08/11/13 08:21:22 VooXgRYf.net
精神科医の香山さんは、精神科医がなぜ憲法の話をするのかとよく聞かれるそうです。
香山さんは、憲法を変えようとする動き自体、社会の心の病気の問題があると述べ、諸問題を
抱え、だれもがどうにかしたいと思っているいまの日本社会が、憲法を変えればよくなるという
発想があるのではないか、と語りました。
改憲論の世論が高まってきたのは、1980年代後半から1990年代に入ってからです。
その時代はどんな時代であったかというと、バブルが崩壊して不況が本格化するなか、
1995年には阪神淡路大地震があり、オウム真理教の地下鉄サリン事件が起こりました。
90年代半ば以降、これまで信じてきた安心安全が脅かされ、経済大国の自信も喪失し、拠り所と
してきた価値観の崩壊によって、改憲の声が高まってきたことを指摘しました。
経済や生活の安定が揺らぎ、現実を受け止めることができないとき、見つけたのが愛国心
だった、と述べ、日本文化の歴史や神話を持ち出して愛国心をあおり、改憲に手をつけ、行き
詰まってきた日本を一新するために憲法を変える。
しかし、改憲を目指した安倍元首相がいまや自ら唱えた再チャレンジを余儀なくされている
ように、憲法を変えても生活が良くなるわけではなく、改憲論は国内の行き詰まりから目を
そらすための打ち上げ花火のようなものであったと語りました。
香山さんは、憲法を守ろうとする人にとって、「今がチャンス」と述べ、多くの国民は自分たちが
騙されたことに気づき始めており、だれも好き好んで病気になる人はいないのに、自己責任の名の
もとに高齢者や障害者など社会的弱者が切り捨てられる冷たい社会に対し、
「こんな世の中はおかしい」と声を上げていると語りました。
不安に蝕まれると正しい判断ができなくなり、頑なになって人の意見に耳をかさず、誤った
主張をすると香山さんは述べ、私たちがそうならないために、自分の心を落ち着かせ、人の
意見を聞き、すり合わせる柔軟さや、心の柔らかさと弾力を私たち一人ひとりが持つことが
大事であり、そのために休養し、楽しく暮らすことを心がけることが必要だと語りました。
(抜粋)
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