23/12/09 01:15:37.61 b3vKO96K0.net
「『連絡先を(相手男性に)教えなければ終わらない』とは(警察官は女性に)
告げていなかったと思います」と述べた。原告女性の本人尋問で、女性は警察署への任意同行を拒み、
通訳者の男性を通じて家に帰りたい意思を警察官に伝えたが、認められなかったと主張した。
警察署内での事情聴取でも、娘が昼食を食べておらず帰宅したいと警察官に伝えたが、
聞き入れられなかったと訴えた。また、女性は「娘のおむつを替えてあげたいと言っても、
聞いてもらえなかった。帰宅後におむつを替えると娘の皮膚はかぶれていた」と証言した。
署内では一時、原告女性と引き離した上で、娘ひとりに対して警察官が事情を聴いた。
女性の了承を得た上で子どもだけに事情聴取したと主張しているが、女性は
「部屋から出ていくように警察官に言われ、追い出された」と反論。「娘が大きな声で泣いたので、
心配になってドアを開けました。3歳の子どもひとりを5人くらいの警察官が取り囲んでいた。
(当時のことを)考えるだけで苦しくなります」と、涙で言葉を詰まらせながら証言した。
また、トラブル相手の男性に対する連絡先の提供について、女性は
「電話番号を教えることを了承したことはありません。家に帰りたいと言ったにも関わらず、
『終わらない、終わらない』と何度も言われました」「警察官は、
電話番号を男性に教えることを了承しないと帰れないと言った」と訴えた。トラブル相手の男性は、
「殺人未遂犯」というコメントと共に女性の長女の写真をSNS上に投稿したほか、
女性の氏名や居住地域もネット上に公開した。これを脅威に感じた女性は、
引っ越しをせざるを得なかったと訴えた。公園で通りかかり、
英語通訳をした目撃者の男性は証人尋問で、「警察官たちは、(相手男性の)
女性に対する差別的な発言を止めようとしていなかった」「警察官は『どうせお前が蹴ったんだろ』
『本当に日本語しゃべれないのか』と娘さんに言い、娘さんの話を聞こうとする態度ではなかった。
警察官が、娘さんが(男性の子どもを)蹴ったと一方的に決めつけていたので、(警察官と女性の)
通訳に入った」と証言した。また警察署に向かう前、「障害のある子ども(女性の長男)
がいるので帰りたい」という女性の言葉を通訳して警察官たちに伝えていた、とも述べた。
37:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/10 04:46:04.86 WJTO5qpG0.net
初めて特捜部に呼ばれ検事からこう告げられたという。
「これからあなたを株価操縦事件の被疑者として取り調べる。参考人ではないので、
あなたには黙秘権がある。しかし行使するな。黙秘権を行使することは、あなたのためにならない」
のっけから「黙秘権を行使するな」とは驚きの発言なのだが、それだけではない。
2時間ほどの事情聴取がひと区切りついた午後6時前のこと。
これで一応終わりかなと安心しかけた瞬間に、「いつまでそんないい加減なことを言っているのだ
お前の言っていることは全部ウソだそんなウソでSEC(証券取引等監視委員会)
はごまかされるかもしれんが、検察はそうはいかんぞ検察をなめるな」と検事は立ち上がって大声を出し、
足を踏み鳴らしながら、机の上から身を乗り出すようにまくし立て続けたという。
健康上の理由で医師から小まめ目に水分補給をするよう指示されていたにもかかわらず、
7時間にわたって水を飲むことすら禁じられてのことである。
逮捕後も自白調書への署名を拒み続け勾留は190日間に及んだ。
主張は経営者と粉飾決算を共謀しておらず、そもそも問題とされた決算は適正なもので、
粉飾自体が存在しないというものだった。しかし、地裁は執行猶予付きの有罪判決下す。
即日控訴しみずから新証拠を集めてまわり、
一審で関与を証言した幹部に真実を話してくれるよう頼み続けた。熱意は実り、
控訴審では専務が、「逮捕勾留され最初の7日間は事件について一切話をしなかったが、
『認めなければ一生拘置所から出られない』と検事に言われ、血糖値が高く、
このままでは死んでしまうと思い、『一瞬でも株価操縦があれば株価操縦罪は成立する』
と言われたことから認めることにした」「家内と娘が接見に訪れ、
『大家から家を出て行けと言われていること、銀行預金がすべて封鎖されてしまい、
金がないこと』を告げられた。自分が保釈で出ないことには一家が成り立たず、
なんとしても保釈で出なければならないと思い、事実と違う調書に署名してしまった」
と涙ながらに証言。なにを言っても聞いてもらえないと絶望し、
検察官の作ってきた調書にそのまま署名したのだという。
まさに人質司法の餌食となって虚偽供述せざるを得なくなった事情を法廷でつまびらかにしたのである。
常務もまた、「検事が(供述を)誘導する。
38:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/11 03:35:19.65 SkgUMH4B0.net
検事は『ここで金が出ているんだから、この日の会議に細野がいないとおかしいだろ』とか
『この日に共謀しているんだから、(事件に関係するコンサルタント)
がいないわけないじゃないか』と誘導するが、自分には反論する証拠がなかった」と述べ、
その場にいないはずの人物がいたと偽りの事実を話さざるを得なくなるような誘導尋問の実態を明らかにした。
また証人テストについても社長から驚くべき証言があった。証人テストとは法律関係者が使う用語であり、
一般にはあまりなじみのない言葉かもしれない。刑事裁判の証人尋問に先立ち、検察官、
もしくは弁護人が自己の側の証人となる者に面接を行い、主尋問の準備を行うことを指す。
刑事訴訟規則の規定に基づいて行われるもので、証人に対し尋問予定事項を知っているか確認したり、
記憶を喚起させる、あるいは整理させておくことは許されるとされている。
しかし社長に対して行われた証人テストはその趣旨から大きく逸脱したものだった。
法廷での社長の証言概要はというと、「一審の証言は証言内容をノートに記載させられ、
検事の手直しを受けた上で丸暗記させられたものを話した。40回リハーサルをやらされた」
「一審公判での7回の証言のあとは、毎回検事の部屋で反省会をやらされ、
証言の不十分な部分は次回修正させられた」
「逮捕・勾留・実刑への不安から、事実と違う調書や証言を行わざるを得なかったが、
