20/09/29 09:37:30.64 mqQ7HN/I.net
>>831
ワシントン大学(セントルイス)とミシガン大学の研究者による
司法イデオロギー分析によると、これまでに知られているバレット判事の見方は、
トランプ氏がこれまでに指名した2人の判事よりも右で、トーマス判事やアリト判事よりは
若干左に位置する。論文の著者の1人であるワシントン大学のリー・エプスタイン教授
(政治学・法学)によると、この結果、「中央に位置する判事」は
現在のロバーツ最高裁長官から右側にシフトして、カバノー判事になるという。
それでも、終身任期のポジションに指名された後にイデオロギー的な方向性が変わる判事もいる。
ギンズバーグ判事の前任者でケネディ大統領に指名されたバイロン・ホワイト判事は、
時折保守派に加わることがあり、ロー判決でも反対意見に加わった。
ジョージ・H・W・ブッシュ(父)大統領に指名されたデービッド・スーター判事は、
前任者だったリベラル推進派のウィリアム・ブレナン判事からの
180度転換を予想されていたが、そうはならなかった。
保守、リベラルが6対3の構成となる最高裁の重要な問題は、
保守派の法曹関係者の間で不評とみなされている過去の判例の幾つかを、
どのような形で、またどれだけ速いペースで再検討する動きを見せるかだろう。
判事たちは新たな方向へ進むのを望んでいるからといって過去の判例を取り上げて
覆すことはできない。訴訟当事者がまずこうした問題に関する案件で
訴訟を起こさなければならず、その上で裁判所が審理開始に同意しなければならない。
先例に従うことで法の安定を促す法的原則である「先例拘束性(stare decisis)」に
ついて、新たな構成の最高裁は、たとえ、このところ新たに就任した判事たちが
先例拘束性に従来と異なる決定を下した場合でも、どのように取り組むのかは不明だ。
このラテン語のフレーズstare decisisは決定済みのものに判断を拘束されることを意味する。
防戦に慣れているリベラル派の最高裁判事たちはこの何年か、
先例の神聖性を主張してきた。エレナ・ケーガン判事は2015年の意見書で、
「先例拘束性を尊重することは幾つかの誤った判決に固執することを意味する」と指摘、
「正しい判決は、それを正当化する上でこの原則を必要としない」と述べた。