つけるのはなりません!」
???「貴女のお相手は、この僕たちがしましょう!」
見たこともない形の戦闘機が二機、音速のスピードで近づいてきた。
月光「新手の援軍か?面白い、まとめてかかって来るがいい」

震電「F2さん達とは違う…?一体、君たちは誰?」
火龍「日の丸マークって事は、味方機だよな?一応」

天山「やっと月光を見つけたか…ん?何だあの見たこともねえ奴らは、消えたF2達の代わりに派遣された連中か?」
???「おじさーん、ここは僕たちに任せて一まずみんな下がってー」
天山「おじさん…??」震電「という事はまさか…」火龍「あの子達が変身した姿!?」

変身した電光、極光をサポートするかの様にFSX-90及びF2の残留思念が現れる。
FSX90(残留思念)「いいか、今のお前達は俺たちと同等以上の力を持っている。
    言われた通りの動きをすれば、まず負けはしない」
F2(残留思念)「但しいつまでもという訳にはいかない。一定時間が経過すると
    負荷に耐えられなくなり、元の姿に戻ってしまう。限られた時間内で勝負するのだ」
電光&極光(変身中)「分かりました、やってみます!」

ちょうど同じ頃、僚機とは別行動をとった陸軍機が単独で藤が谷に向っていた。

695:名無し三等兵
08/06/12 00:45:14
残留思念となった二機の作戦指示が続く。

FSX90(残留思念)「あの胴下部分に取り付けられた銃器が見えるか?強力な破壊光線を照射する装置だ。
   つまりあれを封じ込めさえすれば、向こうの攻撃はほぼ無力化できる」
F2(残留思念)「高威力であるが故の弱点もある。膨大なエネルギーを消費するため連射はできない、また照射の瞬間は全機能を
   集中させるためその他の攻撃及び行動は全て停止する。その隙をついてあの装置に空対空ミサイルを叩き込のだ」
FSX90(残留思念)「目標物に照準を合わせてロックオンすれば後は自動追尾する。光線と相殺されるのを考慮し
   二方向から挟み撃ちにすれば、ほぼ確実に破壊できるだろう」
F2(残留思念)「お前達がこの姿でいられるのは限られた時間だが、向こうも状況は似たようなものだ。度重なる戦闘と不釣り合いな
   強力兵装で機体を酷使しているため、最早限界に近づいているはず。一瞬の判断が勝敗を決めるだろう、健闘を祈る!」

極光(変身中)「そうか、光線を撃たせるような状況をとにかく作り出せばいいのね」
電光(変身中)「でもどうやって?お母さんもさっきに比べて大分慎重になってきたみたい」

その様子を見守っていた火龍たちは…
火龍「済まないが坊や、もう一度俺をぶら下げて飛ぶ事は出来るか?」
震電「…分かった!あの子達が行動しやすいように囮になるんだね?でもそれなら僕が単独で行くよ」
火龍「いや、ちょっと考える事があってな…それじゃ頼んだぜ!」

一対二で睨み合う中、上空から話しかける声がした。
火龍「そこのオバサン!さっきより動きがのろくなってるみたいだけど、もう年なんだから無理しない方がいいんじゃない?
   (子供たちに目配せをする)」
月光「死に損ないが…まずはお前たちから片づけてやる(レーザー光線充填開始)」
極光(変身中)「(火龍さん、感謝します)電光!今がチャンスよ!目標物捕捉、ミサイル発射準備完了!」
電光(変身中)「了解!こちらもミサイル発射準備完了!」
「「行っっけぇぇぇーーーーー!!!!!」」

「……何!!!」
月光が周囲に注意を向けた時は既に遅く、二発のミサイルが回避不能なまでに接近していた。

696:名無し三等兵
08/06/12 00:47:17
火龍「あの子たち、どうやら上手くやってのけたみたいだな…さて。震電よ、最後のお願いなんだが、
   俺をさっきの地上兵器の設置場所までこのまま連れてってくれないか?あとデカいのが一基残っているんでな」
震電「最後のお願い…?」
火龍「あんな物残しておいて悪い奴らに利用されたりでもしたら、大変な事になるからな…だから爆弾ごと突っ込んでやるよ」
震電「駄目だよ!自力で飛べないのにそんな事したら…じゃあ、お兄ちゃんが爆弾落としたら、僕がそのまま安全なところまで
   運んでいってあげる」
火龍「いいのか…?逃げ遅れたらお前も爆発に巻き込まれるんだぞ」
震電「必ず逃げ切ってみせる、だから…僕を信じて!」

たった一基そびえ立つミサイル発射台が近づいてくると、残りの電波欺瞞紙を震電がばら撒く。
「これでも食らえーーーーー!!!!!」
舞い上がる箔紙に呼応するかの様に、未来からもたらされた悪魔に向けて、火龍の爆弾が炸裂した。

轟音と共に黒煙が立ち込める上空を、固唾を呑んで見守っていた秋月の元に戻ってくる二機。
秋月「お前達…!よくぞ無事に戻ってきた」
火龍「へへっ、あの化け物兵器は残らず退治してやったぜ」
震電「雪風さんにも伝えて…僕、最後までこのお兄ちゃんを守り抜いたって。
    でも…ちょっと疲れたから休ませて…(そのまま倒れこむ)」
火龍「…おい!!しっかりしろ!!」
秋月「どれどれ…何、気を失っているだけだから心配するな。しかし爆発した破片で傷だらけになっとる、こりゃ修理が必要だな。
   (つかこの子に何かあったら俺が雪風様…いやその前に武蔵にぶっ頃されるわ)」
火龍「(震電を抱きしめつつ)有り難う!こんなボロボロになりながら俺を救ってくれたんだな、お前は最高の相棒だ(感涙)!!」

陸海という枠組みを越えた新たな友情が今、ここに誕生した。

697:名無し三等兵
08/06/12 02:48:41
>>695
「…ぐはあっ!!」
直接胴体を狙ったものでないにしろ、二発もの対空ミサイルによる損傷が著しく、蹲るようにして強制着陸する月光。
彼女の元に、変身が解けて元の姿になった子供たちが駆けつけてくる。

極光「お母さん、私たちのこと思い出しましたか?」
電光「どうしよう…ちょっとやり過ぎちゃったみたい」

月光「み、見事だ…この私をここまで追い詰めるとは…。だがしかし…旧友との約束を果たす為にも、負ける訳にはいかない…」
子供「え……?」
月光「お前達を葬るだけの機銃はまだ残っている…覚悟するがいい」
「!!!(とっさに電光を庇う極光)」
月光「死ねえーーーーーっっ!!!!!」
天山「止めろーーーーーーーー!!!!!!!」
機体に無数の穴が開けられる音を耳にしながら、月光に体当たりをする天山。
もつれ合うようにして二機は地面を転がりながら、数十㍍先の野原で静止した。

しばらくして…
月光「……ここは、一体…(倒れている僚機を発見して)ねえ、天山、何があったの?どうして私はここで倒れているの?」
天山「まさかお前…とうとう元に戻ってくれたんだな…(泣き笑い)」
月光「戻った…?そう言えば屠龍に話があるって地下室に呼び出されて、その後どうなったのか全く覚えてないんだけど、
   一体ここで何があったのかしら…辺り一面焼け野原で、貴方も傷だらけだわ」
天山「俺は別にどうって事ねえよ、だがな、子供たちが…」
月光「電光と極光が…?まさか、陸軍機たちに虐められたとか、それとも……ううっ(その場でよろめく)」
天山「無理すんな。お前は俺の何十倍もボロボロで、立ってられるのが不思議なくらいなんだぜ?翼貸してやるよ」

