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「世界の声は、重々承知している。我にとって不利な世論であることも、他の愚かな独裁者とは違って分かっている。しかし庶民に何が分かる？西側で能天気に暮らす豚どもには何も理解できぬ。」
「我の長き政権において数々の事件があった。先代エリツィンから託されたこの国の繁栄は、我の指導あってのもの。米帝にこの地を渡さぬように軍事費を維持しつつ、連邦の瓦解を招かぬように、また旧ソ連諸国が西側に寝返らぬように睨みを利かす。そのための政策を打ってきた。」
「この氷に閉ざされ、日照時間の短い極寒の地では限られた農作物しか出来ぬ。精密機器よりは技巧を生かした制作が得意で怠け癖の抜けぬ国民に工業大国は不可能だ。ならばこの国の主要産業は、資源だ。資源を得るには、国土。国土を失わないこと。拡張すること。これが経済の要である。」
「かつての強大なソビエト連邦には戻れまい。だが、一国としてまともに運営する権利があろうではないか？その権利さえも米帝は奪おうとしている。ＮＡＴＯそれはロシアを抑え込むための同盟である。戦後の歴史は、ＮＡＴＯの拡大の歴史だった。経済が縮小し、もはや米帝と並び立つことなど考えられぬ我がロシアに対して米帝は更なる攻撃をしかけ続けた。」