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東京高裁「違法な訴訟指揮」 埼玉の強殺、審理差し戻し
2019年02月08日 16:46 山形新聞
借金返済を免れるために知人の男性を殺害したとして強盗殺人罪などに問われた不動産
コンサルタント宮口義弘被告（５９）の控訴審判決で、東京高裁は８日、一審の訴訟指揮に違法な点があったとして、懲役１０年の一審裁判員裁判判決を破棄し、審理をさいたま地裁に差し戻した。
昨年２月の一審判決は、被告に共犯者がいた可能性が否定できないとして、単独か氏名不詳者との共謀による犯行と認定。殺意を認めず、傷害致死罪を適用した。
第一審で最終弁論に訴因変更を促し、許可した一方で弁護側の弁論再開請求を却下
した訴訟指揮が法令違反で差戻しというのだが、何だかなあ。
林圭二や勝又などにもこういう訴因変更があったと思うし、問題だったと思うが、
訴訟指揮に問題があるとされなかったし、強盗殺人で起訴で裁判員裁判で傷害致死
認定で有期刑になったのを差し戻す口実に使われたと思うのは邪推かな。
検察が控訴してなければ差戻しでも不利益変更禁止の原則から逆転判決にはならないが
検察は控訴しているのだから、より重い刑になる可能性があるだろう。
栃木裁判長は丁寧な審理という印象だから、訴因変更による弁護権の侵害を問題に
したようにも思うが、実質的には不利益になったような気がしてならない。
裁判員裁判でマイナー事件でも被告人に有利な罪の認定となったら差し戻されるのが
普通になるなら、いよいよ意味がないな。
石田もそうだったが、強盗殺人で起訴なら推定有罪という感じのようにもみえる。