21/03/02 10:48:57.56 0+0Pn1Lz0.net
(>>963続き)
僕が決めていることは一つで、「どの業界に行こうが僕が一番努力をする」ということ。
チクチク言ってくるどの絵本作家さんよりも、筆を走らせました。
おかげで右手中指の骨は変形しています。
以前、酒場で「絵本作家になりたいんです」と話しかけた若者の手を見て、
「つまんねぇ骨をしやがって。変形してねぇじゃねえか」という悪態をつき、
隣にいたスタッフに怒られたのは何を隠そう私です。
自分で言うのもアレなのですが、とにかく西野は、すっごい頑張り屋さんなのです。
しかしまぁ、その頑張りは目に見えませんので(同業者には伝わりませんので)、
「外からやってきたヤツがサクッと結果を出した」とされて、
今度は「何かズルイことをしているに違いない」という第二波が始まります。
そのあと、もう一発ぐらい結果を出して、ようやく静かになるのが、いつものパターン。
そして、静かになったら、僕は次に進みます。
そして、またタコ殴りに遭います。
本来ならば、真面目に働いていれば、この歳になると、
そこそこ良いポジションにいるのかもしれませんが、
この調子でまったく違う業界への転職を繰り返しているもんですから、
これまで何度も「弱者」を経験しています。
今も映画業界では圧倒的に「弱者」です。
皆さん、お忘れかもしれませんが、『映画 えんとつ町のプペル』は僕のデビュー作どころか、
僕が“生まれて初めて作った映画”です。
まだ右も左も分かりません。
しかしながら、同じ商品棚に並んだら「芸歴」なんて関係ありません。
NSC(養成所)時代から、10年目の先輩方と同じステージでドンパチやり合ってきました。
二年目(二十歳?)で東京に出ていった時にネタ番組で僕らの前に出ていたのは
海砂利水魚から改名して再ブレーク中の「くりーむしちゅー」さん。
「キングコングより、くりーむしちゅーの方が面白い!」と言われ、
その年の年末にはM1グランプリの決勝で7位に終わり、「スベってたね」という評価。
#つい最近まで田舎の高校生やぞ
いつも肩身の狭い思いをしながら、「どうすれば這い上がれるかなぁ」と考えています。