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大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン (2011年改訂版)
URLリンク(www.j-circ.or.jp)
p.2
大動脈疾患は世界的にも我が国は頻度の多い疾患であ る.特に,大動脈解離の
頻度はイタリアと並んで世界の トップである.高血圧が多いこと,高齢者が多いこと,
CTが非常に多く,大動脈疾患の診断が容易であること 等が原因として上げられている.
p.15
急性大動脈解離を診断するには,まず疑いを持つこと が何よりも重要である.
発症から診断までの時間につい て検討されているが,疑いを持った例の方が,
そうでな い例に比べ診断までの時間が有意に短いことは明らかで ある84).
また初期診断が他の疾患と誤認されていること はよくあることで,後に大動脈解離と
診断された全症例の約1/3では,始めの診断が急性冠症候群や急性心膜炎, 肺梗塞,
胆のう炎等と診断されていたという報告もある83). 初期の評価をする中で,
正しい解離の診断は15~43% しかなされていない85)-87).急性冠症候群に
比し大動脈 解離の診断が難しい点は,(1)臨床症状が多岐にわたる こと,
(2)心電図変化が非特異的,(3)血清学的な特異 的マーカーが確立されていない,
(4)解離の存在を確認 するための検査を行う前で診断プロセスが終わってしま う,
等の要因があげられる. (以下省略)
p.75
大動脈瘤・解離患者の一部にマルファン症候群のよう に家族性に発症する症例が
あることは以前より知られて いたが,近年の分子生物学,分子遺伝学の進展により,
大動脈瘤・解離等大動脈疾患に関係する遺伝子が次々に 明らかになった.