これをこのまま見過ごすことは人間としてあってはならないと思い、本日再び証言台に立つこととした」
検事に言われた証言内容をノートに書き込み、のべ40日にわたってそれを実際に何回も復唱。
句読点ひとつ、助詞ひとつ間違えてもやり直しをさせられたという。もはや証言ではなく演劇である。
これを誘導尋問と言わずしてなんと表現すればいいのだろうか。人間の記憶などあいまいなものである。
こんなことをされた当事者はなにが本当なのかわからなくなってしまい、
容易に供述がねじ曲げられてしまう。まさに冤罪の温床である。
現在、検察独自捜査事件の取調べは逮捕後に限って録音録画が義務づけられている。
しかし証人テストについての可視化は行われていない。
元法相による大規模買収事件で公選法違反に問われた元市議が、
証人テストの内容を録音したものの文字起こしを公表。
39:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/12 18:21:19.73 QOq444/n0.net
記者会見で「検察から不起訴を示唆されて供述を誘導された」と訴えた。
人質司法を補強する重要なパーツのひとつである証人テストの闇はまだ明かされていない。
「人質司法サバイバー国会」におけるスピーチは以下のように始まった。
「上場企業が粉飾決算をしたという事件で、
会社の会計監査をやっていた監査法人の代表社員でございましたので、
粉飾の共謀ということで逮捕されました。190日間勾留されて、
懲役2年執行猶予4年の有罪判決を受けて最高裁で確定した者です」重要証人がみな、
一審での証言をひっくり返したにもかかわらず、高裁判決はそれらを信用できないとして控訴を棄却。
最高裁で有罪が確定してしまったのである。ちなみに控訴審判決の1ヵ月後、
無罪を信じて支え続けた奥さんを白血病で亡くしているという。「逮捕されたそのときから
『この決算書は粉飾ではありません』ということをずっと言っています。この決算は粉飾ではないんです。
粉飾ではない決算を公認会計士として正しく指導してきたわけです。だから逮捕されたときに弁護士に
『正しい決算書を指導するのは共謀と言わないんじゃないですか』と言ったのですが、
弁護士は聞く耳を持たなかったですね。今回、事件が終わってもう18年経ったんですが、
『どうしてもこの決算が正しかったんだ』という思いが消えませんので、
大変な時間とエネルギー、もちろんお金もかけて証拠をそろえ、再審請求をいたしております」
問題となった決算書に対して有価証券報告書の訂正報告書は出ていない。
会計的に適正であると確定している財務諸表を作成したことで有罪になるのはおかしいではないか。
そう考え、再審請求中なのである。「証拠が強い、弁論も非常に強いので、きっと再審になると思います。
なると思いますが、そうなれば必ず検察官は抗告をしますので、そうすると、
抗告審でまた同じ争いをすることになると思います。それも勝つかもしれません。
そうしたら検察官は必ず特別抗告をしますので、延々とこの争いが続いていくことになって、
じゃあ、いつなのかということになるのですが、永久に終わらないんだろうと思うんですね。
あと30年くらいかかるんじゃないでしょうか。要するにわたしが死なないとダメなんですよ。死ぬのを待っているわけですから。
40:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/13 22:35:57.14 FBbKPcrp0.net
だからわたくしは別に無罪判決を取って、
もう一度公認会計士として名誉を回復して活躍したいと思っているわけではありません」
最初の裁判でも無罪獲得のため、6年にわたって苦闘を続けた。18年目にして再度、
再審に挑もうと決意した理由はなんだったのか。「社会にこの現実を知ってもらいたいんですよ。
先ほど来、いろんな方がここでひどい人質司法の問題を訴えておられましたが、あの通りなんです」
「でも国民は聞かないじゃないですか。それから法改正をしなきゃいけないんだけれども、
国会議員は動きませんよね。国会が動かないのはなぜなのか。この人質司法は票にならないからですよ。
なんで票にならないかというと、国民がこの話は暗くて、悲惨だから、聞きたくないからですよ。
こういうような活動をどんどんとやっていかなくてはならない。わたしもずっと発信しているんですけれど、
なかなか拡がりませんよね。だけど、そのなかでわたしの再審が開始されたとなったならば、
さすがにメディアも取材してくれるじゃありませんか」「このような活動をやっていくことによって、
このひどい、根底から腐りまくった日本の刑事司法をたとえわずかでも、
どっかでもいいので、変えられる力になれればいいなと思っています」
過去の再審請求で無罪判決を勝ち取ったのは殺人などの凶悪事件だけで、
経済事件では皆無だという。そんなことは百も承知で動かれたに違いない。
生後1ヵ月の娘と妻の3人で暮らしていた。寝かしつけを終えた妻は入浴のためバスルームへ行き、
彼はベランダでビールを飲んでいた。20分後に妻が戻ると急変していた。顔面蒼白で息をしていない。
妻の悲鳴を聞いたベランダから駆けつけ、必死になって心臓マッサージをしたのだが、
救急搬送されてから約2ヵ月後に亡くなってしまう。その後、妻も病院、警察、児童相談所に対し、
経過を何度となく説明したのだが、聞く耳を持たない。急変から9ヵ月半後、逮捕された。
根拠は「SBS/AHTの権威の医師」による鑑定。急性硬膜下血腫、
脳浮腫、左目網膜出血という揺さぶられっ子症候群の3兆候に加え、
多発性の肋骨骨折があったことから虐待だと決めつけたものだった。
「みなさまがいろいろお話しになられて重複する内容なので、ひとつだけ話させてください。
41:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/14 01:17:34.89 pD1/yjX00.net
ボクは任意の捜査段階からやってませんということを家族とともにみんなで捜査機関に伝えてきたんですけれども、
なにひとつ聞いてもらえなくて、いま思えばそれだけ聞いてもらっていれば、
たぶんここにもいなかったというのが率直な意見です。これしか考えていないし、思っていないです」
逮捕後の取調べは苛烈を極めたという。弁護人の助言により黙秘を貫くんに対し、担当刑事は、
