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→７対２の賛成多数で決定、利上げはマイナス金利解除の３月会合以来
→国債購入計画、従来の月間６兆円を26年１－３月に３兆円程度に圧縮
日本銀行は31日の金融政策決定会合で追加利上げを決めた。利上げはマイナス金利政策を解除した３月会合以来。長期国債買い入れの減額計画と同時の決定となった。
□日銀が17年ぶり利上げ決定、世界最後のマイナス金利に幕－ＹＣＣ廃止 - Bloomberg
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政策金利の無担保コール翌日物金利を、従来の０－0.1％程度から0.25％程度に引き上げた。政策金利は2008年10－12月の0.3％前後以来の水準となる。７対２の賛成多数で決定し、中村豊明、野口旭の両審議委員が反対した。
植田和男総裁は先月、７月会合までに得られるデータや情報次第では、減額計画と利上げの同時決定も「十分あり得る」との見解を表明。個人消費の弱さを理由に利上げに慎重な声もあったが、基調的な物価上昇率が日銀のシナリオ通りに推移する中で、金融政策の正常化を着実に進める姿勢を明確に示した。
日銀は、日本の経済・物価は見通しにおおむね沿って推移している状況を踏まえ、２％の物価安定目標の持続的・安定的な実現という観点から、「金融緩和の度合いを調整することが適切であると判断した」と利上げの理由を説明。利上げ後も実質金利は大幅なマイナスが続き、緩和的な金融環境は維持されるとしている。
今後も、経済・物価見通しが実現していけば、引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整していくとの方針を示した。
国債購入の減額計画では、これまでの月間６兆円程度を原則として四半期ごとに4000億円程度ずつ減額し、26年１－３月に３兆円程度まで圧縮する。長期金利が急激に上昇する場合には、機動的に買い入れの増額や指し値オペなどを実施する。必要なら決定会合で計画を見直すこともあり得るとした。来年６月の会合で中間評価を行う。
ブルームバーグが17－22日に実施したエコノミスト調査では、今会合での利上げ予想は29％にとどまったが、９割超がリスクシナリオとして利上げもあり得るとみていた。その後の金融政策を巡る政治家の発言や事前報道などを受け、市場では利上げを織り込む動きが出ていた。
声明と同時に公表した新たな経済・物価情勢の展望（展望リポート）では、見通し期間の最終年度となる26年度の消費者物価（除く生鮮食品）の予想が前年比1.9％上昇と目標の２％付近を維持。消費者物価の基調的な上昇率が見通し期間の後半に２％目標とおおむね整合的な水準で推移するとのシナリオも変わらなかった。
□経済・物価情勢の展望（展望レポート） : 日本銀行 Bank of Japan
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2024年7月（基本的見解） [PDF 617KB]
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日銀の結果発表後、円相場は１ドル＝151円台後半に上昇した後、153年台後半まで下落するなど、上下に振れる展開となっている。発表前は152円60銭台で取引されていた。債券市場では新発10年国債利回りが６ベーシスポイント（ｂｐ）高い1.055％で推移していた。日本株は午後の取引で日経平均株価が一時プラスに転じた。
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2024年7月31日 13:00 JST
更新日時 2024年7月31日 13:35 JST
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