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【尾 張 名 古 屋 は ビ ル で も つ】
朝日新聞 2015年5月25日10時26分
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名古屋駅の周りはいま、高層ビルの建設ラッシュ。不透明な世の憂いを吹き飛ばすように、
迷いなく「上」を目指しているようにも見えます。でも、ひとたび囲いの中に踏み込めば、人
の気配がぷんぷん。奮闘努力で積み上がる高層ビルの建設現場を探検します。
■作業員千人 何もかもが巨大
4月なかば、ヘルメットのあごひもをきっちり締めて、JPタワー名古屋の工事現場に入った。
「透明感と清潔感のあるビル」を目指す高層ビルの建設現場は、むき出しの鉄骨の間を重機
と作業員が行き交い、活気あふれる様相を見せていた。
「お疲れ様ですっ」。施工者の竹中工務店の伊達隆・作業所長(51)にならって、現場入り口
を守る警備員に大きな声であいさつし、工事用仮囲いの中に足を踏み入れた。
とたんに、世界が変わった。視界のほとんどを赤銅色の鉄骨が占め、グーとかゴーとか重機
の音が地鳴りのように体に響く。
「中はとても危険です」。作業所長の言葉に、そんなものかなーと、のんびり構えて歩いてい
たら、数十歩のところで地面に大穴が開いていた。柵はあるが、緊張が一気に高まる。穴は
1辺約7メートル。地下から地上へ、大量の土や廃材を運び出すための穴だという。
視線を移すと、巨大コンクリート圧送ポンプ車が、鉄骨の合間でうなりをあげていた。ブームと
よばれる圧送管を高く伸ばしている。「階上にコンクリートを流し込んでいるところです」と作業
所長。すぐ脇を、5メートルはあろうかという白い壁材が台車の上で横たえられ、数人の作業員
の手で運ばれていった。地面から突き出す無数の鉄骨は太いもので1・5メートル×1メートル。
何もかもが巨大だ。
昨年末に上棟を終え、完成へのステップが8割方進んだこの時期、現場作業員の数は最大規
模の千人に及ぶ。鉄骨を組み上げる人、内装を仕上げる人、設備機器の配線・配管をする人、
完成に向けて、各フロアで作業が同時進行で続く。
作業時間は原則午前7時55分から午後5時まで。工事車両の出入りが一度に集中しないよう
に、出入りは分刻みで管理される。2基しかない作業用エレベーターの利用も同様。予定はす
でにびっしり埋まり、高層階を目指すことはかなわなかった。
JPタワー名古屋に投入される世界初の技術を見ることができた。新合金を使ったビル用の制震
ダンパーだ。四角に組まれた鉄骨の間に組み込み、地震の揺れを吸収する装置。新合金を使っ
て疲労耐久性をこれまでの10倍に高めたという。
正直なところ、外見から性能の高さをうかがい知ることはできない。だが、鉄骨の合間でダンパー
はX型にグッと踏ん張っている。完成後は壁に隠れて見ることができないという。
30年にわたり、数多くの高層ビル建設に携わってきた伊達所長。JPタワーの印象をたずねると、
「途中階で曲がったりせず、スッと上に向かって伸びる。ぼくは好きです、このビル」。
すべての作業員がベストを尽くして去る日まで、毎日欠かさず現場を回るという。
午前3時50分。建設中の「大名古屋ビルヂング」では、
作業員が外装の取り付け作業に追われていた=名古屋市中村区、細川卓撮影
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