「SBSの権威の先生(医師)が、暴力的揺さぶり以外の原因は考えられないと言っている」
と犯行を断定。「男として人の親として姑息すぎる、人の親である自覚はあったのか」
「もし2人目の子どもが生まれても、どうせ同じことをやっていたんだろう」と罵倒し続けたという。
ちなみに取調べはすべて録音録画されていた。「なんで、もっとあのとき話を聞いてくれなかったのか。
半年も内偵捜査みたいなのをやって、嫌がらせみたいなことやって、家族を引き離して、
で、逮捕してからも、もう、言ったらきりがないけれども、人としての扱いを受けないような、
行動言動すべて、を受けて、そのまま起訴。裁判まで引きずられて、保釈も請求したけれども全部だめで、
それで家族もバラバラになって、というところまで追い込まれました」2年と17日間、勾留され続けた。
それだけではない。奥さんとも1年7ヵ月にわたって接見禁止措置が付されてしまったのである。
会えないだけではない。手紙のやり取りすら禁じられるのだ。
拘禁施設での弁護人以外との接見には施設の職員が立ち会い、面談の内容を記録する。
信書もまた検閲される。どう考えても偽証を働きかけたり、逃亡の相談をすることなど不可能なのだが、
裁判所はいとも簡単に検察官の接見禁止の請求を認めてしまうのがこの国の刑事司法の実務なのである。
これは世界に例を見ない、人権上許されざる制度だ。ちなみに審査は非公開で行われ、
弁護人に意見を求めることもない。検察官と裁判所の間だけで資料のやり取りを行ったうえ、
決定されてしまう。長きにわたって伴侶とのコミュニケーションの自由を全面的に奪われた結果、
身の上になにが起こったのか。
「なんの前ぶれもなく妻からの離婚届が弁護士さんを通じて届いたときなどには、
死ねば娘のところに行けるとさえ思いました。
42:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/15 21:16:24.70 Yis+TOdN0.net
それに勘づかれたのか、拘置所の職員が監視を強めて、真冬に長袖を全部取り上げられたこともあります」
と記されている。「いまは仲間と楽しくやっていますけれども、心のなかに暗い影が落ちていて、
いつもやっぱこういうことを考えちゃうから、昔のようには戻れないのかなと思います。
時間もないからあれなんですけれども、最後にひとつ言いたいのは、捜査機関の人から
『俺たちは土俵に上がったら負けたことないから覚悟しろ』みたいなことを、
起訴されたときに言われたんです。『勝ち負けってなんですか』って聞いたら、『それは裁判だよ』
と言ってきたので、『わかりました』と言って、結果、なにが勝ちか負けかボクはわかりませんけれども」
地裁支部は無罪判決を下す。検察官が控訴するも、高裁は控訴を棄却し、無罪は確定した。
控訴審は、揺さぶられっ子症候群の3兆候からさかのぼってひとつの原因(暴力的揺さぶり)
を推認するSBS仮説によった検察官の主張立証に対して、「3つの症状がたまたま併存したとするのは
『医学的に』不合理であるとして1個の原因によることを前提とする所論は、
ほかにそれらの症状が生じた原因が合理的に考えられないことに関する検察官の立証責任を看過するものである」
と正面から批判した。まったくの冤罪だったのである。
「霞ヶ関の桜田門にいる捜査一課の人はいまごろどういう気持ちでいるのかなと思います。悔しいです」
警察関係者はもちろんのこと、検察官、病院関係者、鑑定した医師なども真摯に責任に向き合ってもらい、
この国の刑事司法の問題点を一緒になって考えていただきたいものである。
コンサルティング会社社長としてベンチャー企業の発掘、指導、投資などの業務に従事していた、
粉飾決算事件で粉飾の指南役とされ、証券取引法・金融商品取引法違反の共犯容疑で逮捕・
起訴された。詐欺、組織犯罪処罰法違反の容疑も加えられるが、当初から一貫して否認を貫き続け、
966日間にわたって拘置所などに勾留されてしまう。「勾留されている間、
優しくしてくれた何人かの刑務官から『本を出してくれ』と言われました。
『拘置所のなかでも特捜部の取調べがあるんですけれども、殴る蹴るが行われている。
あなたの場合はないかもしれないが、それを毎日見ているわたしたちは苦しくてしょうがない
43:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/16 00:46:04.75 5ZjXJ3XX0.net
これを明らかにして欲しい』と」
出身企業の実態や粉飾決算事件の内幕を描いたベストセラーが書かれることとなったキッカケを明かす。
勾留期間は966日。経済事件において身体拘束が長引くことは多いものの、
この長さは尋常ではない。拘禁生活について横尾さんは次のように話した。
「わたしたちのような特捜部の案件で入れられる場所はですね、天井にテレビカメラがついてまして、
24時間動いているんです。そんな監視下のもとで毎日過ごさなくてはならない。
そのほかにも便所の衝立は禁止であるとか、荷物は部屋に入れてはいけない、
廊下に出しておけとか、非常に制約されたなかで966日暮らしました」
無罪の推定がなされる被疑者・被告人は否認すると実質的な刑罰を与えられてしまうのである。
また、「朝から12時間くらい毎日資料を調べてやってたんですけれども、
辛かったのは腱鞘炎がひどくなって寝られなくなったことですね」とも語った。無罪判決獲得のため、
拘置所内で証拠資料の数値をすべて手計算で算出し直したという。パソコンも計算機も手もとになく、
10桁×10桁の筆算を検算も含めて紙とペンで行ったため、作業は膨大になったと記している。
拘置所で使える万年筆のペン先はプラスチック製のものだけなので、すぐダメになってしまう。
このような生活を続けていて、ひどい腱鞘炎に悩まされたというのである。
証拠や供述調書が膨大な経済事件の場合、
勾留されたままの公判準備は多大なるハンディキャップを負わされてしまうのだ。
保釈後も無罪を主張して争ったものの、上告を棄却され、実刑判決が確定して収監されてしまう。
「検察、特に特捜部は本当にひどい」「(拘置所から)出て来たあとの裁判が100%デタラメだった」
とも語った。確かに一理あると思う部分が多々あった。
100ページにわたって粉飾決算事件について分析しており、