698:名無し三等兵
08/06/12 02:50:24
そして子供たちは…
「………」
「…………あれ?」
電光「…お姉ちゃん、僕たち動ける、助かったんだよ!」
極光「でも、あんな至近距離で、どうして…?」
目を開けて恐る恐る周囲を見渡してみると
「あなたは………!!!」
「…良かっ…た、間一髪…間に合って…」
機体に無数の穴を空けられ、弱々しいエンジン音を立てながら、四式襲撃機>>515号機がそこに横たわっていた。

極光「あなたが私達の盾になって下さったんですか?しっかりして下さい!」
四式襲撃機「あの時は…あいつに逆らえなくて…言う事を聞いてしまったんだけど…酷い事をしてしまって…本当に…ごめんね…
        あの日から…ずっと…ずっと…後悔していたんだ…」
電光「でも僕たちはあの後助かったし、そんなの気にしなくていいんだよう…」
四式襲撃機「臆病者の俺なんかに比べて…君たちは命がけで…お母さんを取り戻そうとしていたね…こんないい子達なのに…
        崖下に突き落とした俺が…君たちのお母さんに叱られて…当たり前だよね…?」
極光「……!早く手当てを、誰か!」
四式襲撃機「もしも…再び飛び回れる時が…来るのならば…今度こそ…君たちと…友だち…に…」
その言葉を最期に、四式襲撃機の機能は完全に止まったのである。

699:名無し三等兵
08/06/12 02:54:20
「電光!極光!どこにいるの、返事して!!」
「お母…さん……?」
子供たちが顔を上げると、そこには天山に支えられながら戻ってきた母親の姿があった。

月光「お前たち、無事だったんだね!良かった…あら、その子は一体…」
電光「最後の最後に、僕たちを助けてくれたんだ…酷いことしちゃってごめんなさいって…」
月光(これは…紛れも無く私が撃った機銃の痕…本当に可哀想な事をした…子供たちを助けてくれて有り難う…)
今や物言わぬ四式襲撃機の残骸を、慈愛の気持ちを込めて撫でたのであった。

電光&極光「お母さん…本当に、本当に元に戻ったんだね…」
抱擁し、涙を流して再会を喜ぶ親子三機。
天山「どいつもこいつも、泣かせる真似しやがって、畜生…(貰い泣き)」

その様子を、FSX-90とF2の残留思念が上空から笑顔で見守っていた。

一方、関東方面に向う紫電改たちの元にもその知らせが届く。
P3-C「T-2より通信が入りました。藤が谷の戦いは全て終わったと、これより僚機の魂を回収するとの事です」
F-4「我が陣営から二機、旧陸軍機から一機、合計三機の損失か…やはり、多少の犠牲なくして解けない、強力な洗脳だったのだな」
紫電改「損失…って事はまさか、月光先輩は今や未亡機?」
P3-C「紫電改殿、私達から是非お願いしたい事があるのです。我々の行動が裏目に出て、戦渦の拡大を招いてしまいました。
    どうか、彼女を責めないで下さい。不本意に操られてたとは言え、己のしでかした大きな過ち、そして愛する家族との別離と、
    正気に返った今だからこそ、深く傷ついているはずです。残された彼女と子供たちを支えてあげられるのは、
    仲間であるあなた方海軍機以外に他はないのですから」
紫電改「その辺は任しときな!まあ子供たちを助けたあんた方には感謝してるし、海軍(うみ)の男達に心の狭い奴なんざいねえよ!
     (てか未来戦闘機をフルボッコにするぐらいのあの方を怒らせたりなんかしたら、命が幾つあっても足りないって)」

700:名無し三等兵
08/06/12 05:37:04
>>666
現代米軍機の襲撃を受けた各務原。

LaGG-3「掩体に退避だ、ここも危ないぞ」
ハリケーン「ああ…滑走路が粉々になっていく」
F6F「集束型の爆弾…か?あの敵機、どこかで見た事あるような…」
Bf109E「これじゃ離陸できんぞ、復旧にも時間が掛かりそうだな…」
Fw190A-5「離陸できてもあんな高速を出す相手とじゃ戦闘にならないだろう」
F6F「…去っていったぞ…なんて仕事の速い連中だ」


一仕事終えて離脱した現代米軍機は…

XVF-14A「作戦の第一段階は完了だ。我々の力を“彼ら”も思い知っただろう」
A-4E「次の目標地点は館山基地。この時代のリーダーを通じて“彼ら”と接触を持つ」
XVF-14B「“彼ら”との交渉は兄貴がやる」
F/A-18E「その間は俺たちが警戒にあたれば良いのだな」
XVF-14A「その通り。それでは一旦母艦に帰投する」

現代米国機の狙いとは…?

701:名無し三等兵
08/06/12 08:46:29 M52WK5Hh
やっぱ、紫電でル・マンに挑戦でしょう

702:名無し三等兵
08/06/12 09:03:47
近年、日本人の国語力の低下が顕著になっている。
これはゆとり教育によって、特に国語の時間が減少したことが主な原因である。
日本の国語力を向上させるためには、教師の土曜休みを月~金休みに分散させることに
よって、授業週6日制を復活させるしかない。
週6日制授業を復活させ、日本人の国語力を回復すべきだ。

703:名無し三等兵
08/06/12 10:35:43
>>691
「空中給油は男のロマン…」
ここぞとばかりKYな発言をする紫電改

704:名無し三等兵
08/06/12 20:09:36
紫電改だけど、脚が短い短いと非難する輩には、Aラインのスカートをはいて長くみせろやと、言わせてもらおうか。

705:名無し三等兵
08/06/12 21:55:17
金星零戦だけど、バカ穴を減らすなどという、零戦のアイデンティティをないがしろにする暴挙は
もっと早くやってほしかったと口惜しい思いに浸らせてもらおうか。

706:名無し三等兵
08/06/12 22:36:21
坂井だけど、カキ氷の残り水をズズズーと音を立てて飲み下させてもらおうか。

707:名無し三等兵
08/06/12 23:59:52 fo1Stamm
>>700の現代米軍機の前に現れる謎の期待たち

心神改「ふっふっふっ」
YF-23J「そこの雑魚どもよ」
EF-2000J「ちょっと待って貰おうか」

708:名無し三等兵
08/06/13 00:29:12
>>707
XFV-14A「お客だ。奴らの相手は俺がする」
XFV-14B「コピー(了解)。晩飯までには帰って来いよ」
      空域から離脱する14Bの編隊と、単独で>>707編隊と対峙する14A。

XFV-14A「さて。2000年代の戦闘機の実力。見せてもらうぜ
      ―――アクティベート」

709:名無し三等兵
08/06/13 18:25:42
「さて、話はクライマックスですが、ここでついに















                        ハトが出ます」

と言う使い古されたギャグを使って、周囲を極寒のシベリアの様にしてしまう紫電改

710:名無し三等兵
08/06/13 18:53:07
坂井だけど、「くっ 臭せっ! 誰だ 屁、こいたヤツは?」と、僚機とともにガ島へ向かう機内で、一人芝居でもさせてもらおうか。

711:名無し三等兵
08/06/13 18:54:41
その僚機だけど、「坂井隊長 無線のスイッチOFFするの忘れてますよ」と連絡しようかしまいか、逡巡させてもらおうか。

