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アスリート第一どこに＝アジア開催の命題、東京も〔五輪〕
2/25(日) 20:18配信 (最終更新:2/26(月) 1:23)
時事通信
URLﾘﾝｸ(headlines.yahoo.co.jp)
～銀盤を彩るフィギュアスケートは連日、午前10時台に1番滑走のスケーターが滑り出した。
当日朝の公式練習はほぼ6時台から。どの選手にも条件は平等で、心に残る演技も多かった。
それでも、最高の舞台が用意されたとは言い難い。
フィギュアスケートの人気が高い米国で東部時間の午後8時台から生中継された。
14時間の時差がある平昌で午前スタートになった理由が、そこにある。
極端に商業化された現代の五輪では、放映権を持つ米NBCテレビの力が何より強い。
2013年からの4年間で国際オリンピック委員会（IOC）は57億ドル（約6090億円）を稼ぎ出し、
73％が放映権、18％は最高位スポンサーからだった。
IOCの収入の9割超を握るテレビとスポンサーの五輪への影響力は計り知れない。
アスリートは苦しんでいる。今大会でフィギュアスケーターが最高のパフォーマンスを出すには、
遅くとも早朝4時に朝食を取る必要があると専門家は指摘した。
14時間の時差に加え体内時計の調整も強いられた米国勢が軒並み不振だったのは皮肉と言うほかない。
欧州で人気のノルディックスキー・ジャンプは開始が午後9時台と遅く、競技中に観客が帰り始めることもあった。
テレビ放映を優先した競技時間のゆがみは今に始まったことではない。
08年北京五輪は競泳決勝が午前だった。欧米と時差があるアジア開催で避けられない命題は、
20年東京五輪にもそのまま突きつけられることになる。
開催都市にできることはそれほど多くはないが、
「アスリート・ファースト（第一）」をうたうからには真摯（しんし）に向き合う必要がある。（時事）～