18/10/14 23:52:29.31 WeHPztdI.net
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愚者の最も確かな証拠は、自説を固守して興奮することである。
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最上の死は予め考えられなかった死である。
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泣くことも一種の快楽である。
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無知と無頓着こそは、よくつくられた頭脳を休めるのに、
なんとらくな、柔かい、健康的な枕であろうか。
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生命の剥奪が不幸でないわけを悟りえた者にとっては、この世になんの不幸もない。
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私たちは死の心配によって生を乱し、生の心配によって死を乱している。
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私の理性は曲げられたり、折られたりするようには仕込まれてはいない。
そうされるのは、私の膝である。
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私は農民を愛する。
というのは、彼らは曲がった判断をくだすほど学問を持っていないからだ。
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臆病は残酷性の母である。
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諸君は、生きれば生きるだけ諸君の生を減らす。
それだけ生の毀損になる。諸君が生命の不断の営みは、すなわち死の建設である。
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賢者が愚者から学ぶことのほうが、愚者が賢者から学ぶことより多い。
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身分にふさわしくない特性によって、人を称讃しようとするのは、
その特性自体は称讃すべきものであっても、やはり一種の侮辱である。
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運命は理路整然である点において、
人間の知恵がおしたてた規則を見事に凌駕している。
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食べているうちに食欲は起こるものだ。
モンテーニュ「随想録」