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コロナ起源調査に広がる不信、WHOは暫定報告見送り
2021 年 3 月 5 日 03:04 JST
【北京】新型コロナウイルスの起源に関して全容解明を目指す世界保健機関(WHO)の
チームは、中国での現地調査に関する暫定報告書の公表を見送る方向だ。
背景には、調査を巡り米中の緊張が高まっていることに加え、
世界の科学者で構成されるグループが新たな調査の実施を要求していることがある。
二十数人の科学者グループは4日、公開書簡の中で、新たな国際調査を要求する考えを
示した。最初に感染が確認された中国・武漢市における現地調査について、
WHOは研究所からのウイルス流出説も含め、
起源を検証するのに十分なアクセスを与えられていないためと説明している。
また、政権交代でWHO脱退方針を撤回した米国も、調査に関する透明性の向上を
求めている。現地調査に関する報告書を精査する構えとしており、中国に対し、
すべての関連データを公表するよう迫っている。これには、2019年12月の
最初の感染例に加え、それ以前の感染の可能性に関するデータも含まれる。
一方、中国側は同様にWHO主導で、米国を含め中国以外の国・地域も調査するよう
要求。他国がウイルスの起源となり、冷凍食品を通じて武漢に持ち込まれた可能性に
ついて検証するよう主張している。
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は2月12日、武漢の調査について、
要旨をまとめた暫定報告書をその翌週にも公表し、数週間後には完全な報告書を発表する
意向を示していた。だが、まだ暫定報告書は公表されておらず、調査団のトップ、
ピーター・ベンエンバレク氏は、暫定報告書の公表計画は撤回すると明らかにした。
その上で、WHOのチームは全面的な最終報告書とともに要旨を明らかにする計画だと
述べた。WHOの報道官は、最終報告書は「向こう数週間に公表され、
調査で明らかになった重要な結果が含まれるだろう」と述べた。
武漢での現地調査は、中国の科学者・当局者と共同で実施され、
報告書の公表については中国側の承認が必要だ。