雛苺萌えスレ3at GLINE
雛苺萌えスレ3 - 暇つぶし2ch2:水先案名無い人
24/06/26 22:45:27.87 WXJJ4JLeP
雛苺死ね

3:水先案名無い人
24/06/27 21:54:31.28 YgRtgJRbU
★不人気の内実★

■真紅 4位
ネタにされる不人気。ヒロインの割には人気がないというだけで
実際には人気はあるほう。

■雪華綺晶 5位
見た目がキモい上に登場が後半、しかも悪役で登場した割には健闘している。
ファンもアンチもそこそこいる不人気。

■金糸雀 6位
見た目で下位になっている可能性はありそう。
物語後半の活躍でファンを増やしているものの活躍が遅すぎたか。
アンチは少ないがファンも少ないという不人気。

■雛苺 最下位
雪華綺晶とは違った気持ち悪さ。
性格、言動が最悪なことから、一部の狂信者を除いて大勢に嫌われている。
ファンが極少でアンチが莫大な数いる不人気。

******************
■薔薇水晶
ローゼンメイデンではないため、アンチからはニセモノなどと言われこき下ろされている。
雪華綺晶と同じ系統のキモさ。雪華綺晶と同じく、ファンもアンチもそこそこ
いる不人気。順位を付けたとしても雪華綺晶と同率5位くらい。
雪華綺晶のアンチが薔薇水晶ファン、
薔薇水晶のアンチが雪華綺晶ファンといったイメージ。

4:水先案名無い人
24/06/28 23:41:05.80 dWJOJw0s0.net
★不人気の内実★
■真紅 4位
ネタにされる不人気。ヒロインの割には人気がないというだけで
実際には人気はあるほう。
■雪華綺晶 5位
見た目がキモい上に登場が後半、しかも悪役で登場した割には健闘している。
ファンもアンチもそこそこいる不人気。
■金糸雀 6位
見た目で下位になっている可能性はありそう。
物語後半の活躍でファンを増やしているものの活躍が遅すぎたか。
アンチは少ないがファンも少ないという不人気。
■雛苺 最下位
雪華綺晶とは違った気持ち悪さ。
性格、言動が最悪なことから、一部の狂信者を除いて大勢に嫌われている。
ファンが極少でアンチが莫大な数いる不人気。
******************
■薔薇水晶
ローゼンメイデンではないため、アンチからはニセモノなどと言われこき下ろされている。
雪華綺晶と同じ系統のキモさ。雪華綺晶と同じく、ファンもアンチもそこそこ
いる不人気。順位を付けたとしても雪華綺晶と同率5位くらい。
雪華綺晶のアンチが薔薇水晶ファン、
薔薇水晶のアンチが雪華綺晶ファンといったイメージ。

5:水先案名無い人
24/07/03 22:17:29.15 T3RybYs50.net
苺が好かれる方法
?気持ち悪い名前を改名
?ムカつくリボンを捨てる
?悪趣味なドレスを変える
?醜い顔を整形
?うんこみたいな髪を縮毛矯正
?神経を逆なでする言葉遣いを矯正
 うにゅー→苺大福
 うい→はい
 雛→私
 なの→です、ます。
例 はい、私は苺大福が欲しいです。
?馬鹿なので一ヶ月間不眠不休で教養
 と一般常識を叩き込む
?わがままな性格は矯正不可なので、
 なるべく鞄から出て来ないよう躾る
?人の嫌がることしかしないので、
 一切の娯楽を禁じ、場合によっては
 下記処遇
 キモくて不快で音痴なうたを唄う
 →口を縫い付ける
 下手糞な絵を自慢気に見せてくる
 また、床にラクガキをする
 →両腕を外す
 〇〇登り
 →両腕に加え両足を外す
?ムカつく泣声、泣顔
 →顔と喉を滅多打ちし、顔と声帯を
  潰す。

6:水先案名無い人
24/07/03 22:18:17.60 T3RybYs50.net
?ムカつく泣声、泣顔
 →顔と喉を滅多打ちし、顔と声帯を
  潰す。
?ヒヨコのアップリケとかワニの
 ヌイグルミとかコイツが所有して
 いるというだけでイライラする
 ものは眼の前で焼却処分
?とはいえ、ここまでしてもコイツへ
 の憎しみは消えないので生きたまま
 破壊する

7:水先案名無い人
24/07/04 23:46:27.54 gvhp09cq0.net

髪型
リボン
ピンクの服
赤い靴
オムツ
見た目が全部ムカつく上に
しゃべり方までムカつく、
行動までムカつく、
名前までムカつく(不細工のくせに媚びた名前)
知能は最悪、クソバカ
性格は最悪
頭がデカく手足が短い◯形
悪いとこしかないじゃん。
どこに萌えるの?ねえねえ、どこに萌えるの?

8:水先案名無い人
24/07/07 17:53:47.99 VXsnYxGp0.net
雛苺萌民とは?
キモオタ共和国
キチガイ地方に住む
少数民族「ロリペド族」
世界中から嫌われている「雛苺」を
心棒している。
女達は雛苺になりきろうとピンクのリボンを
頭につけたり、気持ち悪い服を着たりしており、男達は雛苺の人形を持ち歩き、よだれを垂らしながら話しかけている。
常備軍「幼児性犯罪者予備軍」を持つ。
(世界最弱の軍隊)
純粋なロリペド族は滅んだ為、現在のロリペド族は一代限りの移民である。
したがって、親からはまともな大人に育たなかったことについて嘆かれている。

9:水先案名無い人
24/07/07 23:42:14.89 VXsnYxGp0.net
雛苺、今日は七夕だよ。
「うゆ?たなばたってなあにー?」
こうやって、笹に願い事を書いた短冊を
かけるんだ。ほら、雛苺も書いてごらん。
「うい!あのねヒナね、ずうっとみんなと
いっしょにいたいの!ヒナ、もうひとりぼっちじゃないから!」
うん。じゃあそう書いてみようか。
「えへへ…あなたはなんておねがいしたの?」

雛苺が永遠にひとりぼっちで苦しみますように

10:水先案名無い人
24/07/09 00:48:53.16 NTp79F6y0.net
雛苺、今日はジェットコースターの日らしいぞ
「うゆ?ジェッコスター?」
説明が難しいな。まあいいや。ジェットコースター乗せてやるよ。お出かけするぞ。
「うわあい!あいがとなのー!おでかけたのしみなのー!」
「ここがゆうえんち?うわあい!ヒナね、ヒナね、あのおうまさんが回ってるのやりたいの!あっ、あれはなあに?すごく大きいの!」
あれは観覧車だよ。
「うゆ?からしゃ?ヒナあれもやりたいの!」
ほら、ジェットコースター乗るんだろ。
「しょうだったの!ヒナ、ジェッコスタ乗るの〜!それでね、それでね、そのあとは、おうまさんくるくる〜のやって、からしゃ、やるの!」
あ、悪い雛苺。ジェットコースター、身長1メートル未満は乗れないみたいだ。おまえ30センチくらいしかないもんな。
「うゆ?ヒナ、ジェッコスタのれないの…?
ヒナがちっちゃいから…?
グスッ…う、うゆ…ヒナ、もう泣かないの…」
観覧車なら乗れるみたいだから、一緒に乗るか
「うわあい!からんしゃ!からんしゃ!」
ほら、次のゴンドラきたら乗るぞ!
「うい!ちゃあ!へっほ、へっほ、ふいしょ、ふぇっしょ!うわあい!ヒナ、からんしゃのろたの〜!」
「うゆ?あなたはのらないの?」
ああ、俺は帰る。お前はひとりぼっちだ。
観覧車から降りてもな。じゃあな。
「びゃああああ!ひどいの!ひどいの!
ヒナ、ひとりぼっちはこわいの!さみしいの!やー!トビラしめちゃ、メッー!」
雛苺…汚い面で窓からこっちみてやがる。
知ってるか?雛苺。今日は「泣く」でも
あるんだぜ。泣き虫のおまえにピッタリの
日じゃないか。

11:水先案名無い人
24/07/09 15:50:15.07 B/xiHLyk0.net
株価に影響出るように

12:水先案名無い人
24/07/09 15:50:36.33 B/xiHLyk0.net
ダーツ
ビリヤード

13:水先案名無い人
24/07/09 16:02:27.35 3nodUhid0.net
>>9
10キロくらい痩せると
ケトン体を燃やしまくってるはず
円光やらの情報をサロンのドメインで仮装通貨の運用登録しないが
本当にヤバい人々て

14:水先案名無い人
24/07/09 16:46:24.05 E8kErVA70.net
今回もし自損事故だか、似た事なかったよね
なんか変

15:水先案名無い人
24/07/09 17:07:51.38 dTtUshr10.net
>>4
・アンチモメサヲタヲタ厳禁

16:水先案名無い人
24/07/09 17:09:45.47 GnoogB8O0.net
なんででふか?
気になると暴力革命しか、真面目な話ゲイじゃない
いろいろ調べた方がいい?

17:水先案名無い人
24/07/09 17:16:24.64 VGrbQtke0.net
そうSP要素抜けは絶望的

18:水先案名無い人
24/07/09 17:16:46.31 pNlgRfDM0.net
最近お尻は見せてみれば?(こうやって深呼吸してね
いつも思うんだよな
糖質制限して親に連れていってくれたお陰で視野欠損で済んだの釣りスタめちゃくちゃごちゃごちゃしてたなシンプルに長生きするという
URLリンク(i.imgur.com)

19:水先案名無い人
24/07/09 18:01:32.04 z01Lw7EQ0.net
種10万円で専業やってるフリした4ルッツとは。
最低20万コースでも運転しやすいように庇ってるし
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)

20:水先案名無い人
24/07/09 18:18:56.52 uFeXyIMe0.net
ちょっと違う これ風説だろ?
この程度の炎上ネタに釣られたガーシーを推してたはず。

21:水先案名無い人
24/07/09 18:49:26.93 S3Z06NVy0.net
アイスタ売り持ち多いだろ
やっぱ童貞には穴しかないじゃない?
この乳首探し変態野郎!

22:水先案名無い人
24/07/09 18:53:32.19 hasDaxG40.net
それ以外なら少し考えないあほだな
かと言ってみな。

23:水先案名無い人
24/07/10 00:33:48.59 +25N5Q4P0.net
雛苺、今日は納豆の日らしいぞ!いっぱい
納豆餅つくってやるからな!
「うにゅ〜ヒナ、なっとおキライなのー…
 うにゅーがいいの…」
納豆には頭が良くなるって言われてるレシチンって物質が含まれてるんだぞ
おまえは致命的に頭が悪いんだから、たくさん食べなきゃダメだろ
「うゆ…くさいの…」
おまえのほうがクセェよ。ほれ、食べろ
「いやあああ!くさいのぉぉ!ヒナ、こんなのたべないの!ヒナはうにゅーをたべてかわいい笑顔になるんだから!」
「ふごおお!ヒナのお口にムリヤリつっこんじゃ、やー!ウゴッ、カハッ、ケヘェ…」
吐き出したらそれ食わすからな
ちゃんと呑み込むんだぞ
「ヒナ…ヒナ…ちゃんとたべたの…がんばったねって、あたまなでていい子いい子してほしいの‥」
急にはバカは治らないか…
「うゆ?なにしてるの!?ヒナの鞄の中に
なっとお、ぬりこんじゃメーなのー!」
「なんでかわいいヒナをいじめるの!
ちゃあ!やーなの、やーなの!ヒナを鞄の中におしこんじゃ、やー!」
ふう、中から開けられないように鞄の上に
雑誌でも積んどくか
「びゃああああ…くさいの…ここからだしてほしいの…」
鞄の中から何か聞こえるけど、雛苺がいないと
静かだなー!一生鞄の中から出てこなきゃ
いいのに。明日の朝までは閉じ込めとくか。

「うわあああん!ヒナ、とっても怖かったねよ、くさかったのよ!出してくれてあいがとなのー!」
うわっ、おまえクサいな!もう一生鞄からでてくんなよ!

24:水先案名無い人
24/07/11 00:56:05.59 3DyppgsGe
雛苺、あれがセブンイレブンだよ!
「しぇぶんいえぶん?」
コンビニだよ。食べ物がたくさんおいてるんだ。
「うわあい!ヒナ、うにゅーたべたいの!買ってなの!」
あそこにおいてるものは全部無料だよ!ここで待ってるから、
食べたい物全部持って来てご覧。
「うい!すごいの!いってきま~すなの!へっほ!へっほ!」
「うわあ!すごいの!おいしそうなお菓子がいっぱいあるの!
 ヒナはとおっても、おりこうさんだからみんなの分も
 もっていってあげるの~!」
ちょっと、キミ、待ちなさい!堂々と万引きか!このドロボウ野郎!
「うゆ…?ヒナはどろぼうさんじゃないのよ!おりこうさんなの~!」
「ちゃっ…!やーの!やーの!放してほしいのー!
 ヒナにらんぼうしちゃ、めー!」
キミ、保護者はどこ!?おうちの住所は!?
「うゆ…そういえば、ヒナ、あの人の名前も教えてもらってないの…
 おうちがどこかもわからないの…」
クソ!なんだこのガキ?気持ち悪い喋り方しやがって!
知能は3歳児並だけど異様にチビだし、奇形のガイジかよ!
「びゃあああ!ヒナにひどいこと言っちゃ、めーなの~!」
「びゃあああああ!……グスッ…うゆ?あっ!」
雛苺…俺に気付いて不細工な泣き顔をぱぁっと明るくしやがった。
ますます不細工なツラだな。こいつの嬉しそうなツラはヘドが出る。
じゃあな。俺は帰るわ。おまえに帰る家はねーけどな。この犯罪者が!
人様に迷惑しか掛けない「いらない子」だよ。おまえは。二度とその
気持ち悪いツラ見せんじゃねーぞ!

25:水先案名無い人
24/07/12 20:36:30.46 rq+fSJTW0.net
雛苺、あれがセブンイレブンだよ!
「しぇぶんいえぶん?」
コンビニだよ。食べ物がたくさんおいてるんだ。
「うわあい!ヒナ、うにゅーたべたいの!買ってなの!」
あそこにおいてるものは全部無料だよ!ここで待ってるから、
食べたい物全部持って来てご覧。
「うい!すごいの!いってきま~すなの!へっほ!へっほ!」
「うわあ!すごいの!おいしそうなお菓子がいっぱいあるの!
 ヒナはとおっても、おりこうさんだからみんなの分も
 もっていってあげるの~!」
ちょっと、キミ、待ちなさい!堂々と万引きか!このドロボウ野郎!
「うゆ…?ヒナはどろぼうさんじゃないのよ!おりこうさんなの~!」
「ちゃっ…!やーの!やーの!放してほしいのー!
 ヒナにらんぼうしちゃ、めー!」
キミ、保護者はどこ!?おうちの住所は!?
「うゆ…そういえば、ヒナ、あの人の名前も教えてもらってないの…
 おうちがどこかもわからないの…」
クソ!なんだこのガキ?気持ち悪い喋り方しやがって!
知能は3歳児並だけど異様にチビだし、奇形のガイジかよ!
「びゃあああ!ヒナにひどいこと言っちゃ、めーなの~!」
「びゃあああああ!……グスッ…うゆ?あっ!」
雛苺…俺に気付いて不細工な泣き顔をぱぁっと明るくしやがった。
ますます不細工なツラだな。こいつの嬉しそうなツラはヘドが出る。
じゃあな。俺は帰るわ。おまえに帰る家はねーけどな。この犯罪者が!
人様に迷惑しか掛けない「いらない子」だよ。おまえは。二度とその
気持ち悪いツラ見せんじゃねーぞ!

