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「対応遅く、効果薄い」 GoTo見直しに専門家
2020年11月22日07時11分
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新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受け、国は「Go To トラベル」などの見直しにかじを切った。
「感染拡大地域」を目的地とした旅行予約の一時受け付け停止が柱だが、感染症の専門家は「タイミングが遅く、効果も薄い」と批判する。
昭和大の二木芳人客員教授(感染症学)は「現状では、北海道や東京などでは感染者急増を示すステージ3に相当しており、この段階での見直しは遅い。
少なくとも2週間前にはやるべきだった」と指摘した。
二木氏は「感染拡大地域がどこなのかも明確ではない。また、そこから人が出掛けることも止めないと効果は薄い」と分析。
「3連休初日の人の動きを見る限り、社会に危機感が感じられない。トラベル事業は『第3波』のピークが終わるまでは中止するべきで、
国は感染拡大を抑える効果的な対策を今すぐに打ち出し、国民に強いメッセージを出すべきだ」と話した。
東京医療保健大大学院の菅原えりさ教授(感染制御学)も「国の説明では、感染拡大地域から感染者が少ない地域へ旅行するのは問題ないように聞こえる。
しかし、県境を超えた人の動きを一度止めることも考慮してよく、もっと踏み込んだ見直しが必要だった」と批判した。
厚生労働省によると20日時点の全国の重症者は291人で、第1波のピークの328人(4月30日)よりは少ない。
菅原氏は「重症者数が抑えられていることを評価する必要はある。ただ、冬になれば気温と湿度が下がるなどし、新型コロナにも感染しやすくなる」と指摘。
「感染者が増えれば、少し遅れて重症者が増えることが予測される。今の段階では、国はマスク着用や3密回避を訴えるだけでなく、
人の動きを抑制する対策を積極的に取るべきだ」と訴えた。