産経抄ファンクラブ第296集at MASS
産経抄ファンクラブ第296集 - 暇つぶし2ch483:文責・名無しさん
23/02/27 07:50:59.35 K34DboIv0.net
2月27日 コラム 産経抄

一昔前までは、「紙取り○○」と呼ばれた敏腕記者が何人もいた。役所がまとめた報告書や法案原案など未公開の公文書をどこからともなく入手し、スクープする業を抄子のような並の記者は、指をくわえて見ているしかなかった。

▼政府が国民の目から隠したい極秘文書はなおさら難しい。亡くなった元毎日新聞の西山太吉記者が入手した沖縄返還に伴う軍用地原状回復補償費を日本が肩代わりするとした機密文書は、そのまま報道すれば戦後最大級のスクープだった。

▼西山氏は機密文書をもとに記事を書いたが、内容は文書そのものではなかったため大反響を得るまでには至らなかった。落胆した彼は決定的なミスを犯してしまう。

▼文書を社会党の横路孝弘議員に渡してしまったのだ。横路氏は衆院予算委員会で、文書をかざして暴露し、漏洩(ろうえい)元は外務省の女性事務官だったのが瞬く間にばれた。西山氏と、「ひそかに情を通じて」いた事務官は国家公務員法違反で逮捕されてしまう。

▼裁判で二人は有罪となり、事務官は離婚し、彼は社を去った。「西山事件」は、週刊誌の好餌となり、後に山崎豊子が小説「運命の人」を書き、ドラマにもなったが、なぜ彼は逮捕されねばならなかったのか。

▼佐藤栄作首相(当時)の政敵だった大平正芳氏と西山氏が「一体」だった事実が背景にあると渡辺恒雄・読売新聞主筆は語っている。「(佐藤側が)西山をパクッて、大平をやっつけようと思ったね。それで、西山は犠牲になるの」(『独占告白 渡辺恒雄』新潮社)。くしくも今月亡くなった横路氏は、衆院議長や北海道知事まで務めたが、二人の人生を暗転させたことへの謝罪はついぞしなかった。昭和も今も永田町は、怨念と非情のるつぼである。


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