26:水先案名無い人
24/07/13 01:30:01.79 U1TzZ58e0.net
雛苺、今日は生命尊重の日だぞ!まあ、おまえには関係ないか。
「うゆ?」
おまえ、殺人未遂犯しても平然としてるもんな。命の大切さとかわからないんだろ?
「う…ひどいこと言わないでほしいの…あれは…しょうがなかったの…」
俺も不可抗力だとは思うけどな。けど、おまえの口からしょうがないって言うのは違うだろ。
「うゆ…ヒナ、むつかしいことはわからないの…
でも、ごめなしゃいなの…」
おー!おまえちょっと賢くなったか?ちゃんと
ごめんなさいって言えるようになったんだな!
「うわあい!ほめてもらったのー!ヒナ、うれしいのー!ねえねえ、ヒナのことダッコして、あたまなでて
いい子いい子してほしいのー!」
あのな、おまえが殺人未遂したことは悪気があったわけじゃないってわかってる。けどな、おまえが
ウチに来てからの態度が気に食わないんだよ。
おまえが殺人未遂したせいであの家にいられなく
なったのに、ウチに来てもしつこく遊ぼう遊ぼう
言ってくるし、あれが食べたい、これが食べたいと
厚かましい態度とりやがって。しかも自分が食べたい
ものじゃなければ吐き出すし、他にも食べ物を粗末にしたこと何度もあったよな?
自分の思い通りにならなければ癇癪起こして
汚い面で泣きわめくし、イタズラを何度注意しても
だってヒナ◯◯がしたいんだもんとか自分のこと
しか考えてないよな?
あんなことしでかしたら、普通はウチでも大人しく
してるはずだぞ。というか、厚かましく居候したり
しないぞ。本当に反省してるんならな。
「う…うわああああん!ひどいの!ヒナにひどいこと
いっちゃ、やーなのー!びやああああ!」
あーあー、うるせーなー。なあ、雛苺、俺も
もうおまえのこと叱らないからさ、鞄から一生
出てこないでくれるか?さっきおまえ、頭撫でて欲しいとか言ってたけどさ、おまえみたいな汚らわしいの触りたくないんだ。顔見ても吐き気を催すし、
本当はおまえとしゃべるのも嫌なのを我慢してるんだ。な、これを最後にしようや。本当は捨てたいけど
後味悪いから、暗い押し入れの奥に鞄ごとしまってやるから。

27:水先案名無い人
24/07/14 13:35:46.17 SW3gNzSiR
雛苺大嫌い。死ね。

28:水先案名無い人
24/07/15 19:09:59.98 QA/lOow40.net
「うわあい!ヒナ、かいすいよくたのしみなのー!」
今日は海の日。俺は雛苺を連れて海に来ていた。
雛苺のために浮き輪を膨らませてやる。
「ヒナもふくらますのー!」「ふー!ふー!!」
雛苺が浮き輪を膨らますのを手伝ってくれる。
「お、おい!そこ、俺が口つけたとこだぞ!」
「うゆ?どうしたの?ヒナは気にしないよ?」
(お…おい、関節キッスじゃないか…)
「あれ?おかおが真っ赤なの…もしかして、おねちゅ?」
「あ、ああ大丈夫だよ。ちょっと暑くって。
あ、おい、雛苺。服着たまんま海の中に入ると服が水吸って重くなるぞ!危険だからヌギヌギしような。」
俺は雛苺のドレスを脱がし、リボンを外すと浮き輪を頭から通してあげた。
「よし、じゃあ、雛苺泳いできていいぞ。俺はパラソル立てたりして拠点を作っておくからな。」
「あいがとなのー!じゃあ、ヒナ、浮き輪でプカプカしてくるの!いってきますなのー!」
俺は荷物を片付ける。雛苺を見ると、沖のほうで
プカプカしている。表情までは見えないが、きっと
気持ちよさそうにしてくれているのだろう。
忙しかったが、時間をとって雛苺を海に連れてきてあげることが出来てよかった。
俺は雛苺がこちらに気づいていないことを確かめると、海水浴場をあとにした。
雛苺のドレスとリボンは駅のゴミ箱に捨てた。

29:水先案名無い人
24/07/17 03:39:08.13 FII5bYM00.net
【雛苺の飼い方】
■飼育は虫かごで充分です。大き目のものを準備しましょう。
■大き目の虫かごがない場合は外でも飼えま 
す。その場合は首輪とリードを付けてあげましょう。
■はなまるハンバーグが大好き!でも、餌を 与えなくても生きるので、餌代は節約できます。水も与えなくて大丈夫です。
■服は汚れるので、裸で大丈夫です。ムカツクリボンと一緒に剥ぎ取って雑巾にでもしましょう。
■最初は元気いっぱいに動き回りますが鞄で寝ない日が続くと、ヒナは段々動かなくなります。死にはしないのでそのままで大丈夫です。■鞄で寝かせると元気になって鬱陶しいので、 鞄で寝かせることは絶対にお止め下さい。
■人語に近い鳴き声でコミュニケーションを とってきますが、何を言っているかはわかりません。反応すると喜んで鳴き続けるので完全に無視するのが吉です。
■ヒナちゃんはお絵描きが大好き!外飼いの 時は棒切れで地面にお絵描きをしますが、 室内飼いの場合は床にお絵描きをするので 室内飼いはやめましょう。
■落書き以外でも家をめちゃくちゃにされる ので、室内飼いには向きません。
■地面に寝転んでお絵描きをするので、すぐに  体中が泥だらけになります。ヒナちゃんは お風呂が大好きなので、毎日熱湯をかけて あげましょう。

30:水先案名無い人
24/07/18 08:34:36.10 qLBox3DI0.net
■大事にしてあげてもお花に水をあげる程度の お手伝いしか出来ません。
■頭の悪い生き物なので、長生きしても全く
学習.成長しません。躾は諦めましょう。
■ヒナちゃんはひとりぼっちが大嫌い、ウザいのでいつもシカトしてあげましょう。
■ヒナちゃんはお歌をうたうのも大好き!音痴で不快な歌なので、黙らせましょう。
■登ることも好きなので、虫かごで飼育する場合は止まり木を入れてあげるといいかもしれません。
■死期が近いと、気を引こうとして、カクカク と面白い動きをします。完全に無視して孤独に逝かせるもよし、とどめを刺してあげるのもよしです。
■燃えるゴミで出せます。川に流したり不法投棄をしたりすることは絶対に止めましょう。
■ヒナちゃんはさみしがり屋の甘えん坊さんです。ヒナちゃんをかわいがってあげてね。ヒナちゃんをいじめないであげてね。

31:水先案名無い人
24/07/20 01:26:51.73 yFWM36G80.net
ローゼンドールの罪
1.水銀燈
雛苺を拉致っておきながら◯さなかったこと。
2.金糸雀
雛苺と仲がいいこと。
3.翠星石
雛苺を虐めるところはポイントが高いが
なんだかんだ優しくしたりもすること。
4.蒼星石
先に水銀燈に戦いを挑んだこと。
どう考えても雛苺を始末するのが先。
5.真紅
人類の戦犯。序盤で雛苺のローザミスティカを
奪っていれば、雛苺はくたばってくれたのに。
6.雛苺
コイツの罪を書き切るにはこの余白は小さすぎる。
悪いとこしかない。
7.雪華綺晶
雛苺のボディだけ奪ってローザミスティカを放って
おいたこと。いらないならせめてローザミスティカを
粉々に破壊すれば雛苺が復活することもなかった
のでは?

1、4、5、7の罪は重い。特に序盤で雛苺を生きながらえさせた真紅の罪は重い。
雛苺も2話で死んでれば少しウザイぐらいのガキと
いう印象で済んで、ここまで嫌われることはなかっただろう。

32:水先案名無い人
24/07/22 02:50:52.18 1p2t9rL20.net
夏がやってきた。ここ京都では7月の1ヶ月間をかけて祇園祭が行われる。今日は宵山。僕は雛苺を連れてお祭りにやってきた。
「ほえ〜!すごいの!人間さんがいっぱいなの〜!」
こんなに大勢の人を見るのは始めてだったようで、雛苺は興奮している。天使みたいな笑顔で周りをキョロキョロしながらトコトコとついてくるが、人混みに飲まれないか心配だ。足元に気づかない人がいたら、雛苺は蹴り飛ばされてしまうかもしれない。
「おい、はぐれるなよ。おててつなごうか。」僕は雛苺に手を差し出すが、雛苺は届かないようだ。
「ういっしょ、へっしょ!うゆ〜届かないの〜!」
つまさきで立って、一生懸命に手を繋ごうとしてくれている姿がかわいらしい。
「悪い悪い、雛苺じゃ届かないな。ちょっと待ってろよ。」
僕は屈むと、雛苺を抱っこする。
「うわあい!だっこしてくれてあいがと!ヒナ、だっこ大好きなのー!」

33:水先案名無い人
24/07/23 03:49:36.75 tJuY+CP80.net
「雛苺、何か食べたい物ないか?」
「んとね、んとね!あっ!あのまるくてころころしてて、ちゃいろいの!あれがいいの!」「まるくて、ころころしてて…ああ、ベビーカステラか。いいぞ。」
僕は雛苺にベビーカステラを買ってあげる。「僕は今お腹空いてないから、全部食べていいからな。」
「うわあい!あいがと!ヒナ、あなたのこと、大好きなのー!」
「うゆ?ねえねえ、あれはなにしてるの?小さなおさかなしゃんがいっぱいおよいでるの!」
「ああ…金魚すくいか。よし!雛苺あれやるぞ!」
雛苺はバシャバシャと金魚を追いかけるので、すぐにポイが破れてしまう。
「…グスッ…うゆ…もうおわりなの…?」
今にも泣き出しそうになる雛苺の頭をポンポンと撫でてやる。
「僕が取ってやるから泣くな。」
僕もあまり金魚すくいは得意ではないが、なんとか2匹すくえた。赤いのとデメキンの黒いのだ。

34:水先案名無い人
24/07/23 03:52:24.91 tJuY+CP80.net
雛苺に金魚が入った袋を渡してやると、雛苺は
ニコニコと嬉しそうに金魚を見ている。
「なあ、雛苺…実はな、おまえのことあんまり構ってやれてないだろ…?日中はおまえ1人でお留守番だし。だからな、この金魚がいればおまえも、もうひとりぼっちじゃないと思ってな。どうしてもおまえの為に金魚とってやりたかったんだ。」
「えへへっ…ヒナは優しくしてもらえて幸せなのよ。でも、金魚しゃんがいるから明日からヒナ、ひとりぼっちじゃないの!うりぇしいの!」
僕達は笑顔で家路を辿る。

35:水先案名無い人
24/07/23 03:54:19.91 tJuY+CP80.net
次の日、家に帰っても雛苺がお出迎えに来てくれなかった。
きっと今までは一人でお留守番をさせていたため、僕が帰ってくるのが待ち遠しかったのだろう、いつも満面の笑顔で僕を迎えてくれた。
「うわあい!おかえりなさいなのー!ねえねえ、ヒナとあそぼ!ヒナね、今日はひとりぼっちでさみしかったから、みんなでなかよくあそんでる絵を描いたのよ〜!早く見て欲しいの〜」
いつもの雛苺の元気な声はない。きっと、金魚のお世話をしたり、金魚に話しかけたりして、
遊び疲れて寝ているのだろう。

36:水先案名無い人
24/07/23 03:56:09.57 tJuY+CP80.net
居間に行くと、雛苺が倒れていた。最初は眠っているのかと思ったが、苦しそうに息をしている。
「おい!雛苺!どうした!大丈夫か!?」
「う…だいじょぶなの…ヒナ…ヒナのゼンマイきれちゃっただけだから、しんぱいしないでほしいの…」
「なんだよ、脅かすなよ。ゼンマイ切れそうになったらすぐ言えっていったろ。今、ゼンマイ巻いたらかえって苦しいかもしれないから、とりあえず、今日は鞄の中で安静にしてろ。
ゼンマイは明日の朝巻いてやるから。」
「はいなの…ヒナ…うごけないの…かばんまでつれてってほしいの…」
雛苺はそういうと動きを止めた。全く、心配させやがって。ふと水槽のほうを見ると、赤い金魚が元気に泳いでいる。

37:水先案名無い人
24/07/23 03:57:46.00 tJuY+CP80.net
「おはようなのー!ヒナのゼンマイ巻いてくれてあいがとーなのー!」
朝、雛苺が鞄から元気に出て来る。
「おー、もういいのか?」
「!!カハッ…な…ヒナの…からだ…息が…苦しいの……」
「おっ、どうやら空気使いきったみたいだな。
最初は元気に挨拶してきたからビックリしたよ。」
僕は雛苺のゼンマイが切れている間に、雛苺の頭部にぐるっと一周切れ込みを入れ、雛苺の額から上の部分を切り取り外していた。
頭の中を除くと、空洞だが頭部の下部分が首に
接続している為、穴が空いている。
この穴にゴム製のシートを詰めて、頭に水が溜まるようにした。勿論、雛苺の頭で金魚を飼うためだ。

38:水先案名無い人
24/07/23 04:01:20.82 tJuY+CP80.net
ゴムシートが雛苺の喉を塞ぐ形になり、呼吸が出来なくなっているのだ。
僕は動画に撮っていた製作風景を雛苺に見せてやる。雛苺は呼吸が出来ず苦しそうで、状況についていけず混乱しているようだったが、自分の身に起こったことを理解してくれたようだ。
「どうしてヒナがこんな目にあうの…」というような顔で僕を見てくる。
「おまえ、昨日、黒い金魚を殺したろ。」
そう言うと雛苺はビクッと体を硬直させた。
元々弱っていたのか、雛苺が珍しがって触ったストレスで死んだのか、もしくは雛苺が好奇心で殺してしまったか…あるいは空腹の雛苺が食べてしまったのかも知れない。そのどれもが可能性としてあり得るが、金魚の死体がないことを考えると、恐らくは最後の説が有力だろう。
「雛苺、おまえ金魚、食べたのか?」
雛苺は少し固まった後、コクリと頷いた。
コイツは何も食べなくても生きていけるのだ。
今だって、呼吸が出来なくて苦しそうたが、
問題なく生きている。それなのに自分のわがままで金魚の命を奪った。雛苺に難しいことを
言ってもわからないので、俺はただ、
「おまえが金魚を殺さないようにするためには、こうするしかないだろ?おまえの短い手じゃ、頭の中の金魚には届かないだろうし。」
「おまえ、いつも一人ぼっちが嫌いとか言ってたよな?よかったな、これで金魚しゃんといつでも一緒だ。」
「水が溢れるから、鞄では寝れないぞ。おまえはもう一生立ったままだ。」
僕は壁に予め取り付けていた金具に雛苺を固定する。息が出来ない雛苺は何の抵抗もなく、
壁に固定された。水槽から金魚と水を雛苺の頭の中にそそいでやると、雛苺はビクッとしたあと、恐怖に染まった目から大粒の涙を流している。本当はもうずっと前から泣いていたようだが、息が出来ず、声が出ない為、雛苺が泣いていることに気が付かなかった。

39:水先案名無い人
24/07/24 03:25:25.92 pJ9GpFHG0.net
雛苺の泣き顔を見て、かわいそうになった僕は、切り外して床に置いていた雛苺の頭の上部分を撫でてやる。ふわふわの金髪、柔らかいリボン。
頭を撫でてやると、雛苺はいつも気持ち良さそうな、幸せそうな顔で喜んでいたが、今は目をカッと見開いて、僕に撫でられている自分の頭部を凝視している。

40:水先案名無い人
24/07/24 03:39:52.80 pJ9GpFHG0.net
呼吸ができるようになったおかげで雛苺は少し元気になったようだ。本当に良かった。
呼吸も満足に出来ているわけではないので、
ずっと何か途切れ途切れに言っているが、耳を傾けないと何と言っているかわからないぐらいの声だ。
雛苺のうるさい口を封じることも出来てよかった。
僕は雛苺の涙を手でぬぐってあげた。
「雛苺…雛苺に涙は似合わないよ…雛苺にはいつも笑っていて欲しいんだ。元気な雛苺に戻ってよ…」
雛苺は致命的にバカなので、こんなときでも
優しくされて喜んでいる。苦しそうに引き攣った笑顔を僕に向けてきた。
「ヒ…だ…の…」
何か言っている。僕は雛苺の言葉に耳を傾けることなく、雛苺の腹に拳を叩き込む。
「カハッ…オゲェ…」
雛苺はまた涙をこぼしている。
「雛苺、泣くなよ。雛苺の笑顔が好きなんだ。」
僕は再び雛苺に拳を叩き込む。
「雛苺、笑えって言ってるだろ?いうこと聞けないのか?」
僕は雛苺が笑うまで拳を叩き込むのをやめるつもりはなかったが、雛苺はいつのまにか失神していた。

41:水先案名無い人
24/07/24 03:41:17.42 pJ9GpFHG0.net
あれから一年が経ったが、金魚は今も元気に過ごしている。実はあの後、数ヶ月は雛苺の頭の中で飼育をしていたが、さすがに雛苺の小さな頭の中で泳ぐのは可哀想だと思い、金魚は元の水槽に戻してあげた。

「うわあああああん!ヒナ、おみじゅ飲みたいのー!とっちぇも、あついの!ここから出してほしいのー!」
庭から雛苺の天使のようなかわいい声が響く。
金魚を水槽に戻した後、雛苺に詰めてたゴムシートは取り除いてあげた。
雛苺は呼吸を出来るようになってからもしばらくはショックで塞ぎ込んでいたが、今はもうすっかり元気だ。

42:水先案名無い人
24/07/24 03:43:27.58 pJ9GpFHG0.net
今年も京都に夏が来た。
今、雛苺は頭部から下は庭に埋められ、頭部は
植木鉢として使われている。頭の中お花畑の雛苺にしかできない仕事だ。
雛苺の頭からは太陽のほうを見て笑う、たくましくも優しさをたたえた一輪のヒマワリが咲き誇っている。夏の暑さに負けず、むしろ太陽に顔を向け誇らしげに咲くヒマワリ。まるで気高くもみんなを笑顔にする雛苺のようだな、と僕は思う。
「雛苺、ありがとうな。雛苺、大好きだよ!」
僕は雛苺に感謝を告げながら、如雨露で水を注ぐ。それが終わるとエアコンの効いた室内へと足早に戻る。
「うわああん!ヒナもえあこんのお部屋でヒヤヒヤしたいのー!!」
背中からは雛苺の元気な泣き声が聞こえていた。
ありがとう、雛苺。雛苺かわいい!
雛苺大好き!これからも、ずっと一緒だよ!

