16/08/09 18:51:00.55 qypVolbt.net
【高血圧治療における併用療法について】
国内受療患者数最大規模の高血圧治療においては、2000年以前より作用点の異なる
降圧薬の併用療法が国際的に確立しています。一つの機序の薬剤の初期用量で
効果不十分な場合には、同一薬剤の倍量投与よりも、作用点の異なる薬剤の
初期用量の方が通常降圧効果は高くなり、副作用の発現率も低下します。
高血圧治療の目的である臓器障害(脳卒中、心筋梗塞)予防効果は現時点まで
は降圧薬の作用機序よりも降圧効果自体に依存していると考えられています。
したがいまして、特に理由がない限り併用療法が望ましいと考えられます。
また、国内高血圧ガイドラインでは明確化されていませんが、英国NICEの
ガイドラインでは壮年期以前、また国内高血圧ガイドラインでも糖尿病合併患者に
おいてはACE-I/ARBが第一選択薬となっています。精神疾患患者さんの特性を考えると、
内科で事実上の第一選択薬となっているジヒドロピリジン系Ca拮抗薬アムロジピンよりも
精神科ではACE-I/ARBの方が患者背景と病態に適していると考えられます。
ご参考になれば幸いです。