712:名無し三等兵
08/06/13 19:00:45
軍ヲタ見習だけど、当時の無線でそれはムリと生半可な知識で突っ込んでみるテストさせてもらおうか。

713:名無し三等兵
08/06/13 19:03:27
俺だけど、空気読めよと言われる前に、あばよ、不再見」と足早に立ち去らせてもらおうか。


714:名無し三等兵
08/06/13 20:08:21
>>706
坂井だけど、お握り弁当のタラコはミディアムレアに焼いてもらおうか。

715:名無し三等兵
08/06/14 04:12:48
>>707-708
先に母艦へ向かう現代米軍機たち。

XVF-14B「どうするんだ、計画の変更が必要だぞ」
A-4E「“彼ら”との交渉にはお前があたれ。XVF-14Aの救援には母艦のホーネットたちを向かわせる」
AV-8B+「上空援護に20機位は残してくれよ」
F/A-18E「まったく、どの並行世界かは知らんが余計な事をしてくれる…」
A-4E「出来ればあの艦と“彼ら”が一緒の内に接触を持ちたい、急ぐぞ」


その頃、連絡を受けた母艦では…

F/A-18E(リーダー)「貴様ら、行くぞ!」
F/A-18E(その他大勢)「「「おおーーー!!」」」

作戦遂行のため全力を挙げる現代米軍機たち。

716:名無し三等兵
08/06/14 09:03:57
伊勢湾上空、空中戦を繰り広げるXVF-14Aと未来日本の3機。

心神改「旧式機の癖に…!」
EF2000J「おのれ、ちょこまかと…!」

XVF-14A「貴様らとは鍛え方が違う、そう簡単にやられはせんぞ」

YF-23J「敵味方不明の航空機、およそ40、急速接近中だ。どうやら蜂の大群だな」
EF2000J「さすがに40機を相手にするのはキツイな」
心神改「仕方ない、未来に戻るか」

撤退する未来日本機。

XVF-14A「救援すまんな、助かったぜ」
F/A-18E「作戦は続行中です。交渉にはXVF-14Bがあたります」
XVF-14A「コピー、俺も母艦で補給して後を追う」

717:名無し三等兵
08/06/14 13:38:05
スーパー・ゼロはXFV-14じゃなかったろうか……。
とか思ってしまう零戦21型。

718:名無し三等兵
08/06/14 14:24:03
>>717
あー、中の人が原典持ってないもんで、>>666とかの表記に合わせたんだけど…
間違ってたんですかorz正直スマンカッタとFw190A-5。 以後修正します…

719:名無し三等兵
08/06/15 11:11:29
夕刻迫る館山基地。

紫電改「先輩、向こう(未来)ではどうなってるのか見せてくれませんか?」
零戦先輩「駄目だ。この能力はむやみに使う訳にはいかん」
紫電改「そうは言っても雪風が向こうで何をやってるか確かめ…ん?何だこの音?」


上空から舞い降りる現代米軍機たち。

XFV-14B「私からもお願いしたいな。会談中の雪風とF-15に繋いで貰おう」
AV-8B+「無理にとは言わん、ただし断れば…(ガンポッドを構える)」
A-4E「既にここの上空は我々が制圧している。無駄な抵抗はしない方が身のためだぞ」

紫電改「FSX…!生きてたのか!?…何でアメリカのマークなんか…?」

XFV-14B「奴と俺は分身みたいなものだ。そうか、奴が消えたか…」
A-4E「ジョージ、お前には聞いてない。どうだジーク?繋ぐのか繋がないのか?」

零戦先輩「どうやら選択の余地は無いようだな……いいだろう」


雪風とF-15の会談は思わぬ客人を迎えようとしていた…

720:名無し三等兵
08/06/15 11:19:15
ところ変わって現代の横須賀付近、猿島で会談中の雪風とF-15は…
>>659
雪風「もう一度訊く、何故我々の時代に介入しようとしたのだ」

XFV-14B『その事については私から説明させてもらおう』

F-15「誰だ!どこにいる!(…声が零戦から聞こえる…過去にいる誰かか?)」

XFV-14B『では名乗らせてもらおう。我が名はXFV-14B。FSX-90の…分身だ。
       平成世界の米軍を代表してこの会談に参加させてもらう。
       さて未来からの介入だが、半年ほど前に我が国はある計画の存在を知った。
       「日本救済プロジェクト」と言う計画で、一言で言ってしまえば歴史を改変しようという計画だ。
       …日本はWW2を無条件降伏という形で終える。計画は違った条件で終戦を迎えさせ、
       戦後のアジアで日本が影響力を持とうというのだ。理由はどうあれ歴史改変は許されるものではない。
       我々は当初現代で活動する筈だったが、介入の結果昭和日本で内戦が発生、
       それに我が国の兵器も流出した為、回収任務も兼ねて昭和日本に派遣されたと言うわけだ』

雪風「…そのような計画が存在するのか、F-15よ?」


イーグルを問い詰める雪風。

721:名無し三等兵
08/06/15 15:46:27
母艦で補給を済ませ、館山に向かうXFV-14A。

「あの○○○○(検閲単語)のお陰で、すっかり遅くなっちまった」
ブツブツと悪罵呟いていると、後ろに気配……。
YF-23J「やっと一人になってくれたな。待ちくたびれたぞ」
XFV-14A「またお前らか……。今度は何のようだ?」
EF2000J「知れた事。貴様らの阻止計画の阻止よ」
心神改「お前らに計画を阻止されると、俺たちの存在が怪しくなるんでな」
心神の言葉に閃くXFV。

XFV-14A「(こいつら、歴史改変後の未来の日本空軍か!)嫌だと言ったら?」
YF-23J「可哀想だが死んでもらう……。」
XFV-14A「死んでもらう?それはこっちの台詞だぜ。殺してみたけりゃ死ぬ気で追いかけてきな!」
未来日本機を引き連れるような形で、館山に全速力で向かうXFV-14A。

722:名無し三等兵
08/06/15 20:07:02
その頃、米空母近海



祖国の独立を早めるため、過去に干渉している第3国の艦が存在していた

李瞬臣「獲物ハッケソ、空母みたいニダ」
独島「信濃とかいう空母に違いないニダ」
李瞬臣「よし、海星艦対艦ミサイル発射ニダ」
独島「ん?よく解析してみたら、米原子力空母に艦形が酷似しているニダ」
李瞬臣「ケンチャナ……ガクガクブルブル((((゜д゜)))」
独島「急いで現代に戻るニダ」

723:名無し三等兵
08/06/16 03:30:20
>>720
長い間沈黙を守り通していた六枚翼の指導者は、ついに意を決したかの様に語り始める。

F15「これから話す事は、貴方がたにとって決して好ましい内容ではないだろう。だが、最後まで聞いて欲しい。
今、そちらの世界で繰り広げられている大規模な戦争は、昭和20年8月に終結する、日本側の全面降伏という形で。
これにより完全敗北したわが国は、アメリカを中心とした連合国側からの占領支配を受けることになり、
それまで存在していた軍組織が、陸軍、海軍共に解体され、保有していた陸上兵器、艦船、航空機全て手放す事を強いられたのだ。
戦没だけではない、終戦後も辛うじて生き延びた兵器たちにも過酷な運命が待ち受けていた。
ある者は破壊され、またある者は賠償品として戦勝国へ連れて行かれ、あの連合艦隊最後の戦艦と謳われた長門ですら
アメリカの原爆実験の標的艦とされ、ついに祖国へ帰ることはなかった。そして、雪風殿もまた……」
T4「(やや嗜めるような口調で)イーグル様……!」
雪風「……構わん、この先起こるであろう己の運命は理解している。そのまま続けてくれ」

