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米経済、原油安が追い風どころか逆風に
By JUSTIN LAHART
2015 年 5 月 11 日 16:28 JST
原油価格の下落は今年の米国経済の追い風となるはずだった。
今のところ、それはむしろ逆風となっているようだ。
原油安が米国経済の成長を後押しするという理論の根拠は単純だ。シェールオイル
ブームで国内生産が拡大したとはいえ、米国は依然として原油の純輸入国である。
原油価格が下がると、米国の消費者や企業は海外生産品に対する支出を減らし、
国内生産品に対する支出を増やす。それで国内総生産(GDP)が増大するというわけだ。
ところが、1-3月期のGDP成長率は年率換算でわずか0.2%だった。しかも、この数値は
下方修正される可能性が高い。こうした景気の減速には厳冬や西海岸の港湾労働争議の
影響もあるが、4-6月期の経済成長も低調に見える。米調査会社マクロエコノミック・
アドバイザーズは今年のGDP成長率が2.2%にとどまると見込んでいる。
このことは景気の基調的な弱さを物語っており、原油安が少なくともその一因と
なっている。というのも、倉庫や発電所を含む非居住用建造物への民間投資の
落ち込みがなければ、1-3月期のGDP成長率は0.75%高かったはずだからだ。
この落ち込みの半分以上は油井・ガス井やその探査への支出である。1-3月期の
資本設備への投資は実質的に横ばいだったが、鉱山・油田機械の購入減少がなければ、
増加していたはずだ。しかもこうしたカテゴリーには、石油業界が手控えた
その他の設備投資(トラックやコンピューターなど)は含まれていない。
石油業界の投資の落ち込みは4-6月期も続く見通しだ。
米国で稼働中の掘削設備(リグ)数は1-3月期末から15%減少している。