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ジョーンズ氏によれば、体制派の候補が支持を得るには、極右の共和党候補者が負け始め
るのを待つしかないという。例えばアラバマ州とバージニア州で起こった事態だ。両州で
は共和党が右傾化しすぎ、本来なら同党に投票したであろう裕福で高学歴の郊外族が、民
主党に乗り換えたり棄権したりした。
■支持政党見つからない経営者
イデオロギーを信奉する者は、ビジネスの世界にうまく入り込めないことが多い。ビジネ
スは本質的に状況に敏感で、現実的なものだからだ。例えば、トランプ政権は気候変動問
題を嘲笑するかもしれないが、米ウォルマートや米ゼネラル・モーターズはこの問題を軽
視できない。複数の大手企業が最近、銃規制推進派から圧力を受け、NRAとの関係を断つと
発表した。IT（情報技術）企業はもともと圧倒的に民主党支持だ。一方、共和党のトラン
プ派は、専門家や、経験主義や、高学歴の有権者に対してしばしば敵対的になる。
しかし、NRA会員への料金割引をなくしたり、銃を購入できる年齢を引き上げたりしても、
政治の勢力図が全面的に書き換わるわけではない。財界の大物たちは民主党とその規制志
向に対し今も不信を抱く。
民主党で台頭する左派は、トランプ氏と同様に自由貿易を敵視する。加えて、増税と15ドル
（約1600円）の最低時給も支持している。
左右両派の真ん中に空白地帯がある。民主党がもともとの支持基盤に訴えるだけで、中道の
有権者に目を向けないならば、現状は変わらない。
「慎重な企業経営者は今、支持すべき政党をみつけられない。一方の主張は単一支払者医療
保険制度に偏り、もう一方は同性愛反対、銃規制反対に偏る。成長を促す競争政策の旗を振
ろうとする政党が存在しないのだ」。グローバー氏はこう指摘する。
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