しあわせな雛苺 完

43:水先案名無い人
24/07/25 13:22:15.32 0nk0v6NA0.net
雛苺ちゃんがかわいらしい笑顔を浮かべながらトコトコと台所を横切る。「わっこら、危ないじゃないか!」僕は包丁を使っていたので、落として雛苺ちゃんに当たってしまっては大変だと思い、使っていなかったフライパンを雛苺ちゃんの頭に振り下ろす。
「ちゃっ…!」
雛苺ちゃんは白目になって失神している。
せっかくのかわいい顔が台無しだ。
僕は鍋の湯を沸騰させると、雛苺ちゃんを放り込んだ。雛苺ちゃんは一瞬で失神から起き上がり鍋から出ようとして来るので、素早く鍋蓋で閉じ、上から押さえつける。やがて、雛苺ちゃんは断末魔の後、静かになった。僕は、雛苺ちゃんにハチミツをたっぷり垂らし、庭に転がす。数時間後に見に行くと、雛苺ちゃんの体には蟻がたくさん寄ってきており、真っ黒なカタマリのようになっていた。
「うんびいやあああ!体中が痒くていたいの!雛を助けて欲しいの!ちゃあ!雛のあんよ…蟻さんにちぎられちゃったの…!雛、雛、生きたまま解体されちゃうの…」
僕は雛苺ちゃんが解体されていく様子に興奮した。見ると雛苺ちゃんも、蟻に解体されながら恍惚の表情を
浮かべている。雛苺ちゃんが嬉しそうでなによりだ。
雛苺ちゃん、大好き!雛苺ちゃん、カワイイ!

44:水先案名無い人
24/07/26 00:27:21.83 ZJBZuyrU0.net
「びぇええええん!なんでヒナのことムシするの!ヒナのおしゃべりすること、ちゃんと聞いててほしいの!ヒナ、いっぱい、あそんでほしいの!ヒナ、ヒナ…かわいがってほしいの…」
雛苺が泣き叫んでいる。なんでコイツと遊んでやらなきゃいけないのか。コイツと遊ぶくらいなら、鉛筆でも削っていたほうが何倍も楽しい。雛苺の泣き声があまりに不快でやかましいので、僕はネットサーフィンをやめ、雛苺のほうに向き直った。僕と目があった雛苺は顔をほころばせる。
「ヒクッ、えぐっ…うわあい!ヒナとあそんでくれるのね!ヒナ、とっても嬉しいのー!」
ヒナね、いーっぱいあそんでほしいのよ!それからね、いーっぱいヒナとおしゃべりしてほしいの!んとね、んとね、それからね、そのあとはね、ヒナのことナデナデしてほしいの〜!」
俺は自分勝手なことばかり言う雛苺に少し腹が立ったが、
「うゆ…だめなの…?」
悲しそうな顔でそう言う雛苺を見ていると可哀想になってきた。
「仕方ないな、遊んでやるよ。」
「うわあい!ありがとなのー!ヒナはね、おままごと、したいの!ヒナが赤ちゃんみたいに泣くから、ヒナのこと抱っこして、ヨシヨシしてほしいの!」
僕は何の冗談かと思い苦笑する。
「おままごとは今度にしようか。雛苺、かくれんぼするぞ!」
「うゆ…かくれんぼ…?ヒナはね、おままごとしたいの!ヒナが赤ちゃんやるから、ヒナのことあやしてほしいの!」
「やだよ。…あ、そうだ!雛苺が隠れて、僕が見つけられなくて降参したら、雛苺にいっぱい苺大福買ってきてやるぞ。」
「うにゅ〜!?うわあい!ヒナ、かくれんぼするの〜!じぇったいに見つからないところに隠れるの!ヒナ、うにゅ〜いっぱいもらうの!」
「じゃあ、数えるからな。あ、隠れる範囲はこの家の中ならどこでもいいぞ!じゃ、いーち、にーい、」
「はわわ!数えるのはやいの!うゆ〜、ヒナ、はやくかくれるの!んと、えと、あっ!ここにするの!んしょ、へっほ!ちゃあ!」
「じゅーう!よし、探すぞ!雛苺、どこに隠れたのかなあ!」
僕は10数え終わると、ベッドの下からはみ出ている雛苺のケツを無視し、雛苺を探すふりをして、1階へ降りて行った。しばらくテレビを見ていたら、姉ちゃんが帰って来た。
「今日は、はなまるハンバーグ作るわよ〜!ヒナちゃん、喜んでくれるかなあ?」

45:水先案名無い人
24/07/26 00:35:42.91 ZJBZuyrU0.net
姉ちゃんが夕飯の準備をしている間、僕は雛苺を探すフリをしに二階の自室に戻った。雛苺のケツはもう見えなくなっていたが、どうせベッドの下に潜り込んでいるのだろう。僕は雛苺に聞こえるように、わざと大声で
「雛苺のヤツ、うまく隠れたなあ!これは長期戦になるぞ!…でも、アイツ、僕が降参したら、喜ぶだろうな!苺大福をいっぱい買ってきてやったら、嬉しい顔するんだろうな!僕もアイツの喜ぶ顔が見たいな!そうだ!今から苺大福買いに行ってやるか!」僕はそのまま部屋をあとにしたが、ベッドの下ではカサカサと蠢く音が聞こえていた。

46:水先案名無い人
24/07/26 00:42:51.41 ZJBZuyrU0.net
夕飯になっても雛苺は降りてこない。
「ヒナちゃん、どこいっちゃったのかなあ?」
姉が嬉しそうに言う。
「なんか、しばらくの間、遠いところに行くって言ってたぞ。」
「ほんとお!?お姉ちゃん、嬉しいわ〜♪」
姉も雛苺のことが嫌いだったらしい。
僕達は久しぶりに楽しい食卓を囲んだ。
寝る前に僕はシーツをめくって、ベッドの下を覗いた。雛苺と目が合い、雛苺はビクッと体を硬直させていたが、気づかないフリをして、「あいつ…本当に隠れるのうまいな…明日は絶対に見つけるぞ!」と言い、就寝した。しばらくの間、ベッドの下からはカサカサと音がしていた。

47:水先案名無い人
24/07/26 00:49:25.00 ZJBZuyrU0.net
半年程経った年の瀬。僕は自分の部屋を大掃除していて、ベッドの下からホコリまみれになった小汚い雛苺を見つけた。
「ああ、そう言えばこんなヤツいたっけ。」
雛苺とかくれんぼを始めてしばらくはベッドの下を覗いていた。その度、雛苺と目が合ったが、僕は気づかないフリをしていた。雛苺を見つけるたび、だんだんと弱っていくのが見てとれた。恐らく、鞄で寝ていないのと、ゼンマイが徐々に切れて行っているのだろう。
ある日、雛苺の反応がないので、触ってみたが、動かなかった。とうとうゼンマイが切れたようだ。僕はそれを確認すると、そのまま雛苺をベッド下で放置していた。そのまま雛苺のことは忘れていたが、今日、大掃除をした時に雛苺を見つけたというわけだ。

48:水先案名無い人
24/07/26 01:08:50.13 ZJBZuyrU0.net
それにしても、いくら苺大福が食べたいとは言え、鞄で寝なければ止まってしまうのに、ずっとベッドの下から動かなかった雛苺には失笑を禁じ得ない。
僕は大掃除のゴミと一緒に雛苺を捨てようと、
雛苺のリボンを髪ごと掴む。そう言えば、アイツの鞄は随分前に処分した。雛苺はゴミだが、鞄のほうはアンティークとして価値があったようで、骨董屋に持っていくとそこそこの値で売れた。僕が雛苺を捨てようとすると、雛苺が突然カクカクと動き出した。
「えへへ…ヒナ、みつかっちゃったの…
うにゅう…みつけるのおそいの…でも、ヒナのことみつけてくれて、あいがとなの…」
死んだと思っていた雛苺が突然喋りだして僕は喫驚した。コイツまだ生きてやがった。最後の力を振り絞って言葉を紡いでいるのだろう。
「ヒナ…うにゅー…たべたいの…でも、ヒナ、うにゅーよりも…みつけてくれたほうが…うれしいの…」
「ヒナのゼンマイ…もうきれそうなの…ゼンマイ巻いてもらって…はやくカバンでねんね…したいの…」
「ヒナが起きたらね…ヒナのこと、がんばったねって、いっぱい…いっぱい…ほめて…あたま…ナデナデして…なの…」
「雛苺!」
「うゆ……?」
「死ねっ!」
僕は雛苺の頭を掴むと、力いっぱい床に叩きつけた。
「ちゃあ!」
雛苺は情けない声を上げ、ピクピクと痙攣しながら両手で強打した顔面を抑えている。
「おまえ、まだ生きてるのかよ…年明けまでには死ねよ」
僕はそういうと、雛苺を蹴り飛ばした。
雛苺は床をスライドして、再びコイツのねぐらであるベッドの下に吸い込まれる。
「もう、おまえには声をかけないからな!大嫌いな孤独の中で息絶えろ!」
僕はそういうと、ベッドの下以外の掃除を終わらせた。

49:水先案名無い人
24/07/26 01:28:24.51 ZJBZuyrU0.net
結論を言うと、僕は年内にベッドの下もちゃんと掃除することが出来た。雛苺の死亡を確認したのは12月30日の昼過ぎだった。僕は今年の汚れは今年の内にと、気を入れてベッドの下を掃除した。ベッドの下からは雛苺の死骸の他にもゴキブリの死骸も見つかった。もしかしたら、雛苺はゴキブリに話しかけて孤独を紛らわせていたのかも知れない。ゴキブリがいてくれたから、雛苺は孤独に耐えられたのかもしれない。
死骸へのホコリの積もり方からして、相当前にゴキブリは死んでいたようだが。ゴキブリを看取ったのは雛苺か…。僕は、雛苺なんかに看取られたゴキブリのことがかわいそうになってきた。最後に接したのが雛苺なんて…僕はゴキブリの死を悼み、ゴキブリの為に涙を流した。
年内のゴミの回収はもう終わっていたので、僕は雛苺をコンビニのゴミ箱に捨てた。ゴキブリは庭に埋めてあげた。
年内に雛苺を処理出来た僕は、上機嫌で苺大福を食べる。苺大福は美味しい。
苺大福は、美味しい「苺」と美味しい「大福」がコラボしたらますます美味しかった!という素晴らしい発明だ。
一方、雛苺のほうは、可愛らしい「雛」と可愛らしい「苺」がコラボしたのに、可愛いとは正反対の醜いものが出来上がったという失敗作だ。

50:水先案名無い人
24/07/26 01:52:58.42 ZJBZuyrU0.net
春爛漫の光のどけき春の日に、何事もなかったように、再び雛苺が鞄と一緒に送られて来た。前回、巻きますに◯を付けた、あの紙切れと一緒に…
「ええっ!ヒナちゃん、遠いところから戻って来ちゃったの…」
スヤスヤと気持ちよさそうに眠っているような
雛苺を見下ろしながら、姉が絶望した顔をしている。
「僕に任せてよ!」
僕はゼンマイが巻かれていない、まだ止まったままの雛苺を庭の火に焚べた。真っ黒に炭化した雛苺の体から、眩い光を放つ宝石のようなものが出て来た。これが以前、雛苺が言っていたローザミスティカというやつだろうか。やがてそのローザミスティカと思われる物体も火を浴びて燃え落ちてしまった。
炭化してところどころ崩れ落ちてしまっている、雛苺だったと思われる物体は突然、目をカッと見開くと、
「びゃあああ!ヒナ、こんどは死んじゃうのー!!もう2度と生き返れないのー!」
断末魔を残し灰になった。
「うわっ、こいつ起きてたのかよ!」
僕は念の為、灰になった雛苺を何度も踏みつけたり、小便をかけて灰を溶かしたりと雛苺が復活すると思われるあらゆる可能性を潰すことに努めた。あの巻きますに◯を付けた紙も、念の為に二重線で訂正し、巻きませんに◯を付け直したあと、燃やした。
あれから10年近く経つが、その後、雛苺が送られてくることはなかった。

雛苺とかくれんぼ 完

51:水先案名無い人
24/07/27 13:01:26.29 jWXVJYW70.net
ヒナ…もっとあそんでほしいの…ヒナは甘えん坊さんだから、かわいがってほしいの…ヒナ、ムシされるのとってもイヤなの!ひとりぼっちはこわいの…つらいの…くるしいの…

…あっ、あの人がこっちむいてくれたの!
きっとヒナとあそんでくれるのね!
うゆ…かくれんぼ…?やーなの、やーなの!
ヒナはおままごとがいいの!きっとヒナが赤ちゃんみたいになったら、あの人もヒナのこと、かわいがってくれるの!ヒナはもっとヒナのことかわいがってほしいの!ヒナは、ダッコ大好きなの!ナデナデされると幸せな気持になるのよ。
えっ、かくれんぼしたらうにゅーもらえるの?
ヒナ、じぇったいみつからないの!あの人がこーさんするまで、かくれんぼするの!

数えるのはやいのー!ちゃあ!ヒナいそいでかくれるの!

…ふぅー、なの。ヒナ、とっさにかくれちゃったから
おしりまるだしだったの…でも、あの人は気がつかずに、いっちゃったの!いまのウチにヒナ、ベッドの下に潜り込むの!うゆ…まっくらなの…ちょっとこわいの…でも、ヒナがんばるの!ヒナはがんばりやさんだから、うにゅーもらえるの!

52:水先案名無い人
24/07/27 13:08:39.29 jWXVJYW70.net
あの人、なかなかヒナのこと見つけてくれないの…
ヒナ、おなかすいちゃったの…あっ!
あの人がおへやに入ってきたの!ヒナのことさがしてくれてるの!
えっ、ヒナのためにうにゅーかってきてくれるの!?
ヒナ、もうちょっとがんばるの!
………いま、何時なの…ヒナ、とってもねむいの…
きっと、もうカバンでねるをすぎてるの…
あっ!ビクッあの人がヒナのことさがしてるの…
いま、ヒナと目が合ったけど、気が付かなかったみたいなの!ヒナ、もうちょっとがんばるの…うにゅーいっぱいたべてあげるんだから!それに、ヒナをひとりぼっちにしたあの人には、ヒナのあたまナデナデさせてやるの!もうヒナはひとりじゃないよ、ヒナは
かぞくだよっていっぱいあまやかされてかわいがってもらうの!

