15/10/26 23:21:00.98 uKgPW0Aa.net
>>204
「アベノミクス」なんてあいまいな言葉を使うから理解できなくなる。
①日銀が日銀券ルールを超える国債の買いオペを行ったこと。
②日銀が2%のインフレ目標値を設定したこと。
③まずまずの財政支出を行ったこと。
④消費に対して課税強化したこと。
⑤原油安
マクロ経済にはほぼ以上の5点しか大きな影響を与えない。
①、②.③、⑤は消費(設備投資含む)を増やす。
①に関しては、新発国債の金利が0.6%→0.3%にまで下がっている。
金融機関にとっては、多少は貸し出し基準を緩くしようとか、
金利が低くても貸そうかというインセンティブを与えるし、
実際に貸し出しは大きくはないが伸びている。
住宅ローンの金利を下げるので、住宅投資も増えやすくなる。
②に関しては、理論上は実質金利を下げる効果が期待されるが
それよりも為替に効いた感がある。
外需を取り込みやすくなるので消費(外需)は増える。
ただ残念ながらアメリカ以外は需要が強くなくむしろ低下中。
③政府が客になって消費するわけだから当然消費が増える。
結局マイナス成長なので上記3点の効果を④の悪影響が上回ったというわけだ。
消費税は一見すると集めた税金を分配するから、
ただの所得の再分配に見えるがそうではない。
そもそも貯蓄0世帯は必然的に消費税による物価上昇分(推定2.1%)の
支出を控えざるを得ない。財布の大きさは変わってないのだから。
これは企業からすれば、客の財布が小さくなってるのと同じ。
小さくなった財布を目当てに積極的に設備投資するわけもなく、
設備投資という長期間の消費も減少する。
で、所得税・法人税の税収も減少するという、1998年からずっと続く悪循環。
ちなみに消費税の増税自体は反対ではない。
GDPデフレーターが3%の際に、1%増税しますってのならぜんぜん構わない。
今回はGDPデフレーターがマイナスの時に消費税増税という致命的なバカだっただけ。
ただ幸運なことに⑤の原油安という神風は吹いている。