そのなかで「わたしは、この人は無実だと思う」と記している。
「存在は粉飾決算事件における必然性がない。この事件は公認会計士がいなければ成り立たないが、
いなくとも事件は成立している。必然性のないところに事件の証拠などある訳がなく、
そもそも必然性のない証拠構造の下で犯意など認定できるはずがない」
44:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/17 07:37:31.24 8MZl7DK70.net
「どうせ元経営陣の共犯者供述により有罪とされているのであろうが、
元経営者は罪を認めて執行猶予を取る作戦に出ているので、
粉飾指南役に仕立て上げて罪状を良くしようとする供述をするのは当たり前のことであろう。
事実、彼らは地裁で執行猶予判決を得てその目的を達し、全員控訴せず、刑が確定した。
元経営陣による共犯者供述は信用できず、これを公判において証拠採用するのは、
冤罪を作り出すだけの結果に終わる」検察は、簿外損失の存在を承知していて、
損失隠しスキームの構築とその解消に協力したと主張していた。
一方粉飾決算などまったく知らなかったと主張する。
検察側の有罪立証はほぼ関係者の供述で行われた。彼らに「勾留から逃れたい、
みずからの罪を軽くしたい」という理由で虚偽供述してしまうインセンティブがあったことは間違いない。
最後にこう述べた。「本当の意味の人質司法はなんであったかということを見直して頂きたいです」
人質司法によって公平・公正な裁判を受けることができなかったという訴えには真摯に耳を傾けなくてはならない。
看護助手として勤めていた記念病院で、患者の人工呼吸器のチューブを引き抜いて呼吸を停止させて殺害したとして逮捕・
起訴。懲役12年の有罪判決が確定した。第2次再審請求で再審が開始し、
無罪判決が確定した冤罪被害者である。満面の笑みを浮かべて登壇した。
「今日は貴重なお話を聞けるということで、楽しみにしていたんですけれども、
事故に巻き込まれて遅れてしまって、せっかくの最初のお話が聞けなかったことが申し訳なかったです。
(冤罪事件に)巻き込まれて大変だったなと思いました。本を出されたということで、
買って勉強したいと思います」自分のことはさておき、まずは同郷の冤罪被害者のことを慮った。
なぜ冤罪に巻き込まれることになってしまったのか。「わたしは取調べで、最初はキツかったけれども、
認めたら優しくなって、その刑事が好きになったという異例な経緯があるんです」
「わたしは国賠をしているので、証人として取調官も出て来ると思うので、
どういうことがあったのかということも詳しくはわかると思います」
任意の取調べを受けた担当の警察官に好意を抱き、導かれるがまま虚偽供述をしてしまったのである。
刑務所のなかから両親に宛てた手紙で無罪を訴えた。
45:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/18 07:31:56.61 NHwEtc2c0.net
再審請求をするが4度にわたって棄却され、再審開始が決定したときは、
すでに刑の執行を終え、出所していた。「なかなか無罪判決が出ない。
難しいし、いい裁判官に恵まれないとそういうことにならない。
どうにか再審に関する法律を改正していって欲しいなと思います」とも話してくれた。
再審は誤った判決により有罪が確定してしまった冤罪被害者を救済することを目的とする制度なのだが、
具体的審理の在り方は裁判所の裁量に委ねられており、証拠開示の基準や手続は明確ではない。
とりわけ冤罪かどうかが激しく争われている事件において、
再審が開始され、無罪になることは極めてまれである。
最初に再審請求してから開始決定が確定するまで8年半かかっている。
人質司法によって歪められた裁判によってあらぬ罪に問われている人を早期に救済するためにも、
再審制度の運用改善・法改正が急務である。筆舌に尽くしがたいほどひどい経験をされたが、
笑顔の絶えないスピーチの最後も、「本当にみなさん、ご支援ありがとうございました」
と感謝の言葉で締めくくった。「事件をでっち上げたというふうに言われても否めないんじゃないかな」。
法廷で原告側弁護士からそう問われた警視庁公安部の警部補は、「まあ、ねつ造ですね」と返答した。
初公判直前に検察が公訴を取り消し、その後の国家賠償請求訴訟で捜査を担当した警察官が法廷で
「ねつ造」だと断言するなど前代未聞の展開を見せている事件は
「人質司法」の結果、無実の方が命を落とされるという悲劇を生んでいる。
生物兵器の製造に転用可能な噴霧乾燥機を経済産業大臣の許可を得ずに輸出したという容疑
(外為法違反)で逮捕されたのは社長、海外営業担当役員、噴霧乾燥機の設計開発を担った人だった。
まず社長が口を切った。「われわれの会社、約100名の中小企業に強制捜査が入ってから約1年半、
社員40何名に対し、のべ約300回の任意の取調べがありました」
「少ない社員がこのあとちゃんと会社をやっていけるか、
というのがやはり一番で、当然ながら捜査に全面的に協力してきました」
犯罪の成否は輸出した噴霧乾燥機が外為法による輸出規制の対象となる
「定置した状態で滅菌または殺菌することができる」かどうかに尽きた。
46:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/19 07:56:44.36 mN+ttX1v0.net
丁寧に「熱風によって機械内部のすべての菌を殺すことはできない」と説明し続けたのだが、
立件ありきで突き進む警視庁公安部、および検察は耳を貸そうとしなかった。
「役員として輸出を担当していました。1年半の事情聴取の後、逮捕・起訴されて11ヵ月、
332日間勾留されて、裁判の3日前に公訴取り消し。『間違えました』と言われました。
11ヵ月の間に仲間を一人失いました。それが本当に悔しくて」こう言うと、絶句してしまう。
「失った仲間」はともに逮捕・勾留された。抱いていた遺影を置き、マイクを握る。
「発言の機会を与えてくれてありがとうございます。技術顧問の長男であります。
父はまさに検察の人質となったままノンサバイバーとなってしまいました。
父は拘置所内で重度の貧血が判明しました」
勾留中に体調を崩し拘置所内で輸血処置を受けるなどしたうえ、
緊急の治療の必要性を理由に保釈請求をする。
しかし、検察官は罪証隠滅のおそれがあると主張して保釈に反対。裁判所は請求を却下した。
