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北海道命名150年 池澤夏樹さん寄稿
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◆別格の地に生きる
◇歴史のトピック、透ける意識
北海道という行政地名ができて今年で百五十年であるという。
現在の日本国の領土の中でこれほど歴史の短いところは他にない。五百三十七万の道民のうちに四代前からここに住んだ人がどれだけいるか。
先住のアイヌの民を別にして、われわれはみな移住者、はっきり言ってしまえば内地の困窮者や流刑囚の子孫である。
ぼくはそれを恥とは思わない。歴史と地理の条件がいいところにのうのうと暮らす豊かな内地の人々を横目で見て、
道民は未知の気候風土に立ち向かって辛苦を重ねて原野を開いた。狩猟採集経済の地を農業や工業の経済の地にした
(必ずしもそれが幸福を約束したわけではないとしても)。
日本国においてここは異質の土地であり、敢えて言えば植民地だった。われわれは植えられた民であった。
東京の政府が宗主国というわけだ。いろいろ別扱いもあって、ある時期までは徴兵制の適用範囲外だった(だから夏目漱石はずっと岩内に籍を置いていた)。
この別格の地という感覚をわれわれは普段は忘れている。