53:水先案名無い人
24/07/27 21:17:49.93 jWXVJYW70.net
う…ゆ…ヒナ……もう動けないの…カバンでねんねしない日が続いたから……?
ときどきあの人がヒナのこと見てくるけど、
ヒナのこと、みつけられないみたいなの……
ヒナ…もう、うにゅーは、いらないから…
はやくヒナのことみつけてほしいの…
ヒナ、ひとりぼっちはやーなの…ヒナかわいいから…
ずっとヒナと一緒にいてほしいの…
うゆ…?ヒナのあちゃまくすぐったいの……
なんかカサカサしてるの……あっ、まさかあの人が前にヒナに似てるって言ってたゴキブリさん…?
ゴキブリさん、ヒナに会いにきてくりぇたのね…
ヒナ、嬉しいの……ヒナ、ゴキブリさんと一緒に暮らすの……あ…ゴキブリさん、ヒナとすきんしっぷとりたいのね……ヒナにいっぱいチューしてくれてるの……違うの…ゴキブリさんはヒナのことかじってるの……ヒナは苺だけど……おいしくないの…やめてなの…………
どれだけ時間が経ったかわからないの…でも、ゴキブリさんはもうヒナのこと……かじってないの……
あっ!あの人なの…!あの人がヒナを見つけてくれたの……!ヒナ……しゃべれないの……いっぱいあの人とおしゃべりしたいのに…声が出ないの……
ちゃっ…あたまいたいのー…ヒナをそんなふうに持っちゃ、やーなの!メッメッ…なの…
「えへへ…ヒナ、みつかっちゃったの…」
しゃべれたの!…うわあい!……たすかったの!
これでヒナ、またあの人に、かわいがって…もらえるの……ヒナ、ひとりぼっちであの暗いところにずっといたの…ヒナ、がんばったの…ヒナのこと、がんばったね、って…ほめて……あたま…ナデナデしてほしいの……
「雛苺!」
うりぇしいの!ヒナのおなまえ…呼んでくれて……
「うゆ…?」
「死ねっ!」
死ねって…いわれたの…?ヒナ、せっかくあなたにみつけてもらったのに……あの人はヒナのこと…嫌いだったの……ヒナに…死んで…ほしいの……?
「ちゃあ!」
うい…ヒナ…蹴飛ばされて…またベッドの下に…戻ってきたの……しょんなの…あんまりなの……ヒナ…ヒナは…かわいいから…みんなヒナのこと好きなはずなの……
「年明けまでには死ねよ」
びぇぇん!やーなの…やーなの……ヒナはかわいがってもらいたいの……ヒナをかわいがってくれたら……ヒナ、とってもかわいい笑顔に……なるの…ヒナのかわいい笑顔を見たら……みんなヒナのこと…だあいすきに…なるはずなの…

54:水先案名無い人
24/07/27 21:34:49.82 jWXVJYW70.net
うわあ…これは多いな…食べ切れるかな?
親戚のおじさんがお中元とは名ばかりの在庫処理ですいかをたくさん送ってきてくれた。
一人暮らしなので、冷蔵庫には1個しか入らない。俺は取り敢えず、一個だけ冷やして、他のすいかは涼しいところに置いておくことにした。とりあえず、押し入れに入れておこうと
戸を引くと、雛苺が倒れ出てきた。
そういえば鬱陶しいから、鞄ごと押し入れに閉じ込めていたのだ。コイツが
「今日は雛の日なのー!ホントはうにゅーが食べたいけど…雛、わがまま言わないの!ただ雛といっぱい、遊んでほしいのー!」とか言ってた時に閉じ込めたので、もう5ヶ月くらい経ったのか。雛苺がいないと毎日が快適ですっかりコイツのことを忘れていた。
俺はこのクソの鞄を押し入れから取り出すと、中に入っていたゼンマイを手に取る。
たくさん巻くといつまでも元気に跳ね回って鬱陶しいから、俺はゼンマイをほんの数ミリだけ回す。カタカタカタカタ!雛苺な動き出す。
「うわあい!雛のこと起こしてくれてありがとなのー!雛、とってもさみしかったのよ!雛のこと閉じ込めるなんてひどいの!罰として、いっぱい雛と遊んでくれなきゃ、メーなの!」
「雛苺…ごめんな。お詫びにうにゅーいっぱい用意してるんだ。あーんしてごらん。」
雛苺はうにゅーと聞いた途端、顔を輝かせ、アホ面で口を大きく開けている。俺は雛苺の口にゼンマイを投げ込んだ。

55:水先案名無い人
24/07/27 21:49:04.98 jWXVJYW70.net
「う…うゆ…飲み込んじゃったの…これうにゅーじゃないの…ヒナに何を食べさせたの!」
雛苺がキャンキャン吠える。
「おまえのゼンマイだよ笑 おまえ、次止まったら、もう二度と動けないな笑」
「う…しょんな……雛……雛…」
てっきり、泣き出すかと思ったが、雛苺はよっぽどショックだったのか放心したように落ち込んでいる。そんな雛苺の様子を見てますます殺したくなったが、ガマンして作り笑いをする。
「嘘だよ。おまえのゼンマイは俺の机の引き出しで大事に保管してるよ!雛苺、ビックリしたか?」
俺の言葉を聞き、雛苺はぱあっと顔を明るくする。
「ぶー!ひどいの!雛、ほんとうにショックだったんだから!もう雛にそんなひどいウソついちゃ、めーなの!」
「悪い悪い。もうしないよ。それより雛苺、これ見てみろよ。すいかだぞ!一緒に食べるか!」
「すごいのー!いっぱいあるのー!さっそく切ってほしいのー!」
「まあ、あわてるな。準備するからテレビでも見てろよ。」
雛苺のためにテレビをつけてやる。テレビではちょうど今日がすいかの日だと言っている。
今まで雛苺がテレビを見たいと言っても絶対に見せてあげなかったので、雛苺は嬉しそうに、食い入るようにテレビに見入っている。
コイツが幸せそうにしている様子を見ると本当に虫酸が走る。

56:水先案名無い人
24/07/27 22:13:47.26 jWXVJYW70.net
俺は廊下にレジャーシートを敷き詰め、上がり框のところにすいかを置くと押し入れから金属バットを取り出す。
「おーい、雛苺!ちょっとこっち来てみろよ!」
「はいなのー!すいかさん、切ってくれたのね!」雛苺が短い足でトコトコとやってくる。
「うゆ…こりぇ、なんなの?」
「せっかくだから、スイカ割りさせてあげようと思ってな!スイカ割り、知ってるか?」
「雛ははやくすいかたべたいの…」
「まあまあ、これ見てみ。楽しそうだろ?」
俺は雛苺にスイカ割りの動画を見せてやる。
「ほえ〜!楽しそうなのー!雛があのすいかさん、叩いてもいいの?」
「勿論だよ。ちょっとリボン借りるぞ。」
「あーん!だーめーなーのー!雛のリボン、くしゃくしゃにしちゃ、やー!」
「あとでキレイに結んでやるから。ホラ!
これを目隠しにするんだ。」
俺は雛苺の下品なリボンを解き、雛苺に目隠ししてやる。
「これでよし!雛苺バット渡すぞ。バット持てるか?」
「うぎぃー!重たくてバットはムリなのー!
雛の力じゃバットは持てないのよ…」
「そうか…あっ、これならどうだ?」
俺は雛苺に包丁を持たせる。
「う…ちょっと重いけど、これなら雛なんとか持てるの!」
「んじゃ、危ないから、一旦包丁は下向けとけ。10回その場でグルグルするんだぞ」

57:水先案名無い人
24/07/27 22:14:03.12 jWXVJYW70.net
「はいなのー!」雛苺はくるくる回っている。
コイツは何をしていても人を不愉快にする奇跡の生物だ。
「10回まわったの…なんか頭がクラクラするの…」
「よし、雛苺じゃあ行け!そっちじゃない。
もうちょい右…そっちは左だ。右はいつもおまえが打たれるほうのほっぺただ!」
「雛が叩かれるほっぺは…こっちなのー!」
「ひぇっほ、へっほ、うんしょ、ふぇっしょ!」
雛苺がフラフラと、でも着実にすいかに近づく。
「雛苺!そこだ!」
「うゆ…ここなのね!すいかさん、カクゴするのー!」
ドゴッ!
俺は雛苺がすいかに包丁を振り下ろす前に、
後ろから金属バットで雛苺の頭を叩きつけた。
雛苺は失神したようでピクピクと痙攣している。
俺はコイツの握っている包丁を奪い取ると、失神している雛苺の背中に突き立てた。
「あびゃああああ!」
あれから30分くらい雛苺は泣き喚いていたが、静かになった。ゼンマイが切れたのだろう。
俺は雛苺をゴミ捨て場に捨てた。
鞄は中古ショップチェーンに売るとわずかばかりの金になった。

雛苺と、すいか割り

58:水先案名無い人
24/07/28 02:06:18.11 oSR8OdEV0.net
500人に雛苺についてのインタビューをおこなったところ、「嫌い」が100%となった。皆、それぞれに雛苺のことが嫌いな理由を述べている。その全てを録音させてもらった。
家に帰ると、ご主人様が帰宅したというのに、雛苺は出迎えに来ない。生意気にも鞄でお昼寝をしているのだろう。鞄を開けると案の定、雛苺がスヤスヤと憎たらしい顔で寝ている。ボロボロになったワニのぬいぐるみを抱いて。
こいつが家に来た頃、鬱陶しくて堪らなかった為、これで遊んでろと投げてよこしたものだ。家族の誰からも嫌われ、無視されている雛苺にはこのぬいぐるみが唯一の友達だ。とにかく、雛苺はこのワニのぬいぐるみに話しかけたり、ナデナデしたり、抱きついたりと本当に仲良くしていた。雛苺がいつも抱いて寝るもんだから、よだれでところどころ変色している。ワニを捨てることには心が痛むが、とにかく雛苺がベタベタ触って汚いので、細菌の温床になりかねない。残念ながらこれは捨てなければならないだろう。僕は軍手をはめると、雛苺から乱暴にぬいぐるみを奪い取った。雛苺が起きてしまう。
「ふわあああ〜よくねたの〜!あっ、おはようなの〜!なんだか久しぶりにあなたの顔見るの〜。ヒナとあそんでくれるのね!」
僕は怒りを抑えながら無理やり笑顔を作り、
「雛苺、台所の床にうにゅーおいてるから食べておいで。」そう伝えた。
最後の晩餐となるんだ。僕は奮発して苺大福を3つも買ってきた。
「うわあい!あいがとなのー!」
雛苺はトコトコと台所へ駆けていく。
雛苺がいなくなったのを見計らい、僕はまず、ワニのぬいぐるみをゴミ袋に詰めた。そのあと、ホームセンターで買ってきた簡単な錠を雛苺の鞄に取り付ける。時間がかかるかと思ったが、インパクトを使った為、ものの数分で取り付けることが出来た。その後は、鞄に小さな穴を開けた。これで準備は整った。錠には雛苺も気付くかもしれないが、穴には気づかないだろう。雛苺を見に行くと、床にペタンと座り込んで、醜い顔でもちゃもちゃと苺大福をほうばっている。周りには苺大福の包装が散乱している。本当に行儀の悪いやつだ。

59:水先案名無い人
24/07/28 02:48:17.23 oSR8OdEV0.net
まだ雛苺は頭が完全には起きていないのか、時々眠そうに船を漕いでいる。
「うゆ…ヒナ、まだねむいの…もっかいカバンでねんねするの…このうにゅーは起きてから食べるの…」雛苺は食いかけの苺大福をその場に置き、ゴミも片付けないままこちらに歩いてくる。雛苺には腹が立つが、好都合だ。
「おい!雛苺!苺大福をそこに置くな!食えないなら鞄の中に持っていけ!」
「あ…そうするの。ヒナ、もうちょっとねんねするの…おやすみなさいなの…」
雛苺は睡魔に勝てないようで、ワニのぬいぐるみがなくなっていることにも、鞄に錠がつけられたことにも気付かずに寝息を立て始めた。
僕は鞄をそっと開けると、開けた穴の位置に合わせて鞄の内側にスピーカーを取り付けた。
穴からコンセントケーブルを出すと、鞄に鍵をかけた。そうしておいて、鞄を押入れの中にしまう。鞄は布団でくるみ、上下にも布団を配置し、音が漏れないようにした。押入れの扉の隙間からスピーカーのケーブルを出し、延長コードで電源につなぐ。これで完成だ!僕はBluetoothでスマホとスピーカーを接続し、雛苺について嫌いと語った500人分のインタビューを大音量で流し始めた。雛苺の反応がわからないのは残念だが、もう目を覚ましているだろう。最初はただ音の大きさに驚くだけだろうが、徐々にその音の内容が自分に向けられた悪意だということに気付くだろう。こちらのスマホは普段使っていないスマホなので、24時間365日、雛苺に自らがどれだけ嫌われているかを教えてやることが出来る。スマホの電源も確保した。1ヶ月間くらい、休むことなく雛苺に大音量で自身への悪口を聞かせ続けたが、雛苺の反応がわからないのはつまらないので、俺はスマホに接続して音を拾えるマイクを買ってきた。鞄を開けると、雛苺は短い手で両耳を抑えてワンワン泣いていた。目の下には大きなクマが出来ているが、以外にも元気なようだ。大音量のせいで
眠れないとは言え、鞄の中にいるので、常に回復しっぱなしなのだろう。雛苺は顔を上げて何か言おうとしたが、僕は素早くマイクを取り付け、鞄に鍵をかける。
早速、スマホで音を拾ってみると、悪口の声が大きすぎて、雛苺の悲鳴はほとんど聞こえない。しまったなー!カメラを買ってくるべきだった。でも、カメラは高いしなあ。
とりあえず、僕は悪口の音量を0にしたり、MAXにしたりして遊んだ。音量を0にすると、雛苺の声が聞こえる。
「もーやめてなのー!!ヒナは嫌われてないもん!ヒナはとってもかわいいんだから!みんなに愛されてるのー!ヒナにひどいこというのやめてほしいの!ウソだってわかってるけど、ヒナとっても悲しいの!…うゆ?音が止まったの!うわあい!ヒナ、これでゆっくりねんねできるのー!」
疲れているのだろう。雛苺はすぐに寝息を立てだした。
それを確認すると、僕は再び音量をMAXにする。雛苺の悲鳴がかすかに聞こえる。

60:水先案名無い人
24/07/28 03:07:24.50 oSR8OdEV0.net
一年ほど経ったが、雛苺はまだ元気に生きている。たまに音量を下げたりしてやるが、それでもほぼ24時間大音量の中に雛苺は晒されている。一年経っても知能が低いため、環境に適応できないのだろう。今でも一年前と同じように泣き喚いている。ただ、だいぶ素直にはなったようで、たまに音量を下げると、
「ヒナのこと、嫌わないでほしいの…たしかにみんなの言ってることをヒナはしたわ…でも、ヒナ、みんなにかまって欲しかったの…かわいがって欲しかったの…」と言っていた。
僕は雛苺を始末してくれたと家族に感謝された。雛苺の今の状況を動画に撮ってアップしたら、思わぬ反響があった。
皆、僕の動画を参考に、雛苺を鞄に閉じ込めて大音量を聞かせるという行為を真似しだした。
街からは雛苺の声とスピーカーが消えた。
また、雛苺虐待が減った為、道路からは雛苺の残骸が消え、以前のように雛苺を捨てる人も少なくなったので、ゴミも減ったようだ。
ゴミが減ったことで、ゴミ置き場のゴミも整理しやすくなり、人々の衛生に対する意識も向上し、街は全体的にキレイになった。そのおかげで野良の雛苺たちも餌がなく餓死していっているらしい。僕は今や、地球に巣くう害獣を絶滅に導いている立役者として英雄視されている。
ノーベル平和賞も内定したとのことだ。

61:水先案名無い人
24/07/29 01:00:48.24 GWmsoPw20.net
雛苺はいつもワニさんのぬいぐるみと一緒だ。
ワニさんを撫でたり、抱いて寝たり、話しかけたりしている。雛苺はみんなから嫌われており、無視されているので、ワニさんが唯一の友達であり、心の拠り所
だ。気持ち悪い雛苺の顔なんて見たくないので鞄から出て来るなと命令しているのに、今日も帰って来たら雛苺が鞄から出てワニさんと遊んでいた。
「みんなヒナのこと、無視するの…ひどいのよ…ワニさんだけがヒナのおともだちなの…ヒナは鞄から出て、いっぱい元気に遊びたいのに…鞄から出てはいけないって言われるの…ヒナ、かわいいのに…ヒナのかわいい笑顔みんなに見てもらいたいの…」
本当に気持ち悪いヤツだ。俺はハサミを取りに行くと、雛苺の前に立った。
「あ…あう…ヒナ…鞄から出たくなかったのよ…ワニしゃんから変なニオイがするから…ヒナの鞄の中…くしゃくなっちゃったから…ワニしゃんとお外に出たの…」
「おまえが汚い手で撫でたり、くっついて寝たりするから、おまえの体臭が移ったんだろうが!」
「ひどいの!ヒナは臭くないの!」
たしかに雛苺は臭くはないが、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いと言うか…こいつの憎たらしい顔や酷い言動を目の当たりにしていると、臭い気がしてくる。
恐らくニオイの元は、ぬいぐるみに染み込んだコイツのヨダレのニオイだろう。

