16/01/15 21:05:23.38 PZG4hv3b.net
TOP500はリンパックという問題で競われています。
リンパックは、密行列連立一次方程式を解く問題です。
密行列とは、行列の各要素に全部数字が入っているもの。
でも実際の科学技術計算で、密行列の問題はほとんどまったくないのです。
つまり、リンパック=TOP500は実用性よりハードウェアの性能を確認するためだけの指標と言ってもいい。
実用のための指標はTOP500ではないのです。
これまでのスパコン性能指標ではハードウェアの性能が第一でした。
だからリンパックで競っていたわけです。
行列の各要素にゼロがたくさん含まれているものを粗行列と言います。
実際の科学技術計算では粗行列問題ばっかりなのです。
そこで、リンパックの生みの親ドンガラ博士は「HPCG」というベンチマークテストを考案しました。
これは粗行列の問題を解くスピードで競われます。
ここでも「京」は2位、しかも1位に肉薄する性能を発揮できました。
1位はTOP500でも1位の中国の天河2号。
TOP500では天河2号は「京」の3倍以上の性能ですが、「HPCG」ではほぼ同等なんです。