17/08/10 09:17:19.34 CAP_USER.net
自分だけのネットショップを、誰でも無料で簡単に作れるサービス「ＢＡＳＥ（ベイス）」が話題だ。
大手ショッピングサイトのユーザー離れが加速する中で、ＢＡＳＥは40万店以上のネットショップが開設され、賑わいを見せる。
代表の鶴岡裕太氏は大学を中退し、22歳でこのサービスを立ち上げた。
多くの人に選ばれるサービスが生まれたきっかけは何だったのか。
これまでの道のりを振り返ってもらうとともに、将来の展望についても語ってもらった。
■ 大分にいる母の言葉をきっかけに期せずして起業することに
今年4月、日経ＭＪの紙面にて「さらば楽天」という挑戦的なタイトルが話題になった。
楽天を始め、大手ショッピングサイトからユーザーが離れつつあるという内容で、出店する際の「厳格なルール」や「使い勝手の不満」などがネックとなっているとしていた。
そうした中、ＢＡＳＥは三つの項目を入力するだけ、さまざまな決済方法を選べるなどの特徴で、2012年のサービス開始以降、着実にユーザー数を伸ばしている。
そもそもＢＡＳＥの立ち上げのきっかけは何だったのだろうか？
─ＢＡＳＥ立ち上げのきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
きっかけは2012年の春。地元の大分県で婦人服屋を営む母から「ネットショップをやってみたい」という言葉を聞いたことでした。
当時、ネットショップの出店サービスは大手企業がすでに手掛けていたので、既存のサービスを教えたのですが、「使い方が難しい」、「コストや時間がかかりすぎる」といった理由で、母は結局どのサービスも使えなかった。
こんな出来事があって、「地方の50?60代の人もインターネットを使って物を売りたいんだ」という潜在的なニーズに気づき、そこから3?4ヵ月ほどでネットショップ作成サービス「ＢＡＳＥ」を作ってリリースしました。
─現在、ＢＡＳＥには約40万店のネットショップが開設されています。立ち上げ以降、短期間でユーザーに支持された理由をどう考えていますか。
まず、時代とタイミングが良かったことだと思います。
ウェブサービスはどれだけ努力しても、時代やタイミングが合っていないとうまくいきません。
その半面、完璧なプロダクトでなくても、ちょっとだけ流行る要素や時代に合う部分があると、世の中が自然に持ち上げてくれることもあります。
ＢＡＳＥも、ローンチした当初は今と比べれば機能も充実していませんでしたし、とりあえず出してみようという感覚でしたが、それまでさまざまなウェブサービスを作ってきた中でユーザーの反応が全く違いました。
―それはどうしてでしょうか。
リリース時に、多くのメディアに取り上げていただけたことは大きかったと思います。
ただ、ＰＲやマーケティングに力を入れるなど、ユーザーを増やすために策を講じたことはほとんどないんです。
要は、「良いプロダクト」を作ったことに尽きるかなと。
初期費用無料と月額無料という金銭的なメリットはありますが、今では他社でも同じようなサービスはある。
お客様は無料だから使ってくれるというほど甘い世の中ではないですし、サービスが価値に合っていれば価格は究極的にいくらでもいいと思うんです。
■ ユーザーの本質的な求めに応じることこそ「ユーザーファースト」
―鶴岡さんの考える「良いプロダクト」とはどのようなものでしょうか。
ユーザーの期待に応えるプロダクトです。
僕は、ユーザーの期待を、「ユーザーが知らないこと」だと考えています。
ここ数年、ユーザーヒアリングを大切にする「ユーザーファースト」が流行っています。
これは、ウェブサービスを提供する側が、ユーザーのあらゆる要望に応えようとする動きなのですが、彼らの需要は基本的に「今日の苦労を解消したい」という刹那的なものなので、その要望に毎回応えていても根本的な解決にはならないし、疲弊してしまう。
なので、弊社ではユーザーヒアリングをほとんど行っていません。
僕が考えるユーザーファーストは、ＢＡＳＥを選んでくださった方々に5年後、10年後も「ＢＡＳＥを選んで良かった」と喜んでいただけるようなプロダクトを作ること。
そのために、ユーザーに言われてから動くのではなくて、彼らが本質的に求めているものを理解して、その潜在的な求めに対してプロダクトをブラッシュアップしていくことを大切にしています。
ユーザーの1歩も2歩も先に行き、時代を待ち伏せするくらいの感覚で作りたいですね。
ダイヤモンド・オンライン 2017.8.10
URLﾘﾝｸ(diamond.jp)
※続きます
2:ニライカナイφ ★
17/08/10 09:18:38.56 CAP_USER.net