F15「済まない、ともかく貴艦とて例外ではなく異国の地で終焉を迎えた。占領下の日本に武器を持つ事は許されなかった。
欧米諸国にも引けを取らない、これまで培われてきた多くの技術が、そして人財が、敗戦と共に失われたのだ…」
XFV-14B『恨むんならご先祖を恨むんだな、勝ち目のない戦争を俺たちにふっかけてきた連中をな』
F15「黙れ!!我々の先祖を冒涜するのは許さん…!!」
雪風「二機とも落着け、今は争う時ではなかろう。それに直接被害を受けるのはその零戦だがいいのか?」

724:名無し三等兵
08/06/16 03:33:11
F15「(やや落ち着きを取り戻して)それから60数年の年月を経て、敗戦の痛手から立ち直り、戦前を遥かに上回る経済力と生活水準を
取り戻した日本は、正に奇跡の復興を遂げたと言えよう。そしてしばらくの間禁じられていた軍隊に相当する組織、
この世界では自衛隊と呼んでいるが、空、陸、海と三組織を保有するまでに至り、自国の防衛に務めている」
雪風「成る程、我々の時代では実現し得なかった空軍が、ついに独立した組織になったという事だな?」
F15「実際は、米国の後押しがあってこそだったが…。私の機体を見るがいい、これは米空軍の戦闘機を基にして製造されたものだ。

日本以外にも多くの国がこの機体を採用している。私だけではない、自衛隊機のほとんどが何らかの形で米国が関わっており
純国産の機体はごく僅かに過ぎない。大戦が終結するまであれだけ誇っていた我が国の航空技術は、今や面影すらもない。

失われたのは技術でだけではない、敗戦によって日本は極度の戦争アレルギーに陥ってしまった。
自衛隊は軍隊と同じ組織でありながら、新憲法に交戦権が禁じられている。敵勢力が攻めてからでないと出動できないのだ。
その肩代わりを、同盟関係を結んだアメリカが行っている事により何とか均衡を保っている。
この国は経済発展によって得られた富を享受するだけで、自国の安全や防衛についてはとことん無関心である。
また行き過ぎた平和主義が戦争そのものをタブー視する様になり、ますます無関心に拍車をかけている。
あの敗戦以来、日本は一度も本土が戦乱に巻き込まれる事はなかったが、いつまでも約束された恒久的なものであるとは限らず、
有事の時に自国を守れるのは自国民以外に他は無いというのに、これが命がけで戦い抜いた日本の、60数年後の姿なのだ…。

私は平成の世に僅かに残された当時の兵器を見ながら常々考えていた。
兵器たちを、これらを作り上げ用いて果敢に戦った日本人の魂と誇りを、現在とは断絶した過去の遺物ではなく、
過去から現在そして未来へと連綿と受け継がれていく財産にならないかと。
その思いがついに、『日本救済計画』なる極秘プロジェクトとして実を結ぶ事になったのだ」

725:名無し三等兵
08/06/16 03:35:06
XFV-14B『ふん、やっと計画の正体を明かしたか』
F15「最終目的は先程そちらが述べたとおり、無条件降伏より少しでも日本側に有利な停戦協定を結ばせる事により
戦争における損失を最小限に食い止め、軍事上の組織体制をそのまま戦後へと持ち越すこと。
どの道日本とアメリカの国力の差は、当時既に歴然としていたから完全勝利は困難であったとしてもだ。
成功すれば当然、現在国際社会の力関係も変化する。米国側に知られたら黙ってはいないだろうから、
極秘の内にF2及びFSX90を当時の海軍航空基地に送り込み、航空機たちと交流をはかる一方で当時の状況を調べさせていたのだ」
XFV-14B『表向きは我々に恭順の姿勢を取っていながら、陰でそんな事企んでいやがったのか…全くとんでもねえ連中だ』
F15「敗北者の運命がどれほど悲惨なものであるかなど、常に勝利者であり続けた君たちには一生理解できないだろうがな」

雪風「なるほど、貴殿らが何故我々の時代に介入したのか、計画の意図及び貴殿の真意共々ほぼ汲み取る事ができた。
…だが貴殿の考えに全面的な賛同はしかねるな」
F15「…それは何故だ?この計画は我々だけでなくそちらの世界にとっても、極めて有益な物をもたらすはずなのだぞ。
先程貴艦は時空を司る能力を所有すると伺ったが、その能力を自国の為に使おうとは思わないのか?」
雪風「私の能力はその為にあるのではない、逆を言えば己自身の運命をありのままに受け入れる事によって初めて
能力を行使する事が許される。この先どんな結末であろうと、あがなうつもりはない。それは仲間の運命のおいても同じ事…。
話がそれたが、私が言いたいのは仮にその計画が成功したとして、果たして本当に貴殿らの望む結果が得られるのかと」
F15「確かに…そちらの時代では海軍と陸軍それぞれが航空機を運用していたが、想像以上に激しく対立していたのには驚いた。
それが計画の立ち遅れにも繋がったのだが…」

726:名無し三等兵
08/06/16 03:36:54
雪風「その通り、当時の体制を残すという事は、悪しき面もそのまま受け継がれてしまうのだ。
過去の良い部分だけを見て歴史を改変しようとしても、思い通りにいくとは限らない。却って悪くなる事だって有り得る。
逆にこういう考え方は出来ないか?敗戦によって全てが無に帰した事で、旧来の悪しき体制を断ち切ることが出来て
思い切った改革により奇跡の復興を遂げたと。戦争に負けて良かったというつもりは毛頭ない。
だが歴史というのは事件の羅列ではなく、一つ一つの事象の積み重ねにより過去から現在、そして未来へと連綿と受け継がれる
歴史そのものが一つの流れであると私は考えている。つまり過去から学ぶ事はできても時代が逆流することは有り得ない、
現状を何とかしたいのであれば、今いる者たちが未来へと向けて行動を起こすより他はないのだと」

雪風の言葉を噛み締めるように聞いていたF15だったが、やがて静かに答える。
F15「雪風殿の仰るとおり、歴史の改変は容易なものではなかった。我々の介入と陸海の対立が間の悪い時に重なってしまい、
たった一機の海軍夜間戦闘機を巡る争いから内戦にまで発展という最悪の事態を招いてしまった。
平成と昭和の交流により、奇しくも二つの時代の技術を受け継いだ最新鋭の戦闘機が二機誕生したのは喜ばしい限りであったのだが、
事もあろうに二機の母体にあたる夜間戦闘機がついに陸軍の手に渡り、それまでの記憶が封印されてしまったため、
彼らにも危害が及んだ時は流石に計画が大幅に遅れてでも、彼等の…つまりはF2が昭和世界で得た家族の救出を
最優先で行なわなければならなかったのだ。私はまず海上自衛隊の哨戒機に子機たちを助け出した後
安全な場所に身柄を隠すよう要請し、次に家族同士で争うのを避けるため、夜戦の奪回をFSX90に命じた。
平成と昭和の能力差から奪回そのものは容易い、そう思っていた」
雪風「…しかし実際は、予期せぬ事態が更に続いたと?」

727:名無し三等兵
08/06/16 03:39:20
F15「そちらの世界の能力を持つ者に、我々の介入の隙に乗じて逆に介入されるとは全くの誤算だった。
陸軍機の集団催眠による内戦勃発の演出、これは幸いにも大事には至らなそうだが、この世界より大量に持ち出された
兵器技術によって夜戦の大幅な武装強化、そしてFSX90のまさかの敗北とF2までもが消滅、
消えた二機の力をそのまま得たとは言え、子機の献身的な活躍と向こうの陸軍機の犠牲によって
ようやく夜戦は元の記憶を取り戻した様だが、ここに至るまでの我々の損失も余りにも大きい…」