拘置所内の医師による診察・検査を受け、胃に悪性腫瘍があると診断された。
勾留執行停止が認められる。「父は大学病院を受診しましたが、
刑事被告人であることなどを理由に治療を受けることができませんでした。わたしたちは、
元検察官という病院職員をはじめ、多くの医療関係者に囲まれ、治療を拒否されました。
顔面蒼白で自力で歩けないガン患者が、このような扱いを受けることに衝撃を受けました」
進行性の胃がんと診断されたのだが、当の大学病院からは「勾留執行停止状態での入院、
手術はできない」と告げられてしまったのである。弁護団はあらためて保釈を請求した。
これに対し検察官はなおも罪証隠滅のおそれがあると主張し保釈に反対。
そして裁判所も請求を却下した。その後、勾留執行停止状態でも入院、
手術を受け入れてくれる医療機関を探し、勾留執行停止のうえ、入院したのだが、
胃がんで亡くなってしまう。ここでもう一度、確認しておくと、法律では保釈は権利とされている。
保釈の請求を受けた裁判官は原則「これを許さなければならない」。しかし例外であるはずの
「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」が極限にまで拡大解釈されているのが、
この国の刑事司法実務の実態なのである。
47:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/20 02:56:28.82 XIJwjk3+0.net
もちろん日本以外の先進国でこのような野蛮な仕組みを野放しにしている国は見当たらない。
一方、保釈請求も却下され続けた。
検察官は弁護人が検察官請求証拠の大部分を不同意にしていることを理由に、
「口裏合わせによる罪証隠滅のおそれがある」との意見を述べると、裁判所はそのまま受け入れて、
保釈請求は却下されてしまう。弁護側は検察官請求証拠の一部について、
不同意意見を同意意見に変更したうえで、あらためて5度目の保釈を請求した。
不同意意見を同意意見に変更とはどういうことなのか本来なら証人尋問をして徹底的に争いたいのだが、
そうするといつまでも保釈は認められない。公判で不利になることを承知のうえ、
罪証隠滅の範囲を狭めることにより保釈の可能性を高めたということである。被疑者・
被告人の身柄を取り戻すべく、「無罪を獲得する」ための武器は捨てざるを得ない。
人質司法は裁判の公平性・公正性を大きく阻害してしまうのである。ここまでしてもなお、
検察官は口裏合わせによる罪証隠滅のおそれを主張したが、地裁は保釈許可決定を出した。
これに対し検察官は準抗告を申立て、地裁刑事第6部は検察官の準抗告を認容し、
保釈許可決定を取り消し、保釈却下の決定をする。
結局、拘置所の中で年を越した。弁護団は6回目の保釈を請求。
検察官はやはり口裏合わせの可能性を理由に保釈に反対する意見書を提出。保釈許可決定、
検察官による準抗告を経て、約11か月ぶりに外に出た。翌々日、亡くなってしまわれるのだが、保釈に際し、
接触禁止の条件が付されていたため、最期に立ち会うことはできなかった。長男の発言に戻ろう。
「のちに拘置所病院のカルテを確認すると、貧血があったことが判明しましたが、
拘置所病院の医師はこの検査結果を見落としていました」「そもそも逮捕・勾留さえなければ、
父は遅くとも、4ヵ月早くガンの治療を開始できたのです」「さらに拘置所病院では、
わが国であれば当たり前に行われる胃がんに対する診療は一切行われていませんでした。
拘置所の医療レベルの低さも大きな問題だと思います。
なぜ公安部の捜査幹部は事件をねつ造してまで出世したかったのか。
なぜ検察官や裁判官は事件のねつ造を見抜けず、長期勾留を続けたのか。
48:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/21 06:58:49.73 VSE6Mikj0.net
法律の問題なのか、人事評価制度の問題なのか、
ヒューマンエラーを防止するシステムが脆弱なのか。捜査機関はみずからの問題点を科学的に検証し、
刑事司法に対する信頼を取り戻して欲しいと願っています」警察・検察のずさんな捜査と、
その後の人質司法により大切な命が失われてしまった。検察官と裁判官が
「共謀」して無実の人間を長期にわたって拘禁し、死に至らしめた。抜本的な改善なくして
「刑事司法に対する信頼を取り戻す」ことなど不可能である。なにひとつ証拠がないにもかかわらず、
虐待の嫌疑をかけられた。生後7ヵ月だったソファーにつかまり立ちしたとき、
後ろ向きに転倒、後頭部を打ってしまった。母親が抱き上げてあやしていると、
突然息を大きく吸うや脱力したため救急車を呼ぶ。急性硬膜下血腫の診断を受け、
市立総合医療センターで手術を受けたのだが、その際、虐待(SBS/AHT・いわゆる揺さぶられっこ症候群)
の疑いがあると児童相談所に通告された。警察による家宅捜索と事情聴取が行われる。
事故から2ヵ月半後、児童相談所から突然呼び出され、「一時保護した」と告げられた。
「施設入所に同意するなら面会を許可する」と通告され、泣く泣く承諾。
翌週からの面会は乳児院での週一回1時間だけだった。
施設入所措置承諾書への署名がのちのち夫妻にとって多大なる苦難を招くことになろうとは知る由もなく、
また知らされてもいなかった。その後も児童相談所は捜査中を理由に家庭への復帰を進めない。
夫妻は警察の事情聴取を受ける。脳神経外科の専門医に
「つかまり立ちから後方への転倒により本件の硬膜下血腫が発生したと考えられる」と、
虐待の可能性を否定する鑑定意見書を作成してもらい、
弁護人から警察へ提出してもらった。そんななか、逮捕されてしまったのである。
「息子を虐待などしていないのに、事故から1年以上経ってから突然逮捕されました。
残暑で蒸し暑い季節にエアコンの効いていない密室で取調べが行われました。
乱暴な口調の男性刑事ふたりに密室に閉じ込められ、ブラジャーの着用は禁じられ、
腰縄でTシャツの上から締め付けられ、身体の線が出る状態はとても気持ち悪く、
わたしの人間としての尊厳が剥ぎ取られていくような気がしました。
49:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/22 08:02:48.28 nSDG6PSA0.net