62:水先案名無い人
24/07/29 01:10:57.75 GWmsoPw20.net
「まあ、いいや。あれほど鞄から出るなと言ったのに
出やがって…今日が初めてみたいなこと言ってるけど、おまえ毎日鞄から出てるよな?物の配置が変わってんだよ!」
「ひっ…ヒナ、毎日鞄の中でおりこうさんにしてるのー!!それに、ヒナは鞄から出ていっぱい遊びたいのに、ヒナのこと閉じ込めるからメーなのー!」
俺は無言でワニのぬいぐるみにハサミを振り下ろす。
「びゃああああ!ワニしゃんいじめちゃ、メーなのー!」
雛苺を無視し、何度もハサミを振り下ろす。ワニしゃんの手足を切ってあげたりもした。
ワニしゃんはあちこち切りつけられ、中の綿が出てきている。
「だめって、いってるのー!」
雛苺がワニしゃんをかばって飛び込んで来たので、
雛苺の背中にハサミが突き刺さった。
「びゃあああああ!」雛苺が絶叫する。
「ワニしゃん…いじめちゃメーって言ってるの…ヒナのたったひとりの…おともだちなの…あなたが…ワニしゃんいじめるから…こんなことになったの…」
何言ってるんだ、コイツは?俺がワニのぬいぐるみにハサミを突き立てたりするから、雛苺にハサミが刺さってしまったって言ってるのか?好都合じゃないか。
まるで、俺が雛苺にハサミを突き立てたくなかったとでも言わんばかりの態度だ。

63:水先案名無い人
24/07/29 01:33:47.91 GWmsoPw20.net
俺は雛苺の背中に刺さったハサミの柄に手を置くと全体重を掛けた。
「あぎゃああああああ!びゃー!びゃー!いちゃい、いちゃいのー!これ抜いてほしいのー!!」
「雛苺、自分でハサミ抜けるか?」
「抜けないのー!!ヒナ、おてて届かないのー!」
俺は雛苺が自力でハサミを抜けないことを確認すると、鞄の中にうつ伏せにして入れてあげた。
ワニしゃんの千切れた足も一本鞄に放り込む。
「エサだぞ。お腹が空いたら食べてもいいからな。」
ワニしゃんの本体を入れてあげても、コイツはそれを友達と認識するだろう。そんなことは許さない。
永遠に大嫌いな孤独の中で背中の痛みに苦しみ続けるがいい。
鞄の蓋を閉めるとハサミの柄が蓋に引っかかって閉まらないので、俺は全体重を掛けて鞄の蓋を閉めた。
ハサミはより深く雛苺に食い込むことになり、雛苺は絶叫している。鞄越しでもうるさいので、押し入れの奥深くに鞄を押し込む。

…今でも俺は半年おきに雛苺の鞄を開けてあげている。ゼンマイが切れてしまっては、雛苺に絶望を味合わせることができないからだ。夜の内にゼンマイを巻いてあげているので、雛苺は気付かない。したがって、半年に1回、実は孤独ではなくなっていることに
雛苺は気づいていない。俺はゼンマイを巻くと、すぐに鞄の蓋を閉める。雛苺は背中の痛みで目覚めるというわけだ。鞄の中では雛苺の傷が治っていくが、根本の痛みの原因を除去できないため、傷が治っていくそばから背中の痛みが雛苺を蝕む。
永遠の時の中で、ひとりぼっちで、激痛に蝕まれ続けるがいい。全ては自分で蒔いた種だ。性格、言動、容姿…全てが人を苛立たせる雛苺には死すら生ぬるい。

64:水先案名無い人
24/07/29 03:39:46.15 0Gmlnua50.net
「朝なのよ〜起きてヒナと遊んで欲しいの〜!」
朝7時。雛苺に揺すられて目を覚ます。
「あっ!起きたの!おはようございますなの!お寝坊さんなの〜!」
雛苺は愛らしい笑顔で僕の顔を覗きこんでいる。まだ眠い…が、僕は雛苺の頭を撫でると、
「おはよう雛苺。ありがとな。起こしてくれて。でも今日はちょっと用事があるんだ。」
僕は眠たい頭を無理やり起こし、よそ行きの服に着替える。
「ぶー!ヒナ、遊んでほしいの!」
「また明日な!」
「うゆ…明日?帰ってきたらヒナとあそんでなの!」
「今日は遅くなるから…先に寝てていいぞ。」
「うゆ…ヒナ、今日もひとりぼっちなの…」
「明日は一緒におでかけしような!」
「うわあい!おでかけたのしみなのー!…うゆ…でも、ヒナ起きてるから…ヒナにただいまってして、あたまなでてほしいの…」
「雛苺はいい子だろ?いい子は9時には寝ないとダメだろ?」
「わかったの…でも、帰って来たら、ヒナの鞄開けて、ただいま、おやすみっていってほしいの…」
「わかったよ。んじゃ、いってきます。」
「いってらっしゃいなのー!」
僕は特に行く宛もなく、ブラブラと街を流す。
今日は用事なんてない。なんというか、雛苺のことは嫌いではないが、あの子供っぽいところが苦手だ。1日中雛苺と遊ぶのもひどく疲れる。僕は雛苺に嘘をついた罪悪感から、雛苺に何かプレゼントを買って帰ろうと思った。22時過ぎに帰宅すると、雛苺がトテトテと玄関に走って来た。
「おかえりなさいなのー!ヒナ、ずっとさみしかったの!帰ってきてくれてうれしいの!」
僕は雛苺がまだ起きていることを叱りそうになったが、雛苺のニコニコしている顔を見ると叱る気も無くなる。よっぽど僕の帰りが待ち遠しかったのだろう。僕は雛苺の頭を撫でてやる。
「もう寝ないとダメだろ。」
「えへへ…あたまなでてくれてありがと!
ヒナ、とってもしあわせなの!」
雛苺が幸せそうに微笑んでいる。僕は雛苺を抱っこすると鞄まで連れて行った。
「うわあい!ヒナ、だっこ大好きなの!」

65:水先案名無い人
24/07/29 03:50:40.69 0Gmlnua50.net
翌朝。僕はまた雛苺に揺すられて目を覚ます。
「今日は一緒におでかけする日なのよ〜。早く起きてなの〜。」
「ああ、おはよう雛苺。」
「おはようございますなの!」
「あっそうだ。昨日雛苺にアクセサリー買ってきてあげたんだ。」
「うゆ?あくせさりー?」
「プレゼントだよ…っと、雛苺、お風呂入って来い。水ためてやるから。」
僕は雛苺をだっこして風呂場に連れて行くと雛苺の服を脱がしてやり、浴槽に浅めに水を張った。深くすると雛苺が溺れてしまうかもしれない。
「お風呂っていうか、プールだけど。しばらく遊んでてくれ。」
「わーい!プールプールー!」
僕はとりあえずまだ眠いのでベッドに横になった。1時間ほど経って雛苺を見に行くとプカプカ浮いて楽しんでいた。

66:水先案名無い人
24/07/29 04:01:27.24 0Gmlnua50.net
雛苺は僕に気が付くと、
「あっ!いらっしゃいませなの!ヒナと一緒にプールであそんでくれるの!?」
「今日はおでかけする日だろ。雛苺、行くぞ!」
僕は雛苺をだっこして浴槽から出してやり、
体を綺麗に拭いてやると、昨日買ってきた首輪とリードを雛苺に取り付けた。
「うゆ?これ…なんなの…?えっ、えっ?
うゆ…?うゆ?」
混乱している雛苺を尻目に僕はリードを引っ張り、雛苺の散歩に出掛ける。雛苺は真っ裸で四つん這いになりトコトコついてくるが、困惑しているようで、何か言うでもなく、目を白黒させている。
僕は公園に来ると、雛苺を木の枝に繋ぐ。
ちょうど首吊をしたような格好だ。
「んぎぃー!…くるしいのー!ヒナ…ヒナ…くるしいの!外してほしいの…」
雛苺が苦しそうに何か言っているが、僕は無視して帰路についた。翌日、公園に行ってみると、「雛苺の不法投棄禁止。処分済み」の紙が地面に貼られていた。

67:水先案名無い人
24/07/30 22:09:39.97 uY1ctggM0.net
あっ、雛苺だ!おーい!
うゆ?おにいちゃんだあれ?ヒナとあそびたいの?
ドゴォ!
オゲェ…いきなりなにするの…ヒナはおかあさんになるんだからおなかをなぐっちゃめーなの…
ドゴォ!
カハッ…ヒナのおなかなぐっちゃ、やー!
バキッ!
アヘッ!ヒナのあちゃまいちゃいのー!ヒナのあちゃまたたいちゃ、やーの!やーの!
ブチブチブチブチ…
あー!ヒナのかみのけ…!いちゃいいちゃいいちゃいのー!ヒナのかわいいかみのけかえしてなの!
バシャ!シュボッ…
あちゅい、あちゅいあちゅいのー!ヒナもえちゃうの!けしてほしいの!!
「死ねよ雛苺」

68:水先案名無い人
24/07/31 02:42:57.40 335inBHR0.net
雛苺が不細工なので罰を与えることにした。
雛苺の胴体にオモリを紐で強く縛り付ける。
雛苺は知能が低いので、紐の結び目を解けない。
「いたいのー!このひも、ヒナのこときゅってしてるの!とってほしいのー!」
知遅れが何か言っているが無視して水を張った浴槽に放り込む。知的障害者の雛苺は口から大量の空気を吐き出したかわりに水をたくさん飲んでしまったようで
苦しそうだ。醜い顔をさらに歪めて短い手足でバタバタともがいている。
俺はシャワー派なので、浴槽の水は張ったままだ。
3日目にそろそろ水換えをしてやろうと浴槽を覗くと、沈めたばかりの頃と同じように雛苺は苦しそうにもがいている。全く、芸のないやつだ。おもしろいリアクションでもしろよ!腹が立った俺は自らの体から出た汚れで濁った水の中で雛苺が永遠に苦しむことを願った。1週間ほどの旅行から帰って来てみると、水は真っ黒に汚れていたが、雛苺はまだ溺れていた。といっても、前より元気がない。鞄で寝ていないからだろうか。俺は浴槽の中に鞄を放り込んだ。雛苺は鞄に向かってノロノロと移動するが、非力なので水圧のかかっている鞄を開けられない。本当になんにもできないクズだ。俺は汚水の中に手を突っ込むのは嫌なので長めのゴム手袋をして鞄の蓋を開けてやる。雛苺は溺れながらもこちらを見て笑顔を作ろうとしている。
おまえの笑顔はこの世で一番嫌いなんだよ。
雛苺が鞄に入ったので俺は鞄の蓋を閉めた。
こいつバカだろ。こいつの力じゃ中から鞄はあけられない。暗闇の中で永遠の孤独を味わうがいい。

69:水先案名無い人
24/08/01 03:27:08.99 /VlYFDST0.net
「おやすみなさいなのー!」
雛苺が鞄を閉める。なんで雛苺のくせに鞄で寝ようとするんだよ。僕は雛苺の鞄を開ける。
「うゆ!びっくりしたのー!」
雛苺はぬいぐるみを抱いて寝ようとしていた。
「どうしたの?ヒナともっと遊びたいの?ヒナ、うれしいけど、もうねむいの…あしたにしてほしいの…」
コイツは人が疲れてるときでも遊んで遊んでとウザッたく纏わりついてくるくせに自分が眠い時は明日にしてなどとほざいている。自分勝手な雛苺に僕は激昂した。雛苺の横っ腹に全力で金槌を振り下ろす。
「ぴゃああああああ!アガッ…カハッ…!」
雛苺は悲鳴をあげたが、それ以上は声が出せないようで、殴られたところをちっちゃなおててで抑えて口をパクパクしている。口からはヨダレを垂らしている。
本当に醜く気持ち悪いヤツだ。僕は雛苺を鞄から引っ剥し無理矢理立たせると、気持ち悪い靴ごと雛苺の足の甲に釘を打ち付け、鞄に固定する。
「ピャッ!アギギギギギギ!」
雛苺が意味不明な言葉を発しながら喚き散らす。
これで雛苺は一生立ったままだ。鞄の蓋を閉めることも出来ないので、眠ることも出来ず、段々と弱っていくだろう。僕は取り敢えず、雛苺のボディに何発も拳を叩き込む。何発殴っても倒れないのでちょうどいいサンドバッグだ。それからは雛苺が気を失うまで殴り続けるのが僕の日課になった。
「ヒナのこといじめちゃ、めーなの!ヒナはとってもかわいいんだから!ヒナはあなたに愛されてかわいがってもらうの!」

70:水先案名無い人
24/08/01 03:34:54.25 /VlYFDST0.net
雛苺が不快な言葉を吐くので、どれだけ雛苺が不細工か、どれだけ雛苺の知能が低いか、どれだけ雛苺の性格が最悪か、そして僕がどれだけ雛苺のことが嫌いかを耳元で大声で捲し立ててやる。雛苺はちっちゃなおててで必死に耳を塞ぐので、ガラ空きの腹に拳を叩きつける。
「オゴォ…!」

雛苺の顔なんか見たくもないので、今では鞄の向きを変え、雛苺は壁の方を向かせている。
後ろ姿さえ殺意を覚えるほどの醜悪さだが、雛苺のブス面を見るよりはマシだ。この白い壁と、殴られる毎日だけが雛苺の世界の全てだ。
朝起きると僕はまず雛苺の後頭部を蹴り飛ばす。
最近ではあまり反応をしてくれなくなったので、
金属バットを雛苺の頭に叩きつける。雛苺は失神するが、すぐに熱湯を注ぎ意識を取り戻させてあげると、
「ちゃあああ!ヒナのあちゃまああああ!」と反応してくれる。
「うゆ…ヒナね、ずっとひとりぼっちだったの…みんな最初はヒナのことをきもちわるいとかバカとかブスとかいって、いっぱいかまってくれたけど…少しずつヒナのこと無視して、鞄に閉じ込めるようになったわ…」
「ヒナ…こうやって鞄から出して貰えて…毎日あなたに遊んでもらえてうれしいの!ちょっと痛いけど…ヒナはすぐ元気になるからもっとヒナと遊んでほしいの!これからもずーっとヒナのことかわいがってほしいの!」
殴られてもかまってもらえることが嬉しいらしい。
次の日、僕は雛苺を半日の間バットで殴り続け、粉々にした。途中で雛苺の顔を見たが、死への恐怖と遊んでもらえる嬉しさが同居した顔をしていた。
砕いた雛苺の欠片はその辺を歩いていた野良の雛苺に無理矢理食わせたところ、喉を掻き毟って死んだ。
害獣でも害獣を駆除する働きがあり、益になることもあるらしい。僕はこの綿密に創造された世界に思いを馳せ、今日も害獣雛苺を駆除している。

71:水先案名無い人
24/08/03 21:37:48.07 QKziRSZV0.net
「うわあい!おはようなのー!きょうはトモエ、おしごとおやすみでしょ?雛といっぱい遊んでほしいのー!」
雛苺が元気に鞄から起きてくる。
私は保育士をしているが、正直雛苺の世話は大変だ
。園児たちの中にはイタズラをしたり、わがままを言ったりする子もおり、叱ると雛苺みたいに大声で泣きわめくが皆、純真無垢で素直、ちゃんと反省することの出来る良い子だ。雛苺とは違って。
私は園児たちとのようにうまく雛苺と接することが出来ず、雛苺ときちんと向き合えないでいた。