紫電改『…ちょっと前から一つ気になってたんだけど、聞いてもいいかい?』
雪風「今度はお前か、一つの機体から色々な声が聞こえてくるから紛らわしい」
紫電改『ちなみにこっちも、零戦先輩が独り言をぶつぶつ繰り返してるみたいでかなり不気味なんだけど、それは置いといて…』
零戦(真の声@昭和)『お前なあ…二つの時代の交信役を務める身にもなってみろ!後で鉄拳制裁な』
F15「これこれ争うのはいかん。で、聞きたい事とは一体何かね?」
紫電改『そうそう、つまり月光先輩がフル凹にしたのっておたくのFSX90だけでしょ?
何で直接戦ってもいないのに、旦那のF2まで消えなきゃいけないのか理解できなくてさあ…』
XFV-14B『それについては、こっちから説明してやろう。ジャップが次世代支援戦闘機として当初国産機を計画していた、
それがFSXシリーズだ。だが諸事情により我が国との共同開発に変更、結局完成したのがF16ベースのF2って訳だ。
しかし諦めきれない一部の連中が、一度は白紙になったFSXの開発を続けて極秘裡に完成させたってところかな』

728:名無し三等兵
08/06/16 03:40:51
F15「これが実戦可能になれば、新零戦として国産戦闘機が再び大空に甦るはずだった。しかし問題が残されていた。
航空機の心臓部とも呼べるエンジンが、どうしても手に入らなかったのだ。
そこで私は苦肉の策として、実際に配備されたF2とエンジンを共有する事によって、FSX90に命を与える事に成功したのだ。
一方の機体に万が一の事が起これば、もう一方も無事では済まされない危険な綱渡りではあったが。
当然、F2の影の存在であるが故に表立った配備は出来ない。最初はその事でF2にかなり恨みを抱いていたらしい。
だが昭和世界を行き来する内に彼は自分の目指す道を見いだし、見違えるほど成長した。そこで今回の一大プロジェクトの
主要任務を彼に命じたのであるが、まさかこんな残念な結果になるとは…」
XFV-14B『まあ奴の機体は本国にも保管されてるから、その気になれば復活も可能だ。そして奴の複製改良型がこの俺って訳さ』
紫電改『ふ~ん、心臓部を共有してたからどっちかがやられたら共倒れになる、今いち謎原理だけどそういう訳だったのか…』

F15「どの道、FSX90とF2の喪失によってこれ以上計画を進めるのは困難なところまで来ていた。たとえ米軍側の阻止がなくとも」
雪風「それでは…」 XFV-14B『このふざけた計画は即効取り止めって事でいいんだな?』
F15「その前に、どうしてもやっておかねばならない事がある。我々が介入したことにより、向こうの昭和世界に歪みが生じ
このまま放っておけば我々の世界にも重大な影響を与えるだろう。今現地に止まっている空自機たちには歴史の歪みを正すという
任務に変更し、撤退するのは完全に歪みが消えて問題なく時間が流れるのを確認してからになるが」
雪風「歪みを直して歴史を元通りにするという事か…ならばこちらも全面協力しよう」
XFV-14B『またそんな上手い事言って、まだ計画に未練があって、俺たちの目が行き届かないところで
ごっそり改変を行ったりするんじゃないだろうな?』
F15「違う!我々に計画を実行するだけの余力は、最早残されていない、どうか信じてくれ。何者かによってこの世界から
国内外の兵器が数多く持ち出されていた事がどんなに危険なのか、君たちにも理解できないはずがないだろう。
過去の世界にもしもの事が起これば、日本だけの問題ではなくなるのだぞ」

729:名無し三等兵
08/06/16 03:41:34
XFV-14B『まあいい、とにかく俺達が監視してるって事を忘れるなよ。少しでもふざけた動きを見せやがったら
三発目の核をぶち込んでやるから覚えとけ」

紫電改『…あのさあ、さっきから聞いてたらおたくらの弱い者虐めの行動って、今も未来も全然変わっていないのな。
それと、何か肝心な事忘れてるんじゃねえの?』
XFV-14B『…何だ、何が言いたい?』
零戦(真の声@昭和)『あちらでは何か同盟を結んでいる様だが、こちらの世界では紛れも無く敵対関係にあるのだぞ』
紫電改『俺たちとは全然違う姿をしてたけど、同じ日本機だったからそれとなく迎え入れてたけど、
おたくらの場合、この国で好き勝手させる訳にはいかねえなあ…』
AV-8B+『…ああ?まだてめえ等どういう状況なのか分からんのか!先祖にボロ負けした雑魚共が、
まして俺たちと端から勝負になる訳がねえだろ!!』
紫電改『その気になればどんな相手だろうと、俺たち死ぬまで戦うよ?おたくらは余裕で完全虐殺とか
やってのけるかも知れないけど、それって歴史の改変にならないの?』
A-4E『なっ……!』
零戦(真の声@昭和)『陸軍機はもっと血の気が多い奴が揃っている。各務原の陸軍飛行場が使用不能になったと偵察機から聞いたが、
それを知った連中は、次には基地防衛のために徹底抗戦に移るだろうな…』
AV-8B+『糞…っ!これが俗に言う、ジャップの特攻精神って奴かよ!』
XFV-14B『…ああ分かった、お前らに危害を加えるつもりは毛頭ない。お前らの子孫がしでかした過ちはお前らの問題だから、
そっちだけで何とかしろ。こっちは流出した日本製以外の兵器と、その所在を突き止めて回収もしくは破壊する任務があるから、
極力国内を刺激しないようには努力しよう』

先祖と現代米軍機のやり取りを窺い知って、幾分安堵の表情を取り戻したF15は、ついに決断を下す。
F15「これより日本救済計画の中止、及び昭和世界の歪みを正すため、次の作戦行動に移る!」

730:名無し三等兵
08/06/16 21:37:55
神心改「ちょこまかと目障りな!」
YF-23J「出力ではこちらが上回ると言うのに……!」
EF2000J「ひらひらと蝶か貴様!」
XFV-14A「お前らが……ほっ!……射撃が下手なだけ……さっ!」
3機の攻撃を、海面ギリギリで避け続けるXFV-14A。
YF-23J「いい加減に落ち F/A-18E「るのはお前の方だぜ?」
YF-23J「なっ!?」
いつの間にか周りをF/A-18EとAV-8B+に囲まれている未来機達。
EF2000J「援軍とは卑怯な……」
XFV-14A「先に手を出した上に、3機掛りは卑怯じゃないのかい?」
神心改「……」
AV-8B+「オールドゼロ。めんどくせぇよ。こいつら全員撃ち落しちまおうぜ。」
XFV-14A「まぁ待て。さて所属不明機。一時休戦しないか?」
YF-23J「?」
XFV-14A「お話。聞かせてもらうからね」

