07/11/12 17:39:44
上のほうのレスを読んで思った個人的な感想を述べたい。長くなるが最後まで読んでほしい。
まず医学と人体実験が不即不離の関係にある以上、それを前提として医学の論理を考えなければならない。
実験的な要素を抜きに医療は成り立たないし、医学が進歩することもない。
これは医学に携わる者ならば、誰もが認めるところだ。
だから現に「医療行為」と「実験行為」の交差する地点で、通常の医療行為が成立している。
仮にインフォームド・コンセントが第二次世界大戦中から提示されたとしても、
問題はそれが果たして完全な形で実現できたかどうかということだ。
現在ですら、説明する側も、その説明によって自己決定する側も、共に完璧ではあり得ない。
どこまで説明できるのか、どこまで理解が可能なのか、情報提供側に有利な説明がなされることはないのか?
今なお課題は山積みだ。
例え法律が実施以前の過去に遡って、適用されたとしても、
実験に関する説明と同意が成されなかったというだけで、過去の人体実験を単に悪と見なし、
その違法性を追求することは難しいし、医学そのものを否定することになる。