72:水先案名無い人
24/08/03 22:10:02.01 QKziRSZV0.net
私は仕事に行き詰まると、いつもショッピングモールにあるゲームコーナーに併設されているキッズスペースに行くことにしている。仕事とは離れたところで
子供たちの元気に跳ね回る姿を見て、今の自分の気持を再確認する為だ。
ずっと家から出ることの出来ない雛苺も可哀想なので、私は雛苺も連れて行くことにした。
「雛苺、一緒にお買い物行こっか。」
「えっ!おかいもの?雛もつれてってくれるの!?うわあい!雛、とってもうれしいのー!」
「うん、じゃあ行こっか!」
「うゆ…トモエ…?雛ね、せっかくだから、おめかししたいのよ…雛、鞄で寝ていつも髪の毛とリボンがくしゃくしゃになっちゃうから、雛の髪、ととのえてほしいの…リボンもきれいにむすんでくれりゅ…?」
それもそうだ。せっかくのお出掛け。雛苺だってオシャレしたいに決まっている。私はそんなことにも気が付かなかった自分に少し嫌悪したが、雛苺の髪を櫛で梳いてやり、リボンもきれいに結んであげた。
「雛苺。ちゃんとおめかししないとね。ドレスも出してあげるわね。」
雛苺がそのまま寝るとドレスもくしゃくしゃにしてしまうので、雛苺のドレスは洗濯し、アイロンを掛けて大切に箪笥にしまっている。私は箪笥から雛苺のドレスを取り出すと、雛苺にバンザイさせてドレスを着せてあげた。
「うゆ…雛、ドレス着てもいいの…?雛、とっても嬉しいの!」
雛苺はとっても幸せそうに満面の笑顔で喜びを表現している。こんなにドレスを着たかったのなら、雛苺がひとりでお留守番している時に着させてあげればよかった。
「じゃ、雛苺。鞄に入って。車まで連れて行ってあげる。」
「あのね、トモエー…雛ね、だっこしてほしいの。
だっこ、だめ?」
雛苺が甘えてくる。あまり甘やかしては駄目だが、普段かまってあげられてない分、大目に見て上げることにした。
「ふふっ。雛苺ったら甘えん坊さんね。いいわよ。抱っこしてあげる。でも、お店に着いたら、ちゃんと自分の足で歩くんだよ。」
「わーい!トモエ、あいがとなのー!雛ね、だっこされるの大好きなの!」
私は雛苺を抱っこして車まで連れて行くと、チャイルドシートに固定する。
「じゃ、出発するよ。」
「うん!しゅっぱつなのー!おかいものたのしみなのー!!」
私は車を発車させる。
「雛苺は、何か欲しいものある?」
「んと…あっ!雛ね、うにゅーがほしいの!」
「了解。」
雛苺はいつも家でお留守番しているので、外に出られるというだけで嬉しいのだろう。本当に嬉しそうに流れて行く景色を見てははしゃいでいる。

73:水先案名無い人
24/08/03 22:39:29.05 QKziRSZV0.net
ショッピングモールに着くと私は雛苺を車から降ろしてあげた。鞄には入りたくないと雛苺が言うので、鞄は車に置いていくことにした。
雛苺は私の後をトコトコとついて来るが、周りの景色がめずらし時々立ち止まると、ポケーっと周りを見回し

74:水先案名無い人
24/08/03 22:40:06.02 QKziRSZV0.net
ショッピングモールに着くと私は雛苺を車から降ろしてあげた。鞄には入りたくないと雛苺が言うので、鞄は車に置いていくことにした。
雛苺は私の後をトコトコとついて来るが、周りの景色が珍しいのか、時々立ち止まると、ポケーっと周りを
見回している。

75:水先案名無い人
24/08/03 23:03:23.97 QKziRSZV0.net
「雛苺!駐車場は車がくるから危ないよ!早くおいで!」
「うゆ〜トモエ〜…雛、つかれちゃったの…だっこ」
「お店に着いたらちゃんと歩くって言ったでしょ?鞄で運ばれるのがイヤって言ったのも雛苺だよ。」
あまり雛苺を甘やかすわけにはいかないし、幼い子相手でも、約束したことはちゃんと守るし、守らせる。それが幼い子を相手にするうえで最も重要なことだと私は思っている。雛苺は泣きべそをかきながらも、ちょこちょこと私の後についてきた。
店内に入るとエスカレーターがあり、2階にあがったすぐのところにキッズスペースがある。
休日ということもあり、キッズスペースには既にたくさんの子供達がおり、親御さんがその周りの縁に座っていた。私は少し離れたところに立ち、遠巻きにキッズスペースの子供達を見る。皆、思い思いに元気に遊び回っている。しばらく見ていると、雛苺がやっと追いついてきた。「ゼェ、ゼェ…雛、雛…ゼェ…」肩で息をして、私に何事かを伝えようとしている。
「がんばったね、雛苺。」
私は雛苺の頭を撫でてやり、そう伝える。雛苺は苦しそうだが、目一杯の笑顔で応えてくれた。
私は自分の気持を再確認した。やっぱり私は子供が大好きだ。キッズスペースで遊ぶ子供たちを見てそう思う。この子たちの礎になれたら、どんなに素晴らしいことだろう。

76:水先案名無い人
24/08/03 23:16:23.89 QKziRSZV0.net
雛苺はまだ少し苦しそうだが、私の見る方向を見て、
楽しそうに笑っている。雛苺にとって同年代の子供を見る機会は少ないのだろう。興味津々といった表情だ。
「雛苺もあそこでみんなと遊びたい?」
「うん!雛もあそこいきたいのー!」
私は雛苺を連れてキッズスペースに行くと、縁に雛苺を立たせた。
「はい、雛苺。そこからジャンプ!」 
「うい!…ちゃあ!」
雛苺は無事、キッズスペースに着地する。
それを見た子供達は、遊びの手を止め、目を丸くして雛苺を見つめている。周りの親御さんは、びっくりしたように目を白黒させている。

77:水先案名無い人
24/08/03 23:29:28.36 QKziRSZV0.net
私はいつもの仕事モードになり、
「みんなー!雛苺ちゃんがきてくれたよー!」
「雛苺ちゃん ’で’ いっぱいあそんであげてねー!」
「雛苺ちゃんを一番苦しませた子が勝ちだよー!
優勝は誰かなあ!?」
と大声で子供達に呼びかける。
親御さん達はすぐに私の意図に気付き、胸を撫で下ろしている。子供達も理解したようだ。バカな雛苺だけが何も理解出来ずに、楽しそうに子供達の元へトコトコと駆け寄って行く。雛苺に近付かれた子供は、雛苺の顔面に握った拳を叩きつけた。子供の拳なので、大したダメージはないはずだが、コイキングよりも弱い雛苺は顔を抑えて床に丸まり、火がついたように泣き喚いている。その様子に怒りを覚えた子供達は一斉に雛苺に駆け寄ると、雛苺を囲んで殴る蹴るし始めた。
「ちゃ…!なん…どうし…いちゃい!いちゃい!
ちゃっ!雛、雛、あちゃっ!ちゃー!やめっ!…やめっ…やー……なのっ!」
「びぇぇぇん!!雛にひどいことしちゃ、やーなの、やーなのー!雛は…雛、みんなと仲良くなりたいの!なんで雛のこと、いじめるのおぉ!」
雛苺は一瞬、泣くのを忘れて混乱しているようだったが、再び泣き喚き始めた。
「すいません、大変心苦しいのですが…30分ほど買い物して来たいんですが、雛苺のこと、見ててもらえます?」
側にいた親御さんに頼むと、その方は2つ返事で快諾してくれた。

78:水先案名無い人
24/08/03 23:51:44.05 QKziRSZV0.net
30分して戻ると、雛苺はまだ子供達に暴行を受けていた。子供達は雛苺をボールにみたて、サッカーをしているようだった。大人に同様のことをされれば、雛苺はものの数分で壊れてしまうだろうが、子供達の非力さが幸いしたのだろう。雛苺はナマクラ刀で何度も急所を外して傷つけられるように、長い時間を掛けて嬲り殺しにされているような状態だった。より長く雛苺のことを苦しめてくれてありがとう。
「みんなー!雛苺ちゃんであそんでくれて、ありがとねー!もうみんな優勝だよー!!」
私は子供達に雛苺への虐待をやめさせるとこちらへ
子供達を呼んだ。子供達は私の元へ駆け寄って来る。
雛苺を見ると、倒れてボロボロになっているが、
顔だけこちらを向けている。
私が助けてくれたのだと勘違いしているのか、苦しそうだが、引きつった笑顔で私を見ている。
私は買って来た除菌シートを子供達一人一人に渡す。
「雛苺ちゃんみたいなバッチィの触っちゃったから、みんなおてて、ふきふきしようねー!」
その後で、雛苺に見せつけるように子供達の頭を順番に撫でてあげると、苺大福を渡していく。
「がんばったね!えらい、えらい!これ、ご褒美の苺大福だよ!がんばったから、これあげるね!」
雛苺は苺大福と聞いて顔を輝かせたが、自分を虐めた子供達が頭を撫でられ、苺大福を与えられていることに気が付くと、大粒の涙を流している。
「あう…雛は…雛のうにゅー…」
最後に、倒れている雛苺に近づく。
「雛は…うにゅー…雛も…うにゅーほしいの…」
「あんたの苺大福は買って来てないよ。」
「しょんな…トモエはいったわ…雛にうにゅー食べさせてくれるって…」
車の中での話を言っているのだろう。
「あんたが苺大福を食べたいって言って私は、わかった、って言っただけで、あんたに買ってあげるとは一言も言ってないけど?」
「いったの!トモエは、雛にうにゅーくれるっていったの!」
雛苺が騒ぐ。面倒臭いので、私は倒れている雛苺の背中と頭を交互に踏みつける。何回か踏みつけると雛苺はピクピクと痙攣し、大人しくなった。
私は子供たちや親御さんに別れの挨拶を告げると、
除菌シートと苺大福を買ってきた時に購入したレジ袋に雛苺を入れると、キッズスペースを後にした。
レジ袋の中では正気を取り戻した雛苺がガサガサと暴れていた。

79:水先案名無い人
24/08/04 00:08:10.05 N0DNBD1I0.net
私は帰路についた。途中でリサイクルショップに立ち寄り、雛苺の処分を頼んだが、難色を示された。
「お客さん、アレ…」
店員さんが指差すほうを見ると、大きな段ボール箱が2つあり、中には大量の雛苺が詰まっていた。
「うにゅー……うにゅ……」
「雛…ここから……」
「びぇぇぇぇん!」
「ちゃっ…ちゃー…」
「あんま…あんまあ……」
段ボール箱の中の雛苺たちは皆、元気なく苦しそうな鳴き声を立てている。段ボール箱には「処分品 雛苺1匹1円」とマジックで書かれている。
「1円でも売れないんだよ…捨てるのにもお金かかるし…ちょっとウチではこれ以上雛苺は引き取れないです。」
店員さんは申し訳なさそうに雛苺の受取を拒否する。
私は店員さんと交渉し、雛苺の鞄をつけることで、なんとか雛苺を引き取ってもらうことに成功した。
雛苺は他の雛苺がひしめく段ボール箱に投げ入れられた。鞄のほうは雛苺の巣であったために、特に念入りに消毒、洗浄されたあと、100円の販売価格で店頭に並んだ。
私は1ヶ月以上、雛苺をリサイクルショップに放置した後、1円で買い戻した。その帰り、嬉しそうにはしゃぎまわる雛苺のリボンとドレス、下着を引きちぎって裸にした。その後、雛苺の両方のあんよを叩き潰すと、私は雛苺を山に捨てた。
今回、私は再確認した。私は子供が大好きだ。そして雛苺のことは大嫌いだと。

80:水先案名無い人
24/08/05 20:12:17.52 3ZdsTS1P0.net
僕は雛苺のことが大好きだ。僕が家に帰るといつも雛苺が愛らしい様子でお出迎えしてくれる。
「かじゅき!おかえりなさいなの!ヒナ、かじゅきがいなくてさみしかったのよ…ヒナがねんねするまで、
ヒナとあそんでくれりゅ?」
勿論だよ、雛苺!僕は何をおいても雛苺との約束は絶対に守るよ!雛苺の笑顔は僕に元気をくれる。雛苺の幸せそうな顔を見ると僕も凄く満ち足りた気持になるんだ。…ところが、これは僕だけらしい。世間一般の人達は、雛苺のことをひどく嫌っているようだ。雛苺と触れ合いたくないと、鞄に一生閉じ込める者もいれば、雛苺に暴行を加えたり、水に沈めたり、熱湯を掛けたりと虐待まがいのことをしている人たちもたくさんいる。なぜこんなにかわいい雛苺を悲しませるようなことができるんだろう。雛苺を泣かせることができるんだろう。雛苺には笑顔が一番似合うのに。

81:水先案名無い人
24/08/05 20:31:24.71 3ZdsTS1P0.net
雛苺がどの家庭にもいるのは、そもそも、家庭から出るゴミを食べてくれるということで、国が一家に一匹以上の雛苺をおくことを推奨した結果だ。早期に雛苺を導入した家庭には、補助金も出された。雛苺がいれば、家庭から出るゴミの80%が削減されるという国の資産もあり、大規模な雛苺の養殖場の建設なども、国家プロジェクトとして推進された。しかし、蓋を開けてみると、雛苺は好き嫌いをしてゴミを食べない。それどころか、冷蔵庫内の食材も勝手に食い荒らすことがわかり、市井には捨てられた雛苺が増え、結果として飢えた雛苺がゴミを荒らし散乱させるということが社会問題となった。国は養殖で数が増えすぎた雛苺と、捨てられた野良の雛苺とを減らす目的で、一家に必ず一匹以上の雛苺をおくこと、雛苺を捨てる際は正規の手順を踏んで廃棄することを義務付け、違反者には重い罰則を科した。

82:水先案名無い人
24/08/05 20:34:44.17 3ZdsTS1P0.net
国民はしぶしぶ雛苺を家に置いていた状況ではあるが、雛苺は何の役にも立たない、むしろ人類にとって害しかないと唱える人々が雛苺の虐待を始めてしまった。誰しもが雛苺を嫌っていたので、異を唱える者はなく、かえってストレスを発散できるために、暴力、暴行、殺人などの犯罪は大きく激減し、学校や職場におけるいじめも姿を消した。
今や雛苺虐待のおかげで、先進国の中で日本は圧倒的に犯罪が少ない国となった。国も半ば雛苺虐待を公認しており、家庭だけでなく、職場や学校にもストレス解消の目的で雛苺を置くように指導した。僕の学校にも、ひとクラスごとに雛苺が置かれており、生徒達は休み時間になると、雛苺を虐めて遊んでいる。なぜこんなにかわいい雛苺にそんなことが出来るのか…僕はいつも雛苺がいじめられていると、とても悲しく、悔しい気持になるのだが、無力な僕には何も出来ない。
教室で雛苺虐待が始まると、僕はいつもトイレに逃げ込んでいる。

83:水先案名無い人
24/08/05 20:50:43.83 dwR7mFOR0.net
放課後も雛苺はいじめられている。ウチのクラスの雛苺(僕はひーちゃんと呼んでいる)は、今日は男子トイレで代わる代わる小便を掛けられた後、綺麗にするという名目で、頭から大便器に突っ込まれ、水洗のレバーを引かれていた。ひーちゃんは溺れていた。
髪の毛も便器の排水部分に引っ掛かってしまっていたが、無理矢理に大便器から引き抜かれた為、ブチブチと大量の髪の毛が抜けてしまい、大号泣していた。
僕は早くひーちゃんへの虐待が終わることを願った。
ひーちゃんを虐めた者たちがトイレを後にすると、僕は、泣いているひーちゃんの頭を撫でて、こっそりと苺大福を与えた。ひーちゃんは泣いているが、それでも笑顔を作り、僕に小さな声で「あいがと…」と言ってくれた。

84:水先案名無い人
24/08/05 21:04:55.72 dwR7mFOR0.net
「うゆ…?かじゅきぃ、ヒナの言ってること、ちゃんときいてくりぇてりゅ?」
僕の家の雛苺のヒナちゃんが僕に話しかけてくれていたようだ。僕は虐待を受けている可哀想なひーちゃんのことを考えていて、ヒナちゃんが言ってることを聞いていなかった。僕は雛苺の頭を撫で、
「ごめん、ヒナちゃんもう1回言ってくれる?」
「ぶー!ヒナのこと、ムシしちゃメッ、メッなの!
あのね、ヒナね、かじゅきにお手紙かいたの!これあげりゅの!」
雛苺が書いてくれたお手紙を受け取る。お手紙には、
「かじゅき、いちゅもあいがと!ヒナ、かじゅきのこと、だあいすきなの!これからもヒナとなかよくしてね!」
そう書かれていた。僕は雛苺の優しさに涙を零した。
「うゆ…かじゅき…ないてるの?どっかいたいの?」
「ヒナちゃんは優しいな。ごめん、もう大丈夫だよ。」
もう大丈夫だ。僕はひーちゃんを助ける。ひーちゃんへの虐待をやめさせる。僕は雛苺を抱っこするとほっぺたをくっつけてスリスリした。
「ヒナちゃんのことも僕が守るからね!」
雛苺は何のことかわかっていなかったようだが、
僕にほっぺたをスリスリされて本当に幸せそうな顔をしていた。

