15/08/03 16:44:36.59 aGj+JRoQ.net
>>185
米国経済がより洗練されていく中、政府の学生ローン提供は最近数十年間に
その「蛇口」が大きく開けられ、前回のリセッション(景気後退)期にこれが加速した。
ニューヨーク連銀のデービッド・ラッカ、テーラー・ナドールド、カレン・シェンの
3氏によれば、年間の学生ローン供与額
(一部のプライベートローンを含むが、主として連邦政府から提供されたローン)は
2001年から12年までの間に2倍以上の1200億ドル(約14兆9000億円)に達した。
これは、単に大学進学者数が増えているというだけではない。借入額も急増しているのだ。
この期間中、1人当たりのローン平均額はインフレ調整後の実質で58%増の年間5777ドルに達した。
連邦政府の学資ローンは米国人に対し、市場実勢以下の金利での借り入れを認めている。
その際、彼らの信用度を精査することはほとんどなく、返済能力を評価することもない。
一方、連邦ペル給付奨学金(低所得の大学学部生を支援するもので、
返済の必要はない)は、01年から12年までの間に3倍以上の年間300億ドル強に達した。
教育税額控除額はほぼ4倍の年間約200億ドルに膨らんだ。
学位取得コストも爆発的に増えた。労働省が発表する消費者物価指数(CPI)によれば、
2000年から14年まで、大学と大学院授業料に対する現金支出は平均で年間6%上昇した。
これと比較すれば、医療関連のインフレ率は平均3.8%で、穏やかな伸びにみえる。
総合CPIは年間2.4%上昇だった。
これは相関関係なのか、それとも因果関係なのか。
同連銀の調査では、学生への援助から大半の収入を得る大学と、援助の比率が小さい大学を
比較した。具体的には過去10年間でこれらの大学の授業料の伸びと、連邦議会の行動、
つまり個々のペル奨学金と学部学生補助金(利子補給)付きローンの上限引き上げなど
幾つかの動きを比較した。補助金付きローンは財務上の必要性に基づいて支給される
もので、補助金なしローンよりも有利な条件だ。調査の結果、
補助金付きローンの上限が平均1ドル上がると、授業料は最大65セント上昇していた。
ペル給付奨学金については1ドルにつき、授業料の上昇幅は55セントだった。