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社会
2024年12月08日
取材・文/樫田秀樹
トンネル掘削機「シールドマシン」が原因とみられる事故が絶えない。今年だけでも品川区、広島市、町田市で確認されている。そもそもどんな機械なのか? どうしてこんなに事故が多いのか? 今後も事故は続くのか? 徹底取材で明らかにする!
■自宅の庭に突然湧水と気泡が発生!
10月22日朝6時。東京都町田市小野路町に住むMさん(80代男性)は、庭に突如として湧いた水とブクブク泡立つ気泡に驚いた。
Mさんは水道管の破裂を疑ったが、数時間後に来訪した市水道局の職員がその場で試薬検査を実施し、塩素反応がなかったため、「水道水ではない」と告げられた。
つまり、地下水である可能性が高い。なぜ突然、地下水と謎の気泡が湧いたのか。いったい地下で何が起こっているのだろうか。
Mさんが付き合いのある市民団体「リニア中央新幹線を考える町田の会」(以下、町田の会)に来てもらったところ、現場を見たメンバーは、
「JR東海のリニア中央新幹線(以下、リニア)の工事が原因では」と推測し、13時過ぎにJR東海と施工を担う建設会社「安藤ハザマ」に現場に来るよう連絡した。
町田の会の奥村憲雄さんは、「Mさん宅から約200m離れた立て坑から、昨年7月に直径14mの掘削機(シールドマシン)がリニアのトンネル掘削を開始しました。
そしてまさに今、Mさん宅の近くにまで迫っています。今回の件はマシンが原因だと思います」と推測した。事実、マシンによる気泡発生は過去にも発生していたからだ。
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■マシンの仕組みと過去の気泡発生事故