高圧的な態度の取調官が息子やわたしを下の名前で呼び捨てにしていたことも気持ち悪かったです。
取調中はわたしを虐待犯と決めつけていて罵詈雑言の嵐でした。
例えば『お前はウソつき、みんなそう思っている』、『子どもを返したら今度こそ殺される』、
『息子は一生障がい者』、『お前は異常』などひどいものでした」
1年以上も経って、しかも事故であるという医師の鑑定書を提出しているにもかかわらず、
逮捕して強引な取調べが行われた。「締め上げれば吐くだろう」
という捜査機関の自白偏重の姿勢が如実に表れている。
取調べの録音録画は裁判員裁判対象事件と検察官独自捜査事件に限られているため、
なされていない。人権侵害の極みのような恫喝・面罵による取調べの証拠が残っていないのである。
全事件・全過程の取調べ録音録画が義務付けられなくてはならないことをあらためて実証する事例である。
「事故とはいえ、息子が怪我したことの負い目は消えませんし、
逮捕時は息子は乳児院に入所させられており、私たち夫婦からは引き離されていて、
一日でも早く一緒に暮らしたい思いでした。ですので、
取調官は息子を揶揄するような暴言ばかり言ってきたのかもしれません。
もうこれ以上、だれもこんな体験しなくてよくなるような世の中になって欲しいです」
釈放されてから、検察官が嫌疑不十分で不起訴の判断を示すまで3ヵ月もかかった。
乳児院から自宅へ戻るまでさらに3ヵ月かかり、親子分離は都合1年4ヵ月以上に及んだ。
「事故によって起こった」という専門医の意見を黙殺し、「頭部外傷=虐待」と決めつけた捜査機関と、
それに連動する形で児童相談所が動いたことにより、親子は長期間にわたって引き離されてしまった。
まさにわが子が「人質」にされてしまったケースである。
人格を否定する多数の言葉を吐いた捜査官の所属する警察本部からの謝罪は一切ない。
事実無根の虐待の決めつけが、ひとつの家族をどれほど痛めつける結果を招いたのか。
捜査機関は肝に銘じていただきたい。自宅の火災で娘(当時11歳)を失った。
車の給油口からガソリンが漏れ、点いたままだった風呂釜の種火に引火。
たまたまお風呂に入っていた娘が逃げ遅れたのである。ところが
「マンションを買うために放火して娘を殺し、生命保険を手に入れようとした」と見立てた。
50:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/23 08:57:02.00 OqSPfSJg0.net
同居していたとともに任意同行され、長時間取調べを受ける。娘の死で打ちのめされていたうえ、
刑事から「ガレージに降りて、火を点けるところを息子が見ているぞ」と言われたことで自暴自棄となった。
言われるがまま5枚の自白書を書いてしまう。弁護士に「やっていないのなら、調書に署名、
指印してはいけない」と言われ、翌日からは黙秘に転じた。「わたしの場合はわが子が亡くなって、
わからないまま逮捕されて、真っ裸にされて、そしてなにもかも取り上げられる。
こんなことがあるのだとビックリしました。そして厳しい取調べ。否認もしましたので、体調が悪い。
椅子から滑り落ちても病院に連れて行ってくれなかった。自白すれば『パンを食べるか』『病院へ行くか』
と扱いが変わる。認めなかったらひどい扱いを受けてしまいました」「椅子から滑り落ちて」
とはどういうことなのか一度は自白書を書かされたものの、その後、黙秘を貫いていたが、
ふたりの男性刑事から交互に罵倒される取調べが毎日夜遅くまで続き、体調が悪化してしまう。
「病院へ連れて行ってください」と頼んでも、「娘はもっと熱い思いをして死んだんやぞ」
と言われてしまい、極限の疲労により椅子から滑り落ちても仮病扱いされる。
耐えかね夜になって二度目の自白書を綴ってしまったのである。
人が虚偽自白をしてしまうのはどのような状態のときなのだろうか。「精神がおかしかったんです。
便が2週間出ていないと伝えると、弁護士さんがビックリして『薬をもらいなさい』
と言うくらい。そういう状態のなかで、警察の密室での取調べが行われると、
あの人たちの言うことがすべて本当に聞こえ、なにがどうなっているのかわからないという状況でした」
と述懐する。わが子を失い茫然自失の状態で身柄拘束され、
体調不良なのか長時間にわたって強圧的な取調べが続くと、自分がなにをしゃべっているのかすら、
わからない状態になってしまうというのである。一審の地裁は現住建造物等放火、
殺人および保険金詐欺未遂の各犯罪事実を認定の上、無期懲役に処す。
高裁への控訴、最高裁への上告も棄却となったため、収監されてしまう。
燃焼実験により事故が火災の原因であると証明され、再審を経て無罪が確定した。
戦後史に残る冤罪事件で21年の月日を奪われた、
51:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/24 09:38:24.83 U893n2ou0.net
「ほかのひとに(同じような経験を)してほしくない、仲間に同じ経験をしてほしくないので活動しています」
と締めくくった。二度の自白のあとは黙秘を続け、公判でも否認したが、
裁判所は暴行、偽計、切り違え質問(共犯者が自白していると告げること)
など違法取調べのオンパレードで作られた自白調書を信用して誤判した。
それらの調書は長期間の身柄拘束、長時間の取調べといった人質司法で作られたのだが、
その根本原因はいまだに是正されていない。
共犯者が多数いる経済事件において否認し続けると勾留が長引いてしまうケースが多い。
否認している被疑者・被告人が長期拘禁されることは元会長逮捕・勾留時、
海外メディアから強い批判を受けた匿名で証言してくれた、金融商品取引法違反
(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で逮捕、起訴された。無罪を主張したものの、
5回の保釈申請が却下され続け、保釈されるまでに約1年2ヵ月にわたり勾留され続けた。
「粉飾決算と言うことで拘束されまして、1年2ヵ月勾留されておりました。強調したいことは3つございます。
まず1番目。勾留されていると先が見えないので非常に不安なんですね。
いつ出られるんだろうかというのがまったくわからないので、心理的圧迫感がものすごくある。
家族といつ会えるんだろうか家族はどうなっているんだろう耐えがたい精神的苦痛があるということです」