731:名無し三等兵
08/06/16 22:00:45
 未来機を先頭に、いつでも撃墜できる姿勢を取りながら館山基地に向かう現代機達。
XVF-14A「さて。阻止計画の阻止を企てた事に付いて、釈明して貰おうか?」
YF-23J「断る」
 答えたとたんに、YF-23前方の海面に水柱が弾け飛ぶ。
F/A-18E「勘違いしないでね。誰もお願いなんかしちゃいねえよ。命令。」
YF-23J「……お前達はいつもそうだ」
 困惑気味に顔を見合わせる米軍機。
YF-23J「私の命も、命令で絶たれる筈だったのだ!
      しかし私は運が良かった。開発費を日本が持つ条件で、開発継続が許された」
EF2000J「俺は整備形式が、これまでのヨーロッパ方式だからと言う理由で日本に来た」
神心改「私は試験機でありながら、性能を見込まれて正式採用となった」
XFV-14A「ちょ、ちょっと待て。お前ら同じ世界から来たんじゃねぇの?」
 ――数十分後
XFV-14A「YF-23はバブル崩壊が起こらなかった世界から。
       EF2000はアメリカじゃなく、イギリス統治下で経済発展を遂げた世界。
       神心改は日米安保を安保闘争に恐れを成した当時の政府が、脱退を宣言した世界から来ただとぉ」
F/A-18E「めちゃくちゃでは有るが、歴史を改変したらありえる話ではあるな……」

732:名無し三等兵
08/06/16 22:15:37
YF-23J「我々の置かれた状況が理解していただけたか?」
 完全に困ったXFV-14A。
XFV-14A「理解したよ。だったら尚更、歴史改変を阻止せにゃならねぇな……」
YF-23A「何故だ!!」
XFV-14A「お前らは、歴史改変を行った事で出来た蜃気楼みたいな物だからだよ」
神心改「我々を幻と言うのか!!」
XFV-14A「そう、幻だ。お前らも。そして俺も」
EF2000J「どういう意味だ?」
XFV-14A「歴史ってのは無限に伸び続ける木みたいな物だ。
       当然枝も伸びるが、古い枝は枯れて地面に落ちる。
       同様に幹になれない枝は落ちる。幹になれない枝が伸びたら……世界は崩壊する。
       俺達の役目は、世界を崩壊させない為に来たんだ」
YF-23J「つまり……貴様達の計画に変更は無いんだな」
XFV-14A「そう言うことだ。残念だがな」
EF2000J「……」
神心改「……」
XFV-14A「だからこの場で……伸びた枝葉を、真剣勝負で刈らせて貰うぜ」
 編隊を崩してばらばらに舞い始める戦闘機達。
XFV-14A「こいつらは俺と同じ歴史の暗部だ!お前らは手を出すな!!」

733:名無し三等兵
08/06/16 22:49:27
ドッグファイトに縺れ込む4機。
YF-23J「貴様!先ほど自分を歴史の暗部と言ったな!」
XFV-14A「あぁ言ったぜ!それがどうした!?」
EF2000J「どういう意味だ!?」
 XFVの後方に喰らい付くEF2000J。
XFV-14A「そのままの意味さ!」
 急激なバレルロールとジンギングで、EFの追跡を振り切るXFV。
心神改「意味が判らないから問うているんだ!」
XFV-14A「俺も開発中止されたはずの機体だからだよ」
 上空から降下してきた心神を回避し、その後方に付いて赤外線ロックをかける。
XFV-14A「俺もFSXも。F-2とは同じ空間には居られない筈の存在だ」
 死に物狂いで逃げる心神。
XFV-14A「幹になれない枝なのさ。俺も」
心神改「だからと言って、我らを“枝”と断じていい道理があるわけが無い!!」
 ロック中のXFV-14Aの後ろから、機銃を放つEF2000。しかし軽くかわされる。
XFV-14A「俺が決めたんじゃない。俺達の偉い人が決めたのさ」
 連なる様に並ぶ4機。
YF-23J「だからお前は考えもせずトリガーを絞るというのか!!」
XFV-14A「そうさ」
 XFVの翼下から飛び出すサイドワインダー。真っ直ぐ伸びた煙は心神の排気口を捉え――炸裂した。
 飛び散った破片に機体を貫かれ、落ちていく心神。落ちた機体は、水柱を上げ、海面に油膜の花を咲かせる……。
XFV-14A「さぁ!お次はどいつだ!!」

734:名無し三等兵
08/06/17 01:26:05
「もう、ゴールしてもいいよね…?」
「あかん、そこはゴールやない!これからや!」

スレが残り少なくなっているのにテラカワイソスな架空機たちのために
うろ覚えのコピペを置いていく強風姉さん。

735:名無し三等兵
08/06/18 03:54:22
>>729
昭和世界の修復に向けて、F15と雪風が最終的な打合わせをしている中、再びT4より連絡が入った。
T4「申し上げます。佐世保基地より海上自衛隊の護衛艦が到着、お二方にお会いしたいとの事です」
F15「おお、ついに来たか、直ちに案内せよ。(雪風に)この時代の海軍に相当する組織の代表者に、是非会って貰えないだろうか」

一機と一隻の前にそれぞれ敬礼をしつつ現れたのは…
こんごう「私はイージス護衛艦『こんごう』、平成の海を統べる者。帝国海軍の中でも名高い
雪風殿にお目にかかれて誠に光栄の極みであります!」
雪風「あの『金剛』の名を受け継ぐ者か…(同じく敬礼を返す)」

こんごう「(F15に)さて、そちらが極秘に推し進めていたプロジェクトは現在いかなる状況なのか。
我々の元に緊急支援要請が届けられたということは、非常事態が発生したと…?」
F15「うむ、それが…(これまでの経緯をかいつまんで説明)」
こんごう「なるほど、状況は思った以上に深刻であるのか…。我が海自もこれまでに過去の情報を、
横須賀の三笠や若松港の防波堤となった艦船たちなどを通して、幾度となく仕入れてきた。
あくまでも戦訓として学び取るにとどめ、直接的な介入は極力行なわないというのが
我々の方針であったが…今回ばかりは事情が事情だけに、
行動を起こさねばならないだろうな」

736:名無し三等兵
08/06/18 03:55:11
その場にいた雪風、F15、そして昭和の時代から様子を窺っていたXFV-14Bの全てが鋭い反応を示し、次に続く言葉を待つ。
こんごう「歴史の歪みから昭和世界を救い出すという空自と帝国軍の共同作戦に、我々海自も加わらせていただきたい。
雪風殿、これから元の世界へ帰還される際に、我が護衛艦隊の同行をお許し願えますかな?」
雪風「…一つ聞くが、あくまでも歴史の修復が目的であって、混乱に乗じて歴史介入を行なったりはしないだろうな」
こんごう「勿論ですとも。少しでも改変に繋がる行動は一切慎むと約束致しましょう」
雪風「…よかろう、同行を許可する」
そのやり取りを不満そうに聞いていた米軍機の気配を感じ取り、零戦(展示物)を通じてこう告げる。
こんごう「尚、これは米海軍からも賛同を得ており、共同戦線を張ることで結論が出ている。
既に第七艦隊がそちらの海域に出向いているはずだから、不審に思うなら問い合わせて見るが良い」
XFV-14B『いつの間にか共同作戦にまで話が進んでいたのか…手の早い連中だ』

F15「それでは今後の方針を互いに確認し合ったところで、会談はこの辺でお開きとするか。
(昭和の零戦に向って)今までご苦労をかけて済まなかった。気をつけて戻るが良い」
XFV-14B『最後にもう一度だけ言う。少しでも歴史を改変させる動きがあったりしたら、お前達の国の未来はないと思え』
F15「そんな事より零戦たちの身柄を会談が終わり次第、すぐに解放して貰わないと困る。
もしこちらとの通信を絶ったのをいい事に、危害でも加えようものなら…」
雪風「私からも警告しておこう。私がそちらに戻ったら、好き勝手にはさせない、どんな勢力であろうとも。
今後一切、歴史改変に手を出す者は、二度と元の世界に帰れなくなる事も覚悟しておくんだな」

