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EVでエンジンが消える? 苦悩する社長たち
10月19日 22時25分 NHK
URLリンク(www3.nhk.or.jp)
世界の自動車市場で一斉に動き出した電気自動車への移行。「EVシフト」に、今、日本の自動車の部品業界がかつてない危機感を募らせています。
動力がエンジンからモーターに変われば、7000点もの精密なエンジン部品が不要になってしまうからです。いったいどんな思いで、この急速なEVシフトを見つめているのか?
大手の自動車部品メーカーの社長を追いかけました。
私が取材したのは部品メーカーの「ケーヒン」。従業員は2万2000人。国内、海外に38の工場を持つ大手です。
主力製品はエンジンにガソリンを吹きかける「インジェクター」など、エンジン回りの部品です。
売上の85%はホンダ向けで、エンジン部品のトップメーカーの1つです。
そのケーヒンに衝撃を与えたのが、去年、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資家向けに発表したリポート。
EVシフトが進むと受注が3割減少する可能性があり、先行きが厳しいメーカーの1つと名指しされたのです。
日本経済を支える自動車産業は、トヨタやホンダなどを頂点に1次、2次、3次と、いくつもの部品メーカーが連なる巨大なピラミッド構造になっています。
中でも基幹部品のエンジンは、7000点もの部品でできています。エンジンが主流でなくなると、影響はもちろんケーヒンにとどまりません。
横田社長の表情に焦りや不安はなく、もうやるしかないという覚悟がにじみ出ているようでした。
エンジンからモーターへ。ガソリンから電気へ。自動車業界に起こり始めた100年に1度の変化をどう乗り越えるか、
自動車ピラミッドを支える経営者ひとりひとりの判断、手腕が、日本経済の行方も左右する可能性があります。