※続きです
東京の大学に行ったことで、地元では見られなかった色々なものが見えて、インターンも経験して、自分の道を見つけられて、しかもその仕事が忙しくなって、もうやめてもいいなと。
最終的にドロップアウトしましたが、大学には感謝しています。
―「良いプロダクト」を作るために、日頃どのようなインプットをされているのですか。
立ち上げ当初は世界中のメディアの記事を読み、特にテック業界の情報を集めていましたが、最近では弊社のスタッフやショップオーナーの方々と雑談をして思いつくことが多いです。
僕は完成されたストーリーには興味がなくて、完成される直前の意見をたくさん聞きたい。
完成された通りに実行して成功するのならそんなに楽なことはないけど、世の中そんなに甘くないですよね。
その場で話していることが最終的な答えになることはあまりありませんが、「もう少し何かをプラスすると良くなりそう」と思えるような、未完成なネタに可能性を感じます。
―そもそも鶴岡さんは、最初からウェブサービスの運営や起業家を目指していたのでしょうか。
いえ、ウェブ業界は好きでしたが、大学時代にハイパーインターネッツ（現ＣＡＭＰＦＩＲＥ）という会社でインターンをするまではコードすら書けなかったくらいです。
2012年11月にＢＡＳＥというサービスが先にできて、その後ユーザーが一気に増加して同年12月に法人化したというのが実際のところ。
社長になりたい、ウェブサービスで起業したいという夢は一切なかったんです。
―ＢＡＳＥを立ち上げるに当たって大学を中退されていますが、新卒で企業に就職する選択はなかったのでしょうか。
当時、自分にとっての大学の役割は十分に達成できたと思っていました。
僕は大学の目的を、「世の中に出た時に使える技術を養うこと」や、「人生においてどんなことに時間を使いたいかを見つけること」だと考えていて。
■ 引きこもり時代に見まくった「劇団四季」に影響受ける
―鶴岡さんが、そうした考えに至ったきっかけは何かあるんですか。
今思うと、中学生の頃に引きこもりを経験したことが元になっている気がします。
ある日、突然学校に行きたくなくなってずる休みしたんです。
一度ずる休みをしてしまうと、なかなか学校に行くきっかけがつかめなくなり、そのまま不登校に。
ただ「学校に行け」と強制するような家庭ではなかったので、登校せずにインターネットなどをして過ごしていました。
そんな折、劇団四季などのミュージカルにハマり、母と一緒に各地にミュージカルを観に行くようになったんです。
劇団員のパフォーマンスの素晴らしさ以上に、歌や演技でその場にいる観客が幸せになって帰るんだと思った時、劇団の方々に対して「この大人たちは、良い時間の使い方をしているんだな」と感動したんです。
「誰かを幸せにする仕事＝良い時間の使い方」という価値観のもとで働きたいと、この時期に漠然と考えさせられたんだと思います。
―会社を立ち上げてからスムーズに事業を拡大させてきた印象ですが、事業を安定させるまでにどのような苦労がありましたか。
資金と人材の問題がほとんどですね。
事業を拡大させていくに当たり、資金がないという問題が解決されると、良い人がなかなか採用できないという問題にぶち当たり、採用問題が解決されるとサービスが伸びないという問題が現れ、サービスが伸びるとまた資金の問題が浮上する…ということの繰り返しに、創業1日目からひたすら対処してきました。結
構苦労している気がします（笑）。
―着実に事業をスケールさせてきたように見えますが、実際はそうではなかったと。
そうですね、大変でした。
ただ、苦労を苦労だとあまり思わないようにしています。
起業家という立場は現場で働く社員とは違い、一緒に働くメンバーも社内の制度も選べる立場にある。
ですが、伸びるはずのサービスが伸びない、資金調達がうまくいかないなど、自分のことよりも他人に影響を及ぼしてしまう問題で頭を悩ませることがとても多かったです。
ある時、さまざまな問題が重なったタイミングで、周囲の経営者の方々に相談してみたところ、「自分も辛かった」という話を聞き、「悩みや苦労がない人なんていない」と改めて考えるようになりました。
人間はどうしても自分と他人を比べてしまう生き物なので、自分だけが辛い、他の人は楽しそうだと考えてしまいがちで、そうなってしまうと辛いんですよね。
でも、苦労の「質」は違えども、みんな平等に苦労しています。
※続きます
3:ニライカナイφ ★
17/08/10 09:18:49.51 CAP_USER.net
※続きです
うまくいってそうに見える隣の人にも何かしら悩みがあり、苦労していて、恐らく生きるのが辛いはず。
苦労の「質」を絶対量として見たら、世界的な大企業の社長は2億くらいの苦労があるでしょうし、僕の母は200くらいかもしれない。