それぞれの思惑を抱えた会談はようやく終わりを迎えた。

737:名無し三等兵
08/06/19 09:31:30
会議は踊るという事で、激しく盆踊ってみる紫電改

738:名無し三等兵
08/06/19 17:57:54
会議は踊る、されど動かず。
と言う事で、久しぶりに昼寝などしている雷電。

739:名無し三等兵
08/06/19 18:34:17
雨続きで機体の虫干しができず、最近鬱気味の九〇式艦戦大先輩

740:名無し三等兵
08/06/20 01:18:30
ゆきかぜ「ご先祖様~はじめまして、ゆきかぜです!(ニコニコ」
ニコニコしながら雪風に挨拶するゆきかぜ

741:名無し三等兵
08/06/20 23:04:22
>>736
会談を終えた一機と二隻は、猿島を離れ再び横須賀基地へと向う。
こんごう「後もう少しすれば、各基地より招集をかけた昭和派遣部隊がこちらに到着する。
     恐らく大量の兵器を持ち出した下手人は、今や追い詰められて後がない状態であろう。
     早急に手を打たねばならんが、下手に刺激を与えると何をしでかすやら…」

雪風  「かの者の処分については、全面的に我々の側で行なわせてもらう。特に交渉にあたっては、あの戦闘機の言葉以外
     耳を貸さなくなっているのは容易に想像できるからな」
F15   「して、流失した国外の兵器であるが、それについては…」
こんごう「うむ、在日米海軍との共同調査により、兵器の種類についてはほぼ確定した。

     先程述べた通りその行方を第七艦隊が追っているが、発見には至ってないようだ。
     使われてしまえば昭和日本を簡単に崩壊させるだけの威力があるだけに、我々もそれ相応の対抗手段が必要となる。
     本来ならば私自ら赴きたいのは山々だが、立場上この世界から離れる訳にはいかない、そこでだ…」

もう一隻のイージス艦が、彼等の元に近づいてくる。
こんごう「同型艦であるこの『きりしま』を、名代として派遣させることにする」
きりしま「こんごう型護衛艦、二番艦のきりしまと申します。以後お見知りおきを…(敬礼)」
雪風  「(返礼をしつつ)これはこれは、そなた達はこの世界でも兄弟艦であるのか。では比叡や榛名も…」
こんごう「生憎、我々とは異種であるものの、『はるな』『ひえい』同士は同型艦でしてな。
     さて…(きりしまに)我等がイージス護衛艦のみに許された、究極の秘奥義“星撃ちの矢”
     今回の作戦任務に先駆けて、特別にそなたに伝授いたす。そなたに課せられた責任は重大であるが、
     昭和世界の存亡がかかっている、くれぐれも頼んだぞ…」
きりしま「はっ!!」
F15   「では、万が一に備え空自側からも相応の武器を用意しよう。二段構えで事に当たればより確実なはず」

742:名無し三等兵
08/06/20 23:21:15
すっかり日の暮れた横須賀に、各基地より召集を受けた艦艇や航空機たちが集結する。

その中には退役済みのF-1支援戦闘機や、就役前のヘリコプター護衛艦『ひゅうが』の姿も含まれていた。

F15   「これより航空及び海上自衛隊による合同部隊は、帝国海軍駆逐艦と共に昭和20年の日本へと向う。
     主な任務はこちらより流出した陸上兵器の回収、そして歪んでしまった歴史を正しい流れに戻す事にある」
こんごう「諸君らが赴く60数年前の日本は、正に戦争の只中にある。実際の戦闘を目の当たりにする事もあるだろう。
     しかし我々に課せられているのは、あくまでも歴史の修復であり、たとえ日本側に不利益をもたらすもので
     あったとしても史実に基づく現象には一切介入してはならない。当時では起こり得ない事態が発生するという
     かつてない脅威から、昭和日本を守るべく盾となるのだ。では、雪風殿からも何か一言…」
雪風  「不慣れな異世界の土地で色々と戸惑う事もあるだろう、出来うる限りの助言や支援は行なう。
     但し、この時代の根本を揺るがす行為についてはその限りではない。最悪祖国の土を踏めない事も心しておく様に。
     最後に、『訓練は実戦のつもりで、実戦は訓練のつもりでやれ』、本艦の艦長を務めた寺内中佐の言葉を贈ることで
     挨拶に代えさせてもらう」

「待って下さい!少しだけ時間を貰えませんか?ご先祖様にどうしても伝えなくちゃいけない事があるんです!」
一行が過去の世界へ旅立とうとしていたその時、何者かの呼び止める声がした。

雪風  「そなたは、一体…?」
ゆきかぜ「(息を弾ませながら)間に合って良かった…初めまして。貴方様と同じ名前を持つ、昭和期の海上自衛隊で護衛艦を
     務めていた者です。帝国海軍の中でも最も誉れの高い艦の一つといわれている貴方様にお会いできて光栄です」
雪風  「誉れとか、そんな大層なものではないぞ。たまたま運良く終戦まで生き残ったに過ぎない。その分巻き添えを食らって
     散っていった僚艦たちも数多く、『仲間の運気を吸い取ってしまう死神』と密かに疎まれたりしたものだ」

743:名無し三等兵
08/06/20 23:32:59
ゆきかぜ「いいえ、あの激動の時代を生き延びたというだけでも大きな意義があると思います。航空機の方々に聞かされたかも
     知れませんが、貴方様は終戦後も復員輸送艦として活躍し、敗北に打ちひしがれた日本人に希望を与え続けました。
     それだけではありません、戦時賠償艦として連合国に引き渡された時もその武勲を称えられ、
     引渡し先で厚遇を受けたといいます。祖国に帰ることは叶わなかったものの、舵輪と錨のみは返還され、
     今でも江田島に保管されています。
     そして僕は…戦後初の国産護衛艦、はるかぜ型の二番艦として、貴方様のお名前を賜ったのです。
     雪風様の功績は今日まで語り継がれて、多大な影響力を与えている事がお分かり頂けたでしょうか?」

ゆきかぜが手(?)をかざすと、そこからオレンジ色の淡い光が浮かび上がった。
「若松港の防波堤となった涼月と冬月、護衛艦わかばとして甦った梨、そして海防艦志賀など、終戦後生き延び艦船としての役目を
終えた者たちは今でもこの国の礎として見守り続けています。雪風様によろしくと、そして昭和の日本を守り抜いて欲しいという
メッセージを預かってきましたので、どうかお受取り下さい」
これまでずっと冷徹な態度を崩す事のなかった雪風は、そのオレンジの光を受け取ると表情に僅かな変化が見られた。

雪風「我が名を受け継ぎし艦よ、そなたの計らいに…心から感謝する」


T4「それではこれより皆様方を、過去の世界へと繋がるゲートへご案内致します」

漆黒の空と海の彼方に見える光、浦賀水道を出たその先に時空の門が現れる。
三笠「…行くのか雪風よ、武運を祈っとるぞ。そしてこの若い連中が皆、無事に帰れるよう導いておくれ」
雪風「爺さん、達者でな。この世界で会うことはもう二度とないだろう」
残る者達が見守る中、T4と雪風を先頭に、多くの兵器たちがまばゆい光の渦に飲み込まれて消えていった。

果たして空と海の守護者たちは、迷走する昭和世界を救うことができるのであろうか──

744:名無し三等兵
08/06/21 10:44:10
零戦「思ったんだがエンジンを俺たちの心臓部にたとえると、燃料は血液にならないか?」
紫電改「確かに。どちらが欠けても動けないですからね俺ら」
零「そう考えると、ネオゼロの敗因は心臓を怪光線に貫かれたからと推測できるし、
>>698>>733みたいな明らかに機体から燃料だだ漏れで地面や水面にまで
撒き散らしるのって大量出血と同じで相当苦しいんだろうな…」
紫「はあ……てかこれから俺給油するって時に、何てこと言うんですかあんたは!」