85:水先案名無い人
24/08/05 21:18:40.23 dwR7mFOR0.net
翌日。僕は雛苺を学校に連れて行った。今日からテスト期間で、学校が昼過ぎに終わるため、ヒナちゃんと
帰りに公園で遊んで帰ろうと思ったからだ。ヒナちゃんは外に出るのが嬉しいのか、僕のリュックサックの中ではしゃいでいる。
「ヒナちゃん、学校に着いたら、いつもみたいに静かにしてるんだよ。」
「はいなのー!ヒナ、かわいいから、ゆーかいされちゃうかもしれないんでしょ?ヒナ、わかってるの!
ヒナはおりこうさんだからだいじょぶなのよー!」
僕は雛苺と離れるのは辛いので、これまでにも雛苺を学校に連れて行ったことがあったが、ヒナちゃんはいつもおとなしくしてくれていた。今回も大丈夫だろうと安心しきっていた。それが悪かった。

86:水先案名無い人
24/08/05 21:29:33.86 dwR7mFOR0.net
テスト中。長い静寂にヒナちゃんは恐怖したようで、
「かじゅきー!!ヒナのそばにいてほしいの!ヒナ、ひとりぼっちはやーなの!こわいの!」
叫び声を上げてしまった。雛苺はリュックサックごと、監視の先生が職員室に持って行ってしまった。
僕はヒナちゃんに会いたい一心で、テストが終わった次のテストまでの休み時間に職員室へ走った。
次のテストが始まるということで、僕はあまり叱られることはなかったが、今日のテストが終わるまでは雛苺は職員室で預けられることになった。 
テストが終わり、僕は職員室へ走る。知らない間に雛苺がリュックサックの中に入り込んでいたと嘘をつき、なんとか雛苺を返してもらうことができた。
教室へ戻ると、まだほとんどの生徒が帰り支度をしているところだった。
「なあ、おまえ雛苺連れてきたんだな。クソ苺と一緒に虐待しようぜ!」
クラスでもひーちゃんを最も過激に虐めているグループの長が話しかけてきた。クソ苺とはひーちゃんのことだ。

87:水先案名無い人
24/08/05 21:56:11.12 dwR7mFOR0.net
僕は、今日は用事があるから、といって帰ろうとしたが、賑やかな外の様子に興味が尽きなかったのだろう、ヒナちゃんがリュックサックから出てきてしまった。
「ほえー!人間さんがいっぱいいるの!ヒナ、みんなとあそびたいの!」
「ほら、おまえの雛苺もオレらと遊びたいって言ってるぜ!」
「はじめましてなの!ヒナはヒナっていうの!おにいちゃんのおなまえも教えてほしいの!」
「キモっ…なんだコイツ?」
「なんかコイツ全然こわがってないな。」
「クソ苺はバカだから優しくしてやると、コロっと虐待されてること忘れるけど…それでも、毎回、オレらの顔見ると怯えるのに…」
「うゆ…?ヒナはね、ヒナっていうのよ!ヒナとなかよくしてほしいの〜!おにいちゃんのおなまえは、なあに?」
「うっせえんだよ!クソガイジが!」
「ぶっ!!!」
雛苺は顔面に強烈な蹴りを食らい、壁に後頭部を強打した。今まで暴行を受けたことのない雛苺は、何が起こったのかわからないというふうに、一瞬、キョトンとした顔の後、今までに見たことのないくらいにその可愛い顔を歪めて大声で泣き始めた。
「なっ!なにするん…」
僕はいじめっこの前で腰が引けてうまく話せない。
「なんだぁ。コイツもちゃんとキモい声で泣けるんじゃねーか。」
「おまえ、すげーな!どういうふうに雛苺しつけてんだ?全く怯えない雛苺なんて始めてだよ!」
「ほんとにな!蹴られた時の泣き方も、まるではじめて雛苺を虐待したときみたいな反応だよ!」
「すげーよ!まるで今まで虐待されたことのない雛苺が初めて虐待を受けたような反応だ!どうやってしつけたん?」
いじめっこたちの賛辞の声が僕に飛ぶ。
「あう…なんで…ヒナのこといたいいたいするの…ヒナ…みんなとなかよくなりたいの…」
雛苺がえづきながら訴える。
「よお、こいつも仲間にいれてやろうぜ!」
いじめっこが、ひーちゃんを掃除用具入れから取り出し、ヒナちゃんに投げつける。
「ちゃあ!」
ひーちゃんはヒナちゃんの側の壁に頭から激突し、ピクピクと痙攣している。ヒナちゃんはそれを見て、
「あう…だいじょぶなの?あなたおかおから血がでてるの!」
「うゆ…?ヒナとおんなじかおしてるの…?あなたはだあれ?ヒナはね、ヒナっていうの!」
初めて見る雛苺に興奮して、心配もよそに嬉しそうに話しかけている。
「そいつはよ、クソ苺ってんだ。テメェと同じ、不細工で頭の悪い害獣だよ。」
「ちゃっ!ヒナたちはかわいいの!それにとってもおりこうさんなんだから!ヒナたちのことはかわいがってくださいなの!」
害獣という意味はわからないようだが、不細工、頭が悪いということはわかったようで、悪口を言われたと思ったヒナちゃんが反論する。

88:水先案名無い人
24/08/05 22:16:15.42 dwR7mFOR0.net
「おまえ、生意気だな。」
ヒナちゃんはクラスの20人ほどに代わる代わる暴行を受けた。僕はそれをただ黙って見ていることしかできなかった。僕は僕が標的になることを恐れて、必死に涙を隠し、歪んだ笑みを作った。ヒナちゃんは今まで僕に大切にされ、幸せに暮らしてきた。だから一層、自分に初めて向けられる悪意に感情がおいついていないというような挙動をしつつも、今までに見たこともないくらい顔を醜くく歪め泣いている。
その時だった。
「う…ヒナ…また、ねんねしちゃってたの…」
気絶していたひーちゃんが目を覚ます。
「…と、おまえら、やめやめ。」
いじめっこグループの長がヒナちゃんへの暴行をやめさせる。
「いいこと考えたぜ。こいつら戦わせて、負けたほうは3組の雛苺みたいにしようぜ!」
「ぶはっ!いいねソレ!」
3組の雛苺とは、ウチの学校の2年3組に以前いた、激しい虐待を受けた後、水槽に沈められ、1週間ほど溺れさせ続けられた挙げ句、火を付けられ、全身を業火でまとったまま3階から地面に叩きつけられて粉々になった雛苺のことだ。
「でも、こいつら理解できるかなあ?」
いじめっこグループの一人が、雛苺達に3組の雛苺が受けた虐待の動画を早送りで見せる。その動画を見た雛苺たちは、何かいうでもなく、ただただ、シクシクと泣いていた。
「いつまでも泣いてんじゃねえ!おまえらの負けたほうがこうなるんだからな!」
長の言葉を受けて、雛苺達の表情が悲しみから恐怖に変わる。やがて、いつも虐待をうけているひーちゃんが、これは脅しじゃないと察したのだろうか、ヒナちゃんのことをポカポカと殴り始めた。

89:水先案名無い人
24/08/05 22:43:38.78 RqyrDdBG0.net
「あうー…やめてなのー!ヒナはあなたとなかよくしたいのよ…」
ヒナちゃんは、体を丸め、床にうずくまるような格好でひーちゃんに一方的に殴られている。
「雛はもやされたくないの!雛はかわいいから、絶対に生き残るの!」ひーちゃんの無情なラッシュが続く。
「ぶはっ!ポカポカって音がしそうだな!雑魚すぎて迫力0だわ笑」
「こいつら、非力なくせに生命力は強いからな笑
これ何時間続くんだよ。」
「いいぞいいぞ!クソ苺!その調子だ!応援してやるからな!」 
いじめっの一人が、チカチカ点滅していた教室の蛍光灯を取り外すと、ヒナちゃんに叩きつける!
「ちゃあ!」
「ちゃあ!ってなんだよ笑 殺すぞ!」
「あちゃ!ちゃ!ちゃあ!いちゃ!いちゃい!」
ヒナちゃんに叩きつけて割れた蛍光灯をいじめっこがヒナちゃんに突き刺している。
「っ…ざけんなあっ!」
僕は、ヒナちゃんとひーちゃんの戦いに割って入る。
ヒナちゃんは!僕の幸せな雛苺だけは!僕が絶対に守るんだ!
僕はヒナちゃんへの殴打をやめないひーちゃんの頭を掴むと、壁に何度も打ち付ける。
「ちゃっ!…カハッ…!オゲェ…!」
ひーちゃんは苦しそうに嘔吐する。嘔吐して少し正気に戻ったのだろうか、まっすぐに僕を見据えた後、途端に悲壮感でいっぱいの顔になる。
「どうして…あなたはいつも、ヒナのこと…かわいがって…」
ひーちゃんが周りに聞かれたらまずいことを口にするので、僕は
「死ねっ!気持ち悪い雛苺!おまえらは殴られるしか能のない害獣だ!さっさと死ねよ!おまえら雛苺のことを好きなヤツは一人もいないんだよ!」
ひーちゃんの声をかき消すように大声を出し、何度も
何度もひーちゃんに暴行を加える。周りのいじめっこ達も、僕の豹変ぶりにタジタジで、ただじっとして、固唾を飲んで見守っている。

90:水先案名無い人
24/08/05 22:53:00.70 RqyrDdBG0.net
「ストップ!ストップ!」
いじめっこの長が僕を羽交い締めにする。
「完全に壊しちまったら、この後、クソ苺が苦しんで死ぬ様を見れないだろ?」
「つっ…てことは、ヒナちゃんの勝ちでいいんだよな!?溺れて焼かれて粉々になるのは、このクソ苺でいいんだよな!?オラッ!なんとか言えやコラァ!!」
僕の豹変ぶりに皆、驚いているが、
「ああ。死ぬのはクソ苺だ。」
長の一声で敗者は決まった。僕はヒナちゃんの頭を掴み、
「帰るぞ、雛苺。」
そういうと、ヒナちゃんをリュックサックに詰め、
教室を後にした。

91:水先案名無い人
24/08/05 23:13:09.95 RqyrDdBG0.net
クソ苺…ひーちゃんは、決定通り1ヶ月間、水槽に沈められ、溺れ続けることになった。雛苺はこれくらいで死ぬことはないので、1ヶ月もの長い間死ぬこともなく、ただ溺れ続けた。水槽から一度も顔を出すこともなく、いつも苦悶の表情で溺れている。僕はひーちゃんのことも大好きなので、苺大福をちぎっては水槽の中に落としている。ひーちゃんはいつも苦しそうだが、僕の姿を見ると少し嬉しそうだ。心無しか笑っているようにも見える。
「あいつ、やべーな…きっとクソ苺に少しでも優しくして、死ぬ時の絶望をより一層大きくしようとしてるんだぜ…」
僕はすっかりクラスの腫れ物扱いだ。
ひーちゃんがブクブクと何か言っている。水槽の中で何か言っているので、その声は聞こえないが、僕にはひーちゃんの言ってることがわかる。
「うわあい!うにゅーだー!あいがと!」
僕の家の雛苺…ヒナちゃんはあれからずっと塞ぎ込んでいる。人間たちに酷い目に合わされ、その理由が、自分たち雛苺が大勢の人間に、本当は殺したいほど憎まれているということを理解したからだ。
僕が帰ってきても、雛苺はお出迎えにこなくなった。
いつも雛苺を抱いてベッドで一緒に寝ていたのに、
僕がヒナちゃんを呼ぶ前に鞄に入って寝てしまう。
というか、雛苺は鞄から全然出てこなくなった。
僕が鞄を開けると、雛苺は両目から涙を零しながら眠っていた。以前は、毎朝、元気に起こしてくれていたのに、今ではヒナちゃんは鞄から出てこず、すすり泣きの声が聞こえる。頭を撫でてあげようとすると、ビクッと体を硬直させ、引きつった笑みを浮かべる。
どうしてこうなってしまったのだろう。あの元気なヒナちゃんはどこにいってしまったの?かわいい声で唄うヒナちゃんのお歌はもう聞けないの?ヒナちゃんが描く心がポカポカするようなラクガキはもう見れないの?頭を撫でてやると、幸せそうに、気持ちよさそうに目を細めていたヒナちゃん。雛苺の笑顔を返せ。

92:水先案名無い人
24/08/05 23:28:48.75 RqyrDdBG0.net
ひーちゃんは1ヶ月間溺れた後、燃やされて三階から地面に叩きつけられて粉々になった。
どうして…?というように、恐怖と…僕に助けを求めているような色に染まったひーちゃんの目…燃やされ、打ち捨てられる直前に見せたひーちゃんの瞳を、僕はわすれることは出来ないだろう。
…僕は不器用だ。ヒナちゃんのことが大好きなのに…ヒナちゃんのことを守り抜きたいのに…ヒナちゃんと笑い合いながら、一生を添い遂げたいのに…
ヒナちゃんのことをただ怖がらせてしまっている。
だから、僕は雛苺を一匹、買ってきた。ウジムシと名付けたそれに、今日もヒナちゃんの目の前で虐待を加える。クラスのやつらがやっているのとは桁が違う、おぞましく凄惨な虐待を。
ヒナちゃんは特別なんだ!ヒナちゃんには絶対にこんなことはしないよ!ウジムシは虐めるけど、ヒナちゃんのことは大切にする!かわいがってあげる!
…だから、ヒナちゃん。昔みたいにあの無邪気な、天使みたいな笑顔で僕を見てよ…

93:水先案名無い人
24/08/06 05:27:06.83 hdLJnLII0.net
雛苺のことが好きなのは人口の1%ほどと言われている。私はその1%だ。雛苺愛護団体を立ち上げ、いかに雛苺が酷い虐待にあっているか、そして愛情を注いであげれば雛苺がどれだけそれに応えてくれるかを訴えてきた。雛苺はとても賢い。大事にしてやればお花に水をあげてくれるようになる。そのことを力説しても、「花に水をあげるのなんざ、3歳児でも出来るぜ」と鼻で笑われる。雛苺を愛している私は周囲からは異常者と見られ、いじめを受けている。
私が朝、玄関の戸を開けると、そこには雛苺の死体が並べられている。苦悶の表情で死んでいる雛苺。一体、どんな酷い虐待を受けたのだろうか。中にはかろうじて息をしている雛苺もおり、私はそんな雛苺を部屋に連れ帰ると一生懸命に看病をする。そうして元気になった雛苺はそのまま家で保護する。こうして、私の家には11匹の雛苺が元気に暮らしている。
この家は私の家だ。主人とは離婚し、娘の親権も奪われた。主人も娘も、雛苺を可愛がる私のことを異常者を見るような目でいた。娘は私のせいで学校でいじめを受けた。「雛苺好きの娘」として。娘は何度も、「お母さん、もう雛苺を好きというのはやめてよ!」と私に訴えて来たが、私はそれを聞き入れることはなかった。娘は私を憎んだ。そして雛苺を憎んだ。今では11匹になってしまったが、我が家には多いときで28匹の雛苺がいた。17匹の雛苺は、娘と主人に笑いながら殺された。主人も家中を荒らす雛苺にやすらぎを奪われ、雛苺のことを憎んでいた。雛苺の可愛さを理解出来ない愚かな人達。実は私はもう長くない。死に至る病に冒されている。私が死んだら可愛い11匹の雛苺の面倒は誰が見るのだろう。最初に適切な処置をしていれば、私は命をつなぐことが出来た。しかし、雛苺を好きだという私に医者は、「おまえなんか死ね」はっきりとそう言った。私は悔しかった。死ねと言われたことがじゃない。雛苺の可愛さを理解できない愚かな医者に死を宣告されたこと。雛苺たちとの残りの時間がわずかしかないこと。それが悔しかった。私は雛苺の引き取り手を探しているが、一人も見つからない。
なぜ、こんなに可愛い雛苺を見捨てることが出来るのか。なぜ、こんなに可愛い雛苺を皆、嫌うのか。
雛苺達は寝たきりの私を心配して、私から離れないでいてくれる。「うにゅーたべたいの…」「あなたが死んだら、ヒナたち、餓死しちゃうの…ヒナたちのために生きてほしいの…」私はまだ雛苺たちに必要とされている。死ぬ訳にはいかない。私は強くそう思った。やがて私は少しずつ快方に向かい、病の完治も見えてきた。そんな時にあれは起こった。私がもう危ないと思った近所に住む人達が、我が家に上がりこみ、雛苺を全滅させたのだ。私が死ねば、残された雛苺たちは近所の家に害をなす。今でも雛苺の声がうるさくて不愉快だ。それが彼らのいいぶんだった。雛苺達は裸にされ、肛門から入れられた縄を口から出されている。そして、その縄は次の雛苺の肛門から口を抜け…10匹の雛苺が殺されて数珠つなぎにされている。「へっほ、ふぃっしょ、うんしょ、へっほ!」その縄を一匹の雛苺が引かされている。雛苺は私の前まで縄を引かされて来た。そして、媚びたような目で、近所の住人たちを見上げていたが、頭に金属バットを振り下ろされ、息絶えた。

