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アト秒領域の超高速分子内電子状態を直接観測 | 理化学研究所
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アト秒領域の超高速分子内電子状態を直接観測 | 60秒でわかるプレスリリース | 理化学研究所
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図1 分子における電子波束の観測手法
2つの電子波束の観測手法を示した。(a)は従来提案されていた光電子に着目する手法、(b)は今回用いたフラグメントイオンに着目する手法。
電子状態Xからポンプ光を用いて電子状態Aおよび電子状態Bに同時励起する(電子状態Aと電子状態Bの間で電子波束が生成する)。また、電子状態Aと電子状態Bは束縛性のポテンシャルで
あるため、各電子状態で振動波束が生成する。
方法(a)では、プローブ光で電子状態Aおよび電子状態Bをさらにイオン化し、電子状態Cの連続状態に遷移させたときに生成する光電子の運動エネルギー分布の時間変化を記録することによって
電子波束を観測する。
方法(b)では、プローブ光を用いて電子状態Aと電子状態Bを解離性の電子状態に遷移させることによって誘起されるフラグメント生成過程で生じるフラグメントイオンの運動エネルギーの時間変化を
記録することによって電子波束を観測する。
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図2 アト秒パルス列の時間幅の計測
(a)は自己相関波形、(b)はアト秒パルスのスペクトルより計算された電場波形。
1ユニットは基本波の電場周期2.7フェムト秒に対応し、その半周期でアト秒パルスが発生していることを表している。自己相関波形は、少なくとも2光子以上の光子が吸収されることによって生成する
信号量の変化を観測することによって計測できるものであり、2光子吸収が実際に起こっていることを直接的に示す結果である。この計測結果は、アト秒パルスの強度がポンプ・プローブ計測を行うに
十分であることを示している。
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図3 アト秒電子波束の直接観測
(a)はポンプ光とプローブ光の遅延時間の走査で得られた窒素原子イオンの信号量変化、(b)はフーリエ変換スペクトル。
フーリエ変換後のスペクトルから一番速い周期の信号量変調が500アト秒、一番遅い周期の信号量変調が3500アト秒であることがわかる。
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図4 振動波束の時間発展の観測
(a)は窒素原子イオンの運動エネルギーのポンプ光とプローブ光の遅延時間依存性を示した図。カラースケールはフラグメントイオンの量。
(b)は(a)をフーリエ変換することによって得られる振動周期の運動エネルギー依存性(振り子運動)を示した図。カラースケールは得られる信号の時間変調量。70~50フェムト秒の間に1つ、20~14
フェムト秒の間に4つ、合計5つの異なる特徴を持つ振り子運動が観測された。なお、同じ周期の間の複数の分布は1つの電子状態に由来するため、70~50フェムト秒の間の分布は1つとカウントする。