22/06/05 13:50:36 ZaTAEm6G.net
装置メーカーからも流出
会社を追われた人たちが技術流出の担い手となったとよく言われますが、液晶技術の流出は1990年代からもう始まっていたと思います。サムスンとシャープは亀山工場ができる前から技術交流をしていました。
韓国に出張に行ったらシャープの上司が現地でいろいろ指導していました。日本の部材メーカーの技術者もよくサムスン社内で目にしました。シャープは市場投入するパネルのサイズをよく読み誤って在庫を抱えたりして損失を出していました。それをリカバーするために韓国や台湾、中国に行って技術のライセンス供与をして穴埋めしていたこともありました。
2000年に入ってから中韓勢が急速にキャッチアップしてきたわけではなくて、彼らが成長する素地はもうできていて、堺工場ができた当時は目と鼻の先ぐらいまで迫っていたわけです。
今では中国が韓国の人材を引き抜いています。韓国LGディスプレイから中国に多くの人材が流れている印象です。...
あと、装置メーカーからも技術は流れます。装置メーカーもシャープだけに装置を納めていては投資回収はできません。投資回収するには多くの企業に装置を売る必要があるのです。成膜や電圧の条件、ガスの流量などのレシピと一緒に装置が流れれば、機械を並べるだけでパネルはできてしまいます。日本の装置、部材メーカーのエンジニアも現地で顔を合わせたことがあります。
日本をはじめ韓国でも政府が技術流出のための施策を打ち出していますが、効果は疑問です。韓国では海外から技術者を受け入れることは当たり前のようにどこもやっています。サムスンでは傘下の大学で2カ月間みっちり韓国語を学習します。学費はサムスンが負担し、10人に1人、グローバル・ヘルプ・デスクと呼ばれる人がいて生活に困らないように身の回りのことをサポートしてくれます。