身体拘束は筆舌に尽くしがたいほど苦痛なのだと言う。にもかかわらず、
裁判所は「自動販売機」と揶揄されるほど、いとも簡単に身柄の拘束を認めてしまうのである。
「2番目はですね、拘束されると収入の道が絶たれてしまうということになります。粉飾決算ですので、
(証拠や証人が)非常に多岐にわたりますので、複数人の弁護士にお願いしなくてはならない。
弁護士費用が払えるのかな、身体の弱い妻と小学生の娘がおりましたので、
このまま長いこと拘束されると、路頭に迷ってしまうのではないか、
これは経済的にもきついなということで、先ほど申し上げました先が見えないということと、
経済的な負担、このふたつで、言ってみれば兵糧攻めに遭っているようなもので、とっと警察・
検察の言っているシナリオを認めて早く出てしまった方がいいんじゃないかという、そういう誘惑に駆られてしまう。
52:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/25 18:56:45.88 x6vR8Hd80.net
冤罪の温床になるというのは非常に理解できるところであります」
「兵糧攻め」という言葉を使われたが、言い得て妙である。人質に取られ続けると、
経済的なダメージが降りかかってくるという指摘を忘れてはならない。
金銭的な苦しさから捜査当局の言い分を認めざるを得なくなり、「冤罪の温床」となってしまうのである。
「3番目に強調したいことはですね、粉飾決算と言うことで非常に証拠の範囲が広うございまして、
段ボール箱数十箱。検察の方もわたしの故意を立証するために、
多くの証拠と証言を積み重ねてくるので、これに対してひとつづつ反論していかなくてはならない。
そうすると、あそこの段ボールに、こういうのあったハズだ。
1個ずつ弁護士の先生にお伝えして持ってきてもらわなくてはならない。
いわゆる隔靴掻痒のようなことが起きますので、
そこは防御としては不十分だなと感じる次第でございます」経済事件の場合、
押収資料は膨大なものとなる。そのうえ関係者も多数となるため、検察官調書もまた量が多い。
勾留されたままの公判準備となると、狭い拘置所内に置くことのできる書類の数は限られているので、
開示された証拠類を読んで理解しようとしても、いちいち持ってきてもらわなくてはならない。
そのことを「隔靴掻痒」と表現している。そのうえ、弁護人とうち合わせをしようにも、
一畳程度の狭隘な接見室では弁護団全員が入れないことも少なくないうえ、
必要な証拠、調書をすべて持ち込むのは不可能だ。
実質的に被告人の弁護人依頼権が否定されているという現状について、
「防御としては不十分だ」と言っているのである。「わたしの場合求刑が懲役2年だったんですが、
1年2ヵ月の勾留というと、もう実質の裁判が終わる前に刑罰の半分が終わってしまっているって、
こんなバカみたいなことがあっていいのかと思っております」
無罪か有罪かを決める裁判が始まる前から実質的な刑罰が加えられている。おっしゃる通り
「バカみたいなこと」以外のなにものでもない。児童虐待は防がなければならないが、
その一方、虐待を疑われた冤罪で苦しむ家族が多発していることはあまり知られていない。
SBS/AHT(いわゆる揺さぶられっこ症候群)事案で10人目の無罪判決確定者である。ある夜のこと。
53:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/26 09:49:24.49 YKKsjHtI0.net
生後2ヵ月の長男の育児に疲れた妻を気遣い、「夜間授乳に備えて仮眠してきたら」
と声をかけた。ところがその後、長男の様子が急変。泣き声が止み、呼吸音も聞こえない。
風邪をひいていた息子が痰をノドに詰まらせたのではないか。思わず背中を叩く。
その後、救急車で病院へ搬送された。検査結果は急性硬膜下血腫。後日、眼底出血も見つかった。
病院は「揺さぶり虐待」があったとして児童相談所に通報し、長男は一時保護されてしまう。
11ヵ月にわたって長女を含む親子3人で長男の帰りを待っていたところ、
今度は傷害の疑いで逮捕・起訴されてしまった。「わたしは逮捕されました。
息子が脳内出血を起こして意識不明の重体になったということで、
わたしが虐待をしたという疑いで逮捕され、23日間、留置場で取調べを受けました。
揺さぶられっこ症候群で嫌疑を掛けられていたときから、(その問題に強い)
弁護士に相談しており、『黙秘権がありますから黙秘をしてください』と言われていて、
任意の事情聴取のときも警察に伝えてました。でも取調べが始まるときに黙秘をしますと言っても、
取調べは続くんです」ここで重要な問題提起をしている。取調べ受忍義務について言及しているのである。
取調べの際、再三にわたって黙秘権の行使を告知している。要は「なにを聞かれても話しません」
と伝えたのである。であるならば、取調べは終了して房へ戻れるのかというと、そうではない。
取調官が帰ってもいいというまでは事情聴取につきあわなくてはならないのである。
黙秘権は憲法で認められた権利であるにもかかわらず、
その意思には関係なく警察官や検察官から供述を求められ続けるのだ。
当然、取調官は手を替え品を替え黙秘を翻すよう、長時間、説得するわけで、
黙秘権の行使が実質的には許されていない実態もまた、人質司法をはびこらせる一因となっているのだ。
「起訴されたあと、拘置所に移されます。独房です。そして接見禁止。
わたしの場合は黙秘をしていたことで、捜査機関に情報はほとんどなく、
状況証拠だけでした。子どもが出血したという事実だけで、証拠はない。
わたしがなにも言わないから家族と口裏合わせができるということで、家族との接見を禁止されました」
54:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/27 05:47:23.60 mauxGOvI0.net
「拘置所のなかから家族に手紙を書いても接見禁止だと直接だせなくて、弁護士を介して渡す。
裁判所の許可をもらってから送達するので、結局往復に2週間くらいかかるんですね。
子どもが病気にかかったと聞いて手紙を書いても、返事が来るのは2週間後で、
すでに症状は変わってしまっている。一所懸命書くんですけれども、
直接連絡を取り合えないことが辛かったです」「わたしが逮捕されたとき、