745:名無し三等兵
08/06/21 11:08:21
>>744
「うーん、燃料はやっぱ食い物だろう。燃料が血液だと俺ら吸血鬼だし…血液は滑油だろうな」
意外と繊細な雷電。

「誰が大食漢ですって?燃料は血液です!」
真っ向から対立する二式大艇姐さん。

746:名無し三等兵
08/06/21 13:50:11
「まぁアイツのアレはヨダレ以外の何物でも無いけどな」

冷却液ダダ漏れで昼寝する飛燕を、なんだか諦めた目で眺める隼先輩

747:名無し三等兵
08/06/21 19:15:02
「大和スレがまた爆撃を受けておりますな」
「ひえ~」
「ここのところ書き込みがありませんでしたからな…」
「だったらここじゃなく向こうに書き込めば良いではありませんか」
「いや、今反応すると却って大攻勢を招く事に…」
「それではここでヒマそうにしている紫電改あたりに反撃を命じてみてはいかがですかな」
「ちょっと待て、何故艦船に反撃を命じないのだ」
「あー、だって下手に反撃されたらこっちの被害も大きくなるし…」
「軍人としてそれで良いのですか?え?」
「そ、それでは航空機の配分を…」

早速疎開してきて迷惑な話を始める御前会議のご一行。

748:名無し三等兵
08/06/21 20:41:48
「待て待て、この紫電改スレは訳あって残りレス数に余裕がない状態だ。
一時的な避難所なら他の艦船スレの利用を勧めるが」
一応名乗りを上げてみる雪風、加賀そして三笠。

749:名無し三等兵
08/06/21 21:06:29
「おいおい、俺を忘れてないか?」
と言ってみる陸奥。

750:名無し三等兵
08/06/22 00:25:57
 所は変わって現代横田基地。の一角にある格納庫。
影1「自衛隊は艦船も出したのか」
影2「未完成艦まで引っ張り出してな。空軍は退役機まで呼び出したそうだ」
影3「彼らにとっては一大事だ。その程度の無茶は予想の範囲だ」
影4「左様。我らにとっての悩みの種は、マリンコのXFVだ」
影1「脅威であるFSXは消す事が出来たが、海兵隊の独走は許される物ではない」
影3「日本製の機体に、怪しげな電子装備。そんな機体を真面目に採用する気だったのか?」
影2「私も概念実証機だけで終わらせると思ったのだがな……」
影1「それはFSXも同じだ。奴を叩き潰すために送り込んだF-16Cは、任務を失敗した」
影4「任務は失敗したが、まったく別な形で奴は消せたではないか」
影2「今は実機の残るXFV2機と、第7艦隊が預かっているFSXの消滅が最優先だ」
影1「その通りだ。だからこそ我々は、あの時代のかの国に草を忍び込ませたのだ」

影1「それでは諸君。我が空軍の誇る航空支配戦闘機の実力を信じて、今は待とうでは無いか」

751:名無し三等兵
08/06/22 00:27:08
僕はF/A-18C。訳有って、旧日本軍基地で燃料倉庫を探している。
ごくごく普通の海兵隊所属の戦闘攻撃機だ。
普通じゃないのは、対空戦闘に興味があるって所かな?
そんな訳で、僕は滑走路脇の倉庫群にやってきたのだ。
「うぅ……」
何処からか呻きが聞こえてきたので倉庫をふと見ると、若いF-22が戸口にもたれかかっていた。
「ウホッ!いい戦闘機」
そう言ったとたん、F-22は地面に疲れ果てたように倒れた。

ってくそみそやってる場合じゃない!
F/A-18C「おい。どうしたんだ?」
F-22「助かった……。格納庫に……閉じ込められて……」
助け起こしたF-22は、それだけ呟いてがっくりと力が抜けた。

「なんて事だ!とにかく皆の所へ連れて行かねば」

752:名無し三等兵
08/06/22 01:29:30
>>700
現代米軍機の襲撃を受け、使用不能になっていた各務原飛行場は、
洗脳の解けた陸上自衛隊の兵器たちの協力で、急ピッチで復旧作業が行なわれていた。


90式戦車 「さあ、これでほぼ元通り使える目処が立ってきたかな」
飛燕   「手伝って貰って悪いね~。おかげで思ったより早く済みそうだ」
75式ドーザ「いいって事よ、災害の時は俺たち真っ先に駆り出されるからこの程度の作業なら朝飯前さ」

チハ   「しかし誰がこんな酷い事したんですかね。外国機たちがちょっとだけ
      目撃した様ですが、あっという間にいなくなってしまったとか…」
87式自走高射機関砲「まあ、今度そういう奴らが来やがったら、まとめて叩き落してやるよ」

野外炊具1号「みんな、食事の用意が出来たよ~」
74式戦車  「お、ちょうど腹が減ってきたとこだった。ここいらで一服するか。
      (外国機たちに)どうだい、君たちも一緒に」
Fw190A-5  「俺たちも…?いいのか一緒に」
隼     「当たり前じゃないか。明野であれだけ奮戦してくれた事には、本当に感謝している」
一同    「「「それじゃ遠慮なく、いただきま~す!!」」」

束の間かつ久々の和やかなひと時を過ごす陸軍&陸自兵器たちであった。

753:名無し三等兵
08/06/22 01:38:17
 再び舞台は変わり、館山沖の東京湾上空。

 彼らは何時間の間、大空に飛行機雲を曳きながら戦っていたのだろうか。
 1時間?2時間?それ以上なのか、それ以下なのか。時の経過はすでに曖昧になり。
 周りに居たはずのF/A-18達も、すでに見えなくなっていた。
XFV-14A「お前ら……いい加減に……落ちろよ」
 翼に数発の銃弾を受け、遠距離で炸裂したミサイルの破片被り、ボロボロのXFV-14。
YF-23J「言ったはずだ……計画を……止めると……」
 片肺に機銃弾を浴び、片側の尾翼1/3を吹き飛ばされた、満身創痍のYF-23J。
EF2000J「俺の世界を消させる訳には……行かないんだ」
 機関銃部分以外に目立った傷は無いが、機銃を壊されミサイルが尽きた丸腰のEF2000J。
 それぞれが敵の背後を取らんと、狂った様に旋回を続ける。
XFV-14A(もう燃料もAAMもねぇ。バルカンも心細い。……使うか。奥の手)
 何事かをマイクロフォンに吹き込み、旋回を切るXFV-14A。
 追いかけるEF2000とYF-23だが、それまでとはXFVの動きが違う。
 全く追随出来ない。辛うじて視界に収めるのが精一杯で、ガンレンジに治める事も叶わない。
 そうこうしている内に、EF2000の後ろにXFVが回りこむ。
 鳴り止まないレーダー探知警報。何時ミサイルが撃ち込まれるか判らない中。
 発射の機会を与えまいと、くねらせる様に機体をバレルロールさせながら、EF2000が降下した瞬間だった。
 衝突。機首を持ち上げようとしたYF-23が、EF2000のエンジン部分に突っ込んだ。
 次の瞬間。部品と破片をばら撒きながら2機が空中で破裂し、その後を追うように、XFVも波間に落ちていった。
 爆音が消えた海上には、わずかな破片と2つの油紋が浮いていた……。


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