20/02/16 18:57:49 nl7zHY16.net
>>540 Vol.5 スカイラインGT-R - NISMO
Vol.5 「羊の皮を着た狼」最強グランツーリスモ
1990年から世紀を超えて、グループAやJGTCのレースシーンで見せた第2世代のR32~34スカイラインGT-Rの戦いは、幾多のタイトルを獲得しまさに栄光への疾走だった。
それは第1世代のGT-Rによって、60年代後半~70年代初頭に築かれた、
あの輝かしい50勝の再来ともいえるものだった。
その栄光の礎を築いたGT-Rの第1世代は、当時の持てるレーステクノロジーの粋を集めて誕生した。
1968年8月、S57型からC10型へフルモデルチェンジされたスカイラインに、
69年2月、往年の2000 GT-Bのようなホットバージョン「スカイライン2000 GT-R」(PGC10型)が追加設定される。
高性能エンジンを惜しみなく投入する手法はGT-Bと同じだったが、新たなGT-Rに用意されたエンジンのスペックは驚愕すべきものだった。
何とレーシングプロトR380に搭載されたGR8エンジンの流れをくむ、「S20」というスペシャルエンジンが新たに採用されたのだ。
S20は、直列6気筒DOHCで24バルブという当時としては非常に高度な機構を持ち、排気量を82×62.8mmのボアストロークから1989ccとし、これにソレックスキャブレターを組み合わせて160馬力を発揮した。
“6気筒でなければGT-Rにあらず”という伝統はこのときからスタートしたが、S20と一心同体となってGT-Rの個性が大きく形づくられていった。
レースの申し子として生を受けたGT-Rだったが、初期型のPGC10は4ドアモデルのみで、大きく削られたリアフェンダーのホイールアーチが特徴だった。
レースでは発売から3か月も経っていない5月3日に、富士スピードウェイで行われたJAFグランプリがデビュー戦となり、大挙して出場したクラブマンレース(TS)では篠原孝道のワークスGT-Rがライバルの
トヨタ1600GTを破って記念すべきデビューウィンを飾った。これが「栄光の50勝」の第一歩だった。