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阿蘇山の「巨大噴火」は必ずやってくる…日本列島をおおう「被災者1億人」の現実味
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「巨大な噴煙が空を覆い、夜のように暗くなった地表に大量の火山灰が降り注ぐのです。やがて噴煙は九州全体を覆い、
偏西風に流されて関東地方にまで移動しました。九州では50cm以上、遠く離れた紀伊半島でも厚さ20cm以上の火山灰が積もっています。
西日本の森林はすべて枯れて、食料の大半を植物に頼っていた縄文人は飢餓に陥りました。
その上、有毒な火山灰による呼吸器障害に見舞われたことで、大半の人間が死滅したのです」
(京都大学名誉教授で地球科学者の鎌田浩毅氏)
縄文時代、破局噴火によって日本は一度滅んだというわけだ。その後の南九州は900年にわたって照葉樹林の森が復活しなかったという。
そして、地質記録がよく残っている過去12万年の中で、もっとも規模が大きかったのが阿蘇カルデラを作った阿蘇山の大噴火だ。
日本大学教授で『破局噴火?秒読みに入った人類壊滅の日』著者の高橋正樹氏はこう語る。
「大規模な火砕流が発生し、九州本島のみならず海を越えて山口県や天草諸島まで達しています。
九州全域が数mから数十mの厚さの火砕流堆積物で覆われました。噴出された火山灰の総量は約900平方キロメートル。
琵琶湖の約30杯分に相当します。
噴煙は数万mの高さの成層圏まで到達し、火山灰は北海道でも15cm以上も積もりました。
日本が火山灰で覆い尽くされたと言ってもいいほどの超巨大噴火となったのです。
かつて日本で破局噴火を起こした火山は、他には北海道の支笏カルデラ、阿多カルデラ、洞爺カルデラ、屈斜路カルデラ、
九州の加久藤カルデラなどが挙げられる。次に噴火を起こすと考えられている火山はどこなのか。
「過去12万年間で、阿蘇と屈斜路、鬼界では2回、他の火山では1回しかカルデラ噴火は起きていないため、
周期を求めて予想することは難しいです。ただ、ポアソン分布という統計手法を用いると、
今後100年間に日本のどこかで巨大カルデラ噴火が起きる確率は約1%という結果が出ました。
決して安心できる数字ではありません。あの阪神淡路大震災も、前日までの地震発生確率は1%だったのです。
いつ起きてもおかしくないと考えたほうがいいでしょう」(神戸大学名誉教授の巽好幸氏)
では、仮に阿蘇山で9万年前と同規模の破局噴火が起きたら、日本はどうなるのか。
まず、九州は大規模な火砕流の直撃を受けて、焦土と化すだろう。約700万人の住民が瞬殺されてしまうはずだ。
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大阪では火山灰の厚さが50cmを超え、木造家屋の半数が倒壊。首都圏でも20cm、青森でも10cmもの火山灰が積もり、
北海道東部と沖縄を除く全国のライフラインは完全に停止する。
「火山灰は1cm積もるだけで甚大な影響を及ぼします。水道も電力も供給困難になりますし、稲作は5mm、畑作物は2cm積もれば
1年間収穫ができなくなります。
また、5cmを超えると車で移動することも不可能になるとされていて、雨が降れば状況はさらに悪化します。
火山灰の前では逃げ出すことも難しいのです。被災者は1億人を超えるでしょう」(巽氏)
「上空数十kmまで達する噴煙中の火山ガスには、二酸化硫黄や硫化水素といった硫黄化合物が含まれています。
これらは大気中の酸化反応により、硫酸エアロゾルという微粒子になる。
これが成層圏に漂うことで地表に降り注ぐ太陽光を減少させ、地球を寒冷化させます」
噴火による寒冷化でもっとも有名な例は、1815年に起きたインドネシア・タンボラ火山の破局噴火だ。
翌年は世界的に平均気温が下がり、ヨーロッパでは飢饉に見舞われた。
さらに、食糧不足で人々の体力が落ちたため、発疹チフスやコレラなどの伝染病が流行した。
『週刊現代』2022年1月29日・2月5日号より