【オピニオン】友情は育たぬとも結束する中国とロシア(The Economist) [12/12]at NEWS5PLUS
【オピニオン】友情は育たぬとも結束する中国とロシア(The Economist) [12/12] - 暇つぶし2ch1:SQNY ★
18/12/14 22:03:26.09 CAP_USER.net
中国北東部の吉林省の省都、長春とウラジオストクを結ぶ高速鉄道は完成さえすれば、中国とロシアとの友好関係の立派な象徴になるだろう。中国を走る部分は現代的な素晴らしい出来だ。シラカバの林と赤い屋根の建物が目立つ農場といった風景の中を猛スピードで滑らかに走り抜けていく。だがロシアと国境を接する街、吉林省琿春で途切れてしまう。
URLリンク(article-image-ix.nikkei.com)
琿春市は人口は23万人足らずの殺風景な街だが、人の温かみが感じられる。住民らは当初、長春を起点とする高速鉄道の終点がなぜ琿春なのかについて話したがらなかった。420億元(約6900億円)を投じたこの高速鉄道が開通したのは2015年。公的記録には、吉林省がロシア極東の最大の港湾都市ウラジオストクまで高速鉄道で結ぼうとロシアに協力を呼びかけたと書かれている。琿春の人々は、実現しなかったのはロシア側の利己主義のせいだとこぼす。この地のある中国人経営者は「『そちらが(高速鉄道が)あればいいと思うなら、自分たちで建設すればいい』とロシアが言ったんだ」と話し、ロシア側まで高速鉄道が走るようになるには20年かかるだろうと鼻で笑った。
中国人とロシア人が日常的に交わるところでも、一般の中国人がロシア人をどう思っているかを知るには琿春はよい場所だ。店やホテルにはロシア語の表示が目立つ。街の診療所は、治療目的でシベリアからくるロシア人観光客で潤っている。琿春のある歯科医は、ロシア人の歯は「あまりよくない」と遠回しに言った。(編集注、ひどい、ということ)
核実験で国連の制裁を受けた北朝鮮からカニを輸入できなくなって以来、地元の水産物業者はロシアから買い付けているが、不信感ものぞく。水産物販売業を営むラン・ユリン氏は、ロシア側の手続きのせいでウラジオストクから琿春まで陸路300キロの輸送に5日もかかると不満だ。しかもロシアの取引先は平日遅い時間や週末は決して対応せず、「どんなに貴重な商機を失うことになっても気にもかけない」と言う。
琿春市街から車で1時間ほど南下した所にある防川は、同市の主な観光地で、中国の愛国感情をかき立てる。1860年にロシア帝国が弱体化した清朝につけ込み、沿岸部を奪取した。そのために吉林省はほんの15キロ先にある海へのアクセスを失い、以来、防川は中国とロシア、北朝鮮の3カ国が国境を接する地となった。四川省から来ていたある観光客は「中国は今や強い国だ」と語り、あのような事態が繰り返されることはないはずだと続けた。
中ロの経済的関係は長年、期待外れに終わってきた。中国政府の研究機関である中国社会科学院の研究員、シン・グワンチェン氏によると、ロシアから中国への天然ガスや木材などの天然資源の輸出は増えているが、両国間の貿易総額は中ロの首脳が決めた目標を下回っている。
両国民が親密になれないのは貿易の伸び悩みが一因だ。ロシア研究に長年専念してきたシン氏ですらその説明を求められると、こう答えた。中国人は資源に恵まれず人口が多い競争社会に身を置くため勤勉だが、ロシア人は広大な土地と豊かな資源に恵まれ、生活ものんびりしていて違う、と。同氏の話では、ロシア極東で中国人が農地を借りて、夜明け前から日暮れ後まで働くと驚かれるという。そうした中国人が手早く昼食を済ませていると、ロシア人が何人も寄ってきて「なぜそれほど一生懸命働くのか」と尋ねるそうだ。また、シベリア半島に農場を持つロシア人は、中国人は農薬を使いすぎるという。
>>2
2018年12月12日 2:00 日本経済新聞
URLリンク(r.nikkei.com)