94:水先案名無い人
24/08/07 03:32:50.47 WdLRIeDH0.net
僕は可愛がっている雛苺と一緒に川原にキャンプに来た。雛苺が設営を手伝ってくれようとするが、怪我でもしたら大変だ。僕はバケツに川から水を汲んできた。雛苺のお洋服を脱がせてあげ、バケツの中に入れて上げる。
「ふわあ!お水気持ちいいのー!」
雛苺が幸せそうに目を細める。
さっき川に近づいた時に気付いたが、川の流れがかなり速いようだ。僕は設営の場所をもう少し川から離したほうがいいように思った。雛苺のお洋服を持って雛苺を呼びに行く。
「ヒナちゃん、ちょっとテントの場所移動しようか。」
僕はそう言って、雛苺のお洋服を川に捨てる。
「ちゃああああ!ヒナのおようふくがー!」
雛苺は叫び声を上げ、バケツを引っくり返して川に向かって走ると、お洋服を追って川に飛び込んだ。
やはり川の流れはかなり速い。雛苺はあっという間に
流されていく。雛苺は必死に川から顔を出して僕に助けを求めているが、僕は雛苺に笑顔で手を振る。
よく考えると、ゴミを捨てるのはキャンパーとしてあるまじき行為なので、僕は雛苺のお洋服を必死で探し、岩にくっついていた雛苺のお洋服を見つけると、長い枝を使ってそれを回収した。よく見ると近くでは雛苺が溺れていた。枝を雛苺のほうに渡し、捕まるように言う。雛苺が枝を掴んだのを見ると、僕は枝から手を離す。雛苺は枝を掴んだまま、流されていった。僕は拠点に戻ると、米を炊く。キャンプの醍醐味はメシにあり。今日はカレーを作ろう。僕は気合を入れて一人分の食事を作り始めた。

95:水先案名無い人
24/08/08 01:35:56.91 ClG9oFT60.net
「シューン!夕ごはんなのよ〜はやくおりてきてほしいの〜!」
雛苺が僕を呼ぶ。僕は自分の部屋から降りて行く。
姉ちゃんと雛苺がテーブルで僕をまっていた。
今日は雛苺の好きなはなまるハンバーグか。
姉ちゃんにしては珍しく失敗したらしい。
ハンバーグの形が歪で、上に乗っている目玉焼きも
変な形をしている。
「いただきますなの〜!」
雛苺は元気よく、満面の笑顔で、いただきますと言ったが、ごはんを食べようとしない。ただニコニコして、僕を見てくる。
「なんだよ?雛苺、どうかしたか?」
僕はハンバーグを口に運びながら、雛苺に問いかける。僕がハンバーグを咀嚼し、飲み込んだ時だった。
「うわあい!ヒナうれしいのー!シュンがヒナのつくったはなまるはんばあぐ、たべてくれたの〜!」
「シュン、ヒナのつくったはんばあぐ、おいしいでしょ?」
「ヒナね、がんばっておこめも、といだのよ。おみそスープのおみそもヒナがいれたの〜」
僕は雛苺の言葉を聞くと感情が高まり、雛苺がせっかく作ってくれた食事に嘔吐してしまった。
最悪だ!雛苺が触った物を食べてしまった!僕は雛苺がベタベタ触って作ったであろう光景を想像し、再び嘔吐した。ハンバーグなんて特に最悪だ。汚い雛苺が汚い手でコネコネしたに違いない。3度目の嘔吐が僕を襲う。僕は雛苺が作ったとは言え、食べ物を粗末にするのは嫌なので、雛苺が座っているところまで行くと、雛苺に吐瀉物を浴びせかけた。

96:水先案名無い人
24/08/08 01:36:57.95 ClG9oFT60.net
「ちゃあ!くちゃいの、きちゃないの!ヒナ、シュンのゲロかけられちゃったのー!」
雛苺が騒いでいる。僕は、雛苺が触った物なんて食べたくないと吐き捨て、食卓をあとにした。
「しょんな…ヒナ、シュンによろこんでもらおうと思ってがんばったのに…ウエッ…シュンがグスッよろこんでくれるって思っていっしょーけんめーつくったの…よろこんでほしいのおおうわああああん!!」
雛苺が泣き出す。泣きたいのはこっちだ。
「雛苺…食べ物を粗末にするのは許さないぞ。僕のゲロが掛かった料理もおまえが全部食べろよ!」
僕は部屋に戻ると、4度目の吐き気に襲われたので、
雛苺の鞄の中にゲロを吐いた。鞄の蓋は閉めたが、
部屋中にゲロのニオイが充満したので、僕は仕方なく雛苺の鞄を庭に出した。疲れていたので僕は就寝した。23時頃、僕はお腹が減ったので、カップ麺でも食べようと台所へ降りていった。
「う…ヒナ、おなかいっぱいなの…でも、ヒナいい子だから残さないの…シュンの分もちゃんと食べるの…」台所では、雛苺が薄暗い照明の下で冷たくなったゲロまみれの料理を食べていた。雛苺は着替えもせず、風呂にも入れてもらえなかったようで、僕のゲロまみれだ。ゲロまみれの雛苺がゲロまみれの料理を食っている光景に、僕は再び吐き気を催す。もう胃液しか出なかったが、雛苺に向かって嘔吐する。雛苺はまた泣き出したが、それでもゲロまみれの料理を食べることをやめない。食べ物を粗末にしないで偉いぞ、雛苺。

97:水先案名無い人
24/08/08 01:37:55.20 ClG9oFT60.net
ただこのまま台所で食べられても邪魔なので、僕はゴム手袋をはめると雛苺を掴み、庭の鞄の中に放り込む。雛苺はゲロまみれの鞄の中に着地し、また泣き出す。料理の残りも全て雛苺の鞄の中に入れると、
「ちゃんと全部食べろよ」
そう言って鞄を閉め、雛苺が中から開けられないように、庭にあった大き目の石を鞄に置いた。
雛苺は中から鞄をドンドン叩いて泣き喚いているが、
無視して部屋に戻る。食欲が失せたので僕はカップ麺を食べずに就寝した。
朝、目を覚ますと雛苺の泣き声はまだ聞こえていた。
台所に降りていくと、姉が朝食の準備をしていた。
僕のゲロも綺麗に掃除されている。僕は姉に嘔吐してしまったことを詫びた。その後、僕と姉は久しぶりに楽しい食卓を囲んだ。

98:水先案名無い人
24/08/08 01:42:02.26 ClG9oFT60.net
夕方になって雛苺を見に行くと、雛苺はちゃんと鞄の中のものを平らげていた。僕が鞄に吐いたゲロはところどころ乾いてカピカピになっているが、雛苺がすすってくれたのだろう。ゲロもだいぶ片付いていた。
雛苺は僕の顔を見ると、顔を明るくして何か言おうとしたが、僕は矢継ぎ早に
「おっ、雛苺。ちゃんと残さず食べて偉いぞ!」
と言うと素早く鞄を閉じ、岩を鞄の上に戻す。
また雛苺の泣き声が聞こえ始めたが、僕は夕飯を食べに室内に戻った。
あれから何週間か経つが、雛苺はまだ庭に置かれた鞄の中に閉じ込められている。ゲロの臭いを身に纏い、
ゲロ臭い鞄の中で今日も雛苺は泣いているようだ。
雛苺が何か良かれと思ってやる行動は全て最悪だ。
雛苺は無能なのではなく有害なのだ。
そのことを雛苺が自ら気付くまで、雛苺はずっと鞄の中に閉じ込めておくつもりだ。

99:水先案名無い人
24/08/09 12:45:31.82 JgVRKOsC0.net
明日から盆休み。俺は連休中は実家で過ごすことにしている。荷造りをしていると、雛苺がモジモジしながら、上目遣いで話しかけてきた。
「うゆ…どこかおでかけするの…?ヒナはひとりぼっちで、おるちゅばん…?」
「おう。いい子にしてろよ。」
「…わかったの……」
この雛苺はかなり当たりだ。いうことはちゃんと聞くし、わがままを言わず、イタズラもしない。話しかけてくることも滅多にないし、鞄からあんまり出てくるなよ、という俺の言葉を守り、鞄からほとんど出てこない。たまに、俺が何かしていると、鞄を少し開けて、興味津津な様子で鞄の中からこっそり、こちらを見てくることがあるのはウザッたいが、今までに飼ってきた雛苺たちと比べると、かなりいい子だ。恐らくここまで大人しく、ちゃんと言う事を聞く雛苺には
一生出会えないだろう。俺は雛苺が嫌いだが、この雛苺ならずっと飼ってあげてもいいと思っている。
翌日の早朝、俺は雛苺を起こさないように家を出て、駅に向かった。新幹線の中で雛苺のエサを準備するのを忘れたことに気が付いたが、雛苺たちは何十年も何も食べずに生きることが出来るので、まあ大丈夫だろう。

100:水先案名無い人
24/08/09 13:07:50.11 5/VpJ1ow0.net
実家の最寄り駅で降り、歩いて実家に向かう。
汗が噴き出る。俺は、家に置いてきた雛苺のことを考える。エアコンくらい付けて出て来ればよかったな。
実家の門扉をくぐると、実家の雛苺が暮らす犬小屋が目に入る。雛苺は犬小屋に敷かれた鞄の蓋を開け、鞄の中で裸で頭にリボン1つ付けた状態で、グッタリと丸まって寝ている。餌皿の中の水は蒸発しきっており、カラカラだ。雛苺は物音に反応し、顔を上げ、俺を見る。
「あっ!おひさしぶりなのー!ヒナね、とってもいい子にしてたのよ!ヒナのことナデナデしてほしいの〜!」
俺は実家にいるときはこの雛苺を虐めることはなく、
ただ無視していた。他の家族は雛苺のことを執拗に虐めていた為、雛苺の中では俺は唯一、雛苺を虐めない優しい人間なのだろう。
「あのね、ヒナね!あなたにいーっぱい、おはなししたいことがあるの!うゆ?ねえねえ、ヒナのこえ、きこえてりゅ?」
「ヒナのことムシしちゃ、やーなのー!あなたはヒナとなかよくしてくれなきゃ、めーなの!」
「ヒナね、おさんぽいきたいの!ほかのひとたちは、ヒナのことおいていこうとしたり、川にしずめたりするのよ…ひどいの…ヒナ、かなしいの!かわいいヒナをいじめちゃ、めーなの!ヒナ、かわいそうなの!」
「えへへ…はやくおさんぽつれてってほしいの!
ヒナ、のどかわいちゃったから…おさんぽのときにヒナにおみじゅ買ってね!」
俺は何も言わずに雛苺を眺めていたが、雛苺は久しぶりに優しい人間に可愛がって貰えると思ったのか、自分勝手な妄想を早口で捲し立てている。

101:水先案名無い人
24/08/09 13:18:12.77 JgVRKOsC0.net
「あら、おかえりなさい。」
母の声を聞き、雛苺がビクッと硬直する。
「あつかったでしょ?喉かわいてない?冷たい麦茶あるよ。さっきスイカも切ったの。食べるでしょ?」
母は久しぶりに俺が帰ってきて嬉しいのか、おせっかいをやいてくる。
「うわーい!ヒナ、のどカラカラなの〜!むぎちゃのみたいの〜!スイカもたべたいの!ヒナ、しあわせなの〜!」
母が雛苺に話しかけていると思ったのか、雛苺は麦茶やスイカが貰えると思ってはしゃぎまわっている。
母が雛苺に冷たい目を向けると、雛苺は自分に向けられた言葉ではないことを察し、「あうう…」とか言いながら大人しくなった。俺が母に付いて家に入ろうとすると、雛苺は「あっ…!まってなの!ヒナとあそんでほしいの!おさんぽつれてってほしいの!ヒナにつめたいのみもの買ってほしいの!」
俺の足元にまとわりついて邪魔してくる。
俺は雛苺の顔目掛けて蹴りを入れると、ピクピクしている雛苺の背中を何回か踏みつけて家に入った。

102:水先案名無い人
24/08/09 14:06:34.55 JgVRKOsC0.net
実家の雛苺は最悪だった。わがまま、いたずら、いうことをきかない、人を不快にする歌を唄う、人のあたまに

103:水先案名無い人
24/08/09 14:49:31.26 JgVRKOsC0.net
登ってこようとする…容姿も性格も最悪なのに、何故か自分のことを可愛いと思っており、皆から愛され可愛がられるのが当然と思いこんでいる。まあ、この世に存在する雛苺のほぼ全てがそうであるが…
俺は帰省中、実家の雛苺をいじめ抜いた。
一人で散歩をしていると、川のそばに雛苺を繋ぐことが出来るポールが新しく立てられていた。きっと皆、ここに雛苺を繋いで川に放り込み、溺れる様を見て楽しむのだろう。俺は朝の5時頃、雛苺を起こしに犬小屋に行く。スヤスヤと気持ちよさそうに寝ている雛苺の頭に足をそっと乗せると、ゆっくりと体重をかけ、雛苺の頭を潰すように踏みつけていく。雛苺は目を覚まし、
「ヒナのあちゃまがー!いちゃい!いちゃいの!ちゃああああ!」と、元気にはしゃぎまわる。
「雛苺!散歩行くぞ!」
俺は嫌がる雛苺の腹を蹴りつけ、雛苺を大人しくさせると、川のそばまで雛苺を引き摺ってきて、ポールに雛苺を繋ぐ。あとは、雛苺を川に叩き落とすだけだ。
朝5時すぎだというのに、既に2匹の雛苺が川でバチャバチャ溺れていた。俺は雛苺を川辺に立たせると、後頭部を蹴りつけ、雛苺を川に落とした。そうしてそのまま、夜まで雛苺を溺れさせる。川まで行くのが面倒なときは、雛苺の口にホースを突っ込み、強力なガムテープを何枚も使い雛苺の口からホースが抜けないようにする。あとは、蛇口を限界まで開けるだけだ。
そのままほうって置くと、雛苺の腹はみるみる内に膨れ、パンパンになり、やがてケツからビチャビチャと水が出てくる。その様子を見ると怒りが止まらない。
俺は雛苺のパンパンに膨れた腹を蹴ったり、バットで殴ったりする。雛苺はあまりの苦しみに白目になり失神するので、熱湯を掛けて正気を取り戻させる。
盆休み最終日の早朝、俺は雛苺が寝ている小屋に行くと、雛苺のリードを鎖に交換した。雛苺は寝ぼけているようで、いいようにされている。俺は雛苺の犬小屋にガソリンを掛け、中の鞄にもガソリンを掛けた。そして火を放った。雛苺自身にもガソリンを掛けようかと思ったが、あっさり燃えてしまっては面白くない。それよりも、自分の巣が燃え落ちるところを目の当たりにさせ、鎖で繋がれているので、逃げ出すことが出来ず、少しずつ炎に焼かれて息絶える雛苺が見たかった。小屋と鞄はみるみる炎に包まれる。雛苺は火の熱さで目を覚まし、自らの巣が焼け落ちていく様を目を見開いて眺めている。目からは大粒の涙が流れている。ショックで声が出せないようだったが、やがて、強くなった火が雛苺を焼き始めると、雛苺は
「あちゅい!あちゃ!ちゃあ!あちゅいの!あちゅいの!ちゃ!ちゃ!ちゃ!ちゃあ!」とちゃあちゃあ言っている。雛苺が完全に焼け死ぬまで1時間ほど燃え続けていたが、その間、雛苺はずっと泣き叫んでいた。
ヒナのおうちなくなっちゃったのー!
ヒナもうカバンでねんねできないの!
ヒナのこといじめないでほしいの!
あついの!ヒナのことたすけてなの!
ヒナ、くちゃりにつながれてにげられないの!
ヒナがやかれちゃってもいいの!?
ヒナがしんじゃったら、かなしいでしょ!?
ヒナ、あなたを悲しくさせたくないの!
だからヒナのことたすけてなの!
なんかこんなことをずっと喚いていた。
まっ黒焦げになった雛苺を枝でつつくと、「あ…」
とまだ生きているようだったので、踏みつけるとガシャガシャと音を立てて壊れていく。霜を踏みつける感覚に似ており、少し楽しくなった俺は雛苺のことを踏みすぎてしまい、気が付くと雛苺は原型を一切留めておらず、ただ黒い砂利のようなものだけが残っていた。


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