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利水ダム620基、事前放流へ…貯水能力倍増で洪水対策
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豪雨や台風による洪水対策を強化するため、国は、発電や農業用水などに限って使われていた「利水ダム」も活用できるよう運用を見直した。
台風などの前に、新たに620基の利水ダムで事前放流を実施することで、雨水などの貯水能力を46億立方メートルから91億立方メートルに倍増させる。
利水ダムは、水力発電や農業用水確保などを目的とする。治水機能を持つ多目的ダム(570基)の約1・6倍の900基が全国に設置されているが、
事前放流で水位を下げ、雨水などをためる洪水対策には、ほぼ使われていなかった。
運用が見直されることになったのは、1級河川を抱える水系にある利水ダム620基。
国は電力会社や利水事業者らと協議を進め、事前放流後に水位が回復しない場合に、国が費用の一部を補填するなどの内容で協定を締結した。
これによって洪水対策への活用が可能となり、雨水などの貯水能力(洪水調節容量)は、八ッ場ダム50基分にあたる45億立方メートル増え、
見直し前の2倍となった。
昨年10月の台風19号で武蔵小杉(神奈川県)などに浸水被害が出た多摩川水系は、利水ダムしかなく、洪水調節容量はゼロだったが、
新たに3600万立方メートルが確保された。
同規模の降雨であれば浸水を防ぐことができるという。
また、首都圏を流れる利根川水系や、大阪の淀川水系なども2倍程度に増える。
国は今後、降雨量などの予測精度を高めるため、人工知能(AI)の活用なども検討する。