娘はまだ3歳でしたが、家族みんなで会えたのは保育所を卒園するときで、5歳になっていました」
逮捕・勾留されただけではなかった。接見禁止といって、一番大切な家族と面会することはもちろん、
手紙のやり取りすら禁じられる措置が命じられたのである。実はこの国で逮捕・
勾留された人のうちの約4割がこのような状態におかれてしまうのだ。
接見禁止は逃亡または証拠隠滅をすると強く疑われるときにだけ認められると法律には書いてある。
夫妻が乳児院に保護されてしまっている長男を置いて逃亡するなどあり得ない。
また息子さんが急変したときはふたりきりだったので、共犯者はいないのだから、
口裏合わせといった証拠隠滅行為など必要もない。にもかかわらず、
検察官は勾留を求めるだけでなく、接見禁止まで請求し、裁判所は認めてしまう。
その理由は黙秘しているからにほかならない。弁護士は、「わたしの知る限り、
家族との面会を含めあらゆる社会的なコミュニケーションを一律に禁止することを認めている国は、
日本以外に存在しません」と綴っている。わたしたちはそういう国に住んでいるのである。
赤阪さんは起訴前と起訴後の都合3回にわたって釈放・保釈を認める決定がなされていたが、
検察はそのたびに準抗告し、別の3人の裁判官が勾留を是認した。
保釈請求に対する検察官の意見書には「妻などに働きかけることで罪証を隠滅する疑いがある」
と記載されており、裁判官もその言い分を認めてしまうのである。
検察官が保釈に反対する意見書をだすと、その中身がどんなに荒唐無稽であっても、
自動的に却下の決定をだす裁判官は少なくない。勾留は150日間に及んだ。
公判では検察官請求の医師5名、弁護人請求の医師3名の尋問が行われた。
55:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/28 08:03:55.38 aO49S3s60.net
そもそも起訴事実は「なんらかの方法により頭部に衝撃を与える暴行を加え、
全治不詳の急性硬膜下血腫を負わせた」というもの。
弁護側は「感染症により心筋炎を発症していた可能性があり、
もともと糖鎖の異常という先天的な病気も持っていたため、
本件傷害が生じた可能性がある」と主張した。裁の判決は
「被告人が息子に対して社会生活上許容されない激しい揺さぶりなどに及ぶ動機等は存在せず、
検察官が主張するような不法な有形力の行使に及んだとすることは、
多大な疑問があるというほかない」と述べるなど、完全無罪の内容。検察は控訴できなかった。
絵に描いたような人質司法のサバイバーである。「人格否定するような情報収集をいっぱいされました。
(警察官は)家族以外にも友人たちのところに行って、『女性関係はなかったか暴力沙汰はなかったか』
と尋ねてきたそうです。もちろん、友人たちは『そんなことはない』と答えてくれましたが、
息子のケガとはまったく関係のない情報を集め、人格を疑わせるような印象操作をして、
家族とわたしを引き離そうとしたのです」わたしとは共通の知人がおり、
その彼のもとにも警察官はやってきた。「虐待などするわけない」
と何度も伝えたのだが聞く耳を持たなかったという。
「事件と関係ない捜査や取調べが自白を強要するために行われるのだということを初めて知りました。
守られるはずの人権がいとも簡単に都合よく扱われてしまう。
わたしのような目に遭う人がひとりでも先に出ないことを心から願っています」
冤罪を作り上げた警察官や検察官、
いい加減な鑑定書を作った医師たちの耳にこの声は届いているのだろうか。
最近「人質司法」という言葉を耳にすることが多くなった。とはいえ「どういう意味なの」と聞かれ、
答えられる人は多くないだろう。日本において、犯罪を行った疑いのある被疑者・
被告人は否認または黙秘をしている限り、長期間勾留され、保釈がなかなか認められない。
外に出たいがために虚偽自白してしまうことにより多くの冤罪の温床となってしまっている。
狭義での「人質司法」はそのような日本の未決拘禁制度を表す言葉として使われる。
56:傍聴席@名無しさんでいっぱい
23/12/29 09:53:39.13 mjZuxO2R0.net
「無罪の推定」が及んでいるはずの被疑者・被告人が、無罪の主張をしたり、
憲法に認められた黙秘という行為を実行したりしようとすると、留置場・
拘置所に拘禁されたまま長期間にわたり出してもらえない。その一方、権利を放棄すると、
即座に自由な生活を取り戻すことができる。まさに人質という表現がふさわしい。
国際的な人権NGOであるヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の報告書『日本の人質司法』
はその副題を「保釈の否定、自白の強要、不十分な弁護士アクセス」としていて、
人質司法を成り立たせている保釈実務、接見禁止、取調べの実態、
代用監獄制度などにも触れている。そして広義での「人質司法」
を含む日本の刑事司法制度は何度となく国連から是正するよう勧告を受けている。
ではなぜこのような野蛮な仕組みが放置されているのか。国はこれらの勧告を無視し続けており、
報道機関も取り立てて問題とみなしていないからである。法務省は日本の刑事司法制度は「人質司法」
にあたらないと主張している。果たしてこの国の司法は公平性・公正性を担保できているのだろうか。
共同プロジェクトが「ひとごとじゃないよ」と銘打っているのは、あなた自身、
もしくはあなたの家族や親しい友人が明日巻き込まれるかもしれないということを表している。
実際、登壇されたのは企業経営者、官僚、公認会計士、弁護士から看護師、カメラマン、クーラー設置業者、
主婦に至るまで、様々な職歴の方々が網羅されていた。誰の身の上にも起こり得るのだ。
まさに「ひとごと」ではないのである。ある日突然やってくる「人質司法」。
厚労省の局長であった、障がい者団体向けの郵便不正事件において、虚偽有印公文書作成・
同行使の容疑で地検特捜部に逮捕・起訴され164日間勾留された。無罪が確定して復職を遂げている。
事件の捜査において主任検事が証拠のフロッピーディスクのプロパティを改ざんしていたことが発覚し、
当時の地検特捜部長ら3人の検事が逮捕され、検事総長が引責辞任する大スキャンダルに発展した。
学校法人の土地取引をめぐって業務上横領の容疑で地検特捜部に逮捕・起訴される。
5度にわたる保釈請求を却下されて248日間の勾留を余儀なくされた。