「サラリーマンであるということ」星野よしおat KOUKOKU
「サラリーマンであるということ」星野よしお - 暇つぶし2ch1:名無しさん@お腹いっぱい。
21/06/24 10:53:51.12 JGDa+kDf.net
サラリーマン稼業も楽じゃない。
私は4浪して入学した大学をどうにか卒業し、神田にある出版社に就職した。
これはその出版社で編集記者として働いていた時の体験談だ。
私が勤めていた出版社は、小さくもないが、だからと言って大手というわけでもなかった。
配属されたのはヘルス&ビューティー系の、業界向けの出版部数が20万部いくかいかないかの部署だった。業界で広く読まれる専門誌としては良くも悪くもない売り上げだ。
編集記者として配属されたものの、その仕事内容は多岐に渡り、自ら企画し、企画会議にかけられ、Goサインが出ると自ら取材先にアポを取り、自らインタビューし、それを記事にまとめ、更に、これこそが最も大事なことだが、取材先から広告を取ることまでに及ぶ。
多くの人が「本当かよ!?」と思うかもしれないが、私は記事を書くことよりも、この広告営業においては、会社からの評価が高かった。
そして会社としての利益は、雑誌の売り上げではなく、そこに掲載される広告に依るところが非常に大きい。それはどんな雑誌でも同じだろう。
であるから、広告営業成績の良い私は、編集部内の評価はともかく、社長からはとても可愛がられた。執筆業を目指すも、食っていくために編集記者になった先輩も多く、夢と現実の葛藤の中で燻っていた。そんな人の大抵が人と接するのが下手で、と言うかプライドが高いのか、広告取るために頭を下げることが苦手だった。
なんだかんだ言ったところで記事を書くことが直接カネを産むわけじゃない。だから私は、記事はそっちのけで、せっせと広告掲載のために動いた。
クライアントの社長に平気で媚びへつらい、調子のいいことを言って気に入られることだけを考えた。私の作戦は概ね成功した。編集部で広告売り上げ1位になったこともある。
そんな私に目をかけてくれ、毎回広告の出してくれる社長もいた。
下へ続く

2:名無しさん@お腹いっぱい。
21/06/24 10:54:58.54 JGDa+kDf.net
ある日、ある企画を携え広告掲載のお願いに行ったときだった。よく知る社長が突然私にこう言った。
「星野くん、きみは男にしては骨盤がドンと張っているね。まるで女性のようじゃないか。」
なんと言っていいか分からず黙っていると、その社長はこう続けた。
「もういい時間だ、会社に戻らなくていいんだろ?この後二人でどうだね?」
どうだね?と言われても困る。何がどうだね?なんだ?
体つきのことを言われたのが気になったこともあり、これから戻ってまとめなければならない記事が一本あるからと誘いを断った。
その社長からはその後も何度か同じような誘いを受けたが、すべて断った。
あるとき、先輩記者がその社長の会社へ、仕事の打ち合わせで行き、それ以降口数が減った。
そして、ひと月後、退職したのだ。
私は先輩と社長との間に何かがあったんだな、とすぐに気がついた。
ひとつ判断を間違えていれば、私がその先輩になっていたかもしれない。
月日は過ぎ、独立し家庭を築いた私は、女性化乳房であることを掛かり付け医から告げられた。


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