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織田信長 「最後の時代劇大河」になるかも知れない、ということで有終の美を飾らんと番組のヒットを祈念するスタッフは信長役には大物俳優の起用を切望していた。
その第一候補は当時の大人気歌手沢田研二である。この出演依頼に沢田も所属事務所の渡辺プロダクションも大乗り気。
早速スケジュールの調整が行われたが沢田の予定は既に先の先まで埋まっており、拘束時間の長い時代劇大河の入り込む余地は殆んど無く、「出演不可能」の結論が出されたのは配役発表の一週間前。
トップ演出の大原誠はじめスタッフは急遽大物スターの起用を諦め、新人採用の方針に転換。
時任三郎などが候補に挙がったが、最終的に端役ながら大河ドラマ出演の経験もあり、3年前に連続テレビ小説『なっちゃんの写真館』でヒロインの夫の西城亮平役の滝田とも共演済みで、
NHKスタッフには既にその実力が認知されていた無名塾所属の役所広司に決定。
放送後、NHKには問い合わせの電話が殺到、評判となった。送られてきたファンレターも番組出演者中最大量。「役所君の持つ、精悍さの中にある優しい瞳に我々は賭けたのだ」というスタッフの意気に応えた。