でも、本人の視点から見るとそれぞれ100％の苦労なんです。
僕は社長として妥当な苦労をしていると思いますし、僕だけが特別苦労をしているわけではない。
「みんな辛いのなら誰も辛くない」という極論に達しました。
■ 多様な「価値」の交換ができるネットワークを
―今後、ＢＡＳＥが浸透することで、どのような未来や社会が期待できますか。
弊社では、「価値と価値の交換を最適化する」ことをミッションとしています。
ＢＡＳＥには地方の農家さん、漁師さん、工芸作家さんなどのユーザーが多いのですが、これからの時代、その人にしか作れない、複製しづらい価値やプロダクトにもっと注目が集まっていくはず。
そうした価値を世の中に放出するお手伝いや、プロダクトが生まれやすい、認知されやすい世の中づくりに貢献していきたいんです。
また、日本中を巻き込んで、「価値のすり合わせ」を柔軟にできる世の中を目指したいですね。
例えばアイドル好きな人にとっては、僕が持っている1000円札とアイドルの写真とでは、もしかしたら写真の方が価値があるのかもしれません。
両方とも「価値」なのですが、形が異なります。
このように価値があらゆる形で捉えられつつある世の中で、多様な価値を交換し合うネットワークの一端を担えればと思っています。
―その目的に向かって、現在具体的に何か進んでいるのでしょうか。
先日、「ＰＡＹ ＩＤ（ペイアイディー）」というアプリをリリースし、購入者がＩＤでログインするだけでスムーズにクレジットカード決済できるシステムが完成しました。
日本は現金が強い社会ですが、国としてもキャッシュをなくしていこうとする動きが出始めています。
そこで、価値と価値の交換をスムーズにする一つの手段として、「現金をなくす」というポイントに着目したんです。
一方、「ＰＡＹ．ＪＰ（ペイ・ドット・ジェイピー）」というサービスでは、出店者向けのｅコマース決済サービスも展開しています。
プラットフォームとeコマース決済機能を持つＢＡＳＥと合わせ、これら三つのサービスにより、基本的に世の中のすべての決済を担える体制になりました。
今後は決済のシステムをもっと良いプロダクトに進化させ、普及させていくことがテーマです。
■ ユーザーの喜び以上に楽しいことが思いつかない
―鶴岡さんご自身は、今後どのような人生を歩んでいきたいと考えていますか。
ユーザーに喜んでもらえる、ユーザーの役に立てる生き方をしていきたいです。
「個人的に楽しみたい」という欲は、ミュージカルをたくさん観て楽しんだ中学時代と、後は学生時代から今もずっとネットが楽しいので、それで十分満足していて。
正直今は物欲もないんです。
それよりもユーザーに喜んでもらえる日々の方が楽しいですし、それ以上に楽しいことをあまり知りません。
それは今後もブレずにいきたいですね。
ユーザーに感動していただくために、今後の人生の時間を使っていきたい、心からそう思っています。
※以上です
4:名刺は切らしておりまして
17/08/10 09:32:03.75 3bKAQ2aD.net
すごいですね
5:名刺は切らしておりまして
17/08/10 09:32:44.50 KnnzaHpM.net
ちょうどいい起業の手本だな
身近にニーズがあって、やってみたら儲かったから法人化
最初は資金も人もないところからスモールスタート
これでいいんだよこれで、誰でも真似できる
6:名刺は切らしておりまして
17/08/10 09:33:24.56 k2YYHn6T.net
すごいけどデブは嫌だなぁ
7:名刺は切らしておりまして
17/08/10 09:42:39.10 3BYBXbuN.net
＞ 劇団四季
8:名刺は切らしておりまして
17/08/10 09:43:48.90 /I3ahtb/.net
ハイパーインタネッツにインターンするような奴だから
俺らのような淫キャラとは何もかもが違うわ
9:名刺は切らしておりまして
17/08/10 10:05:16.31 Ufo3h/ra.net
劇団四季！？！？？！？！
10:名刺は切らしておりまして
17/08/10 10:10:45.22 mVO4dRnp.net
お気軽起業は簡単に潰れるし
11:名刺は切らしておりまして
17/08/10 11:12:49.76 1JqW2Bii.net
いいね
こういう生産的な思考は好きだよ
12:名刺は切らしておりまして
17/08/10 14:51:21.92 ZwXVqMbA.net
で、いつコード書けるようになったのｗ
13:名刺は切らしておりまして
17/08/10 14:58:23.25 4T4CB/cv.net
ヒキニート氏ね！！！！