2:SQNY ★
18/12/14 22:03:43.61 CAP_USER.net
中ロの協力が進まない背景には、人口わずか600万人のロシア極東地域に中国人移民が大量に押し寄せかねないとの恐怖が常に存在してきたこともある。1990年代にはロシアの国家主義的な政治家たちが中国人がビザ(査証)なしで入国できるのを廃止すべきだと活動し、中国人男性がどんどんロシア人女性と結婚していると激しい批判を展開した。
だが、ロシア政府が4年ほど前に実施した調査で、それまでロシアには数百万人に上る中国人が在住するとされていたが、実際には約60万人しかおらず、その多くは欧州に近いロシア西部に居住していることが判明した。これで中国移民への恐怖は和らいだが、それでも世論は反中国となると、あおられやすい。最近もロシアの新聞各社は、シベリアで中国企業が木材を伐採していると痛烈に非難した。
米カーネギー国際平和基金傘下のシンクタンク、カーネギー・モスクワ・センターのアレクサンドル・ガブエフ氏によると、ロシアのエリート層は以前から中国を見下してきた。あるロシア政府関係者は金融危機の直前、中国は近代国家のイメージを打ち出そうとしているが、「たった一杯の飯のために働く大勢の貧しい人々ばかり」というのが実態で、中国の国内総生産(GDP)は張りぼてにすぎないと嘲笑したという。
こうしたロシアの態度をみると中ロ関係が親密になれるのか疑わしく思える。マティス米国防長官は9月に「ロシアと中国の利害関係が長期的に一致する要素はほとんど見当たらない」と述べた。だが中ロは冷徹に計算した利害に基づくため、強力だと主張するロシア人と中国人の専門家もいる。シン氏は、旧ソ連時代は中国が格下だったが、今では両国の関係は正常化したため、中ロ間のプロジェクトは合理的に判断されるようになったと言う。「人口の少ないシベリアに高速鉄道を建設しても誰が利用するのか(とロシア人は判断したのだ)」
URLリンク(article-image-ix.nikkei.com)
だが何か契機があれば国と国の関係は一気に深まる。ガブエフ氏はその一例にロシアが2014年にクリミアを併合し、欧米諸国から制裁を受けた際、中国の資本や技術、市場に頼ったことを挙げた。今年9月には中国軍兵士3200人が、ロシア軍兵士30万人と東シベリアで合同演習をした。1969年に国境で戦闘を交えた両国が、驚くような相互信頼を内外に示した格好だ。ロシアの中国への武器輸出は2005年に中国がロシア製戦闘機の設計を盗んだ件を含むスパイ事件で一時後退したが、最近拡大している。技術進歩が著しい中国は早晩、武器輸入の必要がなくなりそうなため、ロシアは今のうちに売り込もうと必死だ。
中国はすぐ武力行使するロシアを危険視し、軍事同盟は望んでいない。だが両国は共に国連において、人権より各国の主権と、強権を使っても国内の安定が優先されるべきだとの見方を世界に広めている。中国はロシアに倣い、外国の非政府組織(NGO)を厳しく管理する法律を制定した。ロシア情報機関は、中国の社会監視システムの技術に熱い視線を注いでいる。
中国人とロシア人は今も互いに強い不信感を持つ。これは琿春の住民に高速鉄道のことを聞いてみれば一目瞭然だ。だが両国政府が共通して抱く国際社会への不信感が絆を深めるのに貢献している。さらに中ロの首脳それぞれに好意をみせるトランプ氏という米大統領が中ロの間に存在しても、中ロの結束は揺らいではいない。友好的かどうかではなく、戦略的利害関係で決まる隣国関係もあるということだ。
(c) 2018 The Economist Newspaper Limited. Dec. 8, 2018. All rights reserved.

3:七つの海の名無しさん
18/12/14 22:07:51.90 KdbciXYu.net
こういうのって、やっぱ同じような精神構造で
価値観を共有してんだろうな
独裁的で人権否定は両国共通だかんな


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