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小池氏に想定外の事態…土壇場でシナリオ書き換えた首相 2021/03/05 23:13
菅首相は5日、緊急事態宣言の2週間延長に踏み切った。
小池百合子東京都知事の延長要請に向けた動きや、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、
「7日で宣言解除」という当初のシナリオを土壇場で書き換えた。
「緊張感が緩んできているという意見がある一方、『もう限界だ』という声があることも承知している。
様々な声に思いを巡らしながら、もう一段、対策を徹底する決断をした」。
菅首相は5日夜の記者会見で、苦しい胸の内を吐露した。
首相は本来、予定通り7日で解除する腹づもりだった。
しかし、千葉県の病床使用率の悪化がネックとなった。今月に入り、旧知の森田健作知事と
一日に何度も連絡を取り、解除は厳しいとの感触を得ていた。
宣言を解除し、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」を
使う道も探った。これを1都3県側が断ったため「延長やむなし」との判断に傾いたようだ。
新型コロナ対策分科会の尾身茂会長はもともと解除に慎重で、
西村経済再生相や田村厚生労働相も同じ考えだった。「(感染状況の)数字が悪ければ仕方ない」。
首相は2日、西村氏や田村氏も交えて開いた関係閣僚の会議で、そう漏らした。
一方、小池氏は同じ2日、森田氏や黒岩祐治神奈川県知事らと連絡を取り、
「ワンボイス」で政府に2週間延長を突きつけるために動いていた。
政府が要請をのめば、小池氏は自らの存在感をアピールできる。
要請をはねつけられても、宣言解除で感染が再拡大した場合の批判は政府に向かう。
どちらに転んでも、小池氏に損はない。1月の宣言発令前にも
近隣3県の知事をまとめ上げ、政府を突き上げた「成功体験」がある。
ただ、小池氏にとって想定外の事態が生じた。
小池氏は事前調整の際、森田氏には黒岩氏らが延長要請に乗り気で、
黒岩氏には森田氏らが乗り気だと、それぞれ説明していた。(以降登録記事)
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