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毎日新聞 2023/10/30 14:41（最終更新 10/30 15:28）
東京・神保町のロシア料理店「ろしあ亭」は10月31日、閉店する。ファンに愛され続け、新型コロナウイルス禍や
ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けながらも営業を続けたが、28年の歴史に幕を閉じる。一方、オーナーは「まだ気力はある」として、新たなスタートを切るという。【平塚雄太】
ロシア人らの交流の場にも
＜色々な波がありましたが、皆様との奇跡な出会いで嬉（うれ）しい楽しいの積み重ねでやってこられました。本当にありがとうございました。世界の平和を願います＞
ろしあ亭は20日、X（ツイッター）で閉店を発表。ファンの投稿が相次ぎ、営業最終日までディナーの予約が埋まった。告知から4日後、記者は調理場で仕込み作業をするオーナーの北市泰生さん（72）に話を聞いた。
1995年7月に創業した店は北市さんのほか、ロシア人も含め数人のスタッフが料理の腕を振るう。人気メニューのビーフストロガノフは、白い見た目が特徴的だ。日本では、デミグラスソースなどを使った茶色い見た目がなじみ深い。
北市さんは「茶色の見た目はフランス人のコックによるものという説があり、生クリームを使ったロシア風にこだわりました」とし、ロシアの味を再現することに心を砕いているという。
99年、旧ソ連の情報機関・国家保安委員会（KGB）出身のプーチン氏が大統領候補として有力になると、各国の情報機関の人間が訪れるようになったといい、店はロシア人やその関係者の交流の場としても利用された。
一方で、ロシアによるウクライナ侵攻が始まると、嫌がらせを受けるようになった。ロシア人のスタッフが駅で背中を突き飛ばされ、
店のXには死亡したロシア兵の写真が送りつけられたこともある。北市さんは「私はロシアにもウクライナにも友人がいます。殺し合いは一刻も早くやめてほしい」と嘆く。
千葉県で新たなスタート
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