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超高層ビルの着氷雪対策で北総研と鹿島が設計フロー-温暖地でもリスク
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首都圏の再開発で超高層ビルの建設ラッシュが続く中、高度100m以上の上層部に着いた雪や氷が落下し、
人や物に被害を与える問題がクローズアップされている。
道立総合研究機構北方建築総合研究所と鹿島は、超高層ビルの着氷雪と落下メカニズムを研究。
条件や雪対策を整理し設計フローにまとめた。北総研は急増する技術相談に知見を生かし、対応策の普及を図っていく。
首都圏では2020年の東京五輪に向けた再開発が活性化している。
研究を担当する北総研環境グループの堤拓哉主査は「16年以降、超高層建築は首都圏だけで100棟を超え、全国では200棟が完成予定」と見通しを示す。
これに伴いクローズアップされているのが、上層階の着氷雪。温暖地でも上空の気温は低く、風も強い。雪が落下すると、事故の恐れがある。
14年2月、首都圏を襲った大雪の影響もあり、首都圏のビルオーナーや不動産関係者の関心は高い。
北総研には設計、施工者や不動産関連からの相談が増え、対策が求められていた。
こうした中、両者は14―15年の2カ年にわたり、東京都内の冬期間と北総研のある旭川市の初冬と融雪期に着雪発生の条件を調査。
各種試験で着氷雪のメカニズムを調べた。
結果、都内は湿った雪が多く、着雪から落雪のサイクルが1日と短いことが判明。
高度が高いほど気温が低く風は強いため、着雪リスクが大きくなることが分かった。
着雪日数と壁面に吹き付ける雪の重量からリスクを試算すると高度100mでは地上の約9・6倍、200mで16・8倍になるという。
地表と上空の温度差が小さい寒冷地(札幌市)に比べ高度によるリスクの増加が大きいことも分かっている。
風洞実験からは、雪付着が風が当たる方向の外縁部や上層階に多いことが判明した。
暴露試験では日射で表面温度が上がり融雪した雪が冷却され氷の塊となり、その後の温度変化で落下するメカニズムを解明。これらを基に雪対策を整理した。
首都圏のビルは差別化からデザイン性に富んだものが多いが、堤主査は「外縁や上層をシンプルにして温度変化が小さく凹凸の少ない材料を使えば付着量を減らすことができる」と対策の一端を示す。
風洞実験により着雪位置の予測もでき「落下の可能性がある場所の下には、人の動線を避ける、張り出しを設けるといった対策も一つだ」と話す。
鹿島は首都圏で展開する高さ111―198m級の4超高層ビルプロジェクトにこれらを反映した。日本建築学会の設計資料や北総研の成果報告として公開し、普及を図る。
北総研は今後、積雪寒冷地で設計フローをまとめ「中層、高層を含む道内物件への適用や、北米、北欧での成果普及を目指していく」(堤主査)考えだ。