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インドネシア人被告の釈放は外交の勝利? 正男氏事件でベトナム人被告との「差」
2019年3月12日 18時0分 J-CASTニュース
事件への関与が疑われた北朝鮮大使館員ら8人は出国する中で、仮に自国民に死刑判決が
下されて執行されたとなれば、インドネシア・ベトナム両政府にとっても世論からの反発は
必至。このことを背景に、特にインドネシア政府はマレーシア政府へのロビー活動に熱心に
乗り組んだようだ。AP通信によると、インドネシア政府は「首脳会談、副大統領会談、外相間の定例会談、それ以外の閣僚級会談など、あらゆるインドネシア-マレーシアの2国間会談でアイシャ被告の事案について提起」
してきたという。
ベトナム人被告の起訴取り下げも要求
インドネシア外務省は3月11日夜、帰国後に記者会見するアイシャ被告の写真つきで、
「釈放の成功はインドネシア政府の外交の取り組みによるもので、政府は全国民を守ることの証明だ」
とツイートし、成果をアピールした。インドネシアのメディアもこれに呼応。最大手紙のコンパス紙は12日付の1面トップに「シティのための総外交」と題した記事を掲載。釈放に向けたインドネシア側の取り組みを報じた。
一方のベトナムは、2回目の米朝首脳会談を19年2月に首都ハノイで開いたこともあって、米朝に配慮した結果、インドネシアに比べてロビー活動が活発でなかったことが指摘されている。
フォン被告の弁護士は、同被告についてもアイシャ被告と同様に起訴を取り下げるように求めている。公判は3月14日に再開予定で、検察はそれまでに対応を決めることにしており、釈放が決まる可能性もある。
URLリンク(news.livedoor.com)
今回のインドネシアの対応には違和感が消えない。
被告人が最終的に有罪、無罪かはともかく、殺人に関与していたことは明らかなのだから、
マレーシアの主権を尊重して裁かれるべきだと思うが、まるで記者会見では冤罪で釈放
されたかの対応で、被告人本人はともかく外務省の対応からすれば海外で犯罪を犯しても
裁かれるべきではないと考えているのか。
日本の場合、マレーシアで竹内真理子が死刑となったが、外務省が釈放に動いたという
話はなかったと思うし、インドネシアは死刑廃止国でもなく、同じイスラムなのだから
法制度の問題でもないだろう。
佐川一政にしても当地の法制度による釈放であり、外交的努力によるものでもない。
共犯が一部海外逃亡というのはよくある話で、通常は代理処罰などで解決する話だが、
今回は北朝鮮が在マレーシア人を人質にとって共犯の北朝鮮人が帰国させたという
問題があるにしても、殺人で一旦起訴された人間を外交的努力による起訴取り下げで
釈放を国家がまるで無実であるかように扱うのはやはり異常だと感じる。
マレーシアにしても他国に主権を侵されてそれを肯定するような判断というのはその
程度の国ということだろうか。
海外暗殺ということでラングーン事件からも相当の措置を北朝鮮は覚悟していたと
思うが、大甘といわれても仕方ないのでは。
犯人は正男の目に薬品を塗っており、どう考えてもテレビ番組などとは考えられないが良くも
悪くもベトナム人も起訴取り下げで誰も裁かれず、事実は全く解明されずに終わるのかな。
日本にしても拉致問題は犯罪だと判明しているのに、さっぱり前進しないが、少なくとも
北の犯罪を容認するようなことを政府が